(11月) |
明治34年11月4日 |
諸井国三郎先々月より咳出で身上障り、又小人二人一寸障りにつき願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあどうも身上心得ぬ、身上心得ん事情尋ねる。又それそれ皆なそれぞれいかなる事であろう、尋ねる事情/\、一寸話し。さあ何でやろうと思う。心定め。又いかなる事情、道事情いかなる事、よう聞き分け。しっかり聞き分けにゃならん。
さあさぁ不自由しょう不自由さそうと言うて(通りて)来たのやない。又何でこうなると思うやない。大望大層なるこの道、(始めからの)年限数えて(くれば)余程(の)年限(になって)ある。更に(何も)分からず/\の(道の)中から(幾多の)事情(を通って)、年限(の楽しみの理が)一寸見えてある中に、どうなるこうなる(と思うことがある)。よくならん(と思う)。何でこうなると思う。(しかしこれも)同じ連れ来たる道という、理というは、分かりあろ。身上一寸、さあいかなる事と更に思うやない。道筋/\には、どんな事もあったであろ。(もうこれで)さっぱり(終わりだと)という。(身上も)さっぱり(に)なったらどうするぞ。さあ身上(は)どうなろか、こうなろかと思うやない。身上に一寸苦しい切なみ(ありても)理は立ってある/\。皆な(の)中に重立ちたる(者の)道筋(は)皆な精神一つの理にある。難儀又不自由(の理を心に)定め。人を助ける道なら、助かるは天の理である。日々の(誠の)理である。この道理(を)よく聞き分けてくれ。さっぱりしたら、これどうなる。道というものは末代である。さあ身上切なみ、何が悪い/\と思う理が、今日はよいかと思えば又なあと言う。さあ小児幾人ある。何人あろうが天の道ある。天の道は何年経てばどれだけこれだけ、皆な惣々顔見て、これ楽しみという理を定めてくれ。もう何年経つ、幾つになる、どう、と必ず/\の理に思わぬよう。一つ心に治めてくれにゃならん。もう何年/\何年経てど、顔見て居るが楽しみ。これより外に楽しみはない。天より一つの理ある。一日の日は末代の理も同じ事(である)。さあさぁ定め理は、楽しみ/\と定め。天より一つ道一日の日ある。難儀さそう、不自由さそうという親は世に(は)ない。この理(を)治めてくれるが楽しみという。必ず/\この一つの心に(て)楽しんでくれにゃならん。さあさぁしっかりと/\。 |
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明治34年11月5日 |
清水勘吉44才、左合うた33才、縁談願い(島ケ原分教会部内高座支教会長清水、河原町分教会部内岐阜出張所信徒左合)
さあさぁ尋ねる事情/\、縁談一条理尋ねる。尋ねるから、順序の理諭しおこう。さあさぁ縁談あちら年こちら年と言う、又理と言う。皆なそれぞれの心添う。又理も添う。十分/\一つ心を結んだ/\一条、早く順序の道を運ぶがよい。さあ許しおこう/\。 |
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明治34年11月8日 |
こたまの身上戸籍につき今後一身いかように致さして貰いしものや、最もお指図の手続もあれば一同心得まで願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ一度事情という。皆なの中/\という。一つまあ余程結構と思うて、一日楽しんだ理もある。なれど、どうも人という、心見て、名々身からなれば是非もない。これを恨みるやない。恨んではならん。身上という身から思うような理で、さあ是非もない。順序一つ諭しおこう。人間我が身から出したる。我が身からする事どうもなろうまい。たゞ一時道一つ理心に一つ理、人々我が身恨みという。これを一つ理台という。さあさぁ相手一つどうしたらよかろう、こうしたらよかろうと結ぶやろう。なれども、元々一つ、これ理聞き分けにゃならん。人の心次第/\、これよりさあこうして一人暮らしてでも構わん。これではなあと思うなら身一つ心、他にどうしょうこうしょう一時の処、この一つ道理諭するによって、皆々惣々惣々、一時の処治めやるがよかろう。 |
押して、松村吉太郎より本人の心に聞かせ一身を治める事願い。
さあさぁ人という、人心に尋ねるがよかろう。無理という、良いという/\、この理どうもならん。前々に良きと思たなれど、どうもならん。一人心に理、どうしたらよかろうこうしたらよかろう、日々ある。又どうしたらよいこうしたらよい、一時どうせいこうせい諭す事できん。一人暮らしでもだんない。こうして居たら結構。又あちらこちら日柄経つ。理も立つ。又々一つ理からならん。そこで、無理に結ぶがどう、まあ一寸暫くと思う。厄介と思うが、助ける心を持ってやってくれ。ならん中の理は受け取りあるで。これを聞き分け。日々の理にある。この心定めて楽しんでくれるよう。 |
