明治34年6月

 更新日/2022(平成31.5.1栄和改元/栄和4)年.1.3日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「明治34年6月分お指図」を確認する。


 (6月)
 明治34年6月14日
 本席御身障りより、如何の事でありますや願い。(6月1日より本席御身障りにつき七日間御休みに相成る、よって種々相談の結果、本部員一同神様へ御願い申し上げしには、御身上速やか御成り下さればお指図を頂き、お指図によってどのような事も運びますと御願いにつき、如何の事でありますや願い)。
 さあさぁさぁ段々どういう事情も重なり、いかなる事情も重なり、重なるからどうもならん。重なりて/\重なりて、もうやろうか/\と良い事待つ。良い事待つは道理あろ。道理の中に道理取り違いありては、どうもならん。これ一つ、しっかり聞き分け。段々話し掛ける。一時に話し尽す事でけん。一つ/\の理しっかり伝えて、心にしっかり聞き分けてくれ/\。何でもない事と思へば何でもない。神何処に居ると思う。明らかなる剥いた話しをする。この道というは、年限(を)数えば長い年限(という)。年限(の中)困難(の道が)ありて、もうどうなろうか知らん/\という道(を)通りて来た。もう一時の処にては、一寸世界の道から始め掛け(た)。世界の道はどうなりとでける。でける筈や。でけるように持って掛かるからでける(のである)。(その反対に)この道(は)紋型ない処から、(世界が何も)知らず知らず(の中を)惣々(の理を以て)通り、もう何処からなりとも、彼処から(なりとも)、どうなりても、付け所(の)ない処から段々通りてできた道(である)。そこで今日まで組み立てゝ来た(道すがらの)通り、よい/\(という)道(は)通り難くい。(道の)中(に)道理(が)ある。この道理(を)聞き分けにゃならん。皆んな道は一つ(である)。一つ(の道)より(他に)ない。ない筈や。皆な(一つの)道から出けたもの。道から出けたものなら(それに)違わん(よう通る)という事(は)、前々(に)諭しおいたる。(これを)皆な承知せにゃならん。

 一列は年限の道の上の理の兄弟である。道の上に兄弟の理が分からいではどうもならん。兄弟に年限あれば立てるは道、立てる道は言わいでも立てにゃならん。善い事知って居る。知って居れば、皆なそれぞれの心に持って研究して、どうであるこうであると、この精神上定めて貰いたい。ちょいちょい許したる事出けて来る。来る。許さん限りでけん。皆なこうして下され、どうして下され、これもこうしてくれと言えば、親が許そうと言うたら明らかなもの。これ一つ皆な感じてくれ。段々一時に説き尽す事できん。国々という理を以て、遠い所又近い所からも、道運ぶ処、この理に見計ろうてやらにゃならん。年限/\なくば、ざあとしたもの。年限の内/\苦労という道知らんか。知らいでは道とは言えんで。さあさぁこうして理を説き掛けたなら、どうでもこうでも説き切らにゃならん。まあ一つ、内々事情屋敷以内、この一寸話し掛ける。話し掛けるから、取り計ろうて、皆々治めてくれにゃならん。よう聞き分け。これまでの処もう十年あと/\、何か証拠/\なかった。難儀苦労困難から、どうせいと言うた処が、ならんから、ほんの一寸路銀渡したようなもの。そこでどうなりこうなりの日を送りて来た。屋敷連れ帰る中/\、成る程と言うて来るから日が経つ。どうやろかこうやろかと言うような事では、何しょうと言うた処が、できん/\。

