星&ツケノビ定石

【星&ツケノビ定石】
 星&ツケノビ定石は、囲碁を習って最初に覚えるのがこの定石であり、囲碁定石の基本中の基本である。この基本定石を徹底的に習熟するのが囲碁上達の第一歩となるべきであるが、案外と詳しくは知らないまま覚えたつもりになっていることが多い。ここで極力精密に確認しておくことにする。


 ツケ
(1/1/1)
 星&小ゲイマがかりに対するツケ。この手がツケノビ定石の第一着手となる。これを「元図」とする。

(次の着手) ハネ
(1/1/11)
 ハネ。「ツケにはハネよ」の囲碁格言がある。これを「元図2」とする。
 応じ方としてA(ノビ)、B(キリ)、C(ふくらみ)がある。B(キリ)については別サイト「ツケキリ定石」、C(ふくらみ)については「ツケオサエ定石」で確認することにする。
A(ノビ) B(押え) C(キリ)
(1/1/111) (1/1/112) (1/1/113)

「元図2」のツケノビ系

「元図2」のA(ノビ)選択 
(1/1/111)
 ノビ。ここまでの星&小ゲイマがかりに対するツケ&ハネ&ノビの応酬を「ツケノビ」と云う。これが「ツケノビ定石の基本図」となる。
 有力な応じ方としてA(ノビ押し)、B(星下トビツケ)、C(コスミ)がある。
A(ハイノビ) B(星下トビツケ) C(コスミ)
(1/1/1111) (1/1/1112) (1/1/1113)

基本図のA(ノビ)選択 
(1/1/1111)
 ハイノビ。

(次の着手) 押え
(1/1/11111)
 A(ノビ)&押え。これを「ツケノビ定石の基本図2」とする。
 応じ方としてA(カケツギ)、B(大ゲイマ開き)、C(出)がある。C(出)については別サイト「ツケノビ定石外れ封じ」で確認することにする。
A(カケツギ) B(大ゲイマ開き) C(出) D(ハネ)
(1/1/111111) (1/1/111112) (1/1/111113) (1/1/111114)

 基本図2のカケツギ)選択 
(1/1/111111)
 A(カケツギ)。これを「堅カケツギ」と云う。

指了図 1間トビ
(1/1/1111111)
 1間トビ。「堅カケツギ」には1間トビで堅く受けるのが良い。この応酬を仮に「星ツケノビの堅定石」と命名する。黒は上辺、白は隅と右辺を支配しており、どちらも五分の分かれとされている。置碁定石の代表格である。

基本図2のB(大ゲイマ開き)選択 
(1/1/111112)
 大ゲイマ開き大ゲイマ開きには星下開きが釣り合う。カケツギ形に比べてゆったりしている。

指了図 星下開き
(1/1/1111121)
 星下開き星下開きをカケツギ形の1間に受けるのも立派な一手である。この応酬を仮に「星ツケノビの柔定石」と命名する。黒は上辺、白は隅と右辺を支配しており、どちらも五分の分かれとされている。置碁定石の代表格である。

指了図その後

(1−1−1111121)
定石の後、白が8,10と出切ってきた。黒はどう打つのがよいか?

 11と下がるのよい手です。白は黒から12と切られると3子が取られるので、12とツグぐらいです。

13からあてて白を取ることができます。17と19の手がポイントです。

白が下がっても攻め合いがかてます。23までで目あり目なしの形で攻め合いは黒の勝ちです。

白が12と隅のダメをつめてきた図です。

 13と切ってから17と追いかけいくのがよい手である。最後はコウになるが、31がコウ材に使える。本図では黒は11と下がるのがポイントになっている。その時に白が星下までひらいていると、切る手があるが、一路狭くなると、切る手がないので、黒も用心するのが定石になっている。

 白6と打ち、その後に出切るこの手はハメ手です。

 黒は11と切るのがよい手です。その後に15と一目を切り取れば、18と19が見合いになります。


 この定石の選択は悪いです。この定石は左辺を模様にするつめに使うのですが、この形ではそこに白が先着しているので、黒の厚みが働きません。

 この定石の選択はよい。左辺がもりあがり、かかった白を強くしても白はもともと強いからです。

 この定石の選択は悪いです。この定石はお互いに強くなるのが特徴です。かかった白を強くするのはもったいない。黒は1で4とコスミツケて攻めるのがよい。


 基本図のB(星下トビツケ)選択
(1/1/1112)
 星下トビツケ。少しでも隅に食い込もうとする手である。

(次の着手) 割り込み&当たり&ツギ&カケツギ
(1/1/11121)
 割り込み&当たり&ツギ&カケツギ。割りこみからからの成り行きの手である。

指了図 ツケ石への当たり&ツギ&中押し&ノビ&星下開き
(1/1/111211)
 ツケ石への当たり&ツギ&上押し&ノビ&星下開き。この応酬を仮に「星ツケノビの星下トビツケ定石」と命名する。黒は1&2、3&4と交換して星下開きに大きく構えるのが良い。黒はしっかり治まり白は外勢を得て互角とされている。

「ツケノビ定石の基本図」コスミ)選択
(1/1/1113)
 コスミ。隅に顔を出し相手の受け方を問う手である。これを「コスミの基本図」とする。
 応じ方としてA(アテコミ)、B(ツケ)がある。
A(アテコミ) B(ツケ)
(1/1/11131) (1/1/11132)

「コスミの基本図」のアテコミ)選択 
(1/1/11131)
 アテコミ。コスミにはアテコミが紛れがない手である。

(次の着手) 元ツギ&控えカケツギ
(1/1/111311)
 元ツギ&控えカケツギ。控えカケツギを普通のAカケツギにすると、挟みつけ、ノゾキ等、隅に味が残り具合が悪い。この形では控えカケツギが本手である。

指了図 大ゲイマ開き&星下開き
(1/1/1113111)
 大ゲイマ開き&星下開き。この応酬を仮に「星ツケノビのコスミ&アテコミ定石」と命名する。

「コスミの基本図」のB(ツケ選択 
(1/1/11132)
 ツケ。コスミにツケで応じた手である。コスミに対するアテコミに比べて隅を大事にした打ち方である。

(次の着手) 割り込み&当たり&ツギ&ツギ
(1/1/111321)
 割り込み&当たり&ツギ&ツギ。

指了図 大ゲイマ開き&1間トビ受け
(1/1/1113211)
 大ゲイマ開き&1間トビ受け。この応酬を仮に「星ツケノビのコスミ&ツケ定石」と命名する。




(私論.私見)