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明治34年11月9日 |
山下菊太郎母ひさ58才、菊太郎妻30才、身上願い(水口分教会理事母及び妻)。
さあさぁ尋ねる事情/\、なあさあ身上という。さあ尋ねる事情もうどうでもこうでも、ならんから尋ねる。さあならんから尋ねる。何が違う間違う、尋ねる処、よう思案せにゃならんで。間違い何処に有るか無いか。間違いない所という一つ理、国々という一つ理、間違いありては通らりゃせん。又一時身の処どうであろうこうであろうと思うが理や。一つ尋ねるから諭しおこう。
この道というものは一つ/\、まあ将来は末代の道である。人間一代と思えば頼りないものである。よう聞き分け。この道容易大抵でできた道やない。又一つよう聞き分け。これだけ尽す運ぶ中に、どういうものでなあと思うやない。必ず思うてはならん。さあ身上切なみ悩む中、タンノウできやせん。さあよう聞き分け。人間同じ神の子供、難儀さそう不自由さそうという親はない。さあさぁ又一時迫る処、一時どうとはない。なれども身上大層。いついつまでも結構という事情将来の理定め、取り決めてくれ。この一つの事情を以てタンノウ一つ聞かしてくれ。一時どうとはないが、身に不自由ありてタンノウできやせん。が、不自由の中にタンノウするが前生因縁のサンゲである。これ一つ、よう聞き分けてくれるよう。 |
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明治34年11月11日 |
内務省属官、兵庫県下北に在る教会所へ調査のため出張相成るにより部下不都合無之ように、山中彦七出張致すべき旨教長より御命令により本日出張致したき儀願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあいかな事情も年々刻限見て諭しおいたる。台という処、所には幾重の所もある、どんな所もある。一つ理という、年々事情時々という、旬を見て運びやらにゃならん。ころりと遅れてある。よう聞き分けにゃならん。遠く所段々に心を寄せて寄り来る場所である。どうでもこうでも注意と互いに親し合いせにゃならん。これ順序の道通り兼ねる。心しっかり改めてやらにゃならん。段々にこの一つの道を以て、さあさぁ尋ねる一つの事情は、さあさぁ許しおく/\。 |
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明治34年11月13日 |
本部、西隣足達秀二郎宅地424坪相談の上買い入れする事御許しの願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、広く/\という、広くという。いずれ広く成らにゃならん。一時に成らん。時々事情、又人の心によりて心一つ成るものや。あちらもこちらも理。こうと一つ心という、求むるという、時という、旬という。さあさぁ事情はどうともなる。追々にと、どんな事も尋ねるから、理が立てば許そ/\、許しおこう。 |
水車の東南門二間程出して建て替えの願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあどうこう処/\、これはならんと思う。皆々事情一つ、何時なりとも事情は許そ/\、さあ許しおこう。 |
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明治34年11月13日 |
松村隆一郎、中谷よし縁談整い御許し願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、縁談事情一条の理尋ねる。尋ねるから一つ理諭しおこう。さあ内という、二人中という事情、親に兄弟中という、皆なそれぞれの多くの中を一つの理、これは理に何かの事情、さあ許しおこう/\。 |
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明治34年11月15日 |