 中に、年限の内に古い者(は)、一代かと思えば二代(にもなっている)、余程年取れたらなあという者(には)、楽しみ(を)つけてやらにゃならん。長い年限(の中)、そんならどれだけ(の)働き(で)あるか/\(と思うであろう)。(しかし)残らず(の)道具良い道具ばかりでも働き(は)できん。良い道具(と)悪しき道具(を)合わせてでける(のである)。日々(の)働きから(分担が)分かりて来る(のである)。よう聞き分け。どういう者もこういう者も、皆んな持ち合いという理(を)聞き分け。持ち合いという理(が)分からいではならん。何程高い所へ留まりた処が、(中)実がなくば腹淋ぶしうなる。(下々から)持って来るこの理(を)聞き分け。高い処へじっと坐って居た処が、取り扱う者(が)なければ、どうする事もできようまい。これより皆んなそれぞれ小首傾け(て思案して)、どうやらにゃならん、こうやらにゃならん、と急いで取り計ろうてやってくれ。あらあらの話しでは取り計らう事できん。日々(の)守りと言う、又掃除と言うたる。その理(に)段々篤(とく)としっかり心取り計ろうてやってくれ。又日々煮炊場/\(という)。古き/\(からの)下な道具(である)。(しかし)年限という(理がある)。下な道具あればこそ、上の道具(の理が)分かる。これ早う(計らいを)して、今日と言うたら今日(その段取りをせよ)。

 今日教祖守りという。(これは)日々(の御用)であろう。(その為に)貰い受けたる人足社と言うたる。(それが)年限じっといずみ(て)居る。時々見習い(させねばならぬ)。(ナライトは教祖お守りの)しんの台(である)。教祖(お守りの)しんについた理(である)。(その為、)神の人足社と言うて貰い受けたる。(このことを)席(の指図を以て)言うて(聞かして)段々諭したる。一日よい二日よい、(が放っておいて)もう幾日なる/\。(それでは)道(が)分かり難ない。道一寸見え(て来)たる。早く思案して取り計ろうてやってくれ。又守り掃き掃除(について)、人々は幾人でもないではない。なれど、押せ/\では皆な勝手が出る。一度二度は越せる。(けれども)それではどうもならん。そこで人と言う、若井はる、コト、これを又交替/\(として)、月替わり/\/\(で勤めさせるようにせよ)。承知したか。又一つ、道理では分からん。今の処一寸四名(要る)。一時後より三名交替(するよう)。最初一名残し(て)、日々月々見習い(さすよう)。これ一寸楽しみ(という)。十分楽しましてやってくれ。
 一人残して交替と申しますは、松村さくかと相談の処へ。
 違う/\。後から来た者ある。一人残せ/\。手替わり/\、手替わりさすがよい。
 押して、井筒とよでありますか、と申し上げ。
 手替わり(が)あれば、一寸勝手(を)覚える(であろう)。日々一つ経ったら、十分覚える(ようになる)。そうしてみよ。皆な勝手分かる。まだ一つあるで/\。さあさぁさぁまだ一つあると言うは、どうでもこうでも一つ用いらにゃならんで。月日祭典/\祭典という。そこで一つ勤め/\というは、役員と言うたる。本部員というたる。本部員は人間のつけたもの。臨時見習いと言うて一寸説いたる。本部員というは、世上の理取ってつけたる。これ違うか違わんか。違えば違うと言うて見よ。一寸路銀と言うて渡したる。誰と/\本部員と言うて許したる。許さしょまいがな。これ返答してみよ。
 皆々相談して御願いに出ます、と申し上げ。
 さあさぁ違う/\。違えば違うと一言答えるがよい/\。さあさぁ違う事/\、承知が出けにゃ言うたらよい。遠慮は要らん。遠慮は先になって枷になる。道の曇りになる。一寸退かす/\。一寸退かすで。
 しばらくしてから
