(6月) |
明治32年6月1日 |
島谷藤五郎27才、右の足の股に出来物につき伺 い。
さあさぁ尋ねる事情/\、身の内一つならん事情/\、一日経てばよかろうか、又一日経てばどうであろか、思い/\の事情であろ。何程諭せど理がない。ないから尋ねる。よく聞き取れ。身の内自由成る成らんは、痛み悩みなくば分かろうまい。又一つ借りものという。身の内借りものなら、何か一切(も)借りもの(である)。身の内名々思うようにならん。自由ならんがこれ借りもの。この理分からねば、何ぼ働いても理はなきもの。この理をしっかり聞き分けるなら、それ自由とも言う。これ一つ諭しおく。 |
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明治32年6月1日 |
教祖赤衣奉祀につき願い(宇陀郡榛原町字井足高田清平より、これまで教祖御存命中頂戴せし赤衣を、この度東和支教会教祖の御社へ祀り替えの事情願い)。
さあさぁ尋ねる事情/\、事情は一人一つの理、さあさぁどうか長々長い間という、赤衣という、これは一人の理である。今一時尋ねる処、所を変えてこうという処、理は一人の精神の理にある。こうと言えば何時なりと/\。この理をしっかり聞き取れ。 |
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明治32年6月1日 |
井岡喜一郎19才、身上願い(田原村字誓多林)。
さあさぁ尋ねる処/\、身上一ついかな事であろうか、理を尋ねる。尋ねば、一つ指図しよう。身上は余程大層である/\。まあ一つしっかり聞き分けてくれ。これまでの処、やれやれこれならと思うた日もある。今一時又一つ身上と言う。こうなれば、どうなろと思う。よう聞き分け。身の内借りものというは、名々心に分かりてあろう。又他にも諭すやろう。因縁という、為す事事情、この理を心に治めてくれ。因縁程成らん理はないで。成ろうと思て成るものやない。成ろうまいと思うても成って来るが、これ因縁という。世上という世界という、幾重の難、どんな事情も見ても居るやろ、聞いても居るやろう。内々事情因縁程なあと思うやろ。聞き分け。身の内悩みありて、日々タンノウ、これはできようまい。なれど、しょうと思てもならん、しょまいと思ても成って来る。この理をしいかり心に治めて、世上幾重の事情眺めたなら、どんなタンノウもできんやあろまい。タンノウ一つが因縁のサンゲいとも言う。この理しっかり聞き分けて、人にも一つの理を諭してくれるよう。 |
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明治32年6月3日 |
加見兵四郎、伜秀二郎身上願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、身上に心得んという、心得ん事情を尋ねる。いかな事であろうと思う。よう/\の事で、これまでの処よう/\どうなる一日の日を以て楽しゅんで入り込んで、間もなく身上に掛かる。いかなる身上に掛かる。前々に事情に諭したる。精神という方針一つ順序、道のためならどうでも、人のためならどうでも。身上へ掛かる。指図あろ。いかな事情も諭しおこ。それぞれ尋ねる。いかなる、こうして改めて尋ねる一時一つの話、一つの指図にも及んだる。よう聞き分けにゃならん。毎夜/\古いもの有っても無うても元一つの理という。よう聞き分け。元ぢばという、ぢばから出た。それぞれこの順序、これ一つ一時に成ったものやない。何処から何処まで、所々に名称と言う、元々の理から先々順序集まる順序世界から一つの理、世上にはほんに成る程と言う。身上あって一時の楽しみならん/\と言えばならん。道のためならと思えば、一つ心あれば身上は治まるであろう。誰彼の事でない。万事よう聞き分けてくれ。 |
押して、御諭により山田伊八郎を会長として心を寄せ仲好くという理をお知らせ下されますか。
