宮本百合子論 |
更新日/2025(平成31.5.1栄和改元/栄和7).1.30日
(れんだいこのショートメッセージ) |
中条(嫁して宮本)百合子は、なかなか好感の持てる才媛左派作家であった。出自小ブルジョアを指摘して彼女の文学の価値をそれ故に減価する評価もあるが、そういう面を割り引いても瑞々しい感性は彼女ならではのものであったであろう。その彼女が何の因果か宮顕を高く評価し、獄中下の宮顕と結婚する。れんだいこは、宮顕に対する大誤謬であったし、それが彼女の性格のどこかに琴線触れ合わすものがあったと見立てる。 恐らく、文学者として畏敬していた芥川龍之介を「敗北の文学」で見事に斬って捨てた宮顕の論評力に対するこれ又畏敬が百合子をして宮顕に傾かせたのではなかろうか。しかし、今日、「敗北の文学」の原案が果して宮顕のオリジナルなものであったのかにつき疑惑が発覚している。このことも含め、革命家としての宮顕の資質に対して百合子は疑惑していくことになる。それは、戦後になって宮顕が釈放され(この釈放経緯にも疑惑がある)、同居するようになって以来ますます増幅していく。れんだいこはそう推理している。 戦後、百合子は釈放されて帰ってきてからの宮顕と一蓮托生していくことになるが、夫婦和同しながらも一種冷ややかな目線を保持していたように思える。それも又百合子の感性であったと思われる。本サイトで、この辺りの機微と百合子死亡時の宮顕の挙動不審を考究してみたい。それは、宮顕が百合子をダシにしてプロレタリア文学史を歪曲し、且つ百合子全集の著作権収入を稼いでいる不義を撃つことになろう。 2005.5.5日 れんだいこ拝 |
関連サイト | 【戦前日本共産党史考】 | 【戦後政治史検証】 | 【宮本顕治論】 |
目次 | |
コード | 項目 |
百合子の履歴 | |
百合子文学考 | |
百合子の宮顕との感情的齟齬史考、百合子「風知草」断片考 | |
死去前の百合子と宮顕との不仲考 | |
「百合子死亡事件不審考」(百合子死亡時の宮顕の挙動不審考) | |
百合子の著作権収入考 | |
インターネットサイト | |
関連著作 |
(私論.私見)