明治28年6月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「明治28年6月分お指図」を確認する。


 (6月)
 明治28年6月4日
 桝井伊三郎母きく71才、身上願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、さあ身上これまで何度一つ/\指図/\以て、長い間道すがら通り来たる処、名々何も思惑あろまい。日々結構暮らすところ、身上一つ心得ん、尋ねる。尋ねば、事情一つ諭しおこう。よう事情諭してくれ。長いと思えば長い。事情によって何処もこれだけ諭し、楽しみ一つ聞かし、不自由なきまで長いで長いで。頼り楽しみばかり聞かすがよい。
 押して、世界の道願い。
 さあさぁまあ何も急く事要らん/\。事情一時以てどういう事はない。又候一つ事情変わらんというは、安心という。これだけ一つ諭しおこう。
 明治28年6月7日
 河原町分教会治め向きにつき願い(平野楢蔵、桝井伊三郎両人より)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁ何処にも/\とんと/\事情よう心に覚えありながら、事情何ぼありたて、大方理を拵えるから、どうもならん。皆な合うようするのは、聞き分けたんや。何ぼう何処に講社ある、彼処に講社あると言うても、元一寸したところから始まり。遠く所言うまで。何ぼ近いと言うて鮮やかと言えん。よう聞き分け。一つから皆な兄弟集めたる。皆な元から子供育てるは理なれど、元親から子供粗末にする者あれば、又子から親粗末にする。皆な合わす理なき処から、心合わん処でける。よう聞き分け。一つの理から一つ心、それから集めて諭したる。元から先、又先から事情、よう聞き分けて事情計るなら、治まらんではない。これだけ諭しおこう。
 平野、桝井明日から行く事。
 さあさぁ行て万事の処一つ/\立てる処は立てにゃならん。又諭す理聞かにゃならん。先知らず用いた分にはならん。合わん/\の事情、これだけ事情聞き分けてくれるよう。
 明治28年6月8日(陰暦5月16日)
 豊田村より三島村道路二間道路に取り広めの願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあこれまで計り難ない理である。刻限/\日柄旬々の理という、どうならどうと事情理に成って来る。成って来るが、前々一つの理と話しの理合うか合わんか、どんな理も、世界どうでも成って来る程に。一時以て一つの理、もう一段という、掛かる処何時にても掛かるがよかろう。許しおこう/\。
 明治28年6月8日
 高安分教会、敷地地所転地の儀心得まで願い。
 さあさぁ事情尋ねるところ、一つ成る事ならどうでも成る。一時一つ談示治めて諭しという。気掛かり何の苦もなく、事情になると、しっかり聞き取りておけ。
 明治28年6月9日(陰暦5月17日)
 本席、御身上の願い。
 さあさぁ尋ねるところ/\、さあ尋ねば一つ事情も諭しおこう。日々の事である。朝はどうなりこうなり、夜明けたら勤める/\。どうもなあ、事情によって勤まらん、又勤まらん思う中に、事情日々に待って居る。心に掛かりて事情一つ諭しおこう。何程日々に忘れられん。夜さえ明けたら、一時間二時間あろう。一度千度に向かうよう働かしてある。一日の日ゆっくり楽しみ、万事のものは与えてある。日々働き事情さして、一度何処へ行きて悠っくり。何処へこうして立つ日、余儀なく勤めにゃならん。長い間道すがら、今に見れば、蝶や花やと見える心の理、一寸掛かりもう何でも彼でも育てにゃならん。あちらではぼしゃ/\、一寸の道の踏み留まり、夜も寝ずに運んで振り替わってはならん。楽しみ事情も諭さにゃならん。じっと三百六十日、五十日一寸些か。一時間二時間、一寸休めんと思う。遠く所へ出るとも、心に理が忘れられん。これを聞き分けてくれ。
 押して願い。
 さあさぁ又事情尋ね返やす処、身に障りどうであろう。こういう事で日々思う。尋ねば、諭し通り、一日の日も悠っくりと、どうで御座ろう。これ一つ諭したら、いかなる理も分かるであろう。
 明治28年6月9日
 本席、西宅の釜屋立て替えの願い。
 さあさぁ尋ねる処、こゝ具合いが悪い/\と思う処、してやるがよい/\。許しおこう/\。
 明治28年6月9日
 普請小屋及び木材小屋東隣り地へ持ち行く願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、さあ何処なりと当分の処、あちらへやり、こちらへやるのが仕事や。何にも構わん。日々の仕事や、許すで/\。
 明治28年6月9日
