別章【マキャべり思索の影響について】

 (最新見直し2006.7.31日)

 マキャべりを評する視座が果たして正確であろうか。三省堂の大辞林で検索すると次のように出てくる。
 「マキャベリ(Niccolo Machiavelli)(1469−1527)/イタリアの政治思想家。政治を宗教・倫理から独立した存在として、純粋に力関係において捉え、近代政治学の祖となった。政治思想書『君主論』は、イタリア文学史上最初の近代的散文でもある。ほかに『フィレンツェ史』。マキャベッリ」。

 「マキャベリズム(Machiavellism)/(1)・マキャベリの思想。どんな手段でも、また、たとえ非道徳的行為であっても結果として国家の利益を増進させるなら許されるとする考え方。(2)・目的のためには手段を選ばないやり方。権謀術数主義」。

 れんだいこの知るところのマキャべりとは、マキャベリズムとして知られ、その意は「目的のためには手段を選ばないやり方。権謀術数主義」と解する。この理解自体にはさほどの間違いは無いが、マキャベリズムの生み出された歴史的政治的背景を知らなければ「権謀術数主義」が一人歩きし、「マキャベリズム的権謀術数とは似ても似つかぬ旧来の権力統治手法的権謀術数」のみがマキャベリズムの名で語られる恐れ無しとはしない。

 そういう意味で、以下、マキャべりとマキャベリズムの考察に入る。参考文献として、「マキアヴェリ語録」(塩野七生、新潮社、1988.7.20)等々がある。いつも申し上げているが、れんだいこの知識はたかが知れている。どなたかの適切なアドバイス、論文紹介等頼みます。労働者大衆が知っておくべき知識をインターネット空間に遺し役立ててもらう−これを念ずるからであります。もし、れんだいこが青年時代にそのようなものがあったら、誰云われるでもなく貪り読み知識を吸収したと信ずるから。日本左派運動には偏狭且つ難解且つ高踏且つ著作権付きのものが多いが、それら手法は左翼の風上に置けないナンセンスと思うから。

 れんだいこの気づきとして、権謀術数を即マキャベリズムと看做す向きがあるが、史上の真性の権謀術数はむしろ「シオンの議定書」に凝縮されたネオ・シオニズム派のそれであろう。その対比の中でこそマキャベリズムの特徴が見えてくるのであり、マキャベリズムの単独考察はさほど有意義ではないのではなかろうか。しかし、このように考察されることは稀なようである。

 2003.11.3日、2006.11.24日再編集 れんだいこ拝


目次  

コード 中項目 備考
マキャべり生涯の概略履歴
マキャべりの「君主論(政体、政略論)」
マキャべり思想の歴史的意義考
インターネットサイト
関連著作本




(私論.私見)