明治32年5月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「明治35年5月分お指図」を確認する。


 (5月)
 明治32年5月1日
 梅谷四郎兵衞、顔に物でき身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、同じ一つの理を尋ねる。身上心得ん理を尋ねる。いついつの理は一つ心得のため一つの理を諭する。一つの理見分けてやらにゃならん。こうして内という、いかなる事も運び合い、それぞれ万事の理にある。身の処案じる事は要らん。名々先々の処、心に掛かる。心に掛からんよう、心に思うまい。思う理、万事何にも心に掛ける事は要らん。委せおけ。委せて日々の理の処、第一の理である。こうなる一つ身上事情を尋ねたる事ある。事情さしづ一点を打って筆を取ってくれ。この道元々第一の理である程に。あちらでもこちらでも治め方や。教会名称印、これも一時に出けたものやない。それからそれぞれ心に一つの理できたもの、心に散乱するという事はない。思い/\に持ち、一点の印から万事取扱いの理を諭す。あちらこちら、一手一つの理にならんにゃ心が幾筋出て、芽又芽、この芽を欠かんよう、一芽数々、道の元随分芽を欠かんよう。芽から実がのる。種という根にある。何の事であろうと思う。味わいという、生まれた時のようなもの。甘いも辛いも同じ事、万事この理を以て掛かればその理甘い辛い、皆な治まる。辛い元という。皆な何かの心得のために諭しおく。身上案じる事は要らんで。
 明治32年5月4日
 午後、増田ならえ、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\さあ一度ならず二度ならず、さあさぁ尋ねる事情/\、前前の事情尋ねる。事情には何にも思う事はない。心に十分たんのうさしてやれという指図。又身上迫りて尋ねる。何度でも諭は変わらん。もう何時とも分かり難ない/\。これまで自由の理は尋ねる諭にある。又内々にも十分諭してある。皆んなそれぞれ心得の理を諭さにゃならん。もう何時とも分からんという中に、一時でもと思うやろう。堪えられん事情であろう。今一時余程迫り切ってある。重々迫りたる。一寸暫くの処、又やろか。さあ人一つの理、これまで長らえての中、一日の日は良うて、又明けの日はどうやろうと余程の年限、まあこれまで一日の日はやれやれ、明ければ又一つの事情、なかなか容易やない。前々皆々話し伝えたる。前々尋ねた時諭しだけでは、理がなけりゃ何も分からなんだやろ。なれど十分の自由現わしてある/\。これ聞いて楽しめ。又一つ後々の順序この道という、道には錆は要らん。仲好くが一つの理である程に。これだけ諭しおこう。
 明治32年5月5日
 内田久蔵19才、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上に事情心得ん。さあさぁ尋ねる事情/\、さあさあ身上が不足なる。いかな事であろ。内々又それぞれ、心という理煩う。身上煩うも心煩うも、同じ事。身上は大層なる事情。大層なる事情やが、一時どうと分からないなれど、一つ理を諭す。一つ理を聞き分けにゃ分かり難ない。よう聞き分け。これだけという道という、どういう事もこういう事も、これまで通り難くい中、よう/\安心。又それぞれやれ頼もしいという中、身上いかな事と言う。この心得治まり一寸諭す。皆な一つ理は善い事ばかりなら何も思う事要らん。尽しながら運びながら、あゝという心さらさら持たず。尽す理は世上に皆な現われる。この理成るも一つ成らんも一つ、道という心、じいと治めるなら又一つ理ある。こんな事と思えば理が薄うなる。この道という理は将来末代と言う。末代の理は、いつになりても同じ事。一代と思うから、何をしたんやらと思わにゃならん。これだけ諭して、しいかり理が治まるなら、又一寸治まるやろ。
 明治32年5月8日