 さあさぁ改める/\。改め掛けたら、すっきり改める。さあさぁこの掛かりというものは、楽しましたる。時々言い聞かしたる。刻限にも聞かしたる、楽しましたる。そこで、どうなるやろ、こうなるやろうと、楽しましたる。どうして忘れて居た。忘れて居たというは理や。その心あれば明らか。たゞ一つ/\勝手ばかりではならん。百姓/\鍬の芯と言うたる。それは楽しんでせい/\。皆な我が事になると言うたる。日々勤め/\と言うたる。今の処(百姓だけでは)、日々は(立って)行こうまい。今十分どうもならんからほんの路銀(として授け)を渡したる。行かにゃならん。怖わい処危ない処を楽しみ通りたる。手替わり/\、それもどれもと行こうまい。同じようには行こうまい/\。一度出たらなあ/\と、その心あればこそ立って来たる。年限まではまだまだ(と思う)。(しかし)年限は長い/\。年限(の)楽しみなけにゃならん。まだ行けん/\(と思うが)、皆なそれぞれ見立てゝやれ。月々手替わり出ける者(にしても)楽しみ(という)。教祖存命(中に)言われた事に、満足与える事できん(ということではならん)。とかく満足/\は道の肥/\(となる)。又けたいな事やなあと言う者、(屋敷の)中に(あるとは)思やしょうまいが/\。なれど人間勝手で言う(の)やない。教祖存命(の理を以ていうのである)。(教祖が)身をかくした処から聞き分け。ほんにそうやなあ(と得心して、おつとめに)、出さにゃならん。日々うとっと思う(てはい)まい。(この話は)人間心で(はない)。成る程(という)入り込んでの話し通りや/\。心に嵌まりたか/\。なあ百姓の中からからけないとも言えん。百姓下の中からでも勤めて居る。先々ほんにそうやなあと見せてある。年限経って一年に二度三度そこえ/\出してやってみよ。どれだけ満足するとも分からん。満足は楽しみの花が咲く程に。十分の実がのると、諭しておく。
 一同の中で話して居る処へ。
 さあさぁさぁその話しというは、後々でゆっくりと出ける。席諭したる。席の身早く聞き取りて、それぞれ心合わせて、成る程と一点の心分かりたらよし、こりゃどうそりゃこうと、一つ/\不足あれば、不足の理答えるがよい。そりゃ一時に成ろまい。さあさぁまだまだ急いだ事ある。母一つ重々勤め、一時すっきり隠れ、一代勤めておいたる。この人はもう早く、一時万事早く取り立てゝやってくれ。取り立てゝやってくれるがよい。
 仲田楢吉の事かいなあと、話して居る処へ。
 さあさぁ段々一代を尽し切り、教祖存命日々勤め、ようよぅかくれ、それから一つ代替わりて、尚も進んで来る。これ一つの理に早く取り立てゝやってくれ/\。誰かと思えば、名民蔵/\、親二人早く暮れて了た。さあさぁ大西/\/\、親から尽し、二代目替えて尽す理/\、早く理/\/\。又々当分一つ順序/\、皆な役と言うてして居る。一時早く/\。
 準員に願う事に運ばして貰います、と願い。
 さあさぁ一寸は見習いから始め掛け/\。もう一時早く諭さんならん事、直きに出る/\。さあさぁこうして一つ/\理を洗い切ったら、どんな事も用いってくれにゃならん。こうすれば、皆な談示の上言うて出てくれ。そうすれば、どんな解きほどきもする程に/\。めったにほどかんと言やせん。どんなほどきもする程に。
 篠森準員にする事御許し下されますか、と願い。
 さあさぁそれは心までに許しておこう。しっかりどうこう言わん。そりゃ取り扱いだけしてやれ。すれば満足であろ。真にどうと言えん。ならんと言わん。そりゃ無理やと言わん。言うたら皆の心困る。真からどう、又こうしてやってくれ、どうしてやってくれというは、皆なの心から養うてやってくれ。これだけ聞いたら分かるやろ。
 職人本部にて宿泊させず酒も飲まさぬその代りとして、一人につき金三銭ずつやる事にきめましたが、御許し下されますや願い。
 さあさぁそらもうこうした事、こうしたらどうと尋ねる。そらどうしてやれ、こうしてやれとは言わん。そら喜ぶ者半分、なあと思う者半分、半分/\なら、それで治めておくがよかろ/\。
