明治32年7月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「明治32年7月分お指図」を確認する。


 (7月)
 明治32年7月5日
 芦津分教会役員河合保太郎家族共分教会へ引き越しさせたものでありますや井筒心得まで願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあ心得までと言えば理は諭す/\、どういう理諭すなら、今という理というは、鮮やか理あっても鮮やかならん。今まで改めてみれば、あれもこれも一つ談じて、一つ事情と諭しおこう。何程古い/\古い中にも、成る理と成らん理とある。成らん理という理が濃ういという。さあ尋ねる事情は、心に委せおこう/\。
 明治32年7月7日
 本局へ交渉のため上京中の清水与之助、松村吉太郎の両名より段々運びの末申し越されしにつき、教長より本部員に相談の上御願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、いかな事も尋ねるやろう。一時尋ねる処まあ/\道理から以て言えば、余儀ない同様のもの/\なれど、こゝもこう談じ、一つの理尋ねるから、余儀なく事情に許したる。又前々最初という理にも諭したる。何をしたんぞいなあという事もあるなれど、皆な名々何でもという心持ってすれば成らんやあろまい。尋ねるまで今日一時尋ねる。事情それぞれ談示という。これまでの処、成らん中一つの足場という。これから以てすれば腹立てさす事も要らん。まあそこえそこえの事なら、応法の心を持って取り掛かってもよかろう、やってもよかろう。応法というは、どういう事と思うやろ。この道という。元々願うてどうするのやない、頼んでするのやない、と古い諭にもしてある。成らん処(から)余儀なくほんの(一時しのぎの)腰掛けという理に許したる。これから思案すれば応法という理は分かるやろう。そこえ/\寄せてやらにゃならん。これだけ諭したら心おきのうやるがよい/\。
 永尾楢次郎この運びにつき上京の願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、何心なくして時ばかり待って居る。ほんの便りだけでは心ならん。今日の日順序を以て諭したる処、一人以て満足さすがよい。
 明治32年7月8日
 西浦三治郎と森井マスとの縁談事情願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、縁談事情一つ尋ねる。縁談事情は、内々それぞれ人々それぞれこうという理、さあさぁ心おきのう、心おきのう運べ/\、許そ/\。
 明治32年7月9日
 今川聖次郎56才、身上迫り願い(東津支教会長)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、身に一つ事情、さあさぁいかなると思う処、身上切なみ事情、名々一つ事情、よく一つ諭す。よく聞き分け。身に掛かれば、万事一つ事情万事掛かれば一つ事情どういう事、段々これまで/\いかな事もあったやろ/\。その中名々心どうも忘れられん。言わず語らず、よう聞き分け。一時身に迫る/\。身に掛かる。よう聞き分け。これまで長々の間、とんとなあ、思う日あろうなれど、道という、道に順序あれば、どうでもこうでもという。これ一つ楽しんでくれ/\。これ一つ諭す。諭す事情、一時どうであろう。なれど、余程大層と言や、心から一つ治まるやろう。ほんに道でありゃこそと、これ聞き分けて、早く取り替えるなら、又一つ事情早く/\、取り急ぐ、取り急ぐで。
 押して、
 さあさぁ尋ねる処/\、それは一つの心に理を尋ねた。そんなら一つ、どういう理なけにゃならん、日を以て尋ね。皆んなそれぞれ心通り、心と/\に委せおこう。万事運び方/\急いで運ぶよう。
 明治32年7月12日9時
 下和田留吉33才、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、第一事情に一つどうも一時、さあさぁ悩むという/\、悩むもいろいろある。身の障りや/\、今に分かれば鮮やか。一寸障り一つ悩みによって、世上にも/\さあなろまい/\。よう事情理聞き分けたら分かる。世上にもなく、障りよく聞き分け。中にはそれぞれ皆な役目/\ある。それぞれ人一つ悩み見てしいかり/\、心しいかりあれば、直ぐ/\。又どうであろうというは、なろまい。皆な名々に理を比べ/\、この一つ理早く/\。
