上田ナライト押し込め事情考その2
上田嘉治郎、上田ナライト

 更新日/2018(平成30).4.16日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「上田ナライト押し込め事情考」をしておく。

 2018(平成30).4.16日 れんだいこ拝


 明治三十九年一月十五日 、上田ナライト四十三才身上願い。
 「さあさぁ尋ねる処/\、尋ねるまでやない/\。よう、これ一つ聞き分けにゃならんで。皆々心も一つに成りて、運び切らにゃならん。もう日を何ぼある。日が近づいてある。よう日が数えてみよ/\。何程もあらせん。何から話しょうやら。多分つかえてありてどうもならん。日がつかえて尋ねにゃならんようになるは不思議と言う。身上どう成るこう成る、たゞ面々思うやない。段々日が遅れてならん。今日は気分悪いと言う。今日一日代わろうという日を待ち兼ねて居る。日々運び足らんから、尋ねにゃならん日になりたる。よう聞き分け。たゞ一名暮らしと言うて、すっきり貰い受けたる。一人暮らしさしてある。一人暮らしに不足あるか。不足はない。今日までの日、今日一日の日も差し支えはない。なれど、差し支え出来てから、何ぼどう思た処がどうもならん。そんなら、どうしたらよかろうかと言う。こうしたらよかろうかと言う。さあ二十年の間、席一人からこれまで運び来たる。育てにゃ育たん。皆なの心から育てにゃならん。いついつ経ってもこのなりなら、何も言う事はない。この一つ理聞き分けて、真柱に一つ運び、後々繋ぎなくばならん。繋ぐは理かと、しっかり取り締まりてくれにゃならん。日々放ったらかしではならん。どうにもならん。その日になりてから急いてはならん。道具一つの理、八つ九つまで万事調う。後一つ半端であっては、一つからあゝと言うような事ありては、どうもならん。よう聞き分け。後々という理は未だ余程遠い。身上案じる事要らん。身上から手入れと言う。これまで、どうしてこうしてと思う。一日の日も欠かさんよう、後々どうしょうと思たら、後々頼りないという指図」。

 押して、教長へ申し上げ、本部員一同相談致しまして、もう一応御願い申しましたら宜しう御座りますか、と願い。

 さあさぁどういう事も尋ねにゃ分からせん。一つ/\、一つ組んだら一つ組む。一つ印したら一つ許す。どういう事したらよかろと、心無くばならん。よう聞き分け。たゞ一つに貰い受け、年限経った一つ理。今まで何のこうのうという。皆々身上すっきり貰い受けたる、身体/\一つ運んで教祖一つ理であろう。これ砕いて運べば、談示一つの理に治まるものである」。

 しばらくして

 「さあさぁもう一言/\、今一時こういう指図あった。どうしょうこうしょう。もう待ち受けたる。年限日は僅かの日柄である。これまで/\、何かじっと治めておく。二十年祭、これ皆々の処十分満足与えて、それより一つ運ぶと、一つ説いておこう」。(4577)

 (39.5.1)明治三十九年五月一日、上田ナライト身上に付先般おさしづ頂き、その中に『今日は気分悪いと言う、今日一日代わろうという日を待ち兼ねて居る。日々に運び足らんから尋ねにゃならん日になりたる』という御言葉御座りますが、如何の事でありますか願い。
 「さあさぁ尋ねる事情/\、尋ねにゃならん/\処、一日送り日を送り、段々月が変われど運べてない。どうでも尋ねにゃならん/\。前々よりも皆な諭してある諭してある。皆の中へ諭した処が取りよ/\で間違う。そこで遅れて了う。さあさぁどれから話しょうやら分からん。話が詰んで/\ならん。よう聞き分け。教祖存命より一人暮らしと言うて貰い受けたる。この一つ言葉の順序から、組み立てにゃならん/\。今日はどのような事も席より映しも出ける。日々多分出て来る。人々満足与えて居るなれど、いついつ通るに通れんようではいかん。なかなかいかな指図もしてある。いかな指図と言うようではならん。今日から種を下ろしたようなもの。何処で下ろしたやら分からんような事ではならん。これ仕上げて、間に合うようにせにゃならん。何よ遅れ/\て種失うてはならん。失うたらどうするか。よう聞き分け。これまで深き話してある。教祖二十年祭、前一寸諭してある。どんな事あっても付け掛けた道は八方付ける。どんな事でも、しょうと言うたら出けるやろ。今日はなあ/\よかったなあと言うて、十分日を送りたる。後々こうという理を寄せて、心の理が寄ればどんな事でも出ける。心の理が寄らねば出けん。人間心で運んだ処が出けやせん。前々より諭したる。年限数えてみよ。仮家と言うて一寸建てゝと言うた日がある。何処がよかろう、彼処がよかろう、席に尋ねて席より知らすと言う。指図より尋ねて、此処がよかろと言うた日がある。年限数えてみよ。六七年なるやろ。幸い/\を以て、あちら直しこちら直し、住んで居る。今どうでもこうでも悠っくり暮らして、日々の処仕込んで行かにゃならん。段々十分慣れるから出ける。どんな事でも、初めから十分な事出来やせん/\。ほんにそうかいなあというは、一日の日も早く取り掛かりてくれにゃならん」。

 押して、一同相談して教長へ申し上げて、もう一度御願い申し上げます。

 「さあさぁ尋ね返やす処/\、どうでもこうでも急いでやらにゃならん。大き事せいとは言わん。当分の処芯とした処よう聞き分け。今日からと言うて何も成り立てば、何も言う事ない。もう大抵と思うまでは、年限経たにゃ出けやせん、出けやせん。これだけ/\諭せば、分かる。すれば、急いで掛からにゃならん」。(4588)

