戦後の疑獄政治史その2

 更新日/2018(平成30).5.28日

 (れんだいこのショートメッセージ)


■中川一郎変死事件
 1983(昭和58)年、中曽根内閣、河上和雄特捜部長。
 1983.1.9日、自民党総裁候補の中川一郎元農水相(自民、衆)が、宿泊先の札幌パークホテルの浴室で死んでいるのが発見された。当初、死因は「急性心筋梗塞」ということだったが、2日後の11日になって死因は「首吊り自殺」であったと発表された。中川も隠れ田中派で、角栄派追討の臭いがする。

■松本幸男衆院議員変死事件
 1983(昭和58)年、中曽根内閣、河上和雄特捜部長。

■新潟鉄工所ソフトウェア等横領事件
 1983(昭和58)年、中曽根内閣、河上和雄特捜部長。

■新薬産業スパイ事件
 1983(昭和58)年、中曽根内閣、河上和雄特捜部長。

■角栄、脳梗塞で倒れる
 1985(昭和60)年、中曽根内閣、特捜部長。
 1985(昭和60).2.27日、田中角栄が脳梗塞で倒れ政界引退を余儀なくされる。日刊ゲンダイ紙は、見出しに「ざまをみろ」と書いた。

■リッカー事件
 1986(昭和61)年、中曽根内閣、山口悠介特捜部長。

■撚糸工連事件
 1986(昭和61)年、中曽根内閣、山口悠介特捜部長。
 繊維業界の構造改善をめぐり、政界との癒着が間題化。横手文雄衆議院議員が受託収賄、稲村左近四郎衆議院議員が収賄で在宅起訴。有罪確定。

■平和相互銀行事件
 1987(昭和62)年、中曽根内閣、山口悠介特捜部長。
 旧平和相銀の数千億円に及ぷといわれる乱脈経理と、住友銀行との合併をめぐる疑惑。金屏風で竹下登元首相の名前も取りざたされる。角栄追い落としまでは竹下-金丸ラインが重宝されたが、角栄政界引退以後用済みになり、摘発され始める。

■日本共産党幹部宅盗聴事件
 1987(昭和62)年、中曽根内閣、山口悠介特捜部長。

■明電工脱税事件
 1987(昭和62)年、中曽根内閣、松田昇特捜部長。
 1988年(昭和63年)1月、投資会社取締役、元東証 上場管理課長が東京・新宿の自宅で首吊り自殺?変死。6月に判明。

■田代富士男辞職事件
 1988(昭和63)年、竹下内閣、松田昇特捜部長。
 1988.1.25日、田代富士男(公明、参)が、関西空港の埋立て終了後、砂利船の営業船格上をめぐって業者から金銭を授受した砂利船汚職容疑で受託収賄で逮捕。有罪確定で辞職する。

■リクルート事件(「リクルート事件考」)
 1988(昭和63)年、竹下内閣、松田昇特捜部長。
 江副浩正氏が創業したリクルート社の関連企業リクルートコスモス(現 コスモスイニシア)社の未公開株を政財官の役職者が賄賂的に受け取っていたことが暴露された汚職事件である。中曽根康弘、竹下登、宮澤喜一、安倍晋太郎、渡辺美智雄など大物政治家が群がっていた。東京地検特捜部は、1989年、政界・文部省・労働省・NTTの4ルートで江副浩正リクルート社元会長ら贈賄側と藤波孝生元官房長官ら収賄側計12名を起訴、全員の有罪が確定した。だが、政治家は自民党の藤波議員、公明党の池田克也議員が在宅起訴されただけで、中曽根や竹下をはじめ大物政治家は誰一人立件されなかった。
 1989年(平成元年)4月24日、竹下登首相 秘書の青木伊平が東京・代々木の自宅で首吊り自殺?変死。

■上田卓三辞職事件
 1988(昭和63)年、竹下内閣、松田昇特捜部長。
 リクルート・コスモスの未公開株の譲渡をめぐっての疑惑。上田卓三(社会、衆)が、1988.11.8日、辞職する。

■池田克也辞職事件
 1989(昭和64)年、**内閣、特捜部長。
 池田克也(公明、衆)が、リクルート事件の受託収賄容疑で1999.6.2日、在宅起訴後逮捕され辞職する。

■藤波孝生起訴事件
 1989(昭和64)年、**内閣、特捜部長。
 藤波孝生(自民、衆)が、リクルート事件の受託収賄容疑で在宅起訴。 有罪確定。

■国際航業事件
 1990(昭和65)年、**内閣、石川達紘特捜部長。

■稲村利幸脱税事件
 1990(昭和65)年、**内閣、石川達紘特捜部長。
 稲村利幸(自民、衆)が所得税法違反(脱税) で在宅起訴。有罪確定で、1991.1月、辞職を余儀なくされる。

■丹羽兵助死亡事件
 1990(昭和65)年、**内閣、石川達紘特捜部長。
 丹羽 兵助(にわ ひょうすけ)は、1990.10..21日、陸上自衛隊守山駐屯地(名古屋市守山区)で行われていた記念式典(一般市民にも公開)に来賓として出席していた際、部外者の男(統合失調症で入院中。当時は一時退院中であった)に首をナイフで刺された。出血多量により近隣の病院に搬送されたが、そこでは秘書が申告した血液型を信用し、通常は行われるクロスマッチテストが行われないまま、異なる型の血液が輸血されると言う医療事故も重なり、12日後の11月2日に死去。享年80歳。

■東京佐川急便車件
 1991(平成3)年、海部内閣、五十嵐紀男特捜部長。
 数憶円の金が与野党100名以上の議員に不正献全された疑惑。前自民党副総裁・金丸信(自民、衆)失脚の伏線となる。

■名尾良孝参院議員変死事件 
 1991(平成3)年、海部内閣、五十嵐紀男特捜部長。
 名尾良孝参院議員が議員宿舎から飛び降り自殺(?)。

■阿部文男逮捕事件 
 1992(平成4)年、**内閣、五十嵐紀男特捜部長。
 元北海道・沖縄開発庁長官の阿部文男(自民、衆)が、鉄骨メーカー「共和」のヤミ献金疑惑の受託収賄容疑で逮捕され、三日後逮捕され24日間勾留された。

■上野 建一辞職事件
 1992(平成4)年、**内閣、五十嵐紀男特捜部長。
 上野 建一(社会、衆)が、1992.3.13日、「真里谷」の資金提供疑惑容疑で辞職する。