さあさぁ尋ねる処/\、さあ尋ねる事情というものは、前々諭したる事情、よう聞き分け。皆同じようなる理で、一つの理元の理から生える。一つの順序世上の理世界の理、この理から聞き分けたら、何にも苦情はない。苦情なくば、万事の理皆な心一つという理なら、これ万事の理が聞き分けば盛んと言う。俺もどうした彼もどうした。その理があれば、皆な寄せ合うて兄弟一つの理揃うて弁えるなら、道は十分栄えるという。 |
一旦手を打って御礼をしてのちに御諭し。
さあさぁも一言理を諭そう。よう聞き分け。他の国々に分教会支教会出張所段々それぞれ皆なある処、よう聞き分け。何処にも彼処にも同じようの道がある。とんと治まり難ない。道に曇り道に迷い道に外れ、道の一つの理がないから治まり難くい。よう聞き分け。いろいろの理一つの声から始まった。一つの理から始まった。楽しめば楽しみの理がある程に。この一つの理をよう忘れんよう。 |
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明治32年6月5日 |
上原伊助35才、願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、どうも、身上に心得ん事情であろ。何たる事、と思う。一日の処にて心という理を聞き分け。一名一人の心という処、一つ事情さあさぁ道は何程隔ってあるとも、心は一日も忘れられん。便りだけ聞けば、日々一つ理を日日に堪えられん。名々心に定まっただけは、名々の理である。心の広くの理、年限の中にはどういう事もある。どういう事も聞く。道すがらという一日の心の理を運んで、悔やむ/\。何にも心配は要らん/\。所を立って所を治める理、改めた心だけを持って、運んでくれ。案じる事は要らん。思わん。思わる心要らん。国々という所々という、真の心の理があってそれからの道。何にも思う事要らん。道の中どんな道もある。成らん中を通り抜けたら、確な道である/\。楽しめ楽しめ/\。 |
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明治32年6月5日 |
山名、部内高室清助渡清につき諸井国三郎より心得のため願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁ前一つ皆々事情運んだる理は、よくよく諭して一時の処、遠く所の事情はよく元々の理、一つ事情十分の理を治めて、先々という。それぞれ治まり掛けてある処どうでも始め掛けたる処、及ばさんにゃならん。思う処又二度三度、又二度三度の理、一つ理を映してやるがよい。その心で治めてくれ。 |
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明治32年6月6日 |
独立願いにつき教長御心得のため御願なされし処、右のお指図により本部員一同へ御話し下され、その上分教会長を招集し、分教会へも同様伝え合い、本部員教会長一同打ち揃い出席の上御願い。
さあさぁ段々尋ねる事情/\、前々事情に一寸掛かり、一つの理を諭したる。段々の道筋あらあらの道はこれまでという。一時皆々それぞれの心、一日の日を以て尋ね出る処、精神の理で実々の理待って居たやろ。又待たにゃなろうまい。掛かりた処が一寸には行かん。一寸には行かんが、どうでもこうでも早くから苛ってはならん。あちらにも心がある、こちらにも心がある。心が寄るから万事成り立つと見にゃなろうまい。成り立ったら大変な事もあるやろう。大変な事あろうと言えば、どう成ると、一つ感じの心添うやろう。成り立ちというは、なかなか難しいもの(である)。成り立ったら十分。それから又難しい。何ぼ大きなものでも竦(すく)んで居ては分からん。世上へ出る(の)で分かるというようなものや。やり掛けたら何処までもやらにゃならんが、一つの理であろう。元という初まりというは印しもなく、あれは何じゃ気の間違いかいなあ、と、いうような中から成り立った道(である)。容易ならん理から、世上へもほっとにをい掛かり、あれも所の印や、これも所の印やという(ようになったのは)は、ようよぅの道(である)。皆な揃うて(一手)一つ(の)心、教祖存命中の心を以て尋ね出た、一日の日の心の理に、万事許しおこう/\。 |