 明治32年7月12日
 中台おちよ、流産後悪しく願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁ尋ねる事情には大いな事情である/\。妊娠という順序尋ねる事情は分かろまい/\。分からんから一つ尋ねるから指図及ぶ。よう聞き分けて心定まれば身上鮮やか。よう聞き分け。第一所という、理という、中に道に住む処聞き分け。よう思やんしてみよ。皆なそれぞれの心の中に居る。道の中に居れば、名々一つ寄り来る処、寄り来る理銘々も察して、これまで分からん身上悩みあって楽しみあろまい。一つどうやなあ、又候よう聞き分け。人間かりもの第一思やん。理成ろう言うて成るものやない、成ろまいと言うて成って来る。この理に留まる。後々妊娠早く、この道誠一時留まれば身も留まる、と指図しておこう。
 7.13日、お指図。

 出すところに曇りあってはならん。日々八つの埃を諭している。八つ諭すだけでは、襖に描いた絵のようなもの。何べん見ても、美しか描いたるなあと云うだけではならん。面々聞き分けて心に理を治めにゃならん。(中略) あちら話しこちら話し、白いものと云うても、中あけて黒かったらどうするぞ。今日この理の指図、よう聞き分け。(中略) あちら眺め、こちら眺めて、勝手の良い理を出し、無理の理でも通すと云うは人間凡夫の理である。今日の指図、うっかり聞いていられん。この理さえ守りて運ぶなら、神はどんな事も引き受ける。どんな難も逃れさすと云う。
 明治32年7月23日
 天理教独立願書に添付する教会起源及び沿革、教祖履歴、教義の大要につき御願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、尋ねる事情はまああら/\、一寸皆なそれぞれこれだけという。書き出してそれぞれ伝えたる事情一寸改めたようなもの。出す処何も分からん。前々あらあら今日の日を以て万事運んでこうという処、これは前々許したるなれど、よう聞いておかにゃならん。一寸書き記した処何処にもある、此処にもあるというよう理に成ってある。この道(は)古き者は聞いて居るやろ。願うてどうするのやない。なれど、年限から天然の道の理によりて成り立った道(である)と諭してある。ほんの一時世上の道理に(教会を)一つ/\心休めに許してある。又一本立ちというは、早う/\の話にもしてあるなれど(簡単に成ることではない)。道すがらの中にもうどうしょうかと思た日もある。なれど(今日は)心休め(の道を許した)。さあこれからが(神一条の)一つの精神なけにゃならん。段々教えの理というは、よう聞き分け。万事改めて一つ理を始めて治めるというは、皆んな一手一つの心がなけりゃ、治まっても治まらん。元というは、人間心で成ったのやないという事は知って居るやろ。今日一日の日を以て尋ね出すというは、始まりとも言う。何か道理を外してはならんで。元というは心にあると言うても、有れば有るだけの理を映さねば、ないと言うても同じであろ。改めてこうという処は止めるやない。勇んで出してくれ。出す処に曇りあってはならん。日々八つ/\のほこりを諭して居る。八つ諭すだけでは襖に描いた絵のようなもの(である)。何遍見ても美し描いたるなあと言うだけではならん。名々聞き分けて、心に理を治めにゃならん。この教えという(の)は、どうでもこうでも心に理が治まらにゃならん。あちら(へ)話しこちら(へ)話し、白いものと言うて売っても中開けて(見れば)黒かったらどうするぞ。今日この理の指図(を)よう聞き分け。跨(またがり)りはない。あちら眺めこちら眺めて、勝手のよい理を出し、無理の理でも通すという(の)は、人間凡夫の理である。今日の日の指図はうっかり聞いて居られん。この理さえ守りて運ぶなら、神はどんな事も引き受ける。どんな難も遁(のが)れさすという。万事ほんの角目だけ/\。それでよい/\。さあさぁ出すがよい/\。
 教師総代は本部員一同及び分教会長連印、信徒総代は国々の熱心な有志者を調印するの事情願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、一つ/\の理を改め、万事順序諭す。どうせにゃならんこうせにゃならんと言うてもそらなろまい。ほんの仮名な事で一寸諭す。ほんの補うようなものや。世上には何教会何派という。それも同じようなもの。それと同じ心を持って居てはならん。よう聞き分け。真の道の理というは、名々心に治めてくれにゃならん。自然/\薄くなるようでは世界並同様の理になって了う。年限尽した理運んだ理があって、今日の日、これ聞き分けて名々その心を以て運ばにゃならん。この書面というは、世上応法の理明らか。道はなか/\容易で付けたのやない。今日の理聞き分け。この書面だけでは後先の理は分からんなれど、書面は世上の理であるから勇んでやれ/\。又一つ聞き分け。どれだけの者に成ったて、心失うて了えばそれまで。何の楽しみもない。古き/\の理から成り立ったもの。この理、聞き分けてくれ/\。