 山沢為造、東分教会へ明日より出張の事願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、出越す事情尋ねる。出越す事情尋ねる。さあさぁ尋ねは順序道という。いかな道という。まだ一つどれだけ自由、成だけ一つ、人一つの心に、事情理がなくてはといついつまで同じ事。道は治め難くい。道治め難くい道なれど、何でも彼でも明らか道通らにゃなろまい。道に陰から見てもどうもなあ。それでは治まらん。又一日の日や/\。重なりの理がどうも見難くてならん/\。よう聞き分けて/\。聞き分けの道というは、一つ年々道であろ/\。年々の道なら聞き分けにゃなろまい。これ一つ諭しおこう。どうでもこうでも古い/\道失うてはならん。いついつ指図及んである。何でも彼でも古い道失うてはならん。これ台である。尋ねる事情は、何時なりと出越す処許す。さあ許しおこう。
 明治32年5月9日
 川合鹿造20才、東京に於て勉学中身上願い。
 さあさぁ尋ね出す/\。尋ね出さにゃなろまい。尋ね出さにゃならん。何を尋ね出す/\。身上から尋ね出す。身上から万事心集めて、やれやれ、いついつ同じ理諭す。よう聞き分け。身に一つ通う歩ぶ通う事でけん、出けん。身の障る処聞き分け。道なき道はない。なき道は通れん。道ありて道、遠く所へ辺所へひっ事出けたんやない。順序の道一里又一里、段々遠く道という。これよう聞き分けば、案じる事要らん。よう聞き分け。遠い所理を一つ、何もなかった道、ほうと一つは道。道有る無き言えん。国々道ある/\。一つ一寸始めた一つ理、それより添う。根という/\、先という。幾筋一時に出た根やない。追々芽が出るというは、根が有りて芽が出るという。聞き分け。一筋二筋段々世上へ芽が吹く。芽が出る。又根から。根がなくして芽はない。根がありて芽が吹く。その根年限から遠い所へ一つから芽が出る。よう聞き分け。順序の道やで。よう聞き分けにゃならん。さあさぁ尋ねる事情は、案じる事は要らん。これよう聞き分けにゃならん。
 明治32年5月10日
 梅谷四郎兵衞の身上押して願い。
 さあさぁさぁ尋ねる事情/\、幾度尋ねる/\。さあこれまで長い間の道すがら、諭せども分かって、道すがら一つの理、心次第の道、どうなりこうなりの道、一つ踏ん張り順序理を追うて運び掛けたる理は、運んでやらにゃならん。万事の処、すっきり委せおけ。ぢばに心を寄せて、これは十分身上いかな事である。身上時々身に堪えられんと言うであろう。よう聞き分け。道筋どういう事で成り立つまで。どういう事も重々の理であって、身上不足なる。いかな処である。もう聞き分け/\。十分であろう。銘々不足なったる。一寸に分かり難ない。段々道筋、遠く道筋であったらどうする。これ一つ聞き分け分からん。長らえてどんな事も受け取ってある。これから長い事情、あらあら治まって、たゞ結構じゃ分からん。皆なの中じゃ。こういう事も銘々身に比べて、惣々の中やで。日々の中に、惣々の理を諭さにゃならん。何程理に一つ、一粒の種を埋る。種を蒔いたるその方と言うてある。種を蒔いたで、修理一つの理できた。種を蒔いて修理思やん。これは何という。何時どういう理あってなろまい。多くの中、どうしょうこうしょう、世間一般の実の理、惣々楽しみなくして道があろうか。楽しみ伏せ替え楽しみあろ。一時の道を開いてやらにゃならん。
 本部にて日々会計の方勤める処でありましょうや。
 さあさぁそういう処へ心を運んでは、分からせんで。日々会計どころの事でない。道が十分あって、会計段々なるから、締まり道がなくて会計要らん。万事処諭し合い、こういう事諭されて、一つ改め。しっかり諭してくれ。順序刻限以て話しようがない。夜々諭しできん。呼びに行かんにゃ分からんようでは、諭しはできん。これだけ一寸だけの事やない。一寸の諭でない程に。
 押して、本部の方より部内の修理致します事でありますや。
 さあさぁ一会順序、互いにどういう処から始まったか。一粒の種の修理肥、種を埋って修理。順序皆心を寄せ、誰々ぼさ/\、こんな道ではあろまいがな/\。うゝゝゝゝ(暫くして)順序人の目、修理まで取り消して了い、名々勝手結んで、むさくろし。神一条の道、古い新しい、これ一つ聞き分け。(暫くして)さあ今はどちらへこちらへ、こうしよう、こう言うたら皆々でけて来る。たゞ一時できたものはない。台は一番下である。これ一つ諭しおこう。
 明治32年5月10日