一同手を打ちし後へ続いて。
さあもう一声、一日の日を以て席をして尋ねた理は、安心なりやと思う理は安心なれど、まあ一寸には行かん。そこで、こんな事ならと思う日もあろう。その日あっても、何でも彼でも順序一つの心を以て、通りてくれにゃならん。通り損うてはならんで。元々西も東も北南も、何にも分からん中から出けた、なかなかの道やで。茨路(いばらみち)とも崖路とも細路とも言う、容易ならんこの道である程に。今の道は今一時に成った道やあろうまい。この心(を)しっかり治めて事情(に)掛かる(の)が、道の花とも言う。これだけ皆々の心に理が分かれば、一つは聞き分けるやろう。又、安楽な理も聞かさにゃならん。これだけ諭しおこう。 |
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明治32年6月7日 |
畑林清治郎、身上願 い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上心得ん、十分心得ん事情いかな事であろう。どういう事であろうと思えども、身上判然せん。尋ねる順序理を諭する。身の内切なみ、長らえて/\この道何箇年以来、段々運んだる処、尽した処、銘々道にこういう事ではと思うやろ。この心しっかり思い直さにゃならん。名々所々諭の中の理がある。為す因縁世上諭する。内も外も隔てなく、どうなってもこれが因縁の理を為す。一時案じるやろう。もう遠からず、一つの心に重い理に成る。順序早く運んで急いで掛かれ。運んでくれにゃならん。 |
会長引き寄せの事につき運び致す事でありますや
さあ一寸話し掛かりてある。急えてならん、急かにゃならん。事情よう一つ/\中にどんな理もある。段々理が一寸話し掛けたる。どうでもこうでもその日が見えて来る程に。これをよう聞き分けておけ。 |
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明治32年6月10日 |
村田かじ、身上願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身に一つ事情、いかなる知らせであろうか。よう順序、いついつ諭し変わらん。身上に迫る。心という、よう聞き分けにゃならん。それぞれ万事伝えてある。一人身の思案、いかな順序一つの心定めてこう、身上治まる。よう聞き分け。一軒の内思う。長らえてという。よう聞き分け。今一時他の親族/\、理があると心得、よう聞き分け。寄ってる中とから、何処にあるか。何人寄ってある。よう聞き分け。掛かりというは艱難苦労。今日はなあ、暮らした心に、一人の心に堪えられん。皆な惣々、元という理という、日々順序あれこれはなきもの。多分あっても何にもならん。今日もなあ、明日もなあ、これ諭してくれ。これだけ十分、十分は起きられん。何にも思う事はない。一日も早く諭して、名々席に尋ね出たなら、誰はこう彼はこう、名々こうなら人もこう、人もこうなら名々もこう、日々の心の治めこうと楽しみ。身上不足あって楽しみはない。よう聞き分けてくれ。 |
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明治32年6月11日 |
西浦弥平、身上願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、どうも余儀なく事情尋ねるやろう。前々よりもさあ一日も早くと言う。一つ/\の理を諭したる。よう聞いて理を治めてくれにゃならんで。どういうものやろう、何でやろうと日々思うやろうなれど、順序聞き分けてくれ。身上という、何箇年前よりどうでもこうでも思うて今日の日、一時の処内々にもどうなろうと思う。又々と思うやろう。古い事情に為す事情因縁、これ一時分かろうまい。段々心運び尽す処は、十分受け取りてある。ようよぅ十分の理に治まりて、さあこれからと言う。どうも頼りなきと思う、よう聞き分け。一代と思えば頼りない。理は末代やで。よう心に治めてくれ。一つ諭すにも余程事情、内々もしっかり心定めてくれ。油断どころやない。因縁事情為す事情、因縁事情これ聞き分けてくれ。一時ではない。なれど、余程大層とも言う。さあさぁならん時の互いと言う。早く/\。 |