 (39.5.20) 明治三十九年五月二十日 夜九時頃 、前お指図を本部員集会の上協議三日なし、上田ナライトの住居飯降裏手に些少なる建物新築を教長へ御願をなし、当分新築せざる事を内務主務局長へ書面を出したるにより建築は出来ぬ、色々協議をなし、中南元に教祖初め本席の御住居遊ばされし所へ教長の承諾下され、その旨本席へ申し上げし処、神様御出まし御話しあり。
 普請出来んというは、どういう訳で出けん。へばり付けるようなものじゃ。もう何にも分からんようになりた/\。この家明け渡そうか、明け渡そうか/\。もう要らん/\。年寄って要らん/\。さあ変わった事を言い掛けるで/\。さあさぁ明け渡そうか/\。もうもぅ早う/\何も彼も切羽に詰まって/\了うで。理の上からこの家明け渡さんならんようになる。明け渡す理を聞き分け。日々思って/\心の休まる間は無い。心休まらねば、身も休まらせん。すっきり道を洗い替え立て替えて了う。残念/\詰み切ってある。話々つかえて/\、この家明けて了わねばならんようになりた。皆んな聞き分け。この家年限の理から建ったものである。この家明け渡さにゃならん理を聞き分け。心病まして日々結構理を忘れて了う。心を病ましてある処、身上も心も病んで、すっきりなって了うたら、どうするぞ。満足与えてくれにゃならん。何よの事十のもの実の根あって、これから/\」。

 押して、中南の方へ御許し願います

 「さあさぁこのうち明けようかと言うは、何の事か。よう聞き分け。心なければ心病んだる。皆々目開いたる。これ心運ばねば、目ないも同じ事や。あちらこちら話し合い、銘々いろ/\の事もある。心養い/\。続かんようになる。心を病まんよう、すっきり育て。何でも彼でも日々心煩わさんよう運べ。これ諭し置こう。前々二人に話してある。今に何の返事もなし。余程月日も経ってある。早く安心さゝにゃならん。聞いたら成程思うだけでは、暗がりも同じ事。日々与えて貰うて結構と楽しんで居るのに、この家明けようと言うは、一寸こういう話。もう駄目である。このうち明け渡そうという諭、取りよう間違うたらころりと違うで。悪い事を善いと取ったら、どうもならん。この家も身もないようになってから、どうもならん。手を付けたら、役に立たせんで。立たせんで」。

 押して、上田ナライトの運びの事でありますか

 「さあさぁよう聞き分け/\。もうつかえて/\ある。あれもこれも日々心を苦しめ、何程心苦しみは何程とも分からん。いかな話も纏まらんであろまい。つゞまらんであろまい。日々楽しみ、日が暮れるのを待ち兼ねて参る処を見てくれにゃならん。日々朝と晩と、長らくの間毎日欠かした事はあろまい。身が不足なれば参らん事もある。日暮を待ち兼ねて引き寄せて居る。皆んなの者何申して居るであろうと思う。存命の間の古き話して居る。話聞きに行くのや。角目々々話する。さあ日々何放っといても、前はこうやどうや、引き寄せにゃならん。年寄って、働きさしてある。よく感じ付けにゃならんで」。

 押して、中南方で御許し願い。

 「さあさぁ何放っといても、一日も早く心の休まるよう、皆々話せにゃならんで。一二三と言う。一と言うたら一、二と言うたら二、三と言うたら三、一つ/\組むようなもの。成程という理治まれば、十分神が守護する。これだけ働き守護、皆知って居る。人間心と思うては違う。人間業では出来やせん。あら勝手じゃ、あら人間心じゃ。人間心は更々ない。日々心の面白い話も茶話事も言うたりさしてある。心というものは、皆んな神が守護してある。これよう聞き分け」。(4592.4594.4595)

 (39.5.21)明治三十九年五月二十一日 上田ナライト中南にて仮住居取り決め度くにつき願い。
 「さあさぁ尋ねる事情/\、ほのかの話々、長らえての話々、どういう事で、こういうものでと言うは、言うまでの話。何かつかえてあれど、どうも話出けん。身上から事情と言う。事情から身上と言うて願掛け、仕切って事情と言う。仕切って運ばにゃならん。運ばねば甲斐があろまい。いついつまでも放っておき、何をして居るやら分からん。これまでは容易ならん道、皆知って居る。今日言うて今日に出来るものやない。迫ってからどうもならん。年限追うて重なった理聞き分けて、何もそのまゝ一切止め置く。一時運んで事情、何よそのまゝ放って置いてはならん。これ聞き分け。楽しんだ事情遅れる。無理な事せいとは言うやない、成らん事せいと言うやない。これから話し、いかな事も分かるであろう。これまでの道という、あちらへ逃げ歩きこちらへ逃げ歩き、皆々一つ/\運んで今日の日。すれば、無にはなってはあろうまい。難行苦行の理は、無にはなってあろうまい。前々楽しんだ一つ、許すではなし、許さんではなし。未だ/\日を送るは、皆々の心遅らせば、遅らす日が出るであろう」。

 押しての願に、しばらくの処をそういう事にして御許し下され度し、と申し上げ

 「さあさぁ一言/\話し楽しんで/\、十分楽しんだこの話。一つ建家明け渡そうと言うた事聞いて居るか。席が亡くなったら、明け渡したも同様であろう。先々今日一つの言葉で、世界満足と言う。皆々出て来る事を思てみよ/\。さあ/\続いてあってこそ、道と言う。続かん事は道とは言わん。言えようまい」。

 又押しての願、二名と仰せ下され私も共に運びますから、上田ナライトの処御許し下され度く御願い。
 「さあさぁこれこれよう聞き分けにゃならんで。席は、人を困らす心一つも有るとは思うな。困らす心有らせん。人を困らすようでは、神が入り込むか。よう聞き分けてくれにゃならん。こうと言うたらこう。これが違うという事は無い。今日は、話これだけ了って、これだけにして置く。何か取り決まりて、一つの心にたんのう満足与えてやってくれ。今日はこうして居ても、明日は分かろうまい。いつ/\未だ未だ仕切って話出けやせん。これだけ諭したら、皆なの者分かるやろう」。(4596。4597)