 山田作治郎、身上願い。
 さあさぁ尋ねる/\。身上一つ心得ん尋ねる/\。さあ尋ねにゃなろまい。これまで長らく事情、長らく道、いかな難渋の道も、容易で通られた道じゃあろまい。一人一つの事情、楽しみの中に、いろいろ事情もあった。どうしょうやらと思うた日もあったやろ。いろいろの心もこれは楽しんだ。内々順序あって鮮やかの道分かったであろう。これまでと思えば又身上に掛かる。順序一日の日話し、一日の理や。身上一つの理もあろ。よう聞き分け。順序諭しに及ぶ。今日から道を拵える/\。よう聞き分け。一時成る。一時にして結び難くい。年限の理見れば、早く内々順序理も結んで、あらあらの治まって道すがら節である。節を通りて芽が出る。危ない所も、越すに越せんような所も、通りた理によって、一点打って筆取れ。楽しみ聞かす。遠からず近からず、一時いずれ/\の道がある。一時と言えば一時に成る。いずれと言えばいずれと成る。ぼつぼつの日、やれやれ一日の日、やれやれ一月の日、やれやれ一年、やれやれ皆な一つ/\順序運んで、何人あれども一つの理に結ぶ/\。
 明治32年5月11日
 南紀支教会長下村賢三郎55才、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上に心得ん。心得んから順序以て理を尋ねる。尋ねるからは一つ順序指図に及ぶ。指図に及ぶが、よう聞き分けて早く諭してくれ。さあ身上迫る/\。どういう事でもあろ。内に事情一つこれまで長い間、道すがら何でも彼でも思いたる。長い道すがら、心にどうも一時の処まだ長い間、道筋まだ一時判然ならん、判然ならん。身上迫る/\、どういう事こういう事、何程思うたて迫る、分かろまい/\。よう一つしっかり聞き分け。一時に迫ると思うな/\。長い道筋分かろまい。もう日々の処、何でも彼でもと思う。この理よう聞き分け。どう成ろうとこう成ろうと、一つ道さい成れば。これ聞き分け。どういう事も思い思い年限経ぁたる。ようよぅ所に一つ理を下ろし、一時とんと判然ならん。これではなあ思う心、一つ心取り直せ/\。取り直さにゃならん。何処も彼処も盛大/\、所々話し聞く。名々一つどういうもので判然ならん/\。これ一つ早く取り直せ取り直せ。もう一代と思てはならん。一代と思たら頼りない。何したんやらと思わにゃならん。これまで道のない所道つけ、所に理を治めるは容易ならん。この理は十分受け取ったる/\。さあ生まれ更わりの理、これを思い/\、末代の理は容易で残さらせん/\。一代と思たら頼りない。なれど、末代というはなかなかの理。これ取り直せ。これより何でもと治めたら治まる。これまで少し/\間違いでは皆ないずむ/\。さあ一代と思たら頼りない。なれど末代と思えば一つ。これだけ諭したら何か分かる。よう聞き分け。
 明治32年5月14日
 梅谷四郎兵衞、身上お指図よりすっきり委せて了えとの仰せは会長の名義も副会長梅次郎に委して宜しきや願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、万事の事はいかな事も尋ねにゃ分かろまい。このくらいならというような道ではどうもならん。よう聞き分け。身上に一つの事情あれば、どんな事も及ぶまでのものやろ。どうしょうこうしょうと思うても、身上に心得ん事情ありては出る所へも出られんやろう。皆の者に心配掛けるより仕様ない。よう聞き分け。所を立ち越え近く/\まで、一つの順序に追うて来たる処、しっかり聞き分け。もうこれ所を立ち越え一つ治まって順序の処、一つの名前を持って居れば万事掛かる。たった一つの理より治めば、何も構わいでもよいもの。これ一つ第一難しい事はない。たゞ一つの理から出たものなら、一つの道の心に成れば、何も言う事ない。人々の心という理ありてはどうもならん。今一時尋ねる事情楽という理を知らんか。いつまでも俺が/\と言うても、身上に事情ありては楽しみはあろうまい。身の治まり道という、理という、一つの相談柱には違いない。そこえ/\の事なら、それに間に合わすが楽しみ。あちらこちら一つの理を集め、あちらに事情あればそうか、それは御苦労やなあ、と言うて通るが、楽々の道であろう。