 同7月26日より教長御出立御上京の願い。
 さあさぁ尋ねる事情、事情はそれ前々の指図に詳しく話し伝えてある。なれど、伝えようがある。この願書応法の理に許したる。今日の日にどうせにゃならん、こうせにゃならんと言えば、困難であろ。快う行くがよい。その代わり前々刻限の理にも知らしたる。これ運ばにゃならん。どのくらい結構に思うても、一夜にも潰れたる事もある。これいついつまでも用いにゃならん。一人では行こうまい。それそれ出る人もよう思やん。一日の日に尋ねた指図、これより頼りないと思えば、十分の自由見せてやる。
 又、随行員清水与之助、松村吉太郎、平野楢蔵、永尾楢次郎、篠森乗人の五名願い。
 さあさぁそれはもう出越す処、心おきのう、安心に思て出るがよい/\。
 明治32年7月24日
 園原上田ナライトの運び方の事につき願い。
 さあさぁ尋ねる/\、段々尋ねる。一度やない二度やない。時々を以て急ぐ急ぐという。古い事情と言うて急ぐ。いつまで見て居た処が同じ事、仕切りて順序運ぶ/\。どうでもこうでも存命話し掛けたる。時によりて遅れる。その場運ばにゃならんは残したる理、人間心と思たら違う。元は気違いかいなあ、というような事から追々及ぼしたる、何ぼう及ぼしたる処、その時人という、何ぼどうしてやろ、こうしてやろ、と思うても、どうも顔も見せん、そこへも来ん。どうもならん。道という、その理治めて居れば、どうでもこうでも成りて来れば理、よう聞き分け。中に一つ聞き分け/\。治め方に一つ事情、運び方に一つ事情、怖め恐れしてはならん。人間の運びと見てはならん。神の心人間心とは違い、何でも彼でも出て来にゃならん。よう聞き分け。はあと思た理からいずんだ。いずんだ処何でも彼でも発散さゝにゃならん/\。言葉の理から成ったれば、何でも彼でも承知さゝにゃならん。気の間違いと思うような処から始まったる。誰も天理王命と知った者ない。元は憑きものか知らんという処から出けて来た。人は知らんから思う。何か順序暇が要ってならん。言葉一つで始まったる。善き事も悪い事も日さえ経ったらどうや。それではならん。道にありて心寄りて来れば寄りて来る道なくばならん。来なと言うても来る。又来いと言うても出て来ん。来なと言うても来る。道は心という理ありて寄る。これ聞き分け。存命より一名暮らしと言うた理、なかなかの理であるで。又、人足社、又、入り込むという。この理聞いて居る。人足代々続いて又々という。切れてはならん。今一時の処勤めて居る。なれど、よう聞き分け。いつまでと思うたら違う。又後々役目何でも彼でも指図、指図役なくばならん。たゞ人間は一花咲いても理がない。俺しようと言うても、言葉出るものやない。この理よく聞き分けにゃならん。
 押して、上田嘉治郎存命の時にこの家毀って了て家内中引き越して貰うたなら、ナライトも治まるやろか、と御話しもありた、との事なれど、屋敷に因縁あると教祖より聞かして貰うて居りますから、如何であろうかと尋ねにつき、心得のため願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、さあさぁもうこれ万事の処という。一名暮らしと言うたる。年限を繰りてみよ。人足社と言うて貰い受けたで、と言うたは、もう何年経つか。よう聞き分け。治めてやらにゃならん。話す/\段々十分引き合い掛け合い/\伝え/\、どうでもこうでも治める程に/\。
 又押して、あとの処どういう都合に運ばして貰いますが宜しう御座りますや、心得のため願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、まあどうも談示一寸付こまい。二度三度でも治めつこうまい/\。なれど、どうでもこうでもそれぞれ家内の心、傍々若き処も治まれば、何時にても/\。
 又、前の事情万事詳しく申し上げ願い。