 (39.5.26) 明治三十九年五月二十六日 先日の御言葉に二名という処、飯降政甚の件に付、二箇年間品行を見定める事につき願い。
 「さあさぁいかな事情も尋ねてくれる/\。いかな事情も運んでやろかと、思い/\の理、長らえて年限の間の事情である。何も、どうもこうも言うまでのものや/\。第一、道という、一つ席というは、いかな事情と思う。誰がどうや、彼がどうや、控え/\て心の台が据わってない。求めてない/\。台というは、よう聞き分け。どんな者も誰の子も、誰の手続きも、一つの道から出来たもの/\。この道というは、台一つから出来たもの。どうでもこうでも、道から一つの心無くばならん。心働いてくれにゃならん。心の働き無くば、結構に目を開いてあっても盲目同様と言うたる。これ聞き分けば、早速分かる。一戸の内としてみよ。中途離れになった時は、半端であろう。まして道というは、半端ではなろまい。これよう聞き分け。一名一人とは違う。皆立ち並んでせにゃならん。運ばにゃならん。又育てにゃならん。これをよく聞き分けてくれ」。

 押して、本部員は十分注意致しますと願い。

 「さあさぁ皆の一声千声よりも、しんばしらの一声。真柱の一声は用いらん者はあろうまい。これまで/\皆な控え心はどうも届かん。一つすれば一つ、二つすれば二つ、三つすれば三つ、日々心に運んで来れば、何も言う事はない。遠慮気兼は要らん。遠慮気兼はいかん」。

 上田ナライト中南にて御許し願い。

 「さあさぁ先刻事情に諭したる。許すとも言わん、許さんとも言わん、と言うたる。当分気休み、心の学びという。心に委せおこう」。

 身上の願差し止めをお解き下され度く御願い。

 「さあさぁよう聞き分けにゃ分からんで。たすけ一条の事を始めて、人を救けんという事はない筈や。余儀なく一つの心、どれだけどうしたて日を遅れさし、月を遅れさし、年限遅れさし、よいというような事ではなろまい。他に遠く所、一度さしづ貰いたいと言うて願い出る。中に曇りの理から止められたというは、世界何と返答出けるか。これから皆々心を洗い替え、よう聞き分け。難儀不自由さす神が有るか無いか。これ聞き分け。どんな事でも、人の事と思わず、飛び込んで運ぶは神の望み。あちら破れこちら破れ、千切れ/\になって了うてから、どうもならん。寄せるに寄せられん。繋がってある間に修復すれば、どんな事でも出来る。早い目に修復さえすれば、どんな者でも続くと云う」。

 押して、身上の願の処御許し下され度く御願い。

 「さあさぁ皆々の心寄ってどうこうと答える事は、余儀なく事情、いかな事情もこれからと言う。止めおきたる事情も、今日から許そ/\」。(4598)

 (30.6.22)明治三十九年六月二十二日、上田ナライト中南の方へ移住に付誰か付き添いの処願い。
 「さあさぁなあまあ一寸一日の日を以て一つ尋ねる処、前々事情諭しある。許すでもなく許さんでもなく、応法と言うた一つ理。一寸には行かせん。これまで運び方の、ほんの学びである/\。一寸橋掛けたも同様である。そこで、事情によって、まあ年限待って一つ理、応法一つ、ほんの学び付け掛けた事情は、とても/\の理、年限の事情暫くと言うておく/\。とても/\未だあすこで一つ遂げる事仕難くい仕難くい。一家一つ棟を建てゝ家族移り込んでからやないと、いかん/\」。

 しばらくして

 「さあさぁ一寸一声、一言諭し置こう。学びという、学び一つ勤め、学びはほんの一つ事情始め。どうせんならんこうせんならん勤めの理、そこで未だ/\行かせん。行かせんによって、話を伝えるがよい/\」。

 押して、上田ナライトに申し上げますと

 「さあさぁ主という、心という理治まりゃせん。どうでもこうでも、さあさぁ余程何よの処難し。席は十分であれど、あいた処である。幸いのもの。道が付いてあれど、一時の処、そこまではとても/\一寸に治まらせん。治め難くい。どうしてこうして事情、指図通りの一時に治め難くいから、何よの事も一時に治め難くい。これ一寸諭しおこう」。(4607)

 (40.3.13) 明治四十年三月十三日(陰暦正月二十九日)午前八時三十分、平野楢蔵とお話しありし時、俄かに刻限の話し。
 「一万二千足らんと聞いた。そんな事でこの道どうなるぞ。これでは働けるか働けんか。さあしっかりせい。教祖にこの道譲りて貰ろたのに、難儀さそうと言うて譲りて貰うたのやない、言うて居た日あるのに、何と呆けて居る。さあさぁ今日はどういう話仕掛けるかも分からん。さあ皆な用いるか/\。用いらねば世界へどうして詫するか/\。これ知りて居るか。年限数えてみよ/\。いつまでこんな事で通るか。道は皆な継目あるで/\。継目知りて居るか/\。知らずに何と呆けて居る/\。皆んな取損いして居る/\。教祖という道内から潰して居る。世界の道で立ってあるか/\。学問で立つと思うか。さあさぁ世界の機械は何時なりとある。何時なりと買えるで。神の機械あるか。あらしょまい。神の機械は、年限の理続くが神の機械である。これ一時に聞き分けて今日に返事して来い。さあ手の空いた者席運べ/\。今の席四席連れて来い。さあさぁ決まるもの決まりて来い/\。早くこういう決まりして来たと言うて来い」。

 御運び後十一時頃上原佐助、飯降政甚と話し合い居る時俄かに、
 「昼からもう四席出して了え/\。早う片付けにゃどうもならん。さあさぁ早く言うてやれ。(4629)(※昭和31年1月号みちのとも「おさしづ春秋 増野正兵衛」77頁より)」。