それで内も外も楽しみであろう。何でも彼でもと言うては、心の休まる間があろうまい。この理ほんに成る程と聞き分けて、一つの心を持ってくれ。この席皆んなそれぞれ寄り合うて居る。道の理はたゞ一つ。人間同志の理もあろうまい。ようこれ聞き分けてくれ。今一時の処やない。前々互い/\というは、心に罪という。罪はすっきり廃して了わねばならん。取って了わにゃなろうまい。罪というは、道の理とは言えん。成らん事どうせいとは言うやない。元々寄り合うた理を見よ。分からず/\ではあろうまい。もう一つの心も万人の心も、ぢばに一つの理があるのや。同じ兄弟の中に、合うの合わんのと言うようでは、道を捨てゝほかして了うたも同じ事やで。
 押して、前に梅谷四郎兵衞身上のお指図の仰せに修理と仰せ下されし理は、本部内らの事でありますや、又部下先々の事でありますや。
 さあさぁ尋ねる事情/\、前々に順序諭して、一会と言うてある。それそも談じ、どうがよかろ、こうがよかろう、一つの理を以て集めたる。難しき事はない。同じ兄弟、内も外も隔てなきという。万事/\これまで/\、年限から計れば三十年以来の中、二つにも三つにも仕切りて諭さにゃ分からん。どれだけ賢いと言うて(も)成るものやない。どれだけ弁者(や)と言うて(も)成るものやない。あちらへこちらへ逃げ歩き逃げ歩き(て)、たゞ心一つの理で通りて(今日の)道(である)。年限経てば、あちらの理も忘れ、こちらの理も忘れ、たゞ表(面)だけの理(しか分からぬ処)になる。苦情が栄えて、道が栄えるか。よう聞き分け。苦情ありて道と言う(ことができる)か。それ二つ三つに仕切りてあれど、古き道(を)忘れて了う。(人間心から)一つの理が増えて、三つのものが四つにもなる。人間心の道になりて了う。まあ初めの処はどうでもこうでも、三才児(みつご)の心(で通した)。年限のうちには、艱難苦労(を)さしたる。この理(が)分からいでは、人間心の道というより外はない。この道というは、人間の知りたる道やない。ほんのほのかの理より成り立ったもの。ようよぅの道である。よう心に思案(を)求めてくれにゃならん、治めてくれにゃならん。
 一先ず御引きになりて火鉢の前にて御話し。
 さあさぁもう一言/\、一寸一つ書き取らにゃならん。今日一日の日を以て、談示の理を尋ねて一つの理、一点を打った理から諭そう。こうして居れば指図の間は皆な一つの心。指図一つの理であろう。ほんにこうせんにゃならんという処から、膝を並べて尋ねるのやろう。どうでもこうでも人間心の理は用いる事要らん。要らん筈や。人間心の理で作りた道やないから、人間心はすっきり要らん。それそれ合うた者同志の心を運んで、急いては治まらん。指図一条という理から持って居たら、一つの心に集まる。集まるから治まる。一戸のうちでもそもそもで苦情ありては、繁栄とは言えん。まして元々世上始めた屋敷の中なら言うまでのものやろう。そこえ/\一つ集めて一つの理。どれだけその場抑えて羽振り切っても、治まりそうな事はない。あんな者ほかして了わんならんような者でも、段々通りて尽した理は、ほかす事できん。万事諭して理を寄せる。勝手という理は、この道には一つも要らん。同じ兄弟同志なら兄親と言う。ぢば一つの中に、互い/\苦情ありては世界の聞こえはどうなるか。もう古い者は、ほかして了うたらと言うようではならん。西も東も分からん時から、始め掛けたる理が第一。一掴みに言うてはいかん。これから古き道復習えてくれ。いかな事も分かるであろう。これ一つが第一である程に。内々は仲好く、いついつも変わらんなあというが第一の理。世界から成る程と言うて連れ帰るよう、これを取り締まりてくれるよう。指図の理を以てすれば、苦情はなきもの。あちらがどうこちらがどう、この理見て居るに居られん。外の道と内の道とはころりと違う。内の道が外へ分かりたら、鮮やかなものである程に。
 明治32年5月16日