 さあさぁ段々尋ね返やす処、たゞ一人と思たら違う。親々順序一日と言うた日ある。貰い受けた一人暮らしという日がある。その理及ぼさにゃならん。後々理なくばならん。いつまでもと思たらならん。指図変えるで/\。おい俺しようと言うた処がいかん。今代わりしようと言うていかん。一つの言葉で分かる。何でも彼でも年限から成り立ったもの。何でも彼でも、皆んなの心に解きほどきてくれにゃならん。
 明治32年7月24日
 檪本梶本宗太郎及び家族共に本部へ引き越しする事につき、小二階の方へ住居の事願い。
 さあさぁ何か万事尋ねにゃ分かろまい。前々諭したる。段々古い事情に段々二三点事情以て尋ねる。事情それはいかな事情、早くどうせにゃいかんと諭したる。よう聞き分け。古き/\道あって諭したる。いかな事情よう聞き分け。家族諸共引き越す。引き越すがよい。そら許す。なれど、後という順序決まって尋ね。この順序あるか。存命に始め掛けたる。表大工裏鍛冶屋/\、将来一つ理なくばならん。なれど、後々繋ぐ子孫、繋ぐ決まりありて、いついつ何時なりと。後々伝わる理この理軽い理やない。順序台として始め掛け。後々将来伝える理運んで、古き古き者連れて戻る限り、後々伝わる理、家族後繋ぐ事情なくばならん。そうして後後こうなってどうしてという処、尋ねてさしづ通りすれば間違いはない。教祖存命伝えたる理消す事出けん。家族越せば跡どうなるか。そこで何時なりと一時言い難くい。後々伝う理聞き分けて運んで、急いではならん。大事な事やで。やり損うてはならんで。
 押して、子孫と仰せ下されし処、続いた子供でも一人残して置いて継がす事でありますや、又は浅田徳二郎でも継がす事でありますや。
 さあさぁ尋ねる事情/\、いかなるも尋ねにゃならん。子孫内々に生まれた者ある生まれた者ある。これは古い/\、二十年やない、三十年やない。どうもならん。何ぼうでも聞き容れなく立ち越したる。段々遅れて了て、何もどうもならん。どうなったというような事ではならん。神一つの理あればこそ、今に続いてある、と皆な喜ぶ。跡譲りて生まれた者ある。今一つ雇い入れてはならん。血分けた者ある。立ち越せば、すっきり物やるがよい。包んだ物やるというように未練掛けず、綺麗にして後々どうしたという。すれば開いて来た理も同じ事、教祖存命も同じ理に成る、と聞かしおこう。
 明治32年7月25日
 山田作治郎40才、身上願い。
 さあさぁ段々事情を以て尋ねる。一時の事情一つの理は、どうも一時ならん事情思う事情であろ。いかな事と思う。前々皆な理に諭したる。どういう理を諭しおいたるなら、何でも早く/\気を休めさすがよいと言うたる。前々遠くからなかなか成らん処、いかな処もようよぅこれでならという理に成ってから身上という。一寸軽う取れば、あれだけ運びあれだけ尽し、通り難くい所も通り抜け、やれやれという日に及んで身上、何でやろと思うはほんの小口、さあさぁ心休め/\、十分心休ましてくれ。こちらへという、ぢばへという、一つの諭もあったやろ。それから皆な心も定めくれた日もあろう。さあ今一時身の処どうなろう思う中、たゞ一つタンノウの理に止まりてある。早く諭してくれ。後々、何をしたんぞいなあ、というような事ではならん。紋型なき処から、段々所々一つの事情始めた理、そう言うたら又一つ思うやろ。それだけの理があるのに何故やろと思うなれど、半ばであったらどうするぞ。さあ/\たった一つのタンノウ。ぢば一つの理に結んでやれ/\。
 押して、心休ませと仰せ下さる処、本人家内の事でありますや。
 さあさぁタンノウを諭してくれ/\。もうタンノウという理が、真の心の休めである程に。ぢば一つの手の繋いだる中に、一日の日に結び込んでやってくれ。
 押して、結び込んでやる事を運ぶ処は、取次方に願い教長へ運ぶ事でありますや。
 さあさぁもう一日の日も早くタンノウさしてくれ。ぢば一つの理に結んだぜ、と、早く/\伝えてくれ/\。
 明治32年7月25日
 山中忠蔵、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、いかな事情も尋ねにゃ分からん。もうこれよう数えてみよ。一寸言えば三代目になりたる。元々から段々の理を、ようよぅの日、三代目と言えば一寸掛かり道という。一つの理急いてもなろうまい。なれど、追々の心なくばなろうまい。親共さえ居て、俺はよいと言うだけではいかん。身上は辛かろう。よう聞き分け。身上不足なくば、日々は楽しみという。何不自由なきといえど、どれだけの物あっても、身上に不足あっては楽しみはあろうまい。心の理さえ治まれば、さあ身上は直ぐやで。身上は何も案じる事要らん。案じてはならんで。




(私論.私見)