 本部の会計から本部員家内一人一日十銭ずつ手当として、それを積んで本部員中難儀な者生じたる節手当にする事御許し下されますか、と願い。
 さあさぁどんな事も、心に浮かぶ事は言わにゃならん。心に浮かんで道理に適う適わん。たゞ助けるというは、望む/\。助けるというより一つ道はない。助ける事なら、どんな事でもならんと言わん。そら、十分受け取っておく/\。
 本部に十年以上尽した者に、借家建て貸す事願い。
 さあさぁまあ心に/\ほっと心に出るは余の者の話しやない。入り込んでの指図。そこで皆んな成る程感じるは理。そこで、門内ではならん、門の外で、これは何処でもだんない。さあと言うたら直きに取り払うて了う/\。そこで、ざあとしておけば何処でも構わん/\。
 二間半に両庇、四畳半と六畳とに押入付のものを並べてさして貰います、と願い。
 さあさぁもう何も十分の事は要らん。これない処から、苦労して価を出して人の家借りて居るは、日々の処見難くてならん/\。今日来た者やあろまい。古く/\身代売り払て道のためと思やこそ/\、国々運ぶ者数々ある。安楽は未だ/\である。二十年三十年間同じよう通りたとて、理がなくば何もなろまい。十年の者でも、二十年三十年に向かう理もある。これ聞き分け。皆な来る者優しい言葉掛けてくれ/\。道には言葉掛けてくれば、第一/\屋敷には優しい言葉第一。何も知らん者、道はこんなものかと思てはならん/\。年取れたる又若き者も言葉第一。愛想という事、又一つ屋敷に愛想のうては、道とは言わん。男という女という男女に限りない/\。言葉は道の肥、言葉タンノウは道の肥/\。皆な見習え/\。強うするは道。早く道洗うて/\、知らん者に言うて聞かせ/\。十年あとにはこんな道やない。艱難苦労の固まりの道という。上に立つ者から言うて聞かせ/\。遠慮気兼は要らん。遠慮気兼はほこりのもとやで。いついつまで(も)艱難通る(の)やない。(天の)理が世界に(映りて)ある。タンノウ楽します道もある。第一言葉(の)愛想(という)。満足(さす)は言葉に限る。たゞ言葉と言うた処が、第一人に愛想(と)タンノウ(の理を)知らずしては、道失うて了う/\。見習え/\(という)。上から言葉(を)掛けて優しいは道(という)。(この)事見習え。何を見習う(という)。これ(を)聞き分けて、皆々惣々(心に)治め(るよう)。これ一列口説き/\の話しである程に。返やし/\の話しである程に。
 明治34年6月15日
 山沢為造、東分教会講社、平安支教会部下講社の事情の治め方につき東国へ出張する願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、処々又時々と言うやろ。まあまぁ事情は、それぞれ大抵大抵という理。行く/\理まで、一つ諭しておくがよい/\。さあさぁ心おきよう心おきよう許そ/\。
 明治34年6月17日
 教祖御休息所掃除は、若井はる西田コト月交替か、日々交替か押して願い。
 さあさぁ尋ねにゃ分からん/\。あらあらは分かり(て)ある(であろう)。さあさぁこれまで拭き掃除して居る。よう思案してみよ。何のためか。これこれ容易で(しているか)。何かの理(という)。それそれ分からにゃならん。一つの理(を)取り分け(て思案す)るから諭し切らにゃならん。いつまで親に抱かれて居てはならん。何でも彼でも、年限(を)数えてみよ。善い事(が)どうなる、どうなろうという日もあったであろう。古きの理(を)、どうでも/\(と)心を運び来たる日から、成り立つ者(が)ある。(それを)今では何もならんように思う。(何も)ならん(の)で(は)ないで。さあさぁちゃんと調べてみよ。月々交替にするがよい。用のない者(は)居やせんで/\。用のない者(は)ないで。皆なそれぞれ双方の用がある。さあさぁ古い者から交替として(勤めるよう)。改め(て)出る者(もある)。交替なるが道理である。人間心でしたもの(は)、一つもありゃせんで。人間心でできたもの(は)何にもない。
