別章【少年少女儀式殺人事件考】 |
(最新見直し2015.09.01日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
ここで、「少年少女儀式殺人事件考」をものしておく。 2015.08.20日 れんだいこ拝 |
(私論.私見)
[練馬一家5人殺し事件] 1983年(昭和58年)6月27日、東京都杉並区の不動産鑑定士の朝倉幸治郎(当時48歳)は、東京都練馬区大泉学園在住の洋書販売会社課長の白井明(45歳)が貸借して住んでいた家と土地が東京地裁の競売にかけられているのを知り、同年2月、約1億円を支払って所有権を得るとともに、別の会社と転売契約を結び、6月末までに、引き渡す約束をしたが、明渡し交渉がうまくいかず、このままだと、転売先に3000万円の違約金を支払わなければならなかった。この日の午後2時45分ごろ、白井宅を訪ね、顔を見せた妻の幸子(41歳)をいきなり金づちで殴り殺し、続いて次男(1歳)、三女(6歳)を殴殺、絞殺し、間もなく帰宅した次女(9歳)も絞殺した。長男は次男と双子として生まれ、翌年の誕生日を過ぎてまもなく死亡している。午後9時半過ぎ、主人の明が帰って来た。朝倉は明の腹を拳で殴り、持ってきたマサカリで切りつけ、失血死させた。翌日、明の死体をバラバラにし、肉挽機を使ってミンチ状にした。長女(当時11歳)だけは林間学校に出かけて命拾いをしている。「骨まで粉々にしてやりたかった」などと自供。1985年(昭和60年)12月20日、東京地裁で死刑判決。1990年(平成2年)1月23日、東京高裁で控訴棄却。1996年(平成8年)11月14日、最高裁で上告棄却で、死刑が確定した。2001年(平成13年)12月27日、死刑執行。
関連書籍・・・『バラバラ殺人の系譜』(青弓社/龍田恵子/1995)
[宮﨑勤幼女連続殺人事件(警察庁広域重要指定事件「117号事件」)] 1989年(平成元年)7月23日、東京都五日市町(現・あきる野市)の印刷業手伝いの宮﨑勤(当時26歳)は、当時6歳の女の子を自分の車に乗せ、八王子郊外の山林に連れ込み、裸にしてビデオを撮ろうとしていたところを、尾行してきた、この女の子の父親に捕まった。1988年(昭和63年)8月22日、埼玉県入間(いるま)市内の歩道橋を歩いていた今野真理ちゃん(4歳)に、涼しいところに行こう、と声をかけ、車に乗せて東京都八王子市内の山林に連れ込んだが、真理ちゃんが泣き出したので、押し倒して絞殺し、遺体をビデオに撮ってから、衣類を持ち帰った。10月3日、埼玉県飯能(はんのう)市の小学校の傍らで遊んでいた吉沢正美ちゃん(7歳)に、道を教えてと近づき、誘拐して殺害した。12月9日、埼玉県川越市の自宅の団地の傍らで遊んでいた難波絵梨香ちゃん(4歳)を温かいところに行こう、と声をかけて誘い殺害した。翌1989年(平成元年)2月6日、骨片や歯を入れた段ボール箱を今野真理ちゃんの家の玄関に置いた。2月10日、朝日新聞東京本社宛てに、「所沢市 今田勇子」で、真理ちゃんの顔写真を添付し、コピー用紙3枚の犯行声明文を入れた封書が届く。2月11日、真理ちゃん宅に、「所沢市 今田勇子」で、朝日新聞社に送ったものと同じ文面の犯行声明文のコピーと真理ちゃんの顔写真入りの封書が届く。6月6日、東京都江東区の公園で遊んでいた野本綾子ちゃん(5歳)を誘拐して悪戯し殺害した。このときは遺体を自宅に持ち帰ってビデオ撮影した。2日目になると悪臭がひどくなってきたので、遺体の頭部、両手足を切断、髪の毛や歯を抜いたりしたあと、飯能市の宮沢湖霊園などに棄てた。宮﨑が一連の事件の被疑者として正式に逮捕されたのは、1989年(平成元年)8月11日。1992年(平成4年)、6人の慶応大学グループによる鑑定で、「人格障害」、1994年(平成6年)、3人の東大グループによる鑑定で、「多重人格」と「精神分裂病(統合失調症に名称変更)」という3つの結論が出た。同年11月21日、宮﨑の父親が東京都青梅市の多摩川に架かる橋から投身自殺した。1997年(平成9年)4月14日、東京地裁で死刑判決。2001年(平成13年)6月28日、東京高裁で控訴棄却。2006年(平成18年)1月17日、最高裁で上告棄却で死刑確定。2008年(平成20年)6月17日、死刑が執行された。45歳だった。
関連書籍・・・『宮﨑勤裁判 上』(朝日文庫/佐木隆三/1995) / 『宮﨑勤裁判 中』(朝日文庫/佐木隆三/1995) / 『宮﨑勤裁判 下』(朝日文庫/佐木隆三/2000) / 『宮﨑勤事件 塗り潰されたシナリオ』(新潮社/一橋文哉/2001) / 『M/世界の、憂鬱な先端』(文春文庫/吉岡忍/2003)/ 『ドキュメント 消えた殺人者たち』(ワニマガジン社/1999) / 『<物語>日本近代殺人史』(春秋社/山崎哲/2000) / 『明治・大正・昭和・平成 事件・犯罪大事典』(東京法経学院出版/事件・犯罪研究会編/2002) |