押して
さあさぁまあまぁどうでもこうでも、世界分からんから、十分の理を運んで治めるよう。 |
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明治32年6月14日 |
天理教独立の件につき、本局へ交渉のため清水与之助、松村吉太郎の両名明15日上京御許し願い。
さあさぁ尋ねる事情/\は、前々事情に諭したる。皆々それぞれの理、心の理一つこうという。何でもどうでもこうでも、一つの心の理として許そう/\。 |
東京にて家屋一箇所借り入れの願 い。
さあさぁ尋ねる事情/\、道というものは直ぐと行けば直ぐ。一つの心、あちらの心こちらの心を寄せて、道に順序どうしたらよかろ、今までの理こうという精神の理に許し、出し掛けてもこれではなあという事もあろ。この道という、元々難しいて/\ならん(処の)道から成り立ったのや。その中を道に一つの心を寄せて、順序運び来た。真実(の)働きは目に見(え)やせんで。(しかし)順序から分かる道もある。心に委せおく。どんな日もあるで。これで(は)なあという日もあるで。どんな事も言うておかにゃ分からんで。 |
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明治32年6月18日 |
城島分教会後担任山田伊八郎に願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ尋ねるも容易でない。順序一つの理、又あれあれ順序の理、治まる理に許そ/\、さあ許す/\。 |
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明治32年6月19日 |
本席、三四日前頭痛にて痰つかえ御休みにつき御願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、いついついかな事情も尋ねにゃなろうまい。諭しにもある。刻限諭したいなれど、どうも諭す事でけんとは、前々諭したる。皆んなよう聞き分けにゃ分かり難ない。一時どうと言う。何でも思うなれど、身上障りと言えば、一時どうする事もでけようまい。皆々満足の理を与えば、皆んなそれからそれへ段々理を運んで、楽しむやろ。一日二日又三日運ぶ事出けねばどうなるやろうと思う。これから順序聞き分け。皆んな心だけは日々尽して居る。(しかしその中)これまでの順序に(諭したように)あちらでもどうや、こちらでもどうや(というて)、互い/\(の)心の曇り(が)どうも治まらなんだ。何でも彼でも、元という一つの理からやなけりゃ治まろうまい。あれは思い掛けないよう治まったなあという(の)も、元という理を立てるから治まるのや。懸け隔ての理はあろまいなれど、身びいき身勝手(が)あってはどうもならん。(それでは)元の古い道(を)一段/\(と)崩すようなもの(である)。年限経てば人間心の理になった分(ぶ)にゃなろうまい。一人頼りにして入り込んで、日々運ばす処、心の取りようで、はっと思わすような事あってはなろまい。この道という(は)段々(と成り立ち来る処)の道である程に。今日の一時(は)勢力(が)よいといえど、元はあちらへ逃げ(歩き)、こちらへ逃げ(歩き)、細い/\茨路から成り立ったものである。所々の治め方(を)よう聞き分け。小さいものが小さいと(は)言えん。大きいものが大きいと(は)言えようまい。古き道より見分けてくれ。十年は十年、二十年は二十年、三十年は三十年(という)。段々(通り来た処)の道は聞いても居るやろう。仲好くが第一の理(である)。日々仲好く通るなら、一段一段(と)理を組み立てる。踏み損いあってはならんで。