 明治四十年三月上田奈良糸様の普請が問題となっている時、本部は目下会計状態が年に一万二千円程の支出超過になっている旨を報告し、この話を具して、平野楢蔵先生が御本席様に申上げられると、俄に刻限があって、『一万二千たらんときいた、そんな事で此道どうなるぞ、これでははたらけるかはたらけんか、さあしっかりせい、教祖に此道ゆづりてもろたのに、なんぎささうといふてゆづりてもらうたのやない、いふてゐた日もあるのになにとぼけている』。随分厳しい御言葉である。勿論神一条の信念に生きてはいたが、収入の将来は全く予想が不可能な処から此の様なことがあったのだろうと思う。(註・増野正兵衛先生は、本部の会計を担当されていた) 上田ナライト様について(その十四)②

上田ナライト押し込め事情考
 「上田ナライト様について(その十五)①」、「」。
 (40.3.13)明治四十年三月十三日午後八時頃、上田ナライトの普請の事情、尚増野正兵衞会計の事情話しの時に俄かに御話し。
 「さあさぁ年限追うて、年限数えてみよ。四十年以来と言えば、余程古い事であろう。一度足らん事を台にするはどういうもの。残念でならん/\。残念やわい。そんな事言う場席ではあろうまい/\。聞かす場席ではあろうまい。残念聞いてくれ/\。いつも何事も聞かした事は無い。物の上がりはっちゃ聞かさせん。そんな事でどうなるか/\。さあ前々話一寸説いたる。この家明け渡そうかと言うた日がある。道理運ばす/\。何からどういう事現われるとも分からん。そんな事でどうするか。神に嘘を言うような事で、万事の取締りと言えるか。足らん事三年五年の後、年々の喰い込みと言うたが、言わにゃ言わんと言うてみよ。席一人やない。外に二人三人聞いて居た者ある。証拠人ある。この残念どうして解くか/\。さあ真柱呼んで来い」。

 増野自ら、甚だ不都合なる事申し上げて誠に相済まず、と御詫び申し上げる。
 「さあさぁ説いたる日変わらねども違わねども、席の場へ出て来て年々これだけ喰い込みと言うたやないか/\。よう聞き分け。そんな事でどうなるか。この南という理を知って居るか。畳んで了え/\。二十年以来になるで/\。この地所という境内という、二十年以来というは田の中楽しみ、席引き立て/\出来た。神の残念神の残念、残念なわい/\。裏は藪で取り絡み、人家も取り払い、先祖代々続いた処の藪も取り払い取り除け、この一つの理というものは、これよう聞き分けにゃならん。杖柱にして一人育てゝ来て、年限経てば/\見えてあろう。そりゃ一人どころやない、皆んな心で成り立ちたのやなれど、中に一つの理というものあって、世界の道理適う処あって成り立つ。これ一つ、よく聞き分けにゃなろうまい」。

 平野より、増野酒を呑んで御心配な事申し上げて相済まずと御詫び致し、将来慎みます、と申し上げ、
 「神の自由現わした事分かろうまい/\。三日前より夜も横に寝られん程苦しみ、日日の食事も尋ねてみよ聞いてみよ。万人の子供楽しんで帰る者、今日か明日かと待って居る事分からんから、順序運んだもの。この順序聞き分けにゃ分からんで。さあさぁ言うた事は取り返やそうにも取り返やされん。なれど、一つの理誤りした事はどうもならん。この際これからは、どんな事も中に一人も洩れないようにして、どういう事も皆んな一つの心に成って、これからという一つ台として。皆んな困って居るはつなぎに困って居る/\。困って居るは、そのつなぎに困って居る。皆々今まで通りた理に困って居る/\。つなぎに困って居る/\。一つぼつ/\という、ぼつ/\なら何でもない事。二十年祭と言うて、よう/\仮式場という。それも思いの外世上に一つの理が治まり、よう/\成り立って今まで無い事言うて、中に日日重なりて来て、世界何よの事も同じ事、全国大層日々心が治まった。これも全く二十年祭のふしである。掛かりは一つ大きい心に成れ/\と言うた日がある。どうしたらよかろうこうしたらよかろう、小さい心では、にっちもさっちもどうにもならん日に及ぶで。どうしたらよかろうこうしたらよかろう、数々の事は無い。些かならん処の涙寄せてするようでは、受け取れん。三十年祭という長いように思う。もう僅かはっちゃない。これ聞かしておく。そこで楽しんで、多く何人居れど、一条の心に成ってすれば、たとい一つ理取損いあったて、何事もほんに取損いと言えば、そもそもに割れる心はあらしょうまい。さあさぁ今日のふしにちょと楽しみな事にをい掛けておくによって、三十年祭には大きい小さい言わん。ほんの学び雛形なりとも一寸して貰いたい。にをい掛けて置く。一寸二年三年にをい掛けたなら、どういう事に成るとも、どういう理増すとも分からん。これを一寸のふしに匂うとこう」。

 教長御出席になりし上の御話し。
 「ウヽヽヽヽヽさあさぁ一寸一言説くで。さあさぁなあ遠からずの内やない/\。前々以て大層な物買えと言うたのやない。一本買うてくれと言うた日ある/\。そんなら快うわしが買うと言うた日ある。買うと言うたによって抑えてある。一本買うたら未だ/\買うで/\。一本や二本やない。買うと言うたら余計に買うで/\。有っても無うても、どうでも買わにゃならん。何処にも無いと/\思うやろ。なれど、席が見てある。買うと言うたら売ってくれ。売ると言うてくれ。有る物買うね/\で。明らかに見えてある。席に買わせ/\。買う/\。席が買う/\。買わにゃどうもならん/\。明日日に買え/\。約束せい/\。今夜売るか/\。席の楽しみに買わすねで/\。三本や五本やないで。さあさぁこんな事言うたら、何を言うてるかと思うやろう。一本から始まり、後へ何本やら分からせん。有る物知って居る。買うたとて、何処へも持って行くのやない。買うたら早く楽しみの道を取り締まりてくれ。取り締まりくれにゃならんわい。さあさぁ売りゃ売るとなっと何となっと、答が無くばなろうまい/\。
」。

