<資 料>
(新連載)「おさしづに啓示された理の研究:第6部」 身上・事情
教会本部設立事情
明治21年、教祖が現身を隠された翌年の教会本部設立事情に関する「おさしづ」を順序立てて拝読しますと、親神様の神意と当時のぢばを動かしていた側なる人々の人間思案との大きな隔たりを感じずにはいられません。 その1年余り前に教祖がお隠れになる直前のお言葉に、 「律が、律が怖わいか、神が怖わいか、律が怖わいか。……」 という切迫した問いかけの一節がありますが、この教祖の問いかけが最初に具体的な形となって表面化したのが教会本部設立の事情でありました。 最初、教会本部を東京に設置し、おぢばを分教会にしようとしたこと、そのために東京で土地買収に奔走したことなど、今では考えられないことですが、これらの人間思案による動きが神意に適うわけはなく、東京へ出張した人々の身上に次々と障りをつけることを預言され、その通りになっていくのです。 この事情に関連するおさしづの中で「神一条」「かんろうだい」という語句がひんぱんに出てきますのも故なきことではありません。申すまでもなく「神一条」「かんろうだい」の道とは、教祖ひながたはもとより、おふでさき、みかぐらうた、おさしづの原典に啓示された神意にもとづいて判断し、通り切る道であります。 念のため申し添えますと、教会本部設立の動きは決して親神様の神意によって始められたのではないという点を心に置いて「おさしづ」を拝読することが大切と思われます。
「これまで世界分からん、内も分からん」(21.6.21)
「本部や仮本部や。これで一寸苦が遁(のが)れた。運ぶ処を運ばずして、これで安心、何も安心(ではない)、成って成らん」(21.6.21)
「世界の道は、神の道とは皆間違うてある」(21.6.23)
「神一条を胸に治め、世界の道運ぶがよい」(21.6.23)
「世界で所を変えて本部々々と言うて、今上(かみ)も言うて居れども、あちらにも本部と言うて居れど、何にも分からん。ぢばに一つの理があればこそ、世界は治まる。ぢばがありて、世界治まる。さあ/\心定めよ」(21.7.2)
「皆の者、世上から理に押され/\、そこで、神一条の道聞き分けてくれ。……これまで皆世界から押されるから、一寸細い道を許したもの。どうでもこうでも、一つの道通らにゃならん」(21.7.11)
「さあ/\神一条の理は一夜の間にも入り込むなら、どうしようとままや。朝あちら向いて居るを、こちら向けるは何でもない」(21.7.23) 「さあ/\世界の法律やと言うて居るけれども、何時変わりて来るやら知れやせんで」(21.11.11)
「さあ/\応法々々の心、皆世界応法の理/\の理を以て、これ一段で済むとは思うなよ。未だ/\神の道がある。さあ/\どうせこうせは言わん/\。神一条の道は、もう一段二段の理がある/\。(21.11.21)
これらの一節にも見られる通り、一旦東京に設立された仮本部を直ちにぢばへ引き移すように急き込まれ、人間思案では不可能としか考えられない本部の移転が易々と実現したのです。 とは申しても、現在の天理教が果たして神一条の道と立て替わっているかどうかは別問題です。おさしづを通して神意を悟り、神一条の理を立て切らない限り、道が遅れてしまうことは当然の結果だからです。 この教会本部設立事情を通して、おさしづが50年先60年先を見通して諭されていること、さしづ通りにすれば絶対に間違いないことを今さらながら痛感するのです。
(以下、読み難い漢字および書き落とされたと思われる語句をカッコ内に補足します。録音テープのなかった明治の頃ですから、筆記が完全ではなかったからです) |