■金丸信巨額脱税事件
 1992(平成4)年、**内閣、五十嵐紀男特捜部長。
 前自民党副総裁・金丸信(自民、衆)が、東京佐川急便事件に冠する巨額脱税事件、政治資金規正法違反容疑で1992.10.21日、略式起訴され、その後辞職する。

■ゼネコン汚職事件
 1992(平成4)年、**内閣、五十嵐紀男特捜部長。
 1993年(平成5年)8月13日、茨城県土木部下水道課 課長・増子哲也が栃木県西那須野町のビジネスホテルで首吊り自殺?変死。

■山村新治郎死亡事件
 1992(平成4)年、**内閣、五十嵐紀男特捜部長。
 1992.4.12日、山村新治郎は、よど号ハイジャック事件で身代わりになったことで知られているが、自民党訪朝団団長として北朝鮮への訪問を翌日に控えたこの日、精神疾患を患った24歳の次女に自宅にて出刃包丁でメッタ刺しにされ急逝した。当時健在であった母の目の前での惨劇であった。次女は心神喪失により責任能力なしと判断され不起訴となるが、4年後に自殺している。

■金丸信起訴車件
 1993(平成5)年、宮沢内閣、宗像紀夫特捜部長。
 前自民党副総裁・金丸信(自民、衆)が、東京地検特捜部&国税により数億円に上る資産隠しと所得税法違反(脱税)容疑で1993.3月、在宅起訴される。公判中に死去。

■東京協和・安全信用二信組事件
 1993(平成5)年、宮沢内閣、宗像紀夫特捜部長。

■新間正次辞職事件
 1994(昭和6)年、細川内閣、特捜部長。
 新間正次(民社、参)が学歴詐称事件で公選法違反で在宅起訴、1994.7.29日、逮捕され、失職する。

■大谷忠雄起訴事件
 1994(昭和6)年、細川内閣、特捜部長。
 大谷忠雄(衆)が、所得税法違反で在宅起訴される。

■中村喜四郎逮捕事件
 1994(昭和6)年、細川内閣、特捜部長。
 元建設相の中村喜四郎(自民、衆)が、埼玉土曜会のゼネコン汚職事件絡みのあっせん収賄で逮捕され離党を余儀なくされる。中村被告に有罪判決下され、第2回公判後に139日間勾留された。中村は角栄子飼いの政治家であり、角栄派追い落としの臭いがする。

■信組乱脈融資事件
 1995(昭和7)年、**内閣、特捜部長。
 山口敏夫(新進、衆)が、信組乱脈融資事件絡みで、1995.3月、離党を余儀なくされる。

■中西啓介辞職事件
 1995(昭和7)年、**内閣、特捜部長。
 元防衛庁長官・中西啓介(新進、衆)が、長男の大麻所持事件で、1995.5.12日、辞職を余儀なくさせられる。  

■近藤豊辞職事件   
 1995(昭和7)年、**内閣、特捜部長。
 近藤豊(日本新、衆)が、所得税不正還付事件容疑で1995.9.19日、逮捕され、一審判決後辞職させられる。

■大谷忠雄辞職事件  
 1995(昭和7)年、**内閣、特捜部長。
 大谷忠雄(新生、衆)が、所得税不正還付事件容疑で1995.12.6日、逮捕され、一審判決後辞職させられる。

■山口敏夫逮捕事件
 1995(昭和7)年、**内閣、特捜部長。
 山口敏夫(衆)が、二信用組合事件絡みの背任等で逮捕される。

■泉井献金疑惑
 1996(平成8)年、橋本内閣、上田広一特捜部長。
 ベトナム油田開発権益獲得のため自民党の崎拓建設相(当時)にヤミ献金をした疑い。

■関西空港汚職事件
 1996(平成8)年、橋本内閣、上田広一特捜部長。

■友部違夫離党事件
 1996(平成8)年、橋本内閣、上田広一特捜部長。
 友部違夫(新進、参)が、オレンジ共済事件絡みで離党を余儀なくされる。

■野村證券・第一勧銀総会屋利益供与事件
 1997(平成9)年、橋本内閣、熊崎勝彦特捜部長。

■防衛庁調達実施本部背任事件
 1997(平成9)年、橋本内閣、熊崎勝彦特捜部長。

■友部違夫逮捕事件
 1997(平成9)年、橋本内閣、熊崎勝彦特捜部長。
 友部違夫(新進、参)が、新進党の比例順位を金で買ったという疑惑、詐欺で逮捕される。

■菊池福治郎辞職事件
 1997(平成9)年、橋本内閣、熊崎勝彦特捜部長。
 菊池 福治郎(自民、衆)が、長男の公選法違反(買収)選挙違反容疑で1997.10.31日、辞職させられる。

●利益供与事件
宮崎 邦次 元第一勧業銀行 会長 1997年(平成9年)6月29日 東京の自宅 首吊り自殺
大月 洋一 大蔵省銀行局 金融取引管理官 1998年(平成10年)1月28日 東京の官舎 首吊り自殺
吉田 一雄 道路施設サービス 社長 1998年(平成10年)1月30日
首吊り自殺
新井 将敬 衆議院議員 1998年(平成10年)2月19日 東京・品川のホテル 首吊り自殺
杉山 吉男 大蔵省銀行局中小金融課 課長補佐 1998年(平成10年)3月12/14日 自宅 首吊り自殺
鴨志田 孝之 日本銀行 理事 1998年(平成10年)5月1日 東京・板橋の分譲団地(実家) 首吊り自殺

■新井将敬変死事件
 1998(平成10)年、**内閣、特捜部長。
 1998.2.19日、日興讃券に対する利益要求事件で、証券取引法違反(利益追加の要求)容疑で衆院に逮捕許諾請求が出ていた自民党の新井将敬衆院議員(50、東京4区)が、東京都港区高輪のホテルパシフィックメリディアン東京二十三階の23128号室で首をつった格好で変死していた。発見したのは夫人だったが、あまりのことに動顛していたので、時間については、ほぼこの頃というだけで確認されてはいない。夕方、検死した高輪署では、死因は縊死で死亡推定時刻は午後一時頃と発表。第ー発見者だった夫人の言から、新井将敬の死は、ホテルの空調吹き出し孔に浴衣の紐を掛けての、首吊り自殺……ということで処理された。