西初太郎妻やす30才、身上願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上という、どうもいかなる事であろう、どういう事であろう。一寸長らえての事情なら、どういう事もこういう事も、皆な聞き取って、道という。道は最初は所に何もなかった処、どういう理もなかったであろ。なれど、精神一つから、どんな理もそれぞれ集まりて中に、身上どうであろうこうであろう、一日の事情は余儀なく事情尋ねる。尋ねるから順序又理諭しおこう。
さあさぁ身上何で悩む、どういう事であろう、と思うやない。必ず思うやない。中々の道通りたる。長らえての間、一日の日以て通り、長らえての年限であろう。さあさぁ又日々の処、あちらこちら順序理事情、そこで皆な思う。これしっかり理聞き分けにゃならん。道から一つ諭して居る理もあろ。一つ道、これよう道定め、道治め。万事の中の理、身の中に不足なる。又どうであろう。事情よう聞き分け。皆な日々の中、一つ名々もなあ、この一つの理、よう聞き分けにゃならん。身上悩む。どうでもいかん。何たる事や。悩む中にタンノウ。これ前生因縁のサンゲえである。よう聞き分け。難儀さそう不自由さそうという親はない。この一つの道理聞き分け、タンノウせにゃならん。尽した理は末代理に治まりたる。時々の事情よう聞き分けにゃならん。しっかり/\。一時どうとはない。なれど余程大層。身上不足なりて中々タンノウできやせんが、世上/\理を見てタンノウせにゃならん。尽した理は末代の理にしっかり受け取りてあるで。心にタンノウさすがよい。 |
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明治34年11月17日 |
岡川治右衞門、四男一治1才身上願い(甲賀分教会副会長伜)。
さあさぁ尋ねる事情/\、小人という、いかなる事情どういうものと思う処、皆々何かの事も聞き分けにゃならんで。小人障りという、どういうものこういうもの、何でもいかん。いかんから尋ねるやろう。尋ねるから一寸一つ指図しよう。指図というものは、よう聞き分けにゃならん。一代理指図事情はどういう事情間違うという、間違いの一つ理。間違うから、どういう事も何よの事も心得から尋ねる。一寸指図という、この理聞き分けにゃならんで。身上悩む、どういうものと思う処尋ねる。指図理将来守らにゃならん理を聞き分け。何たる事と思うな/\。何でも彼でも親と言うて子を育てる一つ理、よう聞き分け、この道と親と一つ年々に理添うたるもの。そこで、どうでもこうでも小児という、子供、親の育てようにある。良い花咲かす、咲かさん。良い花咲けば楽しむ。名々一名一人の心に掛かり来たる。日々の処思うやない。子供身上よう聞き分け。助けにゃならん助からにゃならん。道の理、小児の処、日々心を病んで居た分にゃどうもならん。何ようの事、名々どうなりてもという心を定め/\。実の心に真の心がなくばならん。これ皆々中、役員数々の中の理、よう聞き分け。名々はどうなりてもこうなりても、心、実の心に赴かにゃならん。どうなりてもこうなりても、道という理という、この一つの心を治めてくれ/\。一寸に行かん。ほんにそう。又成っても成らいでも、名々はどうでも、という心さえ治めてくれにゃならん。広きものと、これ一つの理に諭しおこう。 |
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明治34年11月21日 |
一昨朝教校工事場出火致し、御詫びのため掛員始め本部員一同願い。
さあさぁ/\尋ねる事情/\、尋ねる事情/\は理までのもの/\。いかなる事情/\、さあさぁ順序理諭しおいたる処、皆々よう聞き分け。よう理治めにゃならん。さあさぁどうしょうこうしょう、一時どういう事になるやろう/\と思うた。なってからどうもならん。この順序の理、何度/\も仕切りた。よう聞き分け。理誰がどうしょうこうしょう、なる理というものは、なるようにかなりゃせん。どれだけどうしょうこうしょう、なるようにかなりゃせん。一つよう聞き分けてくれにゃならん。大望の事、さあさぁ中に掛かる日柄日経たず/\、何たる事と思うやない。この一つ理前々以て諭しおいたる。誰がこの道から一つ尋ねる。尋ねる一日の日を以て尋ねるから、一つ理余儀なくの事であろう。さあさぁ誰がどうしょうこうしょう独りできる。神の守護もなきものかなあと、中にそういう事も思う者もある。皆なこれ大難小難助けたる。子供のようの節あるも、惣々万事中の理、数々の理諭すれど角目言葉一つの理が第一である。道に一つの道、理に一つの理、道に理は一つ。二つはない。この一つ彼の一つの理を定め。どうこう流れなよ/\/\。さあさあ流れなよ/\。この理は毎々諭したる。情に流るゝからできたもの。この一つの理聞き分けてくれにゃならん。皆々心を定め。順序の理何たる事できたと、一つ理一つ道よりないと、この一つの心を定めてくれ。もう掛かる処尋ねるから、又先々の理まで諭しおこう。余儀なく理、情に流れた分にゃならん。情に流る事、いかなる心、先々思やん。先々理を思案したら成り立つ。前々よう心に指図なれど、どうもならん。