 教長が前の刻限に買うて渡すと仰せられしと申し上げ、
 「さあ/\一本買え。席はもっと買う。三本や五本やない。楽しみに買うのや」。

 押して、
 「さあさぁもうこれ始まりたら始まる。子供に心配さしてどうなる。国を隔てゝ戻りて来る。皆、道のため楽しんで帰りて来る。神一つの理あればこそ、戻りて来る。心配ばかりして居ては、見て居られんわい/\。皆んな嘘やあろうまい。よう聞き分け。疾うから説いてある。土持々々と言うたる。日々どんな中にも厭わず、国に一つの事情の中も厭わず、心楽しんで来る。一荷の土どういう事に成るとも、何ぼのこうのうに成るとも分からん。一つ心に成って、これをしっかり。心配すれば切りが無い。心配は人に聞かしてあんまり良いものやないで。これをしっかり聞き分け。いつもの話も同じ事。さあさぁもうよいか/\。得心したか。不服なら不服と言うてくれ。道変わりてから、何もならんで」。(4629.4630.4632)

 (40.3.22)明治四十年三月二十二日(陰暦二月九日) 上田ナライト建物の屋敷どの辺という処願い。
 「さあさぁ事情一つ以て尋ねる処、さあさぁもう待ち兼ねて/\十分待ち兼ねて居る。どういう事待ち兼ねて居るなら、前々事情順序心に数えてみよ。大祭という、多分多分の子供帰って来る事情楽しみ、一つ満足の理を与えたる処、どういう処なら、一つ身上と言う。万事の処、喰わず飲まず二晩寝ずでも、日限働かしてあるで。これを皆なの心に治めてくれ。何よの処神の自由、日々食事喰わずに働かれるか。人間業で出けるか。年を数えば働き出けるか。これをよう聞き分け。皆々この心あれば、どういう事も何不自由でも案じる事ありゃせん。自由知らんから皆の心に案じが沸いて出る。神の自由は人間の思わくところりと違う。何よ十分の道立ち切ってある。あちらで結ぼれこちらで結ぼれたる事は、ぼつ/\ほどきに廻りて居る事知らん知らん。何よの事どうなるこうなると思てはならん。皆何を思て始め掛けたる。さあさあ今日一日尋ね出る処、いついつまで万事これをその心に治め。案じる事要らん。これから先はこれまでの道を通ろうと思うても、神は連れて通さん。皆印を打って組んで行くようなもの。心が違ったら、何よの事も喰い違って合わせんで。何事も出けやせんで。これを一つ心得にゃならん。そこから道理話し掛ける。どういう事始め掛けるなら、重々話の台、さあさぁ裏は鍛冶屋表は大工、これは一つの台やで。これを聞き分けにゃ分からん。後々つなぎ切れ目あってはならん。あれも寄せこれも寄せ、つなぎは神の見込みを以て繋ぐ。どういうつなぎなら、後々替わり/\。つなぎなくばどうでもこうでも裏と表は立たん。どういう事なら、席の言葉出す事聞き分けるなら、神の自由聞き分け出けるやろ。いかな一つ話も聞き分けにゃならん。さあさぁ表裏と言うたる。やしき表ありて裏がある。これ一つの道理聞き分け。さあさぁ尋ねる処、後々つなぎ。地所何処へ持って行く所ない。南より持って行く所はない」。

 押して願い。

 「どういう所なら、空いた所席順序の事情些かと言う。広い狭いはない。一寸した所いつまでも広かったら、何もならせん。これを聞き分け」。

 何間の建物でありますか、押して願い。

 「さあさぁ建物は今一時広くは要らん。当分の処つなぎ/\、つなぎの間に余程年限なくばならん。一時に年限経つ事出けようまい。皆の心に惣々の心なくばならん。よう聞き分けて、十分の心なくばならん」。

 材木一本教長より買い入れあと三本五本は席が買うと仰せ下されましたのが、どういう木でありますか願い。

 「さあさぁその話し掛けたる。席が、予て明けても暮れても、教祖の処、日々胸につかえてある。少々の物では、実際の普請に間に合わん。たゞ席の心の養いである。これ一つ鮮やかな心に成って、左にあれば右にある。右にあれば左にある。これ、心に治まったら、席はいつ/\までも勇む。勇まさにゃならん。前々話、後へ返る話ではあれど、一時成らん事せいとは言わん。ほんの楽しみあれば障りは無い。楽しみから、心を積んでくれ」。

 教長より一本買う事情願い。

 「さあさぁ又々外の話、内の山にもある。十分の木もある。あれを二本でも三本でも五本でも十本でも構わん。今度教祖の普請に掛かる。内にある処、席に譲る譲ると言葉あれば、日々濁らず日々働く。これをしっかり聞き分け」。

 つなぎの処、青年なり外々にありますか願い。

 「さあさぁなあもう日々になあ、働いて居る内に、苦なしに働いて居る者もある。日日の処にどうもなあと心に働いて居る者もある。当分の処見立てゝ、三十日だけでも養いの心育てゝやってくれ/\。十分の事は要らん。それに十分の事してはならん。千切れるなあという者繋いでやってくれ/\。これは十分の理である」。
 「さあさぁさぁさぁさぁどうで屋敷というものは、一時にどうしょうと出来るものやない。時を以てすれば治まる。要らんような処から、要る事ある。へばり付けに来る者ある。時来たならへばり付く、時待たねばへばり付かん。これを一寸話のにをい掛けておこう」。