 押して、松村さくの事尋ね。
 さあさぁまだそんな事言うて居るか。何を尋ねるのや。総計の月々交替、皆な同じ交替やで。何故付き添わにゃならんで。
 押して、桝井伊三郎の尋ね。
 さあさぁこれは分かりてある/\。さあさぁよう聞き分けにゃならん。誰と/\(は)月々に残さにゃならん(という)。これは皆な勝手の理である。隔ては一つもないで。明らかにして、皆な楽しまそうと言う/\。そこ、よう聞き分けにゃならん。
 押して、はる、コト月替りとして、とよを残して見習いでありますや。
 さあさぁ早々分かりたか/\。交替/\(して)皆な楽しませば(よいであろう)。三十日を一月と言うであろう。もう何ぼう日(が)経ったら交替(という)。結構/\(の)中にもしんどい日もあろう。楽しみ付けてやらにゃならん。年限という理の味わい(を)皆な知らん。人間心を持って(通りて)居る。(それでは)道とは言わりゃせん。さあさぁ芯は分かりて居る/\。一時こうと言うて(は)でき難ない/\。一人残して一寸見習いと言う。(そうすれば)前々後から入った者(も)、大抵見習いできてある。一つ三十日(として)一日の日も勤めてくれるよう、言い聞かしてくれるよう。さあさぁ惣々分かりた/\。そうして三十日経ちたら、皆な分かりて来る。そうすれば、三十日/\(で)交替すれば、分かるであろう。
 鍬の芯村田幸助とも聞いて居りますが、山中栄蔵とも聞いて居りますが、如何でありますや願い。
 さあ幸助は早くから付けてある。存命から付けてある。後々控えなければならん。
 上田ナライトの見習いは、御休息所の方か本席の方へか。
 さあさぁなあ日々詰めて居れば十分なれど、どうもならん/\。いずんで(いたので)年限は遅れて/\ある。今日席(の身上)が当分悪い/\。(さづけを運ぶ)日が遅れ来た。日々急いで/\(掛からねばならないのに)、年限経ち、遅れて来た。見習い/\(という)。これは言うまでやない。(教祖の言われたことを)今改めたなら、聞き損いとも言う(ことになる)。(ナライトは)存命の間に親と親とに貰い受けたる。休息所/\、守りの芯と言うたであろう。よう分かりたか/\。(初めの)一日の日から(では)日々どうで(段取りよく)できようまい。(そこで)見習いとも言うたる。(しかし)もういついつ(までも放って置いては)どうもならんで。なれど、どんな日もありて、立ち遅れた。どういう事(も)、世界から一日今と言うたら今という心に、取り運ぶように運んでやってくれにゃならん。

 さあさぁよう聞き分け。教祖存命(の理は)一つ/\鮮やか(な)理(である)。(教祖は)どんとどうもならん/\日が重なり来て、早々(に)年限を縮め(た)。これから一つの理も聞き分けにゃならん/\。どうかこうか日々細道を変えて、どうなりこうなり(して)日々働い(て来)たもの(である)。日々付けた道(は)、どうでも(本席に)入り込み働かして居ればこそ(である)。日々どんな理も(教祖が)働いて居りゃできて来た。この理(が)分からにゃ、どんな日(が)見えるやら分からんで。どんな暗闇を見ようとまゝやで。これをしっかり聞き分けてくれ。さあさぁ何時(でも)直ぐそのまゝよかったなあと、後で世上へ一つ十分に満足与える台を拵える(という)。さあさぁよう聞き分け(て)くれにゃならん。人足社(やしろ)(という)。どうでも始める。一寸初め(には)、一寸気の間違い、何ぞ憑きものとも言う(時もあった)。一人(では)容易でできやせんで。年限通らにゃできやせんで。(年限通らにゃ)世上へ出す事できようまい。これをよう聞き分け。
 明治34年6月18日
 島村菊太郎準員の処、正員に直すこと願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、いかなる事情も前々以て事情諭したる。一つ理早くと思えど/\、一つ自由一時直ぐと/\許す/\。
 押して、村田幸助を鍬の芯という事願い。
 さあさぁ分からん/\。分からん事尋ねにゃならん。双方を立てゝ尋ねにゃならんで。これ存命の間から鍬の芯とにをいを掛けたる。その日/\の来る。一の芯、百姓の中に一つの道理言えば思やんしてみよ。道具に譬えて度々の理諭しある。どんなも皆な道具、又下々と言うて沢山にある。事情/\万事持ち合うて万事でき立つもの。鍬の芯と言えば百姓の芯。道理から言えば一つ話し、そこで、つとめという、早くから/\つとめに出してある。なれど皆々はいかん。又、青年会と言うて楽しんで、そこえ/\見定めて、出来ぬ者にせよとは言わん。そこで、つとめに手を引きてやるは芯の役、と言うて、分からにゃならん。そこで一つ下々の道具と思うな、と一つ心を諭してみよ。どれだけ楽しみがつくか。
 村田幸助のお指図の上から、年に二度三度百姓の方より手替わりとしておつとめに出さして頂くよう取り計らいの儀願い。
 さあさぁ一寸口が開いた。一寸理分かりた、年二度三度という事情なれど、年に月次祭は数々ありゃせん。二度の処三度満遍に間配りて、さあさぁ今日は何人だけ手替わりにしてやれば。誰彼なしには行こうまい。
 明治34年6月25日
 村田かじ身上腹痛につき願い。
 さあさぁさぁ尋ねる事情/\、さあ身上から尋ねる/\。さあいかな事/\、どういう事/\、さあさぁまあいかな話しも順序として諭しおく/\。もう日々結構というは言うまで。結構はあらあら分かりて、タンノウはして居る。皆なそれぞれ兄弟兄弟という、それぞれ順序という、一つ理鮮やか。満足理、第一他に事情、外に事情、何か見比べて、思案/\してタンノウの理。よく聞き分け。まあ遠く所から、多く寄り来る。皆なそれぞれの処、あれもこれも、皆な一つの理を集まったる理、皆々それぞれの道理から皆なタンノウ。聞いてタンノウ見てタンノウ。皆んなこれ一つ、道理一人からどうでもという。身上不足な理、願という。心以てこうしてどうしてと言う。後々の処、皆々の処、どうなりこうなり心のタンノウ有るか無きか。名々心に切りての心ある。これから先という、もうどうしょうこうしょうと言うは、これは捨言葉と言う。よう聞き分け。そんな言葉は出すやない/\。道にどういう事有るか、無いか。隠す事要らん、包む事要らん。皆な見たら有るやろう。タンノウして子供細こい/\、名々はどうなってもこうなってもというは捨言葉という。まだ誰からという/\。この一つの理にタンノウという理治めてくれ。一軒一軒、一軒から三軒になったる。何処も思やせん/\。頼りにせえ。どれだけあれど、三軒建て出す事一寸には仕難くかろう。中途で離れて、女一人からというを聞き分けにゃならん。これより道理諭す。よく聞き分けて、一日も早く/\、思うが理である。これから先というはどうなろう。どうなってもこうなってもとは思うやない。与ゑだけあろう。洗い替えて、心の理を取り替え、改めてみよ。切なみ切なみ、これからという、何しても/\構わんと言うは、捨言葉と言う。人間という、一度の理はどうでもある。遅いか早いか皆なある。今日生まれた者も、一年も百年も経ったも同じ事。これ聞き分けて、互い/\の養いの理は、これ一つの理であろう。よく聞き分け/\。
 押して、もう一度踏ん張って下されと願い。
 さあさぁなあ、又一つ事情押して事情尋ねる理、身上の処という、一時なろまい。一時ならん。治め処、これまで段々二三年前あちらというはほう、こちらというはほう、この一つ心よく一つ理取り直せ/\。ようこそ、これだけなあ、という心持たにゃならん。何処からどうしたんでもあろうまい。年限数えてみよ。道から宿屋/\という。そら中にうたてえ日もあったであろう、楽しい日もあったであろう。よう心にタンノウせにゃならん。多くの中に/\、一つ聞き分け。この心第一。よく聞き分け。皆な兄弟、同じ一つ揃えてタンノウの理を聞き分け。いかな理も受け取ろう。
 明治34年6月25日
 奈良支教会森川宇次郎妻ますゑ、身上願い。
 さあさぁさぁ尋ねる事情/\、身上という一つ理尋ねる。いかなる事であろう。余程一つ長い間、どうもいかんこうもいかんと思う処、理尋ねる。尋ねるから、一つ指図に及びたる。身上が不足なりて何でやろうと思う。皆な一つ中/\困難であると必ず理に思うやない。名々の一つ心に取りてどう、他にも何と思う道の上に立ちたら、どうなりてもこうなりても、これ一つ聞き分け。長い間心がいずむ。心いずむから、身上どうもならんから尋ねる。指図という、指図に諭し違いはない。なれど一つ、心に一つ取り損いありてはどうもならん。この道の掛かりは、どうなりこうなり(なる)ように、一つ理(を)下ろしてある中に、身上不足(に)なりて何でやろうと思うやない。どんな事ありてもこんな事ありても、道という理は末代の理なれば楽しみがなくてはならん。道一代と思うや頼りない。これから道一つ理(を)頼り(として)(心を)定めて居れば、難儀しょにもできやせん、不自由しょうにもできやせん。あちらこちら心を治め。何でも一つ、この理(を)治めてくれ。そもそもの心ではどうもならん。日々にどんな事あろうとも、たゞ一つ/\(心を治めることが大切である)と、この順序を諭しおこう。又身上一寸大層/\。一時にどうともない。なれど、この理よく聞き分けてくれるよう。
 明治34年6月29日
 永尾よしゑ、八木部内飯倉出張所出張願及び身上の願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、事情は許さんでない/\。出越す事情一寸/\身上に掛かり尋ねる。一つの理も尋ねて順序理と諭する。いかな事も聞き分け。中どういう中もある。出て来ん者に来いとも言わん。来る者に往ねとは言えん。それぞれ寄り来る者の断り言う。言えるものでない。成る事情成らん事情、中に頼りと言うてある。皆々それぞれ聞き分け。そうである道の中、いろいろどんな中も暮れ、事情は身上の理に委せおこう。身上障りあれば、どうする事も行かん。身上の理に委せおく。事情は許しておくで。
 明治34年6月30日
 西川権六46才、身上願い(山名部内下田支教会理事)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上という、いかな事いかな身上、どうでもならんどうでもいかん、どうでもならんから尋ねる。尋ねる事情一つ、一寸一つ諭もしよう。これよう聞き分けにゃならんでなあ。さあさぁどういう処聞き分けにゃならんなら、一時の処身上余程大層である。大層なら大層だけ運んでやらにゃならん。どういう理運ぶなら、道の上理の上長らえて事情、身上の処案じて居るばかりでは、どうもならん。身上の処どうもという理、皆々にもあろ。そこで満足よりない。満足与えてくれ/\。どういう理とも分かろまい。満足というは、道という。理というは将来という。将来は末代の理である。人間一代と思えば、頼りない。なれど、道の上年限一つ十分の中に、皆な受け取ってある。これ聞かして満足与え。もうどうなってもこうなってもという理を聞かし、満足はこれよりない。早く一つタンノウ与え、道の上についてこんな事と思わず、後々続く理治めてやるがよい。早く/\。





(私論.私見)