 増井幾太郎小人13才、4才二人身上障りにつき願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、子供/\小人事情、いかなる事と思う処尋ねる。一度ならず/\の事情、どういう事と日々思う。よう聞き分けてくれ。親という子という、篤っくり聞き分けてくれ。名々それぞれ、今一時の処、どういう事情、万事余儀なくの事情である。この道という、元という、ほんのほのかの理(である)。影姿も(なきと)いう、有るか無きか(の道の中から)ぼっとした理より段々ついた理(である)。よう聞き分け。親という(は)、容易ならん道を通り、万事治め方とも言うであろう。小人という。子供に掛かるという。それ親という、掛かる理であろう。身の障りと言えば、何をサンゲしたらよかろうと言うだけではならん。身上堪えられん事情から尋ねる。尋ねるから一つの理を諭そう。よう聞き分け。親という(は)艱難という、苦労という、段々通りた理は、十分に受け取りてある。こうしたら(どうであろう)と言う。あちらこちら取り混ぜ、(思案して通れば)これなら段々の理も集まる。集まる理は日々楽しみと言う。小人身上に事情あれば、親という、心病まにゃならん。鮮やかならん理もあろう。よう聞き分け。遠い理やないで。長い理やないで。もう見えるで。道という理は、元という理は、失うにも失われん。ほかそうにもほかされん。今こそあちらにもこちらにも(ある)というようなものなれど、年限数えて思案してみよ。初めという、掛かりという(は)、あら何をするのやなあというようなものや。何でも彼でも、山坂を越え遙々(はるばる)運んだ理、積んだるコウノウはなけにゃならん。必ずある程に。小人の処案じた分にはならん。親の親が通りた理を思案してみよ。なかなか(大変の)の道すがら(であった)。こんな事なら(止めようか)と思うた日もあった。なれど、道という理を楽しみ/\(て)、今日の日とも言うであろう。この道元々掛かりという。何程、取り払(お)うと思うても、取り払う(て)も、寄って来る理はどうも止めらりゃせんで。この理くれ/\返えす/\の理に諭しおこう。海山山坂を越えて寄り来る子供の心(は)、来なと言うても寄り来るが一つの理(である)。来いと言うても来るものやなかろう。さあ一点を打って筆に記しおけ。道という、理という、何でも彼でも尽した理は立てにゃならん、立たにゃならん。来なと言うても(心から寄り)来るが(理である)。(この)一つの理から成り立った。この道という。最初何ぼ来なと言うても、裏からでも隠れ忍びて寄り来たのが今日の道(になったのである)。この理から思案すれば、得心できんやあろうまい。分からんやあろうまい。(これからも)一戸一人の心の真実(の)理に限ると諭しおこう。
 明治32年5月17日
 本局大祭につき教長御上京の事情願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、まあ一時以て尋ねる事情には、一日の事情先々の処、まあ一度なあと思う処、又他に何かの順序もあろう。尋ねるから指図に及ぶ。尋ねる事情、何時なりと心に随うて、心の理に許しおこう。
 明日より出立随行三名の願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、理は三名事情、さあさぁ許しおこう/\。
 明治32年5月19日
 関口定松、長男貞造4才、目の障りにつき願い(南海)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、小人身の障る事情第一事情、いかなる事情尋ねる。尋ねば一つの理を諭す。どうであろうか、こうであろうかと話しすれども、どうもなあ、一つ事情の処、諭し難くい処もある。前々一つ第一始めの事情、掛かりともいう。一人二人三人立ち寄ったる中とも言う談示一つの理より鮮やか。互い/\いついつ事情、小人事情第一いかなる事であろう。事情は案じる事要らん、案じてはならん。皆々思う事、小人の事情と楽しみと振り替えて、いついつまで苦しみばかりやない。楽しみの理と振り替え。皆な理、年限経てば皆な理勇む。万事いかなる。これまで長い道に、小人身に掛かる。楽しみ振り替え。道のため道の理、小人これはと思うのが理である。案じて居てはならん、いついつこれまで早く楽しみの理を治めてくれ。