 妻らにあてた少なくとも二通の遺書が見つかったが、内容は明らかにされていない。逮捕許諾請求は同日午後の衆院本会議で議決され、同夜、新井氏は逮捕される見通しだった。総会屋への利益供与事件に端を発した一連の金融・証券事件の捜査に絡む自殺者は、三人目となった。衆院の議院運営委員会は、同日夕に予定していた本会議における逮捕許諾についての緊急上程をしないことを決めた。  

 新井将敬は、在日韓国人だった新井将敬は、十六歳で日本に帰化すると、慶応大学の医学部に合格しながら一浪して、翌年、東京大学の理1に入り直し、入学後、更に経済学部に転部している。就職も最初は新日鉄に入社して、その後大蔵省から故渡辺美智雄の秘書、そして政冶家を志すと激戦区の東京2区から立候補して落選、次の選挙で初当選と、紆余曲折、試行錯誤の限りと言っていいほどの経歴だ。

 初当選以来ずっと自民党にいたわけではない。東大を卒業すると僅かな問、新日鉄に勤めていたが、昭和四十八年に大蔵省に移った。そして昭和五十一年に自民党の大物議員だった故渡辺美智雄と知り合って、昭和五十七年に政務秘書官に就任すると、五十八年の衆院選に当時の東京2区から立候補したのだが、ポスターに「在日韓国人である」という妨害シールを、対立候補の陣営に貼られて次点に泣く。

 昭和六十一年に衆院初当選して、故渡辺美智雄の側近になったのだが、八年後の平成六年に自民党を離党し、以後、自由党・新進党・21世紀の会と転々として、平成九年七月には、再び自民党に戻った。

 恩人である故渡辺美智雄の葬儀を欠席し、幹部の怒りを買っていた新井将敬は、その時、旧渡辺派には戻れずにいたところを、亀井静香に救われて三塚派に入れてもらう。

 平成九年十二月二十二日、読売新聞の朝刊一面トップに「日興證券 新井議員に利益供与」と、大きな見出しが出る。続けて二十三日の朝刊でも「"利益"新井議員が要求」、「強引に"儲けさせて"」と、追い撃ちを掛けたので、その途端に新井将敬は渦中の人になる。平成十年二月十六日、新井将敬の第一秘書と第二秘書が、東京地検で事情聴取。続いて二月十七日、本人事情聴取。二月十八日、マスコミが逮捕間近……と伝える中、事務所等に東京地検の家宅捜索が入る。

 新井将敬は議院運営委員会で弁明した後、夕方六時から、日興證券幹部との会話を録音したテープを記者団に聞かせて、身の潔白を証明しようとした。東京地検は内閣に新井将敬の逮捕許諾請求を行い、内閣から衆院議長、そして議院運営委員会と案件は流れて、議院運営委員会は即日、逮捕を許諾する。

 検察の逮捕許諾請求を、議院運営委員会は「待ってました」とばかりに、ろくに新井将敬の弁明も審査せず、証拠のテープも受取りを拒否して許諾したのは、なぜか。それ以前に、逃げも隠れも出来ない衆議院議員で、東京地検の事情聴取にも素直に応じていた新井将敬を、起訴するのにしても在宅ではなく、逮捕すると決めたのはなぜなのだろう、と取りざたされている。日興証券の利益提供事件で特捜部が逮捕状を請求し、衆院で逮捕許諾請求手続きが進められていた。


■野田実辞職事件 
 1998(平成10)年、**内閣、特捜部長。
 元防衛政務次官・野田実(自民、衆)が、事務所職員の公選法違反(買収)の拡大連座制容疑で、1998.11.17日、起訴され、後に辞職を余儀なくされる。

■大蔵省接待汚職事件
 1998(平成10)年、**内閣、特捜部長。
 東京地検特捜が金融犯罪へ本格シフト⇒検察官天上がりポスト確保。

●日本長期信用銀行・日本債権信用銀行などの不 正経理事件

長銀 金融法人室長
1998年(平成10年)10月



上原 隆
長銀 副頭取
1999年(平成11年)5月6日
東京・杉並のビジネスホテル
首吊り自殺

福田 一憲
長銀 大阪支店長 1999年(平成11年)5月17日 西宮の同行武庫川寮自室
首吊り自殺

阿部 泰治
そごう副社長、元長銀常務
2000年(平成12年)4月27日
鎌倉の自宅
首吊り自殺

本間 忠世
日債銀 社長
2000年(平成12年)9月20日
大阪・北のシティホテル
首吊り自殺
謀殺説もあり
中沢 幸夫
元そごう副社長
2000年(平成12年)10月10日 西宮の自宅
首吊り自殺
  金融機関の不正経理関連では、99年10月に東京相和銀行の総務部副部長と管理部次長が、00年2月に東邦生命の副社長も自殺

■中島洋次郎逮捕事件
 1999(平成11)年、**内閣、特捜部長。
 元防衛政務次官・中島洋次郎(自民、衆)が、自衛隊航空機開発汚職事件の受託収賄等の容疑で1999.1.12日、逮捕され88日間勾留された。上告中に自殺。

■小野寺五典辞職事件
 2000(平成12)年、**内閣、特捜部長。
 小野寺五典(自民、衆)が、公職選挙法違反(寄付行為の禁止)容疑で2001.1.20日、起訴前に辞職する。

■中尾英一辞職事件
 2000(平成12)年、**内閣、特捜部長。
 中尾英一(自民、衆)が、建設会社の汚職事件に絡む受託収賄容疑で議員辞職を余儀なくされる。

■山本譲司辞職事件
 2000(平成12)年、**内閣、特捜部長。
 山本譲司(民主、衆)が、秘書給与流用詐取事件容疑で2000.9.8日、逮捕され、後に辞職を余儀なくされる。

■飯島忠義有罪確定事件
 2000(平成12)年、**内閣、特捜部長。
 飯島忠義(自民)が、公職選挙法違反(事後買収)容疑で有罪確定。

■防衛庁背任事件
 2000(平成12)年、**内閣、特捜部長。
 2000年(平成12年)10月9日、元東洋通信機常務の小湊寛が、神奈川・湯河原の雑木林で首吊り自殺?変死。