天理教会設立の伺 さあ/\どんな事も俺がするのやで。善もある、悪もある。善悪分かるのやで。悪は扈(はび)からす/\。善より思案してみよ。五十年前よりある。無い/\という処から付いて来てあるもの、どんな道も連れて通ろう。一つ理も立てよ/\。十分の理を立つものと、一つの所に日々一つの道を付けようと思う。一つ道も連れて通る。こうして居られん。世界の処こうして居られん。同じ理や。連れて通ろう。 又、教会設立を運ぶに付心得 ……日々景況、皆々これだけこうしたら/\と思う。思案々々の道や。これから、どのくらい思案々々の道を通すや知れんで。一寸事情まあ/\軽き/\。 ……元々の所というは十分に洗い切る。金銀の理を分けるまで洗い切る。やしき一つの理すっきり洗い切る/\、内一つの理というは、ぢば一つ理は、独り立ち出来てあるのやで。今一時の所を変えて。渡る川も渡る。連れて通る道も通る。誰々とも言わん。これ/\という者寄って運んでみるがよかろうと。元々の思案、神の道というものは、よう聞いて置かねばならん/\。(21.3.9/134) |
清水与之助、諸井国三郎の両人、教会本部設置願の件に付東京行伺 さあ/\いずれの話も聞かしてある。道のため先は理もだん/\付くは所の理、いずれの理一つの事情という。一日々々の理、身上一つの理、世界のため定め一つ運ぶ/\。天然自然いかなる道、どういう道も連れて通ろう、早くの道も連れて通ろう。幾重の道も連れて通る。(21.3.11/137) |
東京へ諸井国三郎、清水与之助出立の願 さあ/\身上一条を尋ねる事情、幾重の処一つの事情、遠く運ぶ処の事情、余の儀外儀やない。世界でもならん、内もならん。年限経てど判然と分からんで。難しい道、よう思うて見よ。危ない道を通れば、通りよいようで通り難い。一寸いかん。さあ/\どのよの道も連れて通るで/\。だん/\に抑え/\/\来たる処、一つの事情余の儀外儀でない。替えて通すよ/\/\。(21.3.13/139) |
清水与之助下腹痛み、大便へ行くようで行かぬに付、東京より願 ……先ず/\の処、さあ/\これまでの長くの処、運ぶ中一つの事情、難しい処、神の道通る処、人間は世界の道を運ぶ。判然と定まって定まろまい。世界の理や。神一条の理というは、難しいてならん。その難しい中より出けて来てあるものや。世界の理と神の理と比べて見て、又々そろ/\と世界の理で通るで分かる/\。その日/\の風が吹く。又分かる/\。世界の事情分かる。人も更わる、道も更わる。さあ/\国許々々一度戻りて又あちらも更わる、こちらも更わる。世界の風この理も防ぎ、こちらの風も防ぎ、又々国許へ帰りて国元からぢば一つ/\/\、それからそれへ運ぶがよい。身の内は速やかと成る。先ず/\内へ戻りて運ぶよう。(21.4.22/148) |
松村吉太郎東京に於て滞在の儀如何致すべきや願 さあ/\尋ねる処、さあ/\これまで何ぼでも/\、何たる処/\、世界眺め長々運ぶ処、先ず/\心休めや/\。一寸の細い/\/\道や。未だ/\細い道からだん/\始め。皆んな一つの控えや。先ず/\心休めや。一寸付けたる処、世上の処はこれでよいのや。神一条は五十年以前から付けた道や。どのような事も聞いて居る。内々先ず/\の処、その場/\の心見てするがよい。又々内の処も心に掛かる。どうせにゃならんとも言わん。その心で運んでくれるよう。(21.4.26/150) |
本席御障りに付おさしづ(教会本部設置事情に関連して) ……障り身上一条、一つ尋ねゝばなるまい。まあ/\世界の道も運ぶだけ、皆一つの事情、よう聞いてくれ。一時今から一つの事情、どうせとは言わん。一つ事情分かり難ない。刻限理を以て話する。これまで急ぎ立てる理、早くかんろだい。珍し事言いかけ、又始め掛け。かんろだい一条、世界にある事は言わん。これから神の言うようにする事、だん/\聞かす。だん/\経ち来たる。判然(として)理分かり難ない。これから天理運ばねばならん。世界事情、世界ある道は要らんで。せいでもよいものや。通るに通られん。世上理に迫る。一寸一つののさしづ、いつ/\まで一つ事情、事情はかんろだい。早く成る成らんではない。連れて通る。世上の理、世界の理、この事は五十年以来一年理を見て、どういう(理が)分かり、古き者を迎かい取り、一寸心に掛かる。一つの理治まる神一条。大切な理というは古き者や。新しき者や。一人ではない。皆いんねん。古きの理失う。理失う。ようこの理聞かせねばならん。身に追々(心が)すみ/\、心を以てかんろだい。理を聞かす。又々刻限、待ちて知らそ。(21.6.3/167)