(一派独立の)事情(は)皆々心集まってこうという(処の一手一つの)鮮やかの理に許したる。その指図の理にも元という掛かりという理は、幾重/\の理に諭したる。こちら向いても(あちら向いても)分からん/\の中からでけた道である。どれだけ強い偉いと言うても、元という理はなけにゃならん。取り返やしのならん事あってはならん。名々によう思案してくれ。指図の理は席にこういう理であった、と聞かしてくれ。これが第一(である)。この順序の理より治めたら万事治まる。錆が出てからはどうもならん。これまで重き者の身上にも知らしてある/\。今日の諭、しっかり書き取って、しっかり心に覚えて居てくれるよう。 |
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明治32年6月20日 |
小原長次郎33才、同妻うの28才身上願い(靱支教会役員、先の長次郎の子、同名なり)。
さあさぁ尋ねる事情、さあ事情心得ん。又心得ん。尋ねる事情、よう事情聞き取れ。それぞれ事情話してくれ。身上へ掛かれば、心に治まらん。身上不足あって楽しみ楽しみあろまい。よう聞き分けてくれ。いかな事情も、どうせにゃならん、こうせにゃならんとは、言わん。理を聞き分けば、鮮やか分かるやろう。これまで鮮やか鮮やかならん道で、それぞれの理に段々日々運ぶ、段々重ねる事情皆などうもならん。結構は分かりて心胆心なくてならん。古き話し聞いて居る。紋型もなく理を聞き分け。万事成り立つ。一つどうなろ日もあった。誠一つ固まった。この順序話し、それぞれ心たゞ一つの心分かり難ない。名々寄せた心一つ、危ない中一つ成り立つ理聞き分け。心々、成る順序早く心を結んでくれ。 |
靱支教会地所買取りの点につき押して願い。
さあさぁ尋ねる/\。尋ねば、順序諭す。この道という、人が勧めて成る道じゃない。頼んで成る道じゃない。心の芯を受け取る。この順序諭し/\。 |
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明治32年6月22日 |
山田作治郎前々のお指図より役員運び方皆な寄せたる理を申し上げて身上伺い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ一度二度順序、皆々万事心得、治め方長らく道すがら、どういう日もありた。どうでも集まりた理、世界という。言葉の理という。どうせこうせとは言わん。段々集まる理、一つ事情世界治まれば満足。一時変わりて、あちらにもこちらにも聞いて居る。一つ指図読み立て、あれこれほんの言葉の理、談じ合うた理、どうでもこうでも、これは受け取る。これまで容易でなかった。案じる事は要らぬ。十分浚えて/\、たゞ言葉一つの理の治まり、道の治まり中、いろいろの理も聞き説も聞く理、日柄もあったであろう。たゞ一つの理で治まり、身上一つ尋ね返やす。誰もどうともあろうまい。万事一つの理、皆々心々。 |
押して、本部へ七分、分教会へ三分、即ち七三の勤めさして貰いまして宜しきや伺い。
さあさぁ尋ねて安心/\、月三十日はつい経つ。そのまゝ月越し、又三十日。これから順序して三十日、月を重ねて、これから順序してくれ。さあさぁ追々前々一つ/\理を知らしてある。一時三十日つい経つ。月重ねて三十日。一度これから皆な分かる程に。その心得で。 |
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明治32年6月25日 |
清水与之助本局へ交渉の結果一先ず清水帰本の上、本局へ掛け合い事情の願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、尋ねる事情は、皆前々事情尋ねた。前々事情に諭しおいたる。一時に行かん、一寸行かん。理の諭しどうも先という。人間の心これだけこうしたならと取り運ぶ理じゃない。頼んでする道じゃない。何処へどうするのやない。皆な一つの理余儀なく道を通してあるのや/\。先一本立ち、真の心が一本立ち、皆々一つ心を持ってくれにゃならん。一時の処いやとは言えようまい。それで一寸には行こうまい。成る成らん、年限という道という理を持ってくれ。 |
押して
さあさぁ一時運び掛けたる。成らんと言えば成らん、成ると言えば成る。目を掛けて行けば切りがない。必ず/\急く事はいかんで。 |