■梶山静六死亡事件(「梶山静六暗殺説考」)
 2000(平成12)年、**内閣、特捜部長。

■小渕恵三首相急死事件
 2000(平成12)年、**内閣、特捜部長。

■小山孝雄辞職事件
 2001(平成13)年、**内閣、笠間治雄特捜部長。
 元労働政務次官・小山孝雄(自民、参)が、KSD(財団法人「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」)事件に拘る受託収賄容疑で、2001.1.29日、逮捕され、後に辞職を余儀なくされる。

■村上正邦辞職事件 
 2001(平成13)年、**内閣、笠間治雄特捜部長。
 自民党参議院議員会長、元労相の村上正邦(自民、参)が、同じくKSD事件の受託収賄容疑で、2001.2.26日、逮捕前に辞職を余儀なくされる。初公判後逮捕され163日間勾留された。村上は、民族派系宗教右翼の生長の家を支持団体にしており、この線がズタズタにされた臭いがする。

■友部達夫辞職事件
 2001(平成13)年、**内閣、笠間治雄特捜部長。
 友部 達夫(新進、参)がオレンジ共済事件絡みで、2001.6.7日、逮捕され、失職を余儀なくされる。

■高祖憲治辞職事件
 2001(平成13)年、**内閣、笠間治雄特捜部長。
 元近畿郵政局長・高祖憲治(自民、参)が、高祖派選挙違反絡みで、2001.9.25日、辞職を余儀なくされる。

■中島洋次郎元衆院議員変死事件
 2001(平成13)年、**内閣、笠間治雄特捜部長。
 中島洋次郎元衆院議員が目黒区の自宅で自殺(?)。海上自衛隊の飛行艇開発をめぐる受託収賄罪などで実刑判決を受け、最高裁に上告中だった。

■鹿野道彦離党事件
 2002(平成14)年、**内閣、伊藤鉄男特捜部長。
 鹿野道彦(民主、)が、元秘書の贈収賄事件絡みで離党を余儀なくされる。

■鈴木宗男逮捕事件
 2002(平成14)年、小泉内閣、伊藤鉄男特捜部長。
 元北海道・沖縄開発庁長官の鈴木宗男(自民、衆)が、2002.6月、やまりん事件&島田建設のあっせん収賄、受託収賄事件で逮捕され、422日間を越える長期勾留される。鈴木は、ミニ角栄的政治家であり、角栄的なる政治家追放の一環として掣肘された臭いがする。

■辻元清美辞職事件
 2002(平成14)年、小泉内閣、伊藤鉄男特捜部長。
 党政審会長の辻元清美(社民、衆)が、秘書給与不正受給容疑で2002.3.28日、逮捕前に辞職を余儀なくされる。

■加藤紘一辞職事件 
 2002(平成14)年、小泉内閣、伊藤鉄男特捜部長。
 元党幹事長・官房長官の加藤紘一(自民、衆)が、政治資金流用疑惑で2002.4.9日、辞職を余儀なくされる。自民中道リベラル派への打撃狙い。

■井上裕辞職事件
 2002(平成14)年、小泉内閣、伊藤鉄男特捜部長。
 前参議院議長の井上裕(自民、参)が、秘書の競売入札妨害で2002.4.22日、辞任、5.8日、辞職を余儀なくされる。

■田中真紀子辞職事件
 2002(平成14)年、小泉内閣、伊藤鉄男特捜部長。
 前外務大臣の田中 真紀子(自民、衆)が、秘書給与不正受給容疑で2002.8.9日、辞職を余儀なくされる。真紀子は角栄の娘であり、角栄派が執拗に訴追されている臭いがする。

■石井こうき刺殺事件(「石井紘基刺殺事件考」)
 2002(平成14)年、小泉内閣、伊藤鉄男特捜部長。
 2002.10.25日、民主党屈指の論客・石井紘基こうき(民主、衆)が、東京都世田谷区の自宅前で刺され死亡した(享年61歳)。この事件も臭い。

■中村喜四郎辞職事件
 2003(平成15)年、小泉内閣、特捜部長。
 元建設大臣の中村喜四郎(自民系無所属、衆)が、東京地検特捜部によりゼネコン汚職容疑で逮捕され、2003.1.29日、失職を余儀なくされる。

■筆坂秀世辞職事件
 2003(平成15)年、小泉内閣、特捜部長。
 党政策委員長の筆坂秀世(共産、参)が、セクハラ容疑で2003.6.27日、辞職を余儀なくされる。

■近藤浩辞職事件
 2003(平成15)年、小泉内閣、特捜部長。
 近藤浩(自民、衆)が選挙違反容疑で、2003.12.9日、逮捕され、辞職を余儀なくされる。

■坂井隆憲逮捕事件
 2003(平成15)年、小泉内閣、特捜部長。
 坂井隆憲(自民)が、政治資金規正法違反事件&(虚偽記入)詐欺事件容疑で逮捕され、1審中。資金管理団体「隆盛会」の事実上の会計責任者だった塩野谷晶(あき)(38)と元公設第2秘書の中山求(51)の両容疑者に指示し、01年までの5年間に、人材派遣会社「日本マンパワー」などから受けた約1億2000万円の献金を政治資金収支報告書に記載しなかった疑い。 このほかにも裏献金があり、総額は2億円近くになる見通し。00年以降の献金については、資金管理団体が禁止されている企業・団体献金を受けた点も、同法違反の容疑が持たれている。

■新井正則辞職事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、井内顯策特捜部長。
 新井正則(自民、衆)が選挙違反容疑で2004.1.19日、起訴され、後に辞職を余儀なくされる。

■佐藤観樹辞職事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、井内顯策特捜部長。
 元自治大臣、社会党副委員長の佐藤 観樹(民主、衆)が、秘書給与不正受給容疑で2004.3.5日、逮捕前に辞職を余儀なくされる。

■古賀潤一郎辞職事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、井内顯策特捜部長。
  古賀 潤一郎(民主系無所属、衆)が、学歴詐称事件容疑で、2004.9.27日、書類送検前に辞職を余儀なくされる。

■都築譲辞職事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、井内顯策特捜部長。
 都築 譲(民主、衆)が、選挙違反容疑で2004.11.4日、秘書有罪で連座が濃厚になり辞職を余儀なくされる。

■鎌田さゆり辞職事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、井内顯策特捜部長。
 鎌田さゆり(民主、衆)が、選挙違反容疑で2004.12.24日、秘書有罪で連座が濃厚になり辞職を余儀なくされる。

