2011.8.29民主党代表選

 (最新見直し2011.08.27日)

 (れんだいこのショートメッセージ)

 2011.8..27日公示の民主党代表選により、その推薦人の解析を通して民主党内部の人間模様が知られることになった。ここで、「民主党の派閥分布図」、「菅派、小沢派の懲りない面々考」に続く貴重な確認を行うことにする。

 2011.08.27日 れんだいこ拝



 2011.8.26日、菅首相(民主党代表)が国会内で開かれた党両院議員総会で退陣を正式表明し、民主党代表選が始まった。代表選は「27日告示、29日投開票」の日程で行われる。菅直人代表の辞任に伴う民主党の代表選挙が27日午前9時に告示され、10時30分の締め切りまでに前原誠司(49)前外相、馬淵澄夫(51)前国土交通相、海江田万里(62)経済産業相、野田佳彦(54)財務相、鹿野道彦(69)農相の5名の衆院議員が立候補の届出を行った。小沢鋭仁(さきひと、57)元環境相と樽床伸二(52)衆院国家基本政策委員長は出馬をとりやめた。選挙の投票は29日(月)午前11時から都内で開く両院議員総会で、衆院301人、参院106人、計407人の国会議員(院内会派を離脱している衆参議長を含む)のうち党員資格停止処分中の9人を除く398人によって行われる。
 格候補者の推薦人は次の通り。
前原誠司 衆院 古川元久〈5〉、渡辺周〈5〉、小宮山洋子〈4〉、細野豪志〈4〉、山井和則〈4〉、泉健太〈3〉、下条みつ〈3〉、高井美穂〈3〉、菊田真紀子〈3〉、小川淳也〈2〉、城井崇〈2〉、柚木道義〈2〉
阿知波吉信〈1〉、井戸正枝〈1〉、黒岩宇洋〈1〉、斉藤進〈1〉、高橋昭一〈1〉、仁木博文〈1〉、小原舞〈1〉
参院 小川勝也〈3〉、林久美子〈2〉
徳永久志〈1〉、中谷智司〈1〉、松浦大悟〈1〉
野田佳彦 衆院 藤村修〈6〉、荒井聰〈5〉、中川正春〈5〉、武正公一〈4〉、牧野聖修〈4〉、近藤洋介〈3〉、手塚仁雄〈3〉、松本大輔〈3〉、山口壮〈3〉、大串博志〈2〉、三谷光男〈2〉、森本哲生〈2〉
打越明司〈1〉、江端貴子〈1〉、岸本周平〈1〉、柴橋正直〈1〉、橋本博明〈1〉、花咲宏基〈1〉、森岡洋一郎〈1〉、森山浩行〈1〉、谷田川元〈1〉、山田良司〈1〉
参院 広田一〈2〉、蓮舫〈2〉
長浜博行〈1〉
海江田万里 衆院 赤松広隆〈7〉、小沢鋭仁〈6〉、東祥三〈5〉、川内博史〈5〉、原口一博〈5〉、松野頼久〈4〉、小宮山泰子〈3〉、中塚一宏〈3〉、山花郁夫〈3〉、糸川正晃〈2〉、辻恵〈2〉、中川治〈2〉、福田昭夫〈2〉
岡本英子〈1〉、奥野総一郎〈1〉、初鹿明博〈1〉
参院 小川敏夫〈3〉、桜井充〈3〉、尾立源幸〈2〉
佐藤公治〈1〉、武内則男〈1〉、谷亮子〈1〉、谷岡郁子〈1〉、藤田幸久〈1〉、安井美沙子〈1〉
馬淵澄夫 衆院 滝実〈5〉、高山智司〈3〉、長安豊〈3〉
石井登志郎〈1〉、磯谷香代子〈1〉、大西健介〈1〉、櫛渕万里〈1〉、阪口直人〈1〉、杉本和巳〈1〉、高井崇志〈1〉、高野守〈1〉、高邑勉〈1〉、玉置公良〈1〉、福島伸享〈1〉、宮崎岳志〈1〉、吉川政重〈1〉
参院 ツルネン・マルテイ〈2〉、藤末健三〈2〉、前川清成〈2〉
横峯良郎〈1〉
鹿野道彦 衆院 大畠章宏〈7〉、池田元久〈6〉、小林興起〈5〉、末松義規〈5〉、筒井信隆〈5〉、石田勝之〈4〉、大島敦〈4〉、中山義活〈4〉、松崎公昭〈4〉、吉田公一〈4〉、楠田大蔵〈3〉、篠原孝〈3〉、田名部匡代〈3〉、佐々木隆博〈2〉、橋本清仁〈2〉
川村秀三郎〈1〉、小山展弘〈1〉、樋口俊一〈1〉、和嶋未希〈1〉
参院 白真勲〈2〉、前田武志〈2〉、増子輝彦〈2〉
大島九州男〈1〉、大野元裕〈1〉、舟山康江〈1〉