さあさぁ一粒の種を蒔く日から出来芽が吹くか。あちらへ肥差し、こちらへ肥差し、世話取りせにゃならん。世話なくして肥なくして修理なくして、実はなるものやない。人間心でどうしょうこうしょう(としても)成るものか。日々の守護ありゃこそ、年限の理(によって成って来る)。(このことについては)数々の理から理を伝え/\(ている)。又々(物事は)日々(常々)の事から成り立つ一つの理である。これをよう聞き分け。皆々揃うて一日の日を楽しんで、これから理と道と指図よりないと、言葉一つ天の理と心勇んで/\。失態/\。皆なの事どうこうではなろうまい/\。たった一日の朝皆な惣々の中、どんな災難も元知れてあれば安心のもの/\。これで指図一つの理、濁り差さんという精神を定めるならよい。どうこう惣々濁りを打ってどうしょうこうしょう言うては聞かん。理と親とこう手引いて危ない。とやこうすれば、どんな怪我するや知れん。この順序の理を諭すから、皆な惣々理治まるであろう。よう聞き分け。 |
押して、前々お指図に御許しの分だけ続いて御許し願い。
前々許してある。皆々せにゃならん。空いたる所大き所、建てた日から待ち兼ね、皆々移す事からせにゃならん。もう寝よと起きようと、受け取りないで/\。受け取りがなかったら、どんな事できよや知れんで。 |
講堂は後より致し、廊下付属建物要り用の分だけ建てさして頂きます。
さあさぁ移せ/\。大き所広き所、皆なそれぞれの中からできたもの。十分/\、十分は水は零れる。又時という、言うようにならん、思うようにならん。移す。これから掛かるなら天然自然。十分の事要らん。いかな理も定めて了え。仕切りて了え。雨が降れば何処へどう彼処へこう、天然の道皆々分かりたか/\/\。皆な未だ半端やなあ/\と、うっかり掛かりてはどうもならん。 |
梅谷四郎兵衞よりこの度早く移してと。
さあさぁ移すなら、先ずどうでもこうでも移して了え。どうなあこうなあ十分はどうもならん。又水が零れるで/\。不自由/\、一日の日は楽々、苦しみの中から集まりて来た日がある。その心なくばならん。さあさぁ移す事から先やで/\。さあ移す事から先やで。 |
移す事先にと一同申し上げ。
さあさぁ移せ/\。空いた所広き所、一日の日を待ち、あちらへこちらへそれからする事ならこれ天然。不自由勝ちで掛かるは道である。十分にして掛かるは道やない。十分にして掛かるは、まだまだ先の道/\。 |
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明治34年11月24日 |
兵神分教会役員と部内の方との事につき事情願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁ理の集まったる中に、理が治まらん。理が治まらんとは、どうも心得ん事情である。治まらんと言うやない。理があって治まらん。どうもならん。皆なそれぞれの者が、どういうものでこういうものになる。治め方というは、暫くの処どうも一時にどうと言えばいかん。一時に言い立てば大変事情である。どうもならん。暫くの処心を運び、事情/\成る処成らん処までも十分行て、奔走一つ心に持って、何でも彼でも日に/\便り、日に/\詰めるよう。暫くの処どうでも運び切ってやらにゃならん。中に一つ結ぼれてある。理が勤まらんから勤まらん。よう聞き分け。真実芯の理と顔の理と、この区域/\分からん/\。真実一つ理が分からん。思い立ったる者呼び、どういう理で治まらんかと伝えてくれば分かる。一時にどうと言えば大変である。理から治まらにゃならん。聞いた理も落すというは、治まらんから。顔の理と芯の理と、理に治まらんから良いかと思えば又治まらん。どうでもこうでも暫くの処育てゝやらにゃならん。 |
押して
さあさぁ尋ねる処/\、顔の理と心の芯の理と、これ二つ区域からなる。放っておけんというは顔の理、芯に理あれど顔に理ない。これ心に持ってから治まり難くい。これ真に聞き分けにゃならん。 |
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明治34年11月26日 |
