明治28年5月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「明治28年5月分お指図」を確認する。


 (5月)
 明治28年5月5日
 午前9時半、平野楢蔵、身上願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、身上に心得ん事情いかなる事情いう。何が間違うたる。何か分からんからと尋ねる。それは十分の理を諭す。よう聞き取れ。思い掛けなき事情、一時一つ身に迫る。万事何かの処こうと言えばこうと治まる/\。皆寄り合うた理で治まる。他に事情ありてと思う。なれど、外々事情はなきもの。これまで大抵/\の事情、始め掛けたら治まる、治め掛けたら治まる、治め掛けたら治まる。前々にも指図したる。人間心で言うやない。これまで一つ/\何かの事も理で治め来たる。よう聞き分け。治め方の談示/\、幾晩運んで治まりてあると言えば、治まってあるようなもの。ほんの一寸の治まりである。身上から事情できて、ようようの道が一寸分かりただけのもの。万事心に掛けてどうこう思うは理。よう聞き分け。ぢば一つ屋敷の事情なら放っておかれん。さあさぁ指図という。その場で直ぐ調う事と、中には刻限の理でも遅らしたる事情があろう。あるから今日の日という。どうこう想像して、これは見て居られん、放っておけん。不自由して居るという。不自由というは、喰わず飲まずして居る者が真の不自由であろう。外々世界道のため喰わず飲まず通りて居る者もあろう。この屋敷に喰わず飲まずに居る者があるか。さしてもない、しても居ん。刻限話事情諭したる処、身上から諭す理、会議はく処の理、又々及ぼす席事情許してある事情ある。よう聞き分け。三年五年では不自由と言わん。これより一つ取り替えて、身上今日の日どういう事情さらさら持たず、身上ちゃんと治まってから一つ事情という。さあさぁ止めるやないで。罷めるやないで。さあさぁ又々一つ話しという。分かりてある/\という。必ず心に持たぬよう。指図は神がするのや。人間の理を以て諭するやないで。想像の中から理を拵える。集まる集まらんの事情を拵えたら、心に苦しむ理も拵えにゃならんで。
 押して
 さあさぁ皆んな一つよう聞き分け。思い過ぎてもならん、又思い足らいでもならん。この頃何よの事も指図で治まるから、年限重ねるだけは許さんで。これだけ指図しておこう。
 明治28年5月5日
 山田伊八郎及び小人三名の障り願い。
 さあさぁ段々事情を以て尋ねる。いかなるも日々あちらどう、小人どう、何人何人の中、いかなる事情であろ。何が違う間違うて居た/\。サンゲもなく余儀なく尋ねる処、よう事情聞き取れ。内々長らえて道すがら、長い/\よう聞き取らにゃ分からん。他に事情世界と言うであろ。世界の中、信心の場所/\、幾重信心の場所、段々尽したる処、よう聞き取らにゃならん。因縁世上諭する。名々代々も聞き分けにゃ分からん。これだけ道を通り、尽す理は受け取る。運ぶ理も受け取る。長い年限も受け取る。内々名々それぞれ子供不足どうあろう。思う理であろ。よう聞き取れ。人を頼むという。実の心と人を以て頼む心、実の理を頼む。実々その日/\の理を免がる。よう聞き取れ。又々一つの理を諭する。内々の用、よう仕掛けたる。元々の理の始まり聞き取れ。長い間であろう。ほのかの理であろう。理を見て年限の事情、これまで難儀奈落の理、この理を内々サンゲともいう。世上には何をせえでも時節、この道、長々の道によってこれだけ聞き分けるなら、内々タンノウすうきり。何名何人あってタンノウ。因縁の理を聞き分け。因縁のサンゲとも言う。内々案じる事は要らんで。案じてはならんで。
 明治28年5月10日
 教長、南海分教会にて身上御障りにつき事情申し上げ願い。
 さあさぁ悠るりと話しする/\。急えて話し難くい/\。他に事情世界事情早く運んで了うがよい。
 明治28年5月10日
 山田作治郎妻とめ前日身上障り有之し処、教長身上お障りにつき、分教会に於て後々の心得のためお指図願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁ万事の処はようよぅ以て一時/\。皆な済んだる処、又一つこれはと思うた日もあろう。又中にどうであろ/\。余程大変事情ありたであろ。日は安心なる処見て、これから先今までこれではなあと言うた理を以て、いついつまで取り計らえ、取り扱え。それで治まりつくであろ。案じる事案じる処一つもない。
 明治28年5月10日
 午後、教長、昨夜南海より帰部、御身上手足自由叶わぬ事情御願い。
 さあさぁ一時を以て尋ねる処/\、身の障りはいかなる事と皆な思う処、一時以て障りやあろうまい。前々事情一つ、ならん処どうなりこうなり治め来たる処、中に変わり、身に堪えられん処、何でも彼でも尋ね切りて/\。身に事情あれば放っておく事できん。一人掛かる処、今に今の理ではあろうまい。短い間と言えば長い間である。名々事情尋ね掛けるからは指図に及ぼう。身に堪えられん事情より改め。あちらちょい/\こちらちょい/\の事情諭してある処、ほんに成る程と集めてくれ。放っておけばおける事もある。なれど身上に事情あれば放っておくことできようまい。ならん事情(が教祖の)存命中の事情なら、(教祖)一人親と見て、ほんに頼り(として)治めたる事情(である)。又一つ代(が)かわりて事情と言えば、指図一条で運び来たる。これまで何ぼも幾重の指図もしてある中に、そのまゝの事情もある。よう聞き分け。人間心の理と又皆んな双方頼もしい理と聞き分けてくれ。一人に掛かれば一人に掛かりてある。日々身上に事情あれば勤められようまい。一人の心の理という。人間の理というは、よう聞き分け。多くの中に、どんな理もある。そのまゝにしておける理とおけん理とある。皆んなそれぞれそもそもの理では治まらん。人間一人の理察してくれ。人間の心を以てこうという理は、言えば成る程の事情もある。なれど、長う/\このまゝ放っておけば、どんな事情になるとも分からん。一時以て心の治まる理諭さにゃならん。安心さゝにゃならん。先は放っておかんと言うても、一時の心なくば、どんなタンノウさしても治まろまい。追々延べ/\の理は、今までは許しおいたる。なれど、ころっと一時成る程の理を治めにゃならん。気を休めさせ/\という理は、これまで幾重にも聞かしてある。今まで指図の理を外したのやない、外さしたのや。これ一つよう聞き分けてくれにゃならん。
 押して、安心は本席。
 さあさぁ皆尋ね掛けたら一つ/\分かるