明治33年8月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「明治33年8月分お指図」を確認する。


 (8月)
 明治33年8月11日
 船場分教会新築願い(船場分教会新築願につき、教会所桁行九間に梁行六間一棟、北南の方五尺縁付き、玄関二間半に一間、桁行四間に二間半教祖殿一棟、桁行六間梁行四間平家一棟、桁行五間に梁行四間の二階建一棟、桁行三間梁行四間の平家一棟役員詰所、桁行九間梁行三間二階立一棟、桁行五間梁行三間半平家台所、桁行四間半梁行二間立蔵一棟、表門大一箇所、教会四方廻り高塀七十間、北と西の方に入口二箇所、古井戸六箇所埋み新たに三箇所掘る事、両便所五箇所風呂場一棟、陰暦8月1日地均らし及び石搗き手斧始め、後は追々致したく願い)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁまあ一つ始め掛けというは、どんな事も成り立つ。一つに為し上げにゃならんと言う。楽しみの中に、一つ苦しみとも言うやろ。又一つ、苦しみの内に、楽しみの一つの種とも言う。さあさぁ許しおこう/\。
 明治33年8月29日
 諸井その、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上に心得んから尋ねる。尋ねるからは、そら諭しおこう。何よ聞き分け。身上程大切ないものない/\。何よ身上という。身上事情から皆な何か事情あるもの。諭する事情は、案じれば切りがない。案じて居ればどうもならん。案じる事は要らん。一つよう思案してみよ。皆な年来という。後思案して、皆々聞き分け。年来と言う。どういう事であろ。こういう事でなろう。分からん/\中から運んで今日の日。この理聞き分け。どう成ろう、こう成ろうという。成ろと思うても成らん、成ろまいと思うても成りて来る。この理因縁。第一定める台。これ聞き分け。世上いかな者もある。一夜の間に影姿も見えん言う。どうしたんぞいなあ、と言うような事は、数々世上に現われある処から聞き分けてタンノウ。こう成ればどう成ろうこう成ろうと思うては、どうもならん。よう聞き分けて、どんな心定め。成ろうと思うても成らん、又成ろまいと思うても成りて来る。どんと心定めるなら、皆々開きつくであろ。
 分教会へ出張すると、急に帰らねばならぬ事重なります故、この辺の事でありますや。
 さあさぁそれは又掛かる処は掛かる。それぞれ段々治めてやらにゃならん。なれど、十のものなら七つまで捨てゝ了うがよい。心に掛けて居れば切りがない。しっかりした者引き寄せて、渡した者、そうして一つ/\運び来れば、それは御苦労やなあと言うなら、道開く。道の台である。いついつ心掛けて居ては楽しみ薄い。付けた理はいつになりても取りやせん、消やせん。いついつ心に掛けて居ては、心に曇り掛けるようなもの。これよう聞き分け。
 明治33年8月31日
 土佐敬誠28才身上願い。
 さあさぁ段々尋ねる事情、どうも身上に心得ん。さあさぁあらあら事情も治まり、又々事情も治まり、さあこれでという楽しみ中に、第一心病まにゃならんという事情では、どうも堪えるに堪えられん。なれど、よう思案取り替え(よ)。どんと思案して心(を)治め。道の上の思案(を)治め(よ)。道の上の思案とは、どういう事(であろう)。これまで難儀苦行(して)、どういう道も通り、これからという中に、心に病んで居た分にゃ何も楽しみあろまい。名々からこれからという中に、こんな事(では)と(いう)心(を)寄せてはならん。皆な世上の中へ諭す事情(を)、よう思案してみよ。前々(の)思案(を)改めて、これならと一つ(道に)結び込んだる中に、こんな事(では)と思てはならん。大き(い)心(を)治め(よ)と言うて一つ諭したる。よう聞き分け。前々事情になりてはどうもならん。(苦しみの)中に楽しみ(という)。(苦しみの)中に楽しみ(が)ないと(は)必ず思うやない。道の中に(は)どんな事もある。善い事もあれば、又あゝ(どうしょうか)というような事もある。難儀というは真に応えるなれど、そうやない事情は世界に照らしたる(理を思案してみよ)。難儀やない。よう聞き分け。身上の処どうなろと思う。案じて居てはならん。成らん時の事を治め、善い事ばかりなら何も言う事(は)ない。(すべての事は)成ろと言うて(も)成るものやない。よう聞き分け。身上の処(は)案じてはならん。これで(はどうなろう)と言うて、折角なあ、こう成ったのになあ(と思うてはどうもならん)。どうでも照る日は照る、曇る日は曇る。この心(を)治めてくれるがよい。




(私論.私見)