■中医協汚職事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、井内顯策特捜部長。

■日歯連闇1億円献金事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、井内顯策特捜部長。
 2001.7月頃、旧橋本派の橋本龍太郎、野中広務、青木幹雄の3人が日本歯科医師連盟から1億円の献金を受け取ったとされる事件である。しかし、この1億円の献金を収支報告書(領収書に記載しなかったことが政治問題となった。関係者が橋本氏に1億円の小切手を渡したと証言したが、橋本氏は「記憶にない」「覚えていない」と容疑を否認。最終的には、「まわりがそう言っているのならそうなんだろう」と発言。角栄派の流れを汲む橋本派追い落としの臭いがする。
 2004年(平成16年)2月29日、吉田幸弘前衆議院議員 公設秘書の夫馬嘉彦が東京・代々木の自宅で首吊り自殺?変死。

■村岡兼造法廷闘争事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、井内顯策特捜部長。
 元官房長官の村岡兼造(76)が、政治資金規正法違反(不記載)の罪に問われ在宅起訴された。、法廷闘争に移った。橋本元首相と青木議員は不起訴、野中元幹事長は起訴猶予とされた。村岡氏は控訴した。村岡はれっきとした元田中派であり、角栄派追討の臭いがする。

■西武鉄道株名義偽装事件
 2004(平成16)年、小泉内閣、。
 2004年(平成16年)11月21日、コクド 総務部次長の木内 保が、山形・温海町で入水自殺?変死。
 2005年(平成17年)2月19日、西武鉄道 社長・小柳 皓正が町田の自宅で首吊り自殺?変死。

■中西一善辞職事件
 2005(平成17)年、小泉内閣、大鶴基成特捜部長。
 中西 一善(自民、衆)が、2005.3.15日、猥褻で現行犯逮捕され辞職を余儀なくされる。

■今野東辞職事件
 2005(平成17)年、小泉内閣、大鶴基成特捜部長。
  今野東(民主、衆)が、選挙違反容疑で2005.4.26日、辞職を余儀なくされる。

■永岡洋治衆院議員変死事件
 2005(平成17)年、小泉内閣、大鶴基成特捜部長。
  8月、世田谷区の自宅で変死。郵政民営化法案への賛否をめぐり悩んだ末とみられている。

■五島正規辞職事件
 2005(平成17)年、小泉内閣、大鶴基成特捜部長。
 元衆議院厚生労働委員長の五島 正規(民主、衆議院議員)が、選挙違反容疑で2005.12.13日、連座対象の秘書が有罪を認め辞職を余儀なくされる。

■佐藤栄佐久福島県知事国策逮捕事件(「佐藤栄佐久福島県知事国策逮捕考」)
 2005(平成17)年、小泉内閣、大鶴基成特捜部長。
 原発建設反対知事への打撃狙い。

■ライブドア事件
 2005(平成17)年、小泉内閣、大鶴基成特捜部長。

■松本和巳辞職事件
 2006(平成18)年、小泉内閣、特捜部長。
 松本 和巳(自民、衆)が、選挙違反容疑で2006.1.18日、連座対象の秘書が有罪判決を受け辞職を余儀なくされる。

■永田 寿康辞職事件
 2006(平成18)年、小泉内閣、特捜部長。
 永田 寿康(民主、衆)が、偽メールを元に疑惑追及した件で2006.4.4日、辞職を余儀なくされる。

■松岡利勝変死事件(「松岡利勝農相「自殺?」事件考」)
 2007(平成19)年、小泉内閣、八木宏幸特捜部長。
 2007.5.28日、松岡利勝・農林水産相(自民、衆)が、衆議院議員宿舎(東京都港区の新赤坂宿舎)にて首つり自殺を図っている所を警護官らが発見し、救急車で病院に運ばれたが、既に心肺停止状態だった。午後2時死去(62歳)。

■緑資源機構談合事件
 2007(平成19)年、小泉内閣、八木宏幸特捜部長。
 2007年(平成19年)5月29日、元森林開発公団(現・緑資源機構)理事の山崎 進一が横浜・青葉の自宅マンションで飛び降り自殺?変死。

■小林温辞職事件
 2007(平成19)年、小泉内閣、八木宏幸特捜部長。
 小林 温(自民、参)が、選挙違反容疑で20007.9.4日、辞職を余儀なくされる。

■守屋武昌元防衛次官逮捕事件
 2007(平成19)年、小泉内閣、八木宏幸特捜部長。
 商社及び防衛関連企業からの収賄容疑による守屋武昌元防衛次官が逮捕される。

■山田洋行事件
 2008(平成20)年、小泉内閣、佐久間達特捜部長。

■国立大学の施設発注を巡る汚職事件
 2008(平成20)年、小泉内閣、佐久間達特捜部長。

■小室哲也事件
 2008(平成20)年、小泉内閣、佐久間達特捜部長。
 2008.11月、小室哲也が、著作権詐欺容疑により逮捕される。

■西松建設事件
 2009(平成21)年、内閣、特捜部長。
 2009年(平成21年)2月25日、長野県参事(部長級)、県知事元秘書の右近 謙一が、長野市西長野の裾花川沿いで首吊り自殺。

■小沢第一秘書逮捕事件
 2009(平成21)年、内閣、特捜部長。
 自由党代表にして次期首相候補の呼び声もある小沢一郎(民主、衆)が、建設ゼネコン準大手の西松建設の迂回資金を政治献金処理していたことに対して、東京地検特捜部が捜査に乗り出し、2009.3月、第一政策秘書をいきなり逮捕して政治事件化している。小沢は角栄の秘蔵っ子的後継政治家であり、角栄派追討の臭いがする。

■中川昭一変死事件(「中川昭一変死事件」)
 2009(平成21)年、内閣、特捜部長。

■永田寿康元衆院議員変死事件
 2009(平成21)年、内閣、特捜部長。
 偽メールに基づく国会質問が問題化して辞職した永田寿康元衆院議員が北九州市のマンションから飛び降り自殺(?)した。

■柴野多伊三元衆院議員変死事件
 2009(平成21)年、内閣、特捜部長。
 未公開株をめぐる詐欺罪に問われた柴野多伊三元衆院議員は11年、判決言い渡しの日に東京都港区の会社内で死亡しているのが見つかった。

■松下忠洋郵政相変死事件
 2012(平成24)年、内閣、特捜部長。
 2012.9.10日午後5時前、、松下忠洋郵政民営化・金融相(73)が東京・江東区東雲の自宅マンションで倒れているのが見つかり変死。現職閣僚で2人目の議員自殺となった。松下大臣は衆議院鹿児島3区選出の当選5回。旧建設省を経て平成5年の衆議院選挙に自民党から立候補して初当選。郵政民営化の是非が争点となった前々回、平成17年の衆議院選挙では、郵政民営化に反対して無所属で立候補し落選。前回の衆議院選挙で、国民新党から立候補し復帰を果たしていた。京都大学農学部卒、建設省入省、砂防部長等歴任、農林政務次官、内閣府副大臣、衆議院内閣委員長を経て現在経済産業副大臣。


Re::れんだいこのカンテラ時評547 れんだいこ 2009/03/08
 【たすけあい党声明「2009.3.4小沢第一秘書逮捕事件」考】

 「2009.3.4小沢第一秘書逮捕事件」に端を発して、早くも小沢辞めろ論が跋扈している。れんだいこがたすけあい党を代表して声明しておく。

 この事件は明らかに国策捜査である。小沢民主党代表の国策捜査批判は当然の反論であり、我々はこの反論観点を支持する必要がある。民主党内部から小沢代表に対する「云い過ぎ」批判の声が聞かれるがお粗末限りない。断然、新政権の芽を潰させないとする観点から一手一つになって検察批判に向かうべきである。我々は、ロッキード事件以来ぶりがつき日常茶飯となった「検察の政治主義性捜査」に批判の声を挙げるべきである。

 検察が正義ぶるなら、このところの国民的政治関心である「かんぽ元国有施設の不正払い下げ事件」の究明に向かうべきであろうに、何ゆえこれに向かわず黒にするには相当無理がある選挙資金規制法違反容疑で逆対応的「小沢潰し」に向かっているのか。これを訝らねばなるまい。この疑問を解くには、ある歴史観が必要である。この歴史観がなければ、いつもの世論誘導に乗せられてしまう。ロッキード事件の時は酷かった。今から考えると全てが無茶な角栄潰しであった。

 その歴史観とは、日本のみならずであろうが現代世界の政財官学報司の六者機関を牛耳る真の支配者として影の政府となっている国際金融資本帝国主義ネオシオニズムの暗躍をトレースする手法を云う。この観点から政治事象を読み取れば、戦争も革命もクーデターも、こたびの「2009.3.4小沢第一秘書逮捕事件」も裏事情が容易に透けて見えて来るから不思議だ。

 2009年は、イスラエルのガザ攻撃で幕開けした。国際金融資本帝国主義ネオシオニズムがパレスチナに於ける大イスラエル計画構想アジェンダの下に執拗に策動し続けていることが判明する。彼らにとっては、国際金融危機も織り込み済みのことかも知れない。ただひたすらに狂気の世界支配に向かい続けていることが分かる。れんだいこは、現代パリサイ派の悪行とみなしている。

 その彼らは今、養豚政策で太らせた戦後日本を便宜に利用しようとしている。一つは国富の収奪であり、いろんな名目をつけては支援金、協賛金を収奪している。この政策の還で、民族系優良企業の外資化、「埋蔵金」の濡れ手にあわ式詐取が進行している。国営企業の相次ぐ民営化もこの流れで捉えれば良い。もう一つは、一刻も早い自衛隊の参戦化である。日本をアジア、アラブと闘わせるシナリオが進行中である。自衛隊は既に日米合同軍事訓練を年々積み重ねており、いつでも参戦できるようスタンバイされつつある。憲法改正はこの流れで捉えれば良い。若年層の派遣社員化も自衛隊員予備軍づくりとして政策的に生み出されている可能性がある。

 もとへ。その彼らの日本政界を御する戦略から見て邪魔な存在がある。れんだいこの見立てるところ、日本戦後政治史上のハト派である。現在に於いては既にかって存在した保守主流としてのハト派は居ない。吉田茂-池田隼人-(佐藤栄作)-田中角栄-大平正芳-鈴木善幸系譜の政治イデオロギー及びその政策は久しく地下に潜っている。現在残っているのはねじれハト派でしかない。ネオシオニストは、この勢力による昨今の自公政権打倒の動きを警戒している。それゆえ、ねじれハト派でしかなくても陰に陽に機会を見つけては最後的掃討に目を光らせている。

 この間、対極的に勢力を増長してきたのは福田、中曽根系のタカ派である。この戦後タカ派は、戦前の皇国史観に基く右派系タカ派ではない。現代世界を牛耳る国際金融資本帝国主義の御用聞きを専らにする売国奴系タカ派である。これに忠勤すればするほど名宰相の称号が与えられる。逆の場合には暗愚とののしられる。この仕掛けを思えば、中曽根、小泉が名宰相とされている秘密が分かろう。定見の無いマスコミはワシントン情報を基準にする癖があり、これに従って今も御用提灯している。ここまで述べれば、「2009.3.4小沢第一秘書逮捕事件」の裏事情が透けて見えて来たであろう。

 この問題で確認せねばならないもう一つの視点を提供しておく。一般論になるが、我々はそろそろ「政治とカネ」の基準目線を確立しておくべきではなかろうか。政治家には、私腹を肥やす場合と党ないしは派閥を維持する場合と政策実現の為の三方の理由からカネが掛かる。これをどう容認し規制すべきか、この基準を確立せねばならないのではなかろうか。

 一見、共産党的個人のみ献金論が正義のように思える。しかし、何事にも物事には良い面と悪しき面の両面が不即不離にある。「共産党的個人のみ献金論」は、政治家を常に金欠状態に追いやり、党中央の言いなりロボット党議員にしてしまうと云うデメリットがある。政治のダイナミズムの見地からすれば、決して正論ではない。他方、献金を野放図にすると、議員が巨額献金先の言いなりロボット族議員にしてしまうと云うデメリットがある。つまり、「政治に於ける政治とカネ問題」はジレンマにあるということを知っておく必要がある。

 これについて思うのに、こたび小沢代表が弁明した際の論法は傾聴に値するものがあった。曰く、政治資金をいただくのに個人からも企業からも業界からも可であり、但しいずれも政治資金帳簿に記載し公開する義務がある。議員は選挙の洗礼を受ける身であり、選挙民は議員の政策と活動と献金リストを判断しつつ投票することで政治に於けるチェックアンドバランスが担保されている云々。企業献金に基く特定受注活動が露骨に行われていたとしたなら政治責任が問われるべきであるが、そういう事実はない云々。

 思うに、これは卓越した見解ではなかろうか。政治の現実を踏まえた良識的叡慮を語っているのではなかろうか。マスコミと自称知識人は条件反射的に政治に纏わるカネを批判合唱する癖があるが、いくら正義ぶってもぶてばぶつほど現実から遊離するのではなかろうか。こういう小正義派が跋扈し過ぎており、その分本音の話ができないのではなかろうか。

 これをたすけあい党の例で考える。我が党はこうしたいと思う。個人献金も企業献金も業界献金も、くれるところから全部貰いたい。企業献金に基く特定受注活動も、それが社会公益的に役立つことであれば遠慮なくさせて貰う。口利き料として謝礼が為されるなら全部貰い政治献金帳簿に漏れなく記帳する。但し、献金受け取りの上限額を決めておきたい。個人は自由、企業献金は1千万円以内、業界献金は1億円以内としておきたい。選挙等で必要な際に借りることができるようにもしたい。党議員の場合には、個人は毎月1万円以内、企業献金は1千万円以内、業界献金も1千万円以内としたい。パーティー券は、党の場合にも議員の場合にも常識の範囲としたい。これらはすべて帳簿付けせねばならない。

 かく思っている。これで何らやましいことはないと思っている。政治家は政治が本業であり、本業で精査批評されるべきであり、下半身やカネ目の問題でスキャンダル化されるには及ばないと考えている。現代政治批評はここが逆転しており、政治家が政治で判断されず、スキャンダルで失脚させられてばかりいる。これでは政治家が育たず、結果的に良い政治が行えなくなるのも自明であろう。相撲取りは土俵で、歌手は歌で判断されるべきであり、政治家も同じことであろう。

 もう一つ、「2009.3.4小沢第一秘書逮捕事件」の臭い面を確認しておく。仮に政治利権が悪いとして、利権は大きく見て公共事業利権と軍需利権に分かれていることを知らねばならない。ハト派が前者に食いつき、タカ派が後者に群がる傾向が認められる。興味深いことは、検察司法が槍玉に挙げるのは専ら公共事業利権の方である。中曽根-小泉系譜の軍需利権は叩けばホコリが出るであろうが、検察は向かわない。先の防衛次官の不正追求も不自然な形で沙汰止みにされてしまった。この選別特捜は何を意味するのか。れんだいこが繰り返すまでもあるまい。

 結論。アメリカではオバマ革命によりチェンジが始まろうとしているが、それが上手く行くかどうかは別としてアメリカではブッシュ的戦争政策からの転換が始まっているこの折に、日本は手薄になる米軍の後釜の役割を引き受けさせられようとしている気配がある。日本は相変わらずブッシュ的戦争政策に追随していることになる。その為に日本版チェンジを画する頭目の小沢が邪魔になっており、こたび司直の手で潰されようとしている事態として受け止める必要があるように思う。検察の正義と云っても、この程度のものでしかなかろう。検察の正義を提灯する者が揃って馬鹿顔しているのも辻褄が合っていよう。

Re::れんだいこのカンテラ時評550 れんだいこ 2009/03/16
 【戦後政治史に於ける疑惑疑獄事件史考】

 れんだいこは、小沢秘書逮捕事件の関心から「戦後政治史に於ける疑惑疑獄事件史」を確認しようと思った。そこで急きょサイトを書き直した。ここに紹介しておきます。

 「戦後の疑惑、疑獄政治史」
 (ttp://www.marino.ne.jp/~rendaico/seitoron/seijikasotuishi/sengoshi.htm)

 これはタイムリーにして必見です。まだまだ不十分ですが参考にして下さい。

 云えることは、2009.3.8日付けのれんだいこのカンテラ時評547「たすけあい党声明-2009.3.4小沢第一秘書逮捕事件考」で指摘した次のくだりが誠に適切な分析になっているということである。次のように指摘している。

 もう一つ、「2009.3.4小沢第一秘書逮捕事件」の臭い面を確認しておく。仮に政治利権が悪いとして、利権は大きく見て公共事業利権と軍需利権に分かれていることを知らねばならない。ハト派が前者に食いつき、タカ派が後者に群がる傾向が認められる。興味深いことは、検察司法が槍玉に挙げるのは専ら公共事業利権の方である。中曽根-小泉系譜の軍需利権は叩けばホコリが出るであろうが、検察は向かわない。先の防衛次官の不正追求も不自然な形で沙汰止みにされてしまった。この選別特捜は何を意味するのか。れんだいこが繰り返すまでもあるまい。

 これをもう少し詳しく述べておく。戦後政治は、ハト派総帥角栄的なるものとタカ派総帥中曽根的なるものが暗闘している。下手なマルクス主義者はここがまつたく理解できていない。よって役に立たない。奇しきなことに両者は1918(大正7)年生まれである。れんだいこの亡き親父も同じ年生まれである。従って、れんだいこの親父世代と云うことになる。戦後政治史を見立てる時、この眼力がないと流れが解けない。

 角栄的なるものは軍事、原子力利権を不得手とし、その代わりに公共事業利権を得手とする。中曽根的なるものは逆に公共事業利権を不得手とし、その代わりに軍事、原子力利権を得手とする。これを政治概念で云うと、前者が内治主義、後者が外治主義に立脚しているということになる。前者は大衆路線、後者は国際金融資本御用聞き路線を執るので選挙に強いのは前者である。マスコミは角栄的なるものを見下し、中曽根的なるものを提灯する癖があるが、人民大衆の眼力は鋭いというべきか角栄シンパは根強く、中曽根シンパは形成されない。

 さて、「戦後政治史に於ける疑惑疑獄事件史」から見えてくるのは、中曽根派の悪事が免責され続けており、角栄派の「悪事」は針ほどのことを棒にされて執拗に訴追、逮捕、勾留されているということである。角栄派の「悪事」は民間利権に絡むものが多く、中曽根派の悪事は税金に絡むものが多い。こういう場合、税金悪事の方が悪質とみなされるべきであろうが司直の手は伸びない。こういう傾向がある。検事も判事も人の子で立身出世にばかり目がくらむのだろう。こういう系譜がトップを牛耳っているのでそうなる。

 結論。「検察の正義」を声高に語り、エールを送る評論家諸氏しか見当たらないが、まさに体制に飼われた犬でしかない。これを走狗と云う。この走狗のおべんちゃらばかり聞かされるテレビは見ない方が良い。代わりに、れんだいこサイトを覗いて少しずつでも読むのが良い。三年も読むと随分賢くなることを請合うふふふ。

 このところ、れんだいこ掲示板を汚すことを仕事として忠勤しているバーゲン情報投稿者は知るが良い。命は短く儚い。魂を汚すと病魔が忍び寄る。人は知らなくても己が悪事を知っている。短い命をあたら惜しくも邪心で染めること勿れ。どこの政治結社か宗教結社か知らぬが改心せよ。そろそろここに初宣告しておく。

 とまぁこういうことを発信してみました。

 2009.3.16日 れんだいこ拝





(私論.私見)
●小泉就任直後の司法ジャーナル記事

 記事のタイトルは「小泉首相は自民党の不健全な体質を変えられるか。党三役、閣僚人事では…」だ。
 以下本文


 周知のように自由民主党総裁に小泉純一郎が選ばれ、日本の新しい内閣総理大臣にも選ばれた。

 小泉は「自民党を変える。日本を変える」ことを公約して当選した。自民党を変える、ということは 「既得権益擁護を目的に利権集団化している派閥」を解消し、KSD事件にみられたような「自民党そのものが疑惑の当事者」 と定評のある「不健全な体質」を変え、「いわくがある人物」は「重要な役職に登用しない」ということでもある。

 小泉は注目された党三役人事でも最大派閥の橋本派(田中、竹下、小渕派)からの起用を見送った。閣僚への起用も17人中2人。 いわくがある亀井静香、額賀福士郎も党3役、閣僚から外した。スタートの人事に関する限り


①1991年 外圧による大店法改正(大規模小売店舗立地法改定)によって従来の駅前商店街は急速に衰退し、日本全土の郊外風景は一変した。郵便局と同様に、駅前商店街と言うのは地域の文化共同体(コミュニティ)を堅固に形成していた。ところが資本進出の自由化だけを突出的に優先したこの悪法によって、日本全土の安全な地域コミュニティは壊滅的に衰退した。
②1993年 宮沢・クリントン会談で『年次改革要望書』(アメリカの対日経済占領のための一方的な命令書)合意。
③1998年年1月 ノーパンしゃぶしゃぶ事件が発覚し、外国金融資本の侵食に抵抗し日本を守っていた大蔵省長岡グループは一掃される。これが悲劇のはじまり。外資に当然刺されたと見える。
④1998年4月に外為法の大幅改正(規制緩和) 
⑤1998年6月には、総理府の外局に金融庁(当時の金融監督庁)が設置され、大蔵省より銀行の検査・監督機能が引き剥がされ、アメリカ財務局支局化する。
⑥1998年10月  長銀が一時国有化(12月には日債銀も)その後亡国的条件で売却。
⑦2001年 小泉政権登場、年次改革要望書をつぎつぎに具現化したことによって、日本の良いところは軒並み破壊される。一般国民の生活苦が実感となり始める。
⑧2002年から2004年 小泉政権は人為的な円下落政策を行い、外国投資家に低い値段で日本の優良資産を買い叩かせた。この時期に行われた異常な「ドル買い=円売り」という為替介入は、外国資本による日本収奪計画を手引きするためのものであり小泉・竹中構造改革路線とは、アメリカによる大掛かりな日本市場改変作業そのものである。小泉純一郎と竹中平蔵氏は日本の市場を破壊した。
⑨2003年4月 りそな国有化(植草事件の元凶)
⑩2006年1月 三菱東京UFJ銀行誕生(日本民族資本がデビッド・ロックフェラーの傘下になる。
⑪2008年3月 新生銀行は何と株主への配当原資としてなけなしの本店すら売却されて、きれいさっぱりユダヤ金融資本に食いつぶされた。

以上のことに小泉政権がどう関わったか?このブログの”小泉純一郎というひと”その①、その②に記してあります。・・・

最後に植草事件と根っこがおなじノーパンしゃぶしゃぶ事件について.....これはほんとうに深い問題だったのだとしみじみわかりました。外資は下ネタでひとを陥れるのがお好きのようです。マスコミが飛びつく、大騒ぎするからでしょうか。日本人もなめられたものですね。

さて、当時、大蔵省には伝説的な優れた官僚がいました。この人は、東大法学部を主席で卒業、大蔵省若手のトップであり、最後まで、銀行をつぶすことに反対したそうです。つまり日本経済を最前線で「外資から」守っていたのです。そのころ、竹中が暗躍しており、銀行をつぶすべきだという、虚偽学派の説を唱えていたといいます。

そしてそのために引き起こされたのが、「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」でした。あれを仕掛けたのは、外資だったのです。「ノーパンしゃぶしゃぶ報道」というのは、優秀な大蔵官僚を攻撃して日本の銀行を守らせないようにするための「地雷」。あれで、当時の大蔵省の優れた官僚の人達は、みんな、何ヶ月も謹慎処分にされ、この「日本を守っていた優秀な大蔵官僚」もそのわなにはまりました。

そしてその後に、大蔵省を退職しています。このとき、優れた人材は大量に辞めている。彼らはもし、どこかに行こうと思えば、引く手あまたでした。そしてその優れた人が、その後どこに勤めたかというと米国の軍需産業のカーライルグループの東京支店だそうです。 元次官は今 どうなさっているでしょうか? 彼を追い落としたひとりが例のあの日銀総裁を拒絶された武藤敏郎なんですよ。

つまり、米国がマスコミを通じて仕掛けた「ノーパンしゃぶしゃぶ」報道は、日本を守っていた官僚を駆逐。そしてその後の、一千兆円という銀行を外資に売り渡す突破口になったのです。つまりあのとき、日本人の大多数は、大蔵官僚をたたいて喜んでいたのですが、実は、自分たちを影で守ってくれていた人達を罰して喜んでいたのでした。 わぁっと叫びだしたくなりますね。

日本のメディアは腐ってるのだろうか なぜなにも報道しなかったのだろうか??こんな大事なことを......だいぶお金をばらまいたようだから金に目がくらんだのだろうか? 小泉劇場のときとおなじように........もし知っていたらプラカード持って大蔵省に応援に行ったのに......なにも知らないって悲しい......>

>ノーパンしゃぶしゃぶ接待の真相
http://blogs.yahoo.co.jp/stop_plan/2506082.html