 豊田の道路中石橋架する願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあ事情尋ぬる。一時に委せたるによって、何時なりと掛かるがよい。
 明治28年6月19日
 午前、本席、御身上願い。
 さあさぁ日々の処/\、さあさぁまあ一日はよい/\。これ日々経つ。何かの事情、どうでもこうでもできにゃならん。今日の日が余程の事情なればこそ、勤めさしてある。夜分堪えるに堪えられん。身上に事情ありて堪えられんやない。心に事情ありて堪えられん。難しいして行けば難しい。隠居分と言うたら、これでこそ隠居分かと治めてやってくれ。夜々の思やん誰に相談する間もなし、一日経ち/\半期も経ち、一人の心日々には十分と思うて暮らして居る中に、一つ心という治まらん。どうもなあという事情できてから、どうもならん。この事情早く聞き分けてやれ。
 押して、政甚縁談の事情願い。
 まあまぁそれは言うまでやない、尋ねるまでやない。遅れ/\、遅れた上も遅れた。指図を以て治めるなら、治まるなれど、風に誘われる。善き風に誘われん。風に誘われたる理は堪えられん。早く一つの道に治まるなら、一日の心の休まる日があるなれど、とんとどうもならん。善き理に治まらん。一つの道善き道に治まらず。そんなら指図というは要らんものや、と言うやろう。指図に取りよう一つの理取り違い、それから聞き分けるならどんな理も分かる。尋ねてこうと言う。指図を以てこうと言う。心を以てこうと言うや、指図は要らんもの。これが堪えられん。要らん指図は幾度尋ねたとて同じ事、理と/\分からねば、すっきり分からん日がある。これ一つ、よう聞き分けてくれにゃ、どうもならん。
 明治28年6月19日
 教長より部下の道のため熱心者へ金一千五百円御下与に相成りしについては、如何致して宜しきや願い。(教長御全快に付御喜びとして御手許より一千五百円を道のため尽して居る者へお下げ下さるにつき、本部よりも一千五百円足して下げるもので御座りますや、又教長の分だけで宜しう御座いますや)
 さあさぁ尋ねる処/\、まあまぁあらあらの心、あらあらの理が分かりて来れば、双方分かる。双方分かれば、又一つ分かる。皆んないかな理もどんな理も皆な分かる。分かる/\ではそら分からん。どうして/\こうして/\、自分の心だけ一つ世界の処事情にして、世界のところ見分け。いかに果たした者多分ある。見分け/\が見分け難くい。お前の方何人、その方何人、見分け難くい。あちらの方こちらの方から聞く。こちらの方はあちらの方から聞く。そうして見分けてやらにゃならん。たゞ頂いたら、有難い/\と頂く、ほんの心だけにしてくれるがよい。どういう者もある。助けにゃならん者もある。その時はその心を持って運んでくれ。
 明治28年6月21日
 家田市太郎30才、身上願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、さあさぁどうも身上一時迫る処どうしてもいかん。いかんから順序基づき、一寸印しあるようなものなれど、身上難しい。又大層一時事情である。これまで不足ない時は、何も思やせん。なれど、不足なるから、頼まんならんようになる。一時迫り切りたる身上、鮮やかというはない。所へ行てぢば見てと言う。そら成る程なれど、成らん事情はどうもならん。一時成りてどうと言うやない。事情は余程大層。又中に内々何でやろ。道の中にこういう事。内々やない、世上まで理を拵える。因縁事情、これ事情早く事情/\。
 明治28年6月21日
 上村吉三郎、身上願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、これまでに何度/\幾度事情なれど、道なき一つ道と言う。一日なりと/\楽しみ/\ようよぅの事情、これから長らくと言う。一時以て不足なると思う処、名々心一つである。有るも一つ無いも一つ。心事情と言う。これ一つ諭しおこう。心まで身の内不足、世上事情あるによって、早く事情運んで、事情は名々有るも一つ無いも一つ。これ一つ発散したなら又一つ事情、これだけ諭しおこう。
 明治28年6月23日
 兵神分教会、教会に何か違いあるので御座いましようか、又疑うや御座りませんが若い者が一人出ましたのであります、右事情伺い。
 さあさぁ尋ねる処/\、どうもこれ日々の中にどうも心得ん。いかなる事情、互い互いどうも分からん。発散せん。出る者又入る者、疑うやない。よう聞き分け。出る者も入る者も疑うやない。これ聞き分け。幾分名々の者、又中に取り直し、掛かる事、因縁。為す事、因縁。やれやれこれ事情払ろたか/\。勇んで来れば案じる事はない。どうやろ、入ったんやろか。名々治め扱い尋ねる。尋ねば一つ諭しおこう。名々それぞれ談じ合うてという処、一つこれ持って居れば何も不都合はあろまい。これ一つ諭しおこう。