 押して伺(前々会長のお指図にも、楽しみの理に段々本部の方へ一つに繋いでやろうと仰せ下されたが、そういう事情でありますか、又元々掛かりという一人二人三人という御言葉の理を、教えて頂きとう御座ります)
 さあさぁ尋ね返やす事情、急いては理を諭せん。事情よう聞き分け。年限は言わん。諭したる処、事情は二度や三度やない。七度の理まで運んだ理に受け取ってある。運んだ理、神がしっかり見ておいたる。さあこの理や程に。楽しみや程に/\。
 明治32年5月25日
 増野正兵衞、身上願い。
 さあさぁ尋ねる、身上から事情尋ねる。一名一人掛かりて事情、万事の諭いかなる事と思う。皆なそれぞれという。分からん尋ねる。尋ねる事情は誰々の事やと思う事情は成らん/\やない。万事分からにゃ尋ねやせん。抑えて了てはならん。夜々刻限に諭そうと思えども、何も分からん者では分からん。なれども、成らん中にも惣惣中にも中という。自由という。名々事情あって身上障りから尋ねる。身上障り刻限諭す。中という理が難しい。難しいようにするのや。よう聞き分け。順序の理と諭したる。一つの曇りがある。曇り/\の中に大切という理がある。この順序よく聞き分け。何でも彼でも刻限を以て知らす。まあ明日の事や、一時に尋ねてくれるであろう。人々によりて送り/\て順序容易ならん曇り/\となる。小さいと思うたら違う。小さい理からこれ明らかの道であろう。身上案じる事要らん。天より与えたる指図を、よう順序の道を、皆悟ってくれにゃならん。
 押して、城島分教会に掛かりし事や、本部に掛かりし事なるや。
 さあ尋ねにゃ分からん。事情で尋ねる。心に十分理を治め。兄弟なら兄弟の理を以て万事諭し合い、ほんに一寸の心の間違い、一日の日を以て大変、神の道は、道理を以て歪みを諭せば、治まらんやない。身上悩み、身の内が悩めば、皆なの中一つ心に成って治めよ。順序の理、心一つ一日の日に心治めてくれ。さあ何処じゃ彼処や、理を以て早く治めてくれ。
 明治32年5月25日
 橋詰善平並びに妻こん小人共に身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、どうも身上一つ心得ん事情、いかなどうこうどう心にあろうまい。長い道筋心に理が今日の日。中に内々不思議なる事である。身上案じる事は要らん。いかな事も、所事情始め掛け、所立ち越して事情始め、段々分からんもの、それぞれ難しい。これから実の心台やで。どうしょうこうしょう思われまい。万事これから先あちら一つこちら一つ、曲り/\の理発散したもの、ようよう身上へ掛かるもの一時ある。よう聞け。古き一つの理が元という。よう心得て。難しい/\。何にも難しい事はない。案じる事は要らんで/\。
 押して古き事情と仰せられます処は、松坂の方でありますか。
 さあさぁあちらこちら同じ理である。心得のため、諭し変わった処もある。第一始めて、人にそれぞれの理もある。それぞれ理に治まった理である。これに留まったものである。
 明治32年5月25日
 松井丈吉47才、身上障り願い(笠岡部内久松役員)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、どうも身上という、長らえてどうもという話し、どうしても、身上に一つの理がない。いかな事情であろう、尋ねる。よう事情諭する。速やか諭してくれ。難しい事をせえと言うのやない。ほんの仮名な言葉一つで身上、言葉で身上、よう聞き分け。長らえて皆な諭する。人間身の内神の貸しもの心一つの理を諭す。因縁の理も諭する。成ろまいと思うても成るが因縁、成ろと思うて成るものやない。因縁ならと言うて了えばそれ切りのもの。生まれ更わりの理まで諭する。持って行くは理がふえる。因縁のサンゲ/\、タンノウ。身の内不足なりて、タンノウはできようまい。因縁からとてタンノウできる。因縁一人に限り、世上夜の間に影見えんようになり、何年煩いて、身の内不足なる。世界の理を見てタンノウ。介抱理を思え。皆ななくして了う。世界を思えばタンノウでける。又一時怖わいようもの。なれど先暫く、又一つの理も見えるであろう。
 明治32年5月27日