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山本利三郎より伺 ……世界一寸の事情、一時今から一時どうせいとも言わんと、一つ事情分かり難ない。今まあ刻限以て知らそう。今又話、かんろうだい珍しい事言うで。だん/\始め掛け。だん/\道分からんから遅れてある。世上の道(なら)皆世界にある。世界にあるものなら要らんものや。なれども長い道やで。一寸許してあるのや。これから神一条やで。実なる処かんろうだい。早や/\取り決め取り締まれ。難しいようにあるけれど、神が皆働く。何でもない。なれどもなか(/\)の道である。一寸許したもの、これまでの処迎い取りたる者もるで。一人ではない。古きの理を失えば、皆自然と理を失うで。かんろうだい一条の道通れ。……(21.6.3/168) |
本席身上おさしづ ……これまで一寸話し伝え、夜々出て話、一つ話、あっちこっちの理を見遁がし、今一時世界理多く十分早く世界事情運ぶ、分からん、上下とも理分からん、いつまで(と)言うではない。いずれ一つだん/\日柄刻限移るなら、道の通り連れて通らねばならん。又々所々変わる処、実の処、早く求めよ。いかなる道も分かるであろう。やれ/\と言う日もあろう。一つ心早く一つ運ばねばならん。何でもならん。日柄刻限外(はず)さんよう。神一条の道である。早く急げ、取りかかれ。…… まあ/\一寸始め掛けたら、だん/\理を聞かす。めん/\諭し一つ心も治めねばならん。聞き分け分からん。天理王命、名を所へ弘め掛け。一つ事情、どちらの理付く貰う理、よう聞き分け、よう思案。世界それぞれ万事一つ事情、分かる分からん多くの中、神一条ならば、計り難く一つの道、これが十分確かな道。思案第一ならん。いつ/\まで見遁がしはならんという。いかなる処、人間一条(の)理では、計り難ない。危ぶいものである。早く取り替え/\神一条々々々。(21.6.5/169) |
清水与之助東京出立帰宅の上伺 さあ/\世界(の)理は十分の理である(と思い違いしている)。神一条事情は五十年以前より、学者がしたのでもない、文字から出来たものでもない。智慧より出けたのでない。さあ/\聞いても居るやろ、見ても居るやろ。何も無い処より始め出来た道。何でも彼でも通らにゃなろうまい。通すで。知らん(ままで通すの)は一度より無いで。程無う間は無い。しっかり伝えにゃならん。通さにゃならん。何にも知らん者が皆国々へ弘めさしてある。まあ言うて見よなら敵や。敵が国越えて弘めさしてある。一度伝える、成程。二度伝える、成程、と思うで。皆真実分かり来るのやで。(21.6.6/170)
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御諭 さあ/\何か知らさにゃならん。さあ/\どういう事も一日も早く知らさにゃならん。いかなる事も聞き分け。道すがら聞き分け。成る成らん、何でも皆それ/\出にゃならんように成りて来た。どういう事も早く知らさにゃならん。一つの事情出さにゃならん。身の知らせ前に聞かせてある。皆んな出る。障り(があって)入り込み、心の身の障り一つの始まり、危なき理、神と上というは蓋(ふた)が開き難い。一寸見て居よ。細々ながら、この道皆んな集まる。世界の道に押されるから細々道許した。振り変わると、ころりと変える/\。神一条の名揚げ、一つの細々の道、早く、理を早く直せ。早く治め置く。仕舞一つは破って了え。……(21.6.8/171) |