押して
さあさぁ掛かり掛けたら、成らんと言えば成らん、成ると言えば成る。何ぼでも心に嵌まらにゃ諭し難しい。成らん理成ると言えない。何ぼでもと言えばどうもならん。こうしたら世界この道という。成り立つ理を聞いてなら、たゞ一本立ちは大層の理。心という誠という分かり/\、一つの心立つ処ない。これ一つ心にこれだけ持って居やにゃならん/\。成らんもの無理に成らん。運ぶ処運んで成らんにゃ、じぃとするがよい。 |
清水与之助再上京の願 い。
さあさぁ掛かり掛けたら、暫く皆な働きの道という心を持って居るがよい。 |
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明治32年6月26日 |
増野正兵衞、左の下歯痛み、伜道興頭にくさでき、娘おとも鼻口くさでき伺い。
さあさぁ尋ねる事情/\、身上に一つ、日々心得んという。又一時小人事情、いかな事と思う。さあさぁ尋ねるやろう/\。尋ねにゃ分かりゃせん。どちらの指図こちらの指図、隔てはないで。よう聞き分け。あちらが障る、こちらが障る。身上から尋ねたら、それぞれ指図に及ぶ。指図の理は違わんが、指図を尋ねるからは、指図通り運ばにゃ何にもならん。運んでこそ指図のこうのうと言う。何か聞き分け。内々事情あれば尋ねる。心得ん障りという。よう聞き取れ。どんな事もこんな事も、こう(成ろう)と思うても成るものやない。おら(は)こう思う(という)。(しかし)互い/\(の)中にこういう理もあろうと(思案するのが)、順序から(の)順序と言うで。人の順序から人(に)押し(つけする処)の理ばかり(ではどうもならん)。人の遠慮は要らんで。互い/\(に)理を集めて、こうという(処の)道一つの理に治めにゃならん。幾度尋ねても何ぼ指図受けても、指図通りの理を運ばねば何もならん。たゞ人間心の計らいでは順序とは言えん。道は道に立てず、理を理に立てず運び(を)せんのなら尋ねるに及ばん。さあどんな所へ掛かるやら知れん。うっかりはして居られんで。 |
押して、何分分からぬ者であります故、理を立てず運びせん処は、御聞かせに預りましたら又運ばして貰いますと申し上げ。
さあさぁ内らの順序抑えるだけは抑えられる。なれど、段々順序遅れるばかり。これだけ尋ねたら、何かの事も分かるやろ。 |
押して、抑えるという理どういう処でありますや。
さあさぁ尋ねる処/\、何でもないように思て居る。一つ/\理に集めて何かの順序消して了う。小さいものが小そうない、大きいものが大きいない。何か改めて、よう聞き分けにゃならんで。 |
押して、小さいものが小そうないと仰せ下されますは、人の理か教会の事でありますや願 い。
さあさぁ尋ねる/\。尋ねるからは指図という。何遍指図しても、どうもならん。人の心に恐れるような事では、指図すっきり要らんもの。上に立って下を治める、下の理を思わにゃならん。さあ取り違い/\。この理は何処へも掛からせんで。段々山坂を越え、この道(の)順序という。あんな者くらいと言えば、小さいもの。よう聞き分け。元という理から治めば、どんな事も治まる。人の遠慮はすっきり要らん。 |
押して、本席の御安心下されます処運び方行き届かん処でありますや願 い。
さあさぁ尋ねる処/\、一時尋ねる事情/\、いかな事と思う。それだけの理テンノウして、喜んでも居るなれど、順序諭したる。小さいものは小さいとは言わん。始まりというは、大きい処より始まりたのやない。よう聞き分け。大きいと言えば、大きい処へ心(が)寄って了てはならん。あら憑(つ)きものかいなあ、気の間違いやと言うた日もあったやろう。治め方/\という。名々心に成らんと思て運ぶから、成らんのや。それで道と言えるか。これだけ諭したら道の理は分かるやろう。分からにゃならん。 |
一寸して。
さあさぁよい/\では分からん。よう聞き分け。身上に軽い障りの間に尋ねて、指図一つの理を受けたら、どうでもこうでも指図通り運ばにゃならん。あちらにも障りこちらにも障り、よう皆々の心に取り決まりてくれにゃならん。堅く諭しおく。うっかりはして居られんで。これでよいと思て居たら、よいがよいに立たん。 |
