別章【国債論】 |
更新日/2022(平成31.5.1栄和改元/栄和4).6.1日
(れんだいこのショートメッセージ) | |
2005年は戦後60年の節に当たる。ここでは国債について検証する。戦前、政府は、増大する軍事費調達のため国債を発行し、為に巨額の借金財政体質を生み出した。赤字国債はモルヒネ注射のようなもので日本経済を中毒症状に陥れていった。戦後の予算編成は、この教訓を踏まえて健全財務を守った。 ところが、今や我が日本国は公債依存度(国の一般会計予算の財源のうち、国債の発行によって賄う割合)は先進国中頭抜けてワースト記録を誇っている。こんな誇りは要らないのに、この国の当局者は何でも一番が好きらしい。戦後の国債は何時の頃、誰の手により発行され、勢いづけられて行ったのか、れんだいこは、これをはっきりしておきたいと考える。 2004.3.25日、財務省は次のように発表した。国の債務残高(国債と借入金、政府短期証券を合わせた借金)が2003.12月末現在で670兆1212億円に達し、過去最高を更新した(「国の借金670兆円過去最高に」)。国民1人当たりでは約525万円の借金を抱えていることになる。長期化で税収が伸び悩む中、歳入不足を補うため借金が膨張し続ける財政状況の厳しさがあらためて浮き彫りになった。普通の企業ならとっくに倒産、個人なら破産宣告している。あまりにも大きすぎて、この数字がどれだけひどい状態なのか今ひとつピンとこない。会計監査院が全く機能していない。 日本のこの異常な財政状況について、宮沢財務大臣は、2003(?).3.8日の時点で、国会答弁で次のように述べている。
この宮沢発言はBBCでも、ヘラルド・トリビューン紙でも、ル・モンド紙でもトップニュース扱いになったのに、日本では大新聞の豆記事にしかならなかったという。マカ不思議な官民ともどもの危機意識喪失状態の中で、いまや日本国はキリモミの墜落中と云える。 ここで問うのは、この現実に対する小泉政権の対応振りである。小泉政権はこれに対し有効な処方を為したのだろうか、為しているのだろうか。否むしろ、更に急速にというかお化け模様で累積債務異常を促進させているのではなかろうか。 日本はいつからこんなブザマな国になってしまったのだろうか。今日本が抱える累積債務は背骨を曲げるどころの騒ぎではない。既に脳死状態にあると見るべきだろう。この要因を作ったのは驚く無かれ、愛国をポーズする政府与党自民党の福田ー三木ー中曽根の三馬鹿トリオから小泉にいたるネオ・シオニスタン系タカ派ラインである。 ロッキード事件でハト派の総帥角栄が蟄居させられた時点を画期としてハト派の主導性が萎え始め、売国奴戦後型タカ派ラインにより加速度的になし崩しの国債発行というブザマが進行させられていった。「シオンの議定書」の記述を見よ、これに気づく者が何人居るだろうか。れんだいこは、「シオンの議定書考」の「シオンの議定書テーマ別文」の「国債、外債、国家破産に関する記述一覧」に記した。これを読み学ぶ必要があろう。 しかるに、2チャンネル辺りの角栄論を見れば、国債発行の責任、国家の累積過重債務の責任まで角栄に被せる「諸悪の元凶論」が横行している。そったらばかなことがあるか。角栄は大蔵大臣当時、前任者福田が国債発行に踏み切ったのを抑制したし、国家の累積過重債務に胸を痛め、盟友大平ー鈴木ラインがこれに懸命に取り組んだ。その対極に冗費して行ったのは、福田、三木、中曽根のネオ・シオニスタン系タカ派ラインではないのか。こういう基礎知識さえ持たぬまま角栄批判が為され続けている。歴史の悪質な歪曲偽造であるが、これが罷り通っている。 国債論は何ゆえに重要か。それは独り財政論のみならず、ネオ・シオニストの罠から逃れるためにも必要である。かく認識を構図化したい。 2005.1.13日、2006.11.23日再編集 れんだいこ拝 |
関連サイト | 【戦後政治史検証】 | 【自民党の党史検証】 |
【シオンの議定書考】 |
目次 | |||
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コード | 中項目 | ||
れんだいこの国債問題責任論。断末魔に喘ぐ日本、汝可哀そう
ーこんな日本に誰がしたのか、れんだいこが責任を問うー |
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【シオンの議定書に見る国債発行謀略】 | |||
【ネバダ計画書】 | |||
国債論の基礎認識 | |||
戦後国債発行史その1(森政権まで) | |||
戦後国債発行史その2(小泉政権以降) | |||
戦後国債発行史図表 | |||
年度別財政俯瞰図表 | |||
国債発行による一世帯当たり負債額史 | |||
国債を廻る国会質疑史 | |||
財政投融資問題 | |||
米国債買付史 | |||
戦後日本の首相と株価考その1 | |||
戦後日本の首相と株価考その2 | |||
昭和40年8月9日/第2号国会議事録 | |||
昭和40年12月21日/木村禧八郎と大蔵大臣・福田赳夫の国債質疑録 | |||
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関連著作本 |
(私論.私見)