清水与之助下腹痛み二度づゝ大便に行き、絞り腹のように付願 ……神一条の一つの道通らねばならん。十分の道がある。何か締まり方、神一条の道という。一つの道どういう処、しんが分かり難ない。刻限話、前々より出け難ない。一人々々へ聞かす。十分の道、日々の処一つの処、何でもこの理を聞き分け。道を運ばねばならん。身の処一つの印ある。第一の話。(21.6.15/172) |
東京北稲荷町四十二番地を持主より他へ売却するに付、此所を買い求 むるか、但し他に適当の地所を選定するものかに付伺(東京に教会本 部を設置するつもりで地所 を探していたときのおさしづ) さあ/\買い入れるまでやで。だん/\事を言い立てるで/\/\。出越す処ほんの気休め/\ばかり。成ると成らん一寸思やん。遠く所、さあ暫くの処、一寸どちらなりと、一寸印があったらよいのや。一々所々、ほんの印やで。さあ/\運ぶ処、どういう事に成ろう。どうする。世界の運び、一寸気休みだけに許してある。……ほんに世界(が)神一条(の通りに)、一日の日(立て替わる日)があるで。心治めてくれ。だん/\伝えある理聞き分け。治めくれねば計り難ない。……(21.6.15/173)
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東京に於て増野正兵衛詰合中身上障り、松村吉太郎も同様に付、両人 より願う時の増野正兵衛へのおさしづ ……先々先一つ一時世界という。一つ神一条、多く世界の理が立つか立たんか一つの理、見え来る理、早く定め。難しい(神一条の理が)成るも成らんも(刻限の)日がある。心の道の運ぶ、日々までの一つの道、難しいではない。世界大きい一つ思案、世界の理だけの事、神一条の理は成る成らん。たヾいつであるようなと。神がいずみ、神一条いずみ、人が頼り多く、人運ぶ人気大き心を早く思案立て替え。銘々一条取り直し、それぞれ道のためなら世界一条(ではなく)、神の自由早く取り替え。思う身も何も怖れるではない。真実定めて風の用意胸にある。神一条これまで聞いたる話を、大きな心と立て替えて心を治め居よ。 右同時、松村吉太郎居所及び胸悪しきに付伺 さあ/\同じ一つ事情、通る/\一つ談示神一条、今一時世界を取り扱い、世界の思案要らん。神一条通り難くい。世界広い道は通り難くい。日々に一つの理同じ理である。同じよう聞かしてくれ。 押して、東京本部に於て参詣人に神一条の道を伝えても宜しきや、又 本部にてするは差し支えなきや伺 さあ/\神一条の理、たすけ一条の理、遠慮気兼は要らん。尋ねて来るなら聞かせ。この理何程人が寄るとも知れん。これが自由。聞かせ/\置きたる。尋ね来る、聞かせ。十分遠慮は要らん。日々真実聞かすなら、多くの中なれば、神一条世界の身の内たすけ一条のため出て来るなら、一つ話聞かせ/\。聞かさねば分からんで。何もたすけ一条の事は後へ引くでない。(21.6.19/174) |
本席の御障りに付おさしづ さあ/\早く聞け。さあ/\言うて急ぐ処、早く/\どういう事急ぐ。これまで世界分からん、内も分からん。幾重伝え。同じ事何遍同じ事や。もうどうでもこうでも聞くも一日延ばす。刻限遅れる。又その日来るや知れんで。話聞き遁がし、又々突き延ばし、遠いように思う。違う。夜やら昼やら分からん。何時とも知れん。世界の中、(神一条の)心を運ぶ。第一早く急ぐ。つとめ一条これまで伝え、一つ二つどういう、一寸出てあら/\の処知らせ置く。本部や仮本部や。これで一寸苦が遁(のが)れた。運ぶ処を運ばずして、これで安心、何も安心(ではない)、成って成らん。どういう処身の処一つ印、さあ/\急ぐで。身上一つの道早く通れ。見えて来る。世界急く。世界繋ぐ/\。一つ神の話。一つの理を聞いて道が分からん。あちらではこうや、何もならん。何程残念。すっきり(大掃除する)その日刻限(がある)というはそこで知らす。(21.6.21/177) |