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明治32年6月27日 |
昨日、増野正兵衞身上のお指図より一同協議の上願い。 第一、梶本楢治郎、飯降まさゑ縁談につき、前々お指図に一度開くと仰せられこの儀は元々通り寄せる事に致しますものや、又は更に運びまして宜しきや。
さあさぁ何か順序も、これまでどういう事もこういう事も、身の障りから尋ねる。ちょい/\との指図。もうどうもこうも、何でも彼でも刻限諭したい。なれど諭す事でけ難ないから、あちらにも一寸こちらにも一寸、身上に印しつけたる。心得んから尋ねる。尋ねたらちょい/\との指図してある。掛かる処によって、まあまあと言うて延ばして了う。身上から尋ねる。尋ねる度に諭したる。なれど判然諭す事でけ難い。十のものなら三つ、後七つ道理に適わん事もある。これまでから取りて見れば、どんな辛抱も発散もせにゃならん。なれど、人々の心変わって、道理を捨てゝはならん。人に恐れるから、道理を外さんならん。人に恐れるようでは、一時の処は通れるが、通るに通れんようになる。日々順序運ぶ中に籠りある。一つ一つ聞き分け。十人ある中、上三人後七人の者、これどうなるか。どれ程偉いと言うても、どちらへ働きあるか、どちらへ神の守護あるか。よう聞き分け。人間の理を立てるから、段々道の理が薄くなる。人間の力で通れるか。道の理がなけねば守護はない。これで道が通れるか。 |
押して、前の事情願い。
さあさぁ尋ねる処/\、兄弟三人の道理、事情尋ねる。もう一つの処、ならん/\の理合わせ。心という一時思た理が変わり、観念の心は止めて居るから、人の心委せにゃならん。それで満足。よう聞き分け。僅かの年限の中に、心に掛かりて、何が楽しみあるか。さあさぁ彼これと一つ出掛けたら、あちらもこちらも出る。古い口失うて了て居る。催促あったら放っておけん、というようではならん。三人兄弟という。もう二人はそこい/\。後一人、傍から見れば、あらどうするのか、どうかせにゃなろうまい、と言う者もある。前々何故あゝいう事になったと思うやろ。よう聞き分け。人と人と心合わねばどうもならんとは、前々よりも縁談事情に皆な諭したる。分からんやあろうまい。長いようで短い年限の事、これ聞き分けたら何かの事も分かるやろう。 |
第二、たゞ今普請中の建物前々刻限にて名前をつけると仰せられしは右は誰の名前として宜しきや。
さあさぁ尋ねてくれる処/\、尋ねにゃならん。刻限で諭したい。なれど、日々遅れに皆遅れたる。あちらこちら身の障りから尋ねる。尋ねたら一つ/\理を諭したる。合わせてくれ。人は観念して居る。なれど、観念の中の理を聞き分け。今日不自由暮らしさそと言うて、連れて戻りた者やない。安楽暮らしをさそ、と言うて連れて戻りた。何箇年以前から判然ならん中から連れて戻りた者や。つれて戻りてからの難儀苦労見分けたら分かるやろ。この道理聞き分けてやれ。聞き分けてやらにゃならん。 |
押して、まさゑの名前に致しますや。
さあさぁどうしてくれ、こうしてくれ、これは席から言わさん。道理にある。道理より運ばにゃならん。何でもないと思たら何でもない。道に理からすれば軽いものやあろまい。 |
第三、上田ナライトの事情願い。(おぢばへ連れ帰る事)
さあさぁ皆なこれまで/\、時々に戻りてそれぞれまあまぁ当分と言うて、順序運び掛けたる。前々心にこれはっと思た一日の日がある。この理がどうも解けんから、戻ろうと思えども戻る事出けん。心に、はぁと思うから戻れん。よう聞き分け。存命中から一つの理を授けたる処、銘々身に何一つの粗相もなく、今日までという。六年以前、これはと思た一つの理から、明らか事情に治めて早く運んでくれ。道のため一つの理を授けたる者が、邪魔になるように思て居ては、どんな事でけるやら知れんで。どうにもこうにもならん、というような事情になってからには、どんならんで。早く一つの道を運べ/\。 |
第四、梶本宗太郎13才になれば屋敷へ引き寄せると仰せられし処本年は余程年限も経ちますに付、如何運びまして宜しきや。