永尾よしゑ御願いでありますが、鳴物稽古に皆な私の処へ御越し下されますが、そこで手をつけさして貰われん事は御座りませんけれど、元は上田ナライト、辻とめぎくの三人でありますから、私一人で手を付けさして貰いましてはすみませんから、いかゞ致しまして宜しく御座りますやと願い。
さあさぁ尋ねる/\、何も彼も尋ねる。詳しい尋ねば詳しい指図する。指図通り守るは道である。守らねば真実とは言えようまい。尋ねるから詳しい指図する。皆なそうでなくばならんというようになる。
さあさぁ鳴物/\(という)。最初は拍子(木)叩いて天理王命と言うて、それより始め(た)。年限(経つうち)からどれもどう、これもこうと、それぞれ段々分かり来たる。ほんの一寸の声から始め掛け/\(た)。前々何やら彼やら分からん処から始め(た)。世界始めたのも同じ事(である)。人間拵えたのも同じ事(である)。元々(何も)分からん処(から)、段々年限から成り(立)たる。最初初めは種を蒔く、芽を吹く。それより段々花が咲くまでは、どんなもの(に成るか分からぬ)というようなもの(である)。なれど日柄経つ。日を定まって花が咲く、実がのる。(鳴り物の成り立ちも)これも同じ事(である)。元々より仕切りた事(は)何も分から(な)ん(だ)もの(である)。これから一つ道理聞き分け。今はお手振りと言う。これは元々何じゃいなあというような処から始めたるもの/\(である)。元々何が何やら分からん。ほんの言葉(が)分かるだけのもの/\(であった)。又鳴物という。人々はそれぞれ指図して運んだものなれど、鳴物(も)それから出たものなら、さあさぁ教えてやれ/\。心おきのう教(お)せてやるがよいで。 |
鳴物衣服の襟は赤という事に聞いて居りますが、今日にそう致しますは恐れ入りますから、有り合わせでまち/\でありますから、白という事にさして貰ろたらという話しもありますから、どちらに致しまして宜しきや願い。
さあさぁ尋ねる。尋ねて指図を以てすれば十分。今一時の処、どうも赤衣着てつとめせにゃならんなれど、その事は一寸暫くと言う。よう聞き分け/\。そこそこ運び来たるなれど、まだ一つ順序どういう処どうなる、こういう処こうなると指図及んでない。今の処一寸何も揃たという事はない。まだ時が早いによって、まちまちでもだんない。よう聞き分け。外に錦は要らん。外の錦はどうもならん。心に錦なくばならん。さあさぁ仕損いありてはならんで。よう聞き分け。あちらもだんだんこちらも段々。屋敷取り決まった事でけ難ない。そこで、つとめは真実の心に持って勤めるがよい。仕切りた事指図してない。そこで衣服まちまちでも構わん。前々より諭したる。心の真実を以て、心に赤衣を着て早く通るなら、追々という道十分つけ掛けたるで。さあさぁ楽しめ/\。 |
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明治34年11月29日 |
岡田藤五郎長男辰蔵34才、眼病につき願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上にどうも心得んと言う。いかな事であろ。これまで何よの事も事情は十分聞き、それぞれからそれぞれ皆な話し聞いて居る。何ぼうでも速やかならん。何でもいかん。尋ねるから諭しもしよう/\。諭しもしようが、よく聞き分けにゃならん。身上というは、よう聞き分け。それは言うまでやない。皆な聞いて居る。借りもの/\と言う。借りものならこそ、名々まゝにならん。日々暮らす中に、不自由あろまい/\。なれど、身に不自由はならん理であろ。これよう聞き分けて、成る程そうやなあと、理に嵌まれば、随分ならんやない。よう聞き分け。身に不自由ありてタンノウはでけんタンノウはでけん。なれど、身に不自由の中タンノウは真の誠。借りもの/\聞き分け。どれだけあっても身に不自由あれば、何の楽しみもない又あろまい。身に不自由あれば日々楽しみはない。よう聞き分けて、ほんに借りものと言う。借りものならこそ、自由でけんと、十分改めるよう。これ一つ諭しおく。
道という理は、容易ならん。尽し運ぶだけは、日々十分受け取ってある。受け取ってあれば、身上鮮やかならんというは、どういうものと、又心にほのか理に映るであろ。そうやない。世上一つ見てタンノウせえ。身上案じる事要らんが、世上見てタンノウせにゃならん。ならん中からタンノウは真の誠。よう聞き分け。経って了てはならん。よう聞き分けて、これで十分という。これだけなら十分結構という。将来これだけならと、聞き分けにゃならん。ならん中タンノウは前生のサンゲえと言う。さあこれより案じる事要らん。 |
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