ぢばに於て分教会所設置の件伺(東京に本部を置き、ぢばに分教会を 置くための伺) さあ/\/\一寸さしづして置く。世界々々これまでの処、道が遅れる。だん/\尽す処、世界通り難くい。世界の道許し、それは何処から名を引き、どうでもいかん。どうでもこうでも皆伝え、それぞれ皆心、世界の道は、神の道とは皆間違うてある。天然自然道で成り立つ。世界の道、通る通られん、一寸許し、その日来たる処、世界の理を運ぶ。前々伝え神一条を胸に治め、世界の道運ぶがよい。何も心配要らん。神の引受け心置き無う。それぞれ手を繋ぎ合うて大き心を持って居よ。成る成らん(を案じないで)、いかなる日あるなら、決心を結べよ。世界の理は運ぶ(としても)一つの理。心置き無う気を勇むなら一つの理ある。 さあ/\/\尋ね一つ話する。表の事情運ぶ。成るよう行くようは、どんと一つ(の)理治めにゃならん。この所一つ諭し所、これ救けたい一条で天降る所分からんから、これまで年限の道というは神一条、世界処は道理上、世界では同じ道運ばねばならん。胸の内一つ(の)理を以て掛かる。難しい事でも通れる。まあ一日の処にても、一寸通らねばならん。かんろだい一つ人間定めてある。何でも一日ある、楽しみある、という事を治めて貰いたい。(21.6.23/180) |
本席御障りに付伺 ……あちらもこちらも障りや。どうでも運ぶ急がしい。待ちて/\どういう事も早く聞かさにゃならん。日限々々、まあ一寸、まあ一寸放って置けん。早く出にゃならん(から)身の知らせ、前々出んならん。身の知らせ入り込む処の不足、一寸出にゃならん。初まり一寸これまでの道の処、一寸に切れん。世上からの理で治め一寸治まって居た処、一寸細々の道も付いて来てある。皆集まり、皆集まり、早くに集まれ。理を集め、神一条のこれから事情運べ。……(21.6.27/182) |
本席腹下るに付伺 さあ/\/\俄(にわ)かに/\、一寸知らし置こう。身の処に一寸心得んから、俄かに知らし置こう。あちらにもこちらにもざっと、一寸分かりた。第一世界の道、(身の)障りからどういう理も分かる処を、うっかりとしてはならん。第一世界の処では足が痛い、手が悩む、痛いと言うた処が案じも無い。第一世界の処では、俄かに腹が下る。痛む、と言えば、第一にいろ/\急ぐ事はせにゃならん。さあ/\前々より知らしたる処、世上にはいろ/\に悟る者もある。第一の処に諭すれば、第一一つの理は、早く/\悟らにゃならん。遠く/\の理は一寸世界の理。神の理はさあ/\一時ならん。一時の間にも、(教会本部をぢばへ引移すことを)一時急ぐ/\処は急がねばならん。急がいでも/\よい事を急いでならん。 右に付き、教会本部をぢばへ引移りの事を押して願 さあ/\談示の理を尋ねる/\。さあ/\談示の理を尋ねるから、一つの理を諭す。世上の気休めの理を、所を変えて一寸理を治めた。世上には心休めの理、ぢばには一寸理を治める。ぢばの理と世界の理とはころっと大きな違い。世界で所を変えて本部々々と言うて、今上(かみ)も言うて居れども、あちらにも本部と言うて居れど、何にも分からん。ぢばに一つの理があればこそ、世界は治まる。ぢばがありて、世界治まる。さあ/\心定めよ。……さあ/\一寸難しいであろう。どんな道もある。心胆心澄ます誠の道があれば早く/\。(21.7.2/184~185) |
本席の御障りに付おさしづ さあ/\/\/\身の上一条、一つのたゞならん一つの事情。……早く一つ待ち兼ねた/\。何を待ち兼ねた。あちらへこちらへ違うて、どんとどんならん。……ぢば(であるから)偉い事を言う/\。さあ/\ぢばの一つ/\の理急ぐ/\。何を急ぐ。些(ささや)かなる処、理を始めよう。何の思やんも要らん。思やんは要らん。前々の理を一つ、かんろうだい一つの理、何にも要らん。神一条の理治めば何にも要らん。通り来て今日はどうでも言わんならん。何でも彼でも聞き取りてくれ/\。世界の事は言わん。ほんの気休めの一寸どうでもこうでも差し抜きならん。どうでもこうでも分からん/\。初め分からん理を諭しよう。聞いて居て分からん。何も難しい事言うのやない。