さあさぁ尋ねる事情/\、どれだけどうしたい、これだけこうしたいと思うても、心という理が治まらにゃどうもならん。早くからどうこう思うてもならん。なれど、放っておいてはならんで。それぞれ心の順序に委せおこう。 |
四点の御願相済み一同手を打ちし後に続いて。
さあさぁもう一筆/\という、どういう事であろう。早う一点を打ちてしっかり筆を取れ。これまで/\皆なそれぞれの中、大抵あらあら聞き分けて居る。万事の中という、第一という。中に一つの道理から諭す。返す/\くどう/\諭すのは、可愛から諭すのや。うっかり思うて居たらならんで。出けてからはならん。詰め合い事情、前々諭したる。ようよぅの道理を結び、二三回はそこい/\なれど、来にゃ来んまゝ、出にゃ出んまゝではなろうまい。来ても来いでも知らし合いはせにゃならん。知らしても用がありゃ出らりゃせん。人がありゃ行かりゃせん。俺に沙汰がなかったと言うようでは、どうも判然ならん。曇り/\の理が出る。この理重なりたらどんならんで。禍というは皆な心から出る。初めは小さいものや。なれど、小さい理が大きいなればどうもならん。何ぼ大きい疵でも防いだら防がれる。なれど、小さい疵は放っておいては大きな疵になる。この心を以て日々という。これ一つ聞き分けてくれ。 |
押して
さあさぁよう聞き分けにゃならん。十のものなら九つ半まで行ても、後半の事で皆消えて了う。めん/\身に比べてみよ。出ても出いでも、言うだけ言わにゃならん。言うて今日はこうやと言えば、それで満足。行けんと言えば、何じゃいなあと、心を濁す。三人や四人寄ってする事、一時間や二時間は包まれる。なれど、三四時間経てば、直ぐ八方へ分かるやろう。 |
又一同手を打ちし後へ。
万事そこえ/\嵌まりたか。一時間や二時間くらいは何でもないで。心に嵌まるだけ尋ねてくれ。存命より写し込んだる理がある。一時は危ないような理も諭す。なれど、日柄が経てば、皆な理に集まりて来る。真実の諭しという。よう聞き分けにゃならんで。 |
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明治32年6月28日 |
山岡卯一郎33才、身上願い(中河部内狭山支教会役員)。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ一時以て一つ事情、一時何でもという事情尋ねる。尋ねるからは、一つの理を諭す。よう聞き分け。一つ心を以て、諭す身上の処、一時余程大層やで。何かの事情遠く所へ遙々一つ道を運び、これまで運ぶ尽す理は、しいかり受け取ってある。生涯末代理に受け取ってある。よう聞き取って、皆なそれそれ身上借りもの諭す理の中に籠もりある。因縁一つの理ならと言う。成らんと言う。よう聞き分け。因縁と言うて了たら、それ切りのもの。よう聞き分け。しょうと言うても成るものやない。一時大層。これまで運んだ理は十分の理に受け取ってある。一時の処しいかり心を休ませ、楽しみ/\の理生涯末代の理に。因縁事情為す事情これタンノウ一時。よう聞き分け。病んでる中に、タンノウはでけやせん。なれど、するは前生の因縁のサンゲいと言う。これを諭しおこう。 |
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明治32年6月29日 |
内藤為三郎妻うめ35才、身上願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ事情一つ一時事情尋ねる。事情は大変事情指図しよう。どういう指図。これまで堪えられん一つの理、さあどういう事で、こういう事情であろう。日々こうなると思うやろう。道の処遙々こういう事ではと思う事情、成ると成らんという。先々それぞれ諭して居る。この理聞き分け。末代の理、この一つの理、なかなか聞き分け/\てくれ。一時なる事情大層。一代切りと思わず、因縁という、それぞれ諭してくれ、早く諭してくれ。 |
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