風雲急を告げる韓国政局

【韓国政界激動史考】 れんだいこ 2004/03/12
 トピックスを語る事を使命としているこの掲示板では当然に、韓国の盧大統領解任事件について触れねばならない。これをどう読むか。れんだいこは、アーミテージ一派が仕掛けた訴追運動であったと見る。日本のようにイエスマン閣僚漬け国会にしたいんだろう。朝鮮半島は近代から現代に至るもなお矛盾の皺寄せ地域になっており大変だな。わが国も本質は同じだけど。

 とうとう盧大統領は引きずり降ろされた。盧大統領は何ゆえ解任されたのか、これを解明せねばならない。それには、盧大統領が選出された大統領選経過から追跡しないと現下の政変の本質が見えてこないが、要するに米帝の意に染まぬ結果であった、ということだ。以来、盧大統領引き摺り下ろしのシナリオが練られ、こたび敢然と決行されたということであろう。それは、国際金融資本が喧伝する「米帝下民主主義」の虚構を十分に映し出していよう。

 その米帝はご丁寧にも、3.12日「韓国弾劾訴追:米、内政問題に干渉せず」との見解を発表した。パウエル国務長官は、米したばかりの潘基文(バンギムン)韓国外交通商相と電話協議し、連携維持を確認し、概要「米韓関係は『強固で安定』しており、現在の協力水準に何ら変化はないだろう」と述べた。米国務省のバウチャー報道官も、盧大統領解任について「韓国国民が判断すべき内政問題」だと指摘して干渉しない方針を明確にした。

 それはそうだろう。盧大統領解任を指示した震源地からすれば目論見通りになった訳で、内政干渉後の目下の状況に更に内政干渉は不要としたもんだろう。見え透いた事を声明しているが、この声明を聞いてなるほど米帝は内政干渉しない国だななどと思うおめでたい御仁が居るのだろうか。

 国際金融資本は世界に「議会制民主主義」を輸出してきたが、選挙の結果が面白くなければ政権転覆を辞さない。世界各地の至る所でそういう例証が過去も今も為されている。その意味で、「議会制民主主義」の虚構の現実を捉え返さねばならないだろう。
 
 さて、4.15日に総選挙を控えて与野党の対立は後戻りできない前面衝突の様相を帯び始めた。つまり、盧大統領解任により韓国政局は一挙に緊迫し始めている。この状況を追跡しない訳には行かなくなった。以下、これに迎合する米奴派の阿漕(あこぎ)なやり方と人民的闘争の経過を検証していくこととする。

 2004.3.12日 れんだいこ拝


目次  

コード 中項目 備考
2002大統領選
盧大統領の履歴及び手腕
盧大統領の対日政策
2004.3.12政変
政変その後
この蛮行は何を物語るのか
「4.15韓国総選挙結果」考
憲法裁判所が盧大統領の職務停止解除判決
盧武鉉大統領の「事必帰正講話」考
インターネットサイト
関連著作




(私論.私見)