めん/\聞いて年々の日限、堅とう治めてくれるよう。又々の道もあろう。怖わいと言えば怖わい/\。すっきり取り払い/\の道、何遍も連れて通った。人間の道なら一度で止まるやろ。何でも(元)初まりの理もある。この所の初まりの理とは、何にも知らん、身一つ何にも分からん処から、日々送り来た。世上では安楽の道であろう。又々という処追々と、どうでもこうでもという道運ばんならん。元始めた何の神/\勤めて始め来た。だん/\遅れ/\て、世上より成程の理も下ろし、これで安心であろう。本部々々、あちらも本部。変わる出ける残る理と、かんろうだい一つ、何にも分からんでない。出掛けたら見にゃならん/\。第一の理が分からん。大層であろう/\。よう聞け。何でも道を出さねばならん。先ず/\このぢば・かんろうだい一つ、何でも彼でも運ばにゃならん。どんな道、世界の道、ほんの気休めである。発端の道、何か急いで取り掛かれ/\。(21.7.3/187) |
本部をおぢばへ移転するに付、奈良県庁へ届書にして宜しきや、又、 願にして宜しきや伺 さあ/\尋ねる処、どれから行くのも同じ事。皆の者世上から理に押され/\(応法に流れている)、そこで、神一条の道聞き分けてくれ。何でも無い処からだん/\道を付けて来てある処、前々より皆伝えてある。そこで往還道は通り難くい、細い道は通りよい。皆この度の処、(神道)本部の方へ掛け合え/\。どうでもこうでも神一条見せねばならん。見にゃならん/\。この度皆世界から押されるから、一寸細い道を許したもの。どうでもこうでも、一つの道通らにゃならん。そこで早く/\道を運んで了え。(21.7.11/191)
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東京本局へ、奈良県への届を書し、添書頼みに行くに付願 さあ/\何を急く/\という。この所世界の所から理を取る。世界の所から一寸理を取りて理を下ろす。……何にも分からん。この所(ぢば)の理というは世界で分からん。分からんから、そこで、世界より一寸の理を引く。神一条の道を胸に治めて、世界の理を運ぶよう。まあ暫くの処と思う者もある。なれど神が入り込み守護をする。安心の道運ぶ。道だけ早く/\運んで了うよう。(21.7.13/193) |
東京より届書の添書帰りて願 ……さあ/\神一条の理は一夜の間にも入り込むなら、どうしようとままや。朝あちら向いて居るを、こちら向けるは何でもない。前々聞かしてある。何処へ頼むやないと言うてある。軽き/\の道許したる処、神一条の道はなか/\分からん/\。かんろうだいの道は分かろまい。世上にては世上の道を知らそ。世上で矢来(やらい=柵)をしたようなものや。さあ矢来も十年二十年したなら破損が廻るやろ。あちらに一本抜ける、こちらに一本抜きに来る。判然としたさしづやで。まあこれで(応法の道が許されたから)安心と言う、安心という間が隙間やで。隙間より腐るもの。さあ/\矢来も五年十年二十年すれば破損が廻る。一本二本抜く。抜きに来る。よう聞いて置かねばならん。(21.7.23/198) |
本部をおぢばに引移りになりしを以て、東京の本部を出張所と改め当 分の処御許しの願 さあ/\尋ねる処/\、一つの所に軽き名を下ろし、だん/\の道に運び来たる。当分やあるまい。暫くの処である。互いへの理を以て運ぶよう。(21.8.5/211) |