 清水虎次郎、長男英次郎7才、本月8日より身上の障り願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあ小人身の内事情いかな事情あろ、尋ねる。事情前々身の障りいかな事も思う中、成るに成らん小人身の障り、いかな理を以て諭しよう。よう聞き分け。道という、道の上難しいようで、一つの理を定めば、何でもない。どうせともこうせとも言わん。言わんが、名々精神の理を持ってくれ。分かり難ない人間一つの理、身の内借り物先々の所へも諭する。為す理も諭する。これまで道という、分かり難ない。どうしょうこう、あゝと言えばこう、こんな事ではと思うた事もあろう。鮮やかなら、こういう道理から心を定め。精神定まったら守護する。通り難くい道は、こちら通りあちら通り楽しみ処やない。苦しみの道であったやろ。この道たゞ一つ心次第始まって、人間、心だけ我がもの、身の内は借りもの。ほんに成る程と言えば楽しみ、長く楽しみ。これから聞き分けるなら、明らか。よう聞き分けてくれ。
 押して、城島分教会所の方へ家族共引き越すよう精神定めさすようにしたものでありますか。
 さあさぁこれまで仕切りて、思うようならなんだ。一つ改め、二つ改め、三つ改め、思惑世界から理がなくば思惑できやせん。名々順序という理という、名々これまでこれからこうすると言えば、誰もならんというのが、一つの道を通りたが、コウノウしやで。さあ心々。
 明治32年5月20日
 朝、5月20日、本局大祭につき教長御上京に相成り大祭仕舞いし後、管長稲葉正善及び野田幹事より教長に向い天理教会の従来本局のため尽力の廉により、目下の時機として一派独立の恩命ありしにつき、帰部の上教長心得として事情詳しく申し上げ御願い。 (上京随行員清水与之助、永尾楢次郎)
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁいかなる事情も尋ねにゃなろうまい。尋ねるからは理を諭そう。しっかり書き取ってくれ。一つ/\理を諭する。しっかり書き取れ。よう聞き取れ。もうこれ他にはそれぞれ十分言うまでの理やろう。まあ一つ教会と言うて、順序世上世界の理に許し置いたる処、どうでもこうでも世上の理に結んであるからと言うて、世上の理ばかり用いてはならんで。尋ねる事情は、遅い早いは言わん。世上という、世界の理から順序運んで事情独立という。事情は世界の理に結んでも、尚々元々紋型なき処より始め掛けた一つの理を以て、万事括り方治め方結び方という。この理一つが道の理である程に。始め掛けという、越すに越せんから世上の理として許したる処、まあ一二年二三年というは、どんな困難とも分からなんだ。今一時尋ねる事情、旬と言えば旬、世界の道理から言えば、旬とも言う。尋ねる事情は心の理に委せおくから、許す許さんは世上の理。よう聞き分け。日々という、諭し方は元々始め掛けた理より外に理はないで。寄り来る者は兄弟なら兄弟の理。ぢば始めた理というは容易やないで。世上世界の理と一つに成ってはならん。治め方は日々諭する理にある程に。尋ねた事情、成る成らんはさて措き、一箇年二箇年では鮮やかな事情は見られようまい。さあさぁ始め掛け。ぼつぼつ始め掛け。
 明治32年5月31日
 船場分教会長梅谷四郎兵衞、会長を副会長梅次郎に変更願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、事情は皆々それぞれ万事の処/\、一人という。一つの理がそれぞれ多分中の理であろう。中の理が一人。皆んな一つの理であるから、一つの心に結んでくれ、一つの理に結び込んでくれ。変わらず/\の理が第一。又一つ改めて事情という、万事多分の中の理がありて一人という。一人の理がありて多分の中と言う。さあさぁ尋ねる事情は許しおこう/\。
 明治32年5月31日
 高安部内大鳥支教会長抽冬鶴松家族共分教会へ引き移りの儀御許し願い(先のお指図は願通り理は許すが、人を連れて出るようと指図なり)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、前々事情を以て尋ねた。人に一つ十分諭す理は、将来に聞き分けにゃならん。長らえての道、段々運んだ一つの理より、今一時こうという、よう聞き分け。生涯という理は一日の日にある。一日の日に定め。精神一つの理は、日々は言うまで。銘々所を立ってこうという、生涯という、一日の日に定めた精神の理に許しおこう。さあさぁ許しおこう/\。