 明治28年6月23日
 南辰平妻さと61才、身上願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、身上不足なりたる理を尋ねる。長らえて道なら、余程困り居る。よう聞き分け。十分あちら尽すこちら尽す、又運ぶのに、どういうもので内々不足なる、なる、と思うところ思うまい/\。言う中々思うは心なれど、心取り替え。よう聞き分け。何でも助けにゃならん助からにゃならん。心の中に長引く理、よう聞き分け。まあまぁ世界の事情から取りて治め。一時どうとはない。なれど大層。どうしたなら癒る思う中に、心に不足ないと思う。よう聞き分け。為す因縁事情、為す事ならどうもならん、と言えばどうもならん。先の切なみ、今の切なみと聞き分け。これだけ諭したなら又事情が分かるであろ。
 明治28年6月24日(陰暦閏5月2日)
 飯降政甚と宮川小梅縁談の儀双方内々運び致し本席教長本部員皆な心運び方致し結構と申されしにより御許し下さるや願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、尋ねる事情は言うまでの事情であろ。まあ一つこうという事情運び、十分運ぶ事情、縁談一つ、心と/\縁繋ぐ事情、心と心繋いだら生涯と言う。段々の道以て運ぶところ受け取る。又先々受け取る。事情今日の日というは聞いておかにゃならん。今日の日は曇りなく、理は十分理である。言葉一つ掛かりてくれ。第一心一人心、親という理思う。神という理思う。思うは鮮やか。思うは神の理、親の理忘れることなら道とは言わん。今日という/\理は委せおくによって、さあさぁ委せおこう/\。
 押して、その通り運ばして貰いますと願い。
 さあさぁ運ぶ一つの理、たゞ一つ理十分伝えて、そういう事なら生涯指図は生涯親の理神の理、その理知らねばならん。運んで今日という、旬という理一時に運んでくれるがよい。
 明治28年6月27日(陰暦閏5月5日)
 増野正兵衞、身上及びいと居所の願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、身上に障る、又障る。どういう事、何が違うてあろうと思うところよう聞き分けてくれ。もうこれ段々事情が忙しい。それに未だ忙しいすれば、悠っくりの心は治められようまい。こちらに居れば又身の内忙しい。こちら済めばこちらという。日々にこれ目に見えん事に急がしい。それにまだ急がしい。どんと一つ定め定めるという。早く/\これまで日々あちらもちょいと、又ちょいと、さあこれから仕切りて皆んな一つ/\の理を分ける。中々の大役であろ。皆んな皆な放っておけば置けることもある。中々ゆっくりの事情もあれば、中には目さえ開ければ忙しい。大役ならば大役の心を治めてくれ。幾名/\の事情なら日々は忙しいてならん。そこで、身の内は使い通しのようなもの、互い/\し合いもせんならんものや。用が欠けたら折角の事情もハアということもある。成るだけ遠くへ出でぬよう。それぞれ役々あれば心に映してくれ。身の処何も案じることはない。
 明治28年6月27日
 宇野善助、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、早くに尋ねば早くの事情、もうよかろうかと日々遅れたる。余儀なく事情尋ねる。尋ねば一つ指図に及ぼう。多くの中にも、何人という中の一人であろう。よく心の事情を改めてくれ。道のため尽した理は皆な受け取りてある。受け取りてあるならこそ、これまで段々どんな難しいところも連れて通りたのや。さあよう聞き分けてくれ/\。後々案ぜる事は要らん。身上の処は一日経てば、やれやれ頼もしいという心を定めるなら、又一つ。ほんにという一つの心も浮かぶであろう。
 明治28年6月28日
 津田政右衞門、身上願い。
 さあさぁ身上の事情、ならん/\の事情尋ねる。尋ねるからは、一つの理を諭そう。身上何であろう/\、どういうものであろう。痛み悩み困るところ、名々内々にもこれまで何をしたやらなあ、と思うやろう。一時なるとは思わず、知らず/\の理を思案せよ。これまで段々運ぶ尽した理は、十分受け取りてある。受け取りてあれば、何故痛み悩みの事情あると思うやろう。これ一つの理の取りようによりて、一つ。成るも因縁成らんも因縁。この事情の理は名々も諭すやろう。なれど、こんな事ではなあ、世上では何と言うやろう、思うやろう、という理は、更々心持たぬよう。名々内々も、知らず/\の事情を思案するから、助からんやない。よう聞き分け。これだけ諭しおこう。




(私論.私見)