教会本部開筵式に付伺(陰暦十月二十六日開筵式執行) ……さあ/\尋ねる処、応法一つの式/\。一寸初めやで/\。…… ……さあ/\皆々々めん/\に心に持って言う。さあ/\皆々めん/\の心の理を治めて、皆々元々一つのをやが治めた理を、めん/\に心の理思うだけでは慾がありはせん。さあ/\いつ/\までも/\/\の道、さあ/\何がどうやこうや、何にも言わせんで。さあ/\元々神が言うた道だけの事は(通らなければ)、さあ/\前々世界の処は治まらん。さあ/\今一時に出けん/\。成らんから何も今一時じいと(しているの)や。さあ/\どうでも/\いつも通りた。何にも案じる事はないで。どうでもこうでも治まる。さあ/\世界の処、治まるようにして、さあ/\どんな理も治め掛けて来たる処の(真実の)理を思うて見よ/\。さあ/\世界の法律やと言うて居るけれども、何時変わりて来るやら知れやせんで。さあ/\皆々寄り合うて、さあ/\皆何事も夜から始まり。さあ/\何事も夜から/\/\。 第二、かんろだいの雛形の願 さあ/\かんろだい一条、これもさあ/\今までに世界の処には埋(おぼ)れてある。さあ/\今までに一二という。雛形々々、さあ/\雛形は雛形、さあ/\尋ねたら理を諭す。諭したら大層になる/\。さあ/\雛形は雛形だけの事だけ。さあ/\大層な事を理を諭した処が、ふん/\と言うばかり。大層な事をすれば、心うっとしいようなものや。さあ/\一日二日三日、さあ/\あっさりと/\/\/\。 第三、楽器の願(当時の神道本局が琴・三味線を鳴物に使うことを禁止していたためか?) ……あゝふん/\/\、さあ/\定めた処が出けん処、さあ/\、琴、三味、出けん/\。何にも出けんやない/\/\。元々五十年の心よりの理を見よ。日々出けて来てあるのやで。さあ/\又世界応法の処/\、さあ/\神一条の道というは、めん/\心に理を治め、世界は/\世界の理を治めい。 この理一つ控え 成程という一つの理とは、誠の心の理が成程という理である。 又一つの理 常に誠という心あれば、その場で天の理が直ぐに受け取る。直ぐに返やす/\。自由自在は、めん/\の日々通る常にあるのやで。(21.11.11/277~278)
教会本部開筵式三日のつとめ致しますものか、又は一日だけに致しま して宜しきや伺 さあ/\/\どうせこうせは言わん/\。
さあ/\応法々々の心、皆世界応法の理/\の理を以て、これ一段で済むとは思うなよ。未だ/\神の道がある。さあ/\どうせこうせは言わん/\。神一条の道は、もう一段二段の理がある/\。(21.11.21/282) |
[補 記]
以上の教会本部設立事情に関するおさしづを改めて拝読しますと、いずれも「おさしづ」公刊本の第一巻100頁から200頁までに収録されていることが分かります。とすれば、公刊本が揃っている各教会が第一巻だけでも拝読すれば、本教の出発点において、いかに神意と隔たっていた事情があったかを自覚できるはずです。しかし今に至るまで、人間にとって都合の悪いおさしづは無視され、本部における原典研究も殆どなされることなく、教義研究を進めるべき立場にある学者も、刻限さしづをはじめ本部に関する厳しい啓示に目を覆ってきたことは否定できない現実なのです。
因みに今から22年以前、すなわち教祖百年祭前の立教146年(1983)に公刊しました小著『原典を元とする理の研究』の序章冒頭に記しました一節を再録して、志の一端をご理解いただきたいと思います。《教祖八十年祭を期して『おさしづ』全七巻が公刊され全教会に配布されましたことは、二代真柱様畢生の大事業であり、本教の歴史にとってまことに意義深いことでありました。しかしながら、以後十七年を経た今日、おさしづの研究は盛んとは言い難く、質量ともに比類のない啓示の全容が十分に受け取られることなく埋もれたままになっている現状を思いますとき、親神様・教祖はもとより、本席飯降伊蔵様、二代真柱様に対して、まことに申し訳ないことであります。
「何ぼ諭した神のさしづ、皆んなあちらへ映るこちらへ映る。勝手の悪いさしづは埋もって、こんな事では一分の日難しいなる。迫って来る」(31.9.30)。
教祖百年祭という重大な時旬、「白紙に戻り一から始める」と諭達第三号に示されている立替えの時旬を三年後に迎えようとする今日、一日も早く神意を正しく悟ることを急き込まれていると痛感しないではいられません。》ー後略ー
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