 明治32年5月31日
 増野正兵衞前のお指図に曇りと仰せ下されしは如何の処でありますや伺 い。
 さあさぁ尋ねる処/\、皆々の中であろう/\。聞けば辛い。見れば情けない。むさくろしい。よう聞き分け。一時以て指図、万事の理に背かんよう、理の中に住む限りは育てにゃならん。育てる理があって育つのやろう。皆の中欲が盛んであろう。曇りあっては盛んとは言えん。罪有っては道とは言えようまい。何か諭し合い、何か扶け合い、この順序を以て治めてくれにゃならん。さあさぁ口説き話する。よう聞いてくれ。この道というは容易でできたものやない。まだまだ判然の道とは言おうまい。よう聞き分けてくれ。一寸始め掛けた時は、何を言うぞいなあというようなものや。段々(そのような困難の中を)突き抜け、今ではどれだけのものに成った(というか)。中々容易で成ったのやない。もうほんの一寸の理から一人始め、二人始め(して)、それぞれ順序からついた道(である)。元は何もなかったものや。一つ/\理を聞き分けて、ようよぅ細い道という。ほんにそれだけの日もあったか(と思案してくれねばならん)。年限(の)道の理(は)、他に聞いても成る程という。(そうであるから)どれだけの仇の者でも、道の理には適わんなあと言う(のである)。(しかし道の中に)罪がある、曇りがあっては、世上からそら(争いを)始めよったなあと言うやろう。不事を待つは悪人や。悪人は仇とせにゃならん。この理から聞き分けてくれ。
 押して、たゞ今御聞かせ下されしは現場に御座りますや、又心得までに御聞かせ下されしや。
 さあさぁ尋ねる処/\、これから先という理も諭してあれば、今までの口説きもある。万事の処、仲好く順序、これ一つが第一。よう聞き分け。そもそもではなろうまい。俺が/\と言うてもなろうまい。これからよく一つ/\理を聞き分けてくれ。育てば育つ、遣ろうと言えば取らんと言う。遣らんと言えばくれと言う。皆々それぞれこの理から調べ。何がどうとは言わん。心だけの順序を、一寸皆の者に知らしておく。
 明治32年5月31日
 前増野のお指図より、城島の事情につき願い。(段々本部役員協議の上、城島分教会の事であろうとの事につき願い。 「今分教会にては未だ会長定まらんにつき、後任とすべき人はたゞ今にて三名あります。山田伊八郎は古き人なり、又加見兵四郎は講社多分あり余程道のため尽力のせる人なり、又峰畑為吉は副会長の名もあり教会に余程功ある人なり。目下取定めに心配致し居ります。この処願い」。
 さあさぁ尋ねる事情/\、いかなる事も万事尋ねにゃ分かろうまい。身の内障り付けたら尋ねる。尋ねたら指図の理に及ぶ。指図から協議を始めて、事情よう聞き分けてくれにゃならん。道理であろう。数々は言わん。道理を外せば切りのなきもの。道理に外れる理はない。この道はどういう処から始まったか。値打ち(の)あるだけは誰でも買う。なれど、年限の理、心の道がなくば、(買うだけの)理はないもの。今はどんな所(で)あっても、元というは小さいもの(である)。なれど、なかなかの理やで。元(が)分からんようではならん。ぢば始めた一つの理を聞き分け。指を折って数えてみよ。何年後(の年を)数えてみよ。二年や三年で成ったものやあろうまい。誰がどう(である)彼がどう(であると云うような)、名々勝手という理があってはならん。何ぼ賢こに生まれても、教えにゃ知りゃせん。聞かにゃ分からんで。どんな者でも、聞いて一つ、通りて(一つ)年限重ねて一つの理という。何遍尋ねても分からせん。もう一遍協議をし直せ。向こに(協議を)せいとは言わん。ぢばからこうと言えば、背く者はあろうまい。治まるものやろう。皆々協議をしてくれにゃ分かろうまい。
 山田伊八郎教会長に定めたき儀願い。
 さあさぁ道というものは、一時に付いたものやない。一里届き二里届き、五里十里届き/\て道という。元や小さいものや。万事何かの処も、この心得を以て取り運んでくれ。




(私論.私見)