 しばらくしての御言葉

 「もう一声々々さあさぁ、さあさぁなあ一寸話し掛ける。前々一寸話し掛けたる。遠からず/\一寸仮家普請と言い掛けたる。これをどうでも心に持ってくれにゃならん。何よの事聞き分けにゃならん。成らん中から無理にと言うては成るものやない。無理にと言えば、咲いたる花の根をむしるようなもの。成るよう行くようの話、皆勇んですれば、色も出る、薫りも出る。いついつ萎れるような事ではならん。年限から見れば、辛い事もあれば勇む事もある。一寸楽しみまでの話にして置く。仮普請と言うて、さあさぁ話伝えておけ/\。先に実がなる花である程に。これだけ一寸匂わしておこう」。(4637)

 「上田ナライト様について(その十六)① 」、「上田ナライト様について(その十六)② 」。

 教祖様二十年祭前後、本部の会計もなか/\御用が多く、その窮状が眼に見えるようであるが、その中を、きびしくぢばの理、ふしんの理をお説き聞かせになっているあたり現在七十年祭後のおぢばの様子とも、地方の教会の事情にも照し合せて、考えさせて頂く時、力強く鞭打たれる思いがすると同時に、何とたのもしい思いのすることであろう。

 ナライト様の建物は、決して個人の建物でないことを明らかにお説きになりつつ、このおさしづの続きに三十年祭への心がまえを、とくとお説き下されている。この後にも次々とナライト様の御普請のおさしづが度々ある。
 明治四十年四月二日(陰暦二月二十日)午前一時半 上田ナライトの普請南の方へと仰せ下されましたが、いずれの処へと申し上げ、
 「ウヽヽヽさあさぁさぁ尋ねる。尋ねるから話せにゃならん。どれだけ放っておいてどうと言う。これだけ放っておいて、おこうと言う。どうもならん。さあさぁなけにゃならんもの、その何たるものか、心という理よう噛み分けてみよ。何処へどうしょう彼処へこうしょう、どうする。何を働く。何のために働く。この一つの心、よう聞き分けにゃ分からん」。

 押して、地所の処

 「ウヽヽヽ地所の処は南々々々、さあさぁ南々々々、天より話したる。それぞれ伝えたる。これさえ違いなくすれば、言う事ない。そりゃどうせこうせ、言葉に濁り打つ。濁り/\濁りて分からんようになる」。

 どの所にてと

 「さあさぁ今の処どうしょうこうしょうと言うた処が、どれだけの地所、そりゃ空いたる所、ほんの一寸の始め掛けたる。分かりたやろう。さあさぁもう空いたるは少しの所にて、ほんの仮家々々。狭ばいなあと言う一寸仮家。一時どうこう学び/\と言う。こうしたら、どうでもこうでもこれだけ一寸せにゃならん。さあよう聞き分け。五日延ばし十日二十日三十日、これべったり日が暮れたらどうする。日の暮れん先から掛からん事には、どうもならん。何も忙わしあちらも忙わしいこちらも忙わしい。忙わしいと言うて、放って置けんという理何があるか。心に嵌まったら、しっかりと言うて聞かせ。日も転じ掛けられんという順序の理、一個人に取りては、行くと行くまいとは勝手である。これをよく聞き分けにゃならんで」。

 押して、地所空いてある増野の南の方

 「さあさぁ明日日たといどれだけのもの一寸のものでも、三尺の図面引き掛け。さあ神の言うようにせよ。又放って置いたてだんない事もある。放っておけん事、これよう思やんしてみよ。三日休んだら、三日の困りが見えやせんか。見えるやろう」。

 押して、明日奥村呼びて絵図面を作り本席へ申し上げます。

 「ウヽヽヽさあさぁ明日はどうでもこうでも図面引いて、これだけのものかんろだいへ行てはっきりと理申し上げ。悪い事せえと思うたら了見違う。後へ/\のつなぎ、どうでもこうでもせにゃならん。どうこう月日が変わったらどうもならん。今日行っても半端やなあ。おれもどうやった。幾度後戻り、どうもならん。取り返やし付かんようになったらどうするか。これも出あれも出/\/\、何も手つかえ、彼も手つかえ。皆々心によう思案せい。日が遅れてからどうもならん。これを後々のための話に一寸しておく」。

 同午前八時、上田ナライトの普請の事につき、お指図読み上げての後にて刻限。

 今日までには、どんな日もあったやろう。二十年以前の事はお前達も知って居るやろ。今日の日はしっかり聞いて置かにゃならん。皆掴まえ無いような事と思うやろ。掴まえ無いような処から見えて来るのや。皆知って居る。知って居るやろうなあ。皆良い日もあれば悪い日もある。なれど、固まって来たら強いものや。出世は若い時にせにゃならん。年寄りての出世は先は短い。今日の事は、俄かに言い掛けてどうするかと思うやろう。何も俄かに言い掛けたのやない。放って置いたのや。一時に言うた処がどうもならん。一つ/\固め。固めたら強い/\。一つ/\固め、一つ/\組み上げ。組み上げたら強いものやで。後は陽気ぐらし。心程強いものは無い。心程弱いものはない/\。これだけ聞き取ったら十分働き働き。働き見え掛けたら、あんな事何を言うやらというような処から、皆成って来た。

 屋敷の中には、存命のように十分働いて居る。陰から働いて居る。元大工して居た者や/\。月日入り込んで自由働くで/\。自由働きさしてあると言う。心からどんな事あったて、何も案じる事要らん。しっかり聞いておけ/\。東西南北計って来い。何尺何寸あると見て来い。今日は妙な日や/\。何なっと皆んなに一杯拵えて呑ませ/\。呑んでくれ/\。さあさぁ起こすで/\。皆な寄って抑えて居るようなもの。手を離したら何でもない何でもない」。


 「上田ナライト様について(その十七)」。

 その後本席様の御身上おせまりあり、刻限はなしを次々となされた。教長様、本部員、教会長集りて重大な練り合いが続いた。 

 明治四十年六月五日(旧四月二十五日)午後十時二十分、御本席様身上苦痛又々激しく相成り教会長始め本部員一同出席の後教長様へ問答。
 「‥‥是どうでもかうでもせいてかからにゃならん、もうまいにち/\かういふ事ではどらも(※どうも の誤字)日々いふて四日五日といふものはすっかりやすんである‥‥さああすは月の祭典さいてん、あすあさ早天に席を運ばす、かうして一つ話しをかかれば席がいつ/\席がなかった、さういふもの道のしんぱいはここにある。さあいささかでもつなぐで、あすは早天に一席だすがよい」。

 本席様の御身上にてお運びのない日が続いていることを御心配になって、明日は早天に一席だす、とのお言葉に、教長様より、それはありがとうございます、とおっしゃっている。

 明治四十年六月五日(陰暦四月二十五日)午後十時二十分、本席身上苦痛又々激しく相成り、教長初め本部員一同出席の後教長と受け答え。
 「さあさぁさぁ一寸一声尋ねる。今度は諭すやない。尋ねるのや。この間中よりだんだんの詰んで/\詰み切ったる。これで速やか成るか成らんか。皆これで一つ心に成って居るか」。

 教長より、皆一つ心に成りて居りますと答。
 「結構々々。そんなら、皆なの処へ/\、伝えるか/\」。

 教長より、皆々へ伝える事に成って居りますと答。
 「そんならそうか。そんならそう」。

 しばらくしての御諭し。
 「さあさぁそうした処で、又話もう一つする。これ、どうでもこうでも急いて掛からにゃならん。もう毎日々々こういう事ではどうも日々、今日で四日五日というものはすっきり休んである。これが第一一つどうもならん。話し掛けるにも、元を勇んで掛からねば。そこで通常、席が身の障りと言う。どういう事、一時の心に受け取る者もあれば、受け取れん者もある。それではどうもならん。中々という中に、案じというものせにゃならん。さあ明日は月の祭典々々、明日朝早天に席を運ばす。こうして一つ話を掛かれば、席がいついつ、席がなかった、そういうもの、道の心配はこゝにある。さあ些かでも繋ぐで。明日は早天に一席出すがよい」。

 教長より、それは有り難う御座ります、と御受けあり(4727)

 明けて六日午前四時半、本席様御苦痛きびしいので教長様、本部員一同おそばにつききりでおいでになる。初代真柱様はこの時、***いくらせつなみを受けましても宜敷御座りますからおじいのせつなみの処お助け下されませ亦寿命縮めましても宜敷御座りますから一先御ふみとめ被下ませと必死のお願いをかけておられる。息ずまるようなこの時の御様子が、お指図を拝読している者に切々と迫って来る。

 本席様は初代真柱様の御手をお握りになり、厚く御礼申上げておられる。暫らく御問答あって、
 「さづけ一てんの順序やで、手伝やで/\、最初はぶさいくやで/\、日々かはりさせるのやで、当分はぶさいくなものや、段々十分になる」。

 教長様より奈良糸さんに勤めさせるのであります哉。

 (おうなづき遊ばさる)

 教長様より一席運ばせるのでありますかとお尋ねになれば、

 (指三本御出し被下る)

 教長様より三人でありますかと申下されば、

 (おうなづき遊ばされ)

 教長様より奈良糸およびよせませうかと申下されば、
 「よびとりてもよい、よびらいでも同じ事や(と言葉あり)
 今日から十分のさづけを渡す。くはしい事いらん、あしきはらいのさずけや。今日からは十分さづける、あとはぜんのかたどほりや」。

 教長様より只今より運ばせるのでありますかとお尋ね被下ば、
 「よるが初まり/\、ばんでよい。今日はこれにて。ふんばってきたのふ/\、えらかったのふ/\」。

 (40.6.6)明治四十年六月六日(陰暦四月二十六日)午前四時半 、本席苦痛激しくにつき、教長始め一同出席す。
 「オ-イ。どうも/\指図は出来ぬぞよ。アヽヽヽ」。

 同じく五時頃教長より何か御知らせ下さる事ありますや、皆々揃うて居りますから、と御願い申し上げらる

 「口が語る事出来ん/\。ウワヽヽヽヽ、」。

 (本席御手にて百日と字をお書きになり、)教長より、皆々心配致して居りますから、何かおさしづ下されます事御座りますなら御聴かせ下されませ

 (本席御手にて胸を撫で)

 教長より、切なみ御座りますなあ、と申し上げらる、

 教長よりの御願、真之亮がいくら切なみを受けましても宜しう御座りますから、お爺いの切なみの処御救け下されませ、又寿命縮めましても宜しう御座りますから、一先ず御踏み留め下されませと御願い。

 「しんどいわよう/\/\。理は半端ではないでよう。もう二箇年の間見難くい。一寸楽しまし、一寸昨夜からじいと。理は半端やないで、身は半端やで。寒ぶい/\」。

 教長より本席の御身を御撫で下され、

 「何い/\。ウヽヽヽウヽヽヽ、」。

 同午前六時頃

 「アーーーハーーーナーーーウーーーウアーーーウーーーウーーーヤエーーーウーーアーーーアーーー」。

 教長と飯降政甚との御手を御握り遊ばし

 「皆々よい/\。えらかったわよ/\。えらかったわよ/\。一寸一服せい/\。えらかった/\」。

 (本席より教長へ御挨拶遊ばされ、この挨拶本席の御言葉、有り難う/\、十分満足してます。それに対して教長より御挨拶遊ばされました。本席手を合わせ下され、いろ/\仕方遊ばさる)

 教長より、子供の処私引き受けて居りますから、御安心下されませと申し上ぐ

 (本席は御うなずき遊ばされたり)

 さづけ一点の順序やで。手伝いやで/\。最初は不細工やで/\。日々代わりさせるのやで。当分は不細工なものや。だん/\十分に成る」。

 教長より、ナライトに勤めさせるのでありますや

 (御うなずき遊ばさる。)

 教長より、一席運ばせるのでありますか、と御尋ねになれば

 (指三本御出し下さる。)

 長より、三人でありますか、と申し下されば

 (御うなずき遊ばされ)

 教長より、ナライト呼び寄せましょうか、と申し上げ下されば

 「呼び取りてもよい。呼び取らいでも同じ事や。(とお言葉あり。)今日から十分のさづけを渡す。詳しい事要らん。あしきはらいのさづけや。今日からは十分授ける。後は前の型通りや」。

 教長より、只今より運ばせるのでありますか、と御尋ね下されば

 夜が初まり/\。晩でよい。今日はこれにて。踏ん張って来たのう/\。えらかったのう/\。一同大きに御苦労。(と御挨拶下されて) 肩の荷が降りた。よかった/\。これで一日の役が済んだなあ/\。今日は幾日やなあ」。

 教長より、二十六日と御答え下さる

 あは/\/\/\。あヽヽヽヽ。今日は二十六日や。今日は元初まり一日の日であるで。なれども、もう一寸の処がなあ/\。それで又時を転じ変える/\/\。今日の日/\/\あは/\」。

 (本席御手にて丸く仕方を遊ばされ、その内の中点三つ打たれたり。)

 教長より、三軒の事で御座りますかと

 (御うなずき遊ばされ)

 「何が有っても無うても、三軒のものや。それはこうどれはこうと分ける事要らせんのや。住んで居る者のものや。今日はこれで措く」。

 (教長初め一同へ御挨拶下され、目を見詰め御うなずき)

 教長初め一同引き取り後又出席の上

 「もうこれで結構や。後はもう一日。もう結構。今日は二十六日。きっしょうや。十分の満足や。後は一人でもよい。皆々揃うて。あはヽヽヽヽ。同じ事やよってに、皆一緒に。これからは、何日向こうになる。これで満足や。不足なしや」。

 明治四十年六月六日(旧四月二十六日)午後十時、御本席御身上激しくに付教長様始め本部員一同出席之上教長様より御苦しう御座いますかと申上被下御本席より御苦労で御座りますと申されて後、(御本席より御苦労で御座りますと申されて後)
 「席は半端と思うな。介錯してやってくれ。明日朝席は一席ぐらい運ばしてくれ。当分は不細工なものや。なれど、半季ぐらいの事や。今日の型通りにして明日朝九人運ばして、それを運べたら、又三人五人ふやして、二席ぐらいにして運ばしてくれ。事情の処は、願通り速やか許す、と、それでよい。後はそれでよい。わしも食事喰べられんので、又、喰べられるように成ったら運ばして貰うから、喰べられんから、そう思うて貰わんならん。今晩はそれだけや。まことに/\」。

 教長初め一同手を打ち下さる
 (本席よりやすんで貰うてくれと仰せらる。)
 「上田ナライト様について(その十九) 」。  

 「上田ナライト様について(その二十)① 」、「上田ナライト様について(その二十)② 」。  
 明治四十年六月七日(旧四月二十七日)午前二時。
 「‥‥どうかもしもの事あればはんぱと思ふやらう、これはぜん/\にもいふておいたる百十五歳定命、二十五年ちぢめる事思ふてみよ、きのふのはこびすんでけふのはこびとどこふりなくすんだら、あんじる事いらん」。

 こうして、いよ/\ナライト様四十五歳(明治四十年六月六日)の時、本席様御身上お迫りになり御苦しい息の中から、教祖様の御思召しを取りつがれ長い間の御丹精により、尊いおさづけの理をお取次ぎなさることになったのである。ここに***けっこうやと国々へかへる理が続くことが出来た。

 
明治四十年六月七日(陰暦四月二十七日)午前二時(大声にて)
 「お-い/\。よ-い/\そりゃ行け/\。よい/\、今よい/\。そりゃ/\、うむ/\/\。そりゃ、よい/\。そりゃ/\、わう/\。よろづよのせかい一れつ、(これはてをどり地歌の節にて)」。

 教長御出席、教長よりずつのう御座りますか。
 (本席より)
 「毎度々々御苦労さん/\。もう一月居たらなあ」。

 教長より、一先ず踏ん張って下さるよう願います。どうでもこうでも踏み留めようと思えば、かんろだいへ願を掛けてくれ。(御手を合わせらる。)本席にはこの時合掌ありて後、
 「神の事してみにゃどうもならん」。

 教長より皆揃うて御願いにかんろだいへ参ります。
 (本席より)
 「一時も早う」。

 教長初め一同かんろだいへ御願いに御出で下され、あとの言葉。
 「どれ/\もっと行け/\」。

 教長より只今かんろだいへ願掛けて来ました。
 (本席より)
 「有り難う。精神有り難う。良うなってもどうなっても、有り難う/\。これで/\有り難う有り難う。皆の所へも落ち無く届けて貰いたい。どうか、もしもの事あれば、半端と思うやろう。これは前々にも言うて置いたる。百十五才定命、二十五年縮める事思うてみよ。昨日の運び済んで、今日の運び滞り無く済んだら、案じる事要らん」。

 教長より、皆の者心配して居りますから、一先ず踏ん張って下されますよう。
 「さあさぁ一年なりとと思うは、席の望みである。なれど、いついつまでも切りはない。これが、一つ精神、皆々精神受け取りて居る。案じる事要らんで」。
 
 教長より、もう一先ず踏ん張って下され度し、と申し上げ下されば。
 「さあさぁもう一寸/\。(席の言葉)有り難う、有り難う/\。もうこれで結構々々」。

 本席は三日目の明治四十年六月九日七十五才でお出直し遊された。






(私論.私見)