 前原、野田候補の推薦人はゴリゴリの宦官勢力とみなせば良い。悔い改めるには遅過ぎる連中とみなせば良い。常に主流につこうとして遊泳し、つき損なうことになるであろう。もはや明日はないと思え。注目すべきは菅派の動きが分からないことであろう。分かる範囲をゴシックで確認しておく。小沢派の動きも分からない。これも追々確認して行くことにする。


れんだいこのカンテラ時評bX88  投稿者:れんだいこ 投稿日:2011年 8月29日
 【2011.8.29日民主党代表選記】

 2011.8.29日、民主党は、菅首相の後継代表を決める代表選挙を行った。民主党所属の衆参両院議員は407名。このうち党員資格停止処分を受けている小沢元代表ら9名は投票権がないため有権者数は398名となった。代表選に先立って両院議員総会が行われ、5候補がそれぞれ15分間ずつ演説を行った。

 投票の結果、海江田143票、野田102票、前原74票、鹿野52票、馬淵24票、有効投票数395、無効票は0。第1位の海江田票が過半数に達せず決選投票となった。海江田、野田両氏が5分ずつのスピーチを行ったあと決選投票に入り、野田215票、海江田177票で野田氏が逆転した。新代表はただちに党役員人事に着手し、30日の衆院本会議で第95代、62人目の首相に指名される。

 以下、簡単に代表選評をしておく。第1回目投票で海江田は143票で1位となったが、小沢派、鳩山派、原口派の連携の割には票が伸びていない。もう一つの注目であった野田と前原の2位決戦は野田が圧倒した。102票は予想を大きく超えた。前原の74票も予想を超えた。中間派が両派に投じたことが分かる。鹿野52票は案外伸びなかったことになる。馬淵24票はむしろ善戦と評価できる。

 決戦投票の野田215票、海江田177票は、海江田票が34票しか上積みしておらず、鹿野、馬淵の76票の過半が野田票に流れたことを示している。前原票は確実に野田に流れたことも示している。菅派票も確実に野田に流れたことを示している。

 注目すべきは、2010.9.14日の菅VS小沢の一騎打ちとなった民主党代表選挙では国会議員411名(衆院305、参院106)のうち409人が投票(無効票3)、菅首相206票、小沢前幹事長200票であったことを考えると、海江田177票は小沢票を大きく減じていることを示している。

 これは、鳩山票がむしろ野田票に向かったことを推定させる。小沢派はまたしても鳩山派に煮え湯を呑まされたことになる。補足推理として小沢票が流れた可能性もあるが考えにくい。

 さてこうなると小沢系の数値の限界が見えてきたことになる。野田政権は8.30日に発足するが、論功行賞からして菅派人事で固められる可能性が強い。せいぜい政務ではなく党務的即ち選挙対策的使われ方をすることになると思われる。こうまで2代続けて干されると、小沢系が党内に留まるのは無理ではなかろうか。今こそ身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれを地で行って欲しいと思う。

 アイデアとして、小沢系はもはや党員資格停止処分の解除なぞ求めず、そのまま小沢政治塾を立ち上げた方が良い。何ら拘束を受けない自由な政治活動に向かえば良い。小沢氏自身、首相の芽を窺うことを最終的に断念し、代替わりして次の世代の育成に向かう方が賢明ではなかろうか。

 こたびの代表選でも、本来は小沢派が然るべき候補を立て争うべきだった。原口でも撫子でも良かった。勝つ負けるは別として、かく闘うべきであった。ところが、小沢系の中から物色できる候補が居ない。何分干され続けていることにもよるが、これでは臨機応変に処せない。そういう限界をも露呈したのではなかろうか。

 小沢派は鳩山派に寄り添うたびに裏切られている気がする。鳩山派こそ2009政権交代をダラダラ効果減にしてきた張本人であり、菅派にバトンタッチした直接の責任派閥である。小沢派にすり寄りながら本籍は宦官派であることをもっと厳しく確認すべきではなかろうか。

 以上、簡単ながら「2011.8.29日民主党代表選記」を記しておく。

 2011.8.29日 れんだいこ拝

 8.30日、衆参両院は、菅内閣の総辞職を受けて首相指名選挙を行い、ともに民主党の野田佳彦代表(54)を首相に指名した。野田氏は党役員人事と組閣人事を行い、皇居での親任式などを経て正式に野田内閣が発足する。衆院では野田佳彦308票、谷垣禎一118票、山口那津男21票、志位和夫9票、福島みずほ6票、渡辺喜美5票、平沼赳夫4票、小沢一郎1票、海江田万里1、鳩山邦夫1票、横粂勝仁1票。投票総数は476、無効票1。参院では1回目の得票数は野田110票、谷垣85票、山口19票、志位6票、渡辺11票、福島5票、平沼赳夫3票、舛添要一2票。投票総数241、無効票0。1回目の投票で過半数に達した議員がいなかったため、野田氏と谷垣氏の決選投票となり、決選投票では野田110票、谷垣107票、白票が24票。公明党が谷垣氏に投票したが、みんなの党などが白票を投じたため、野田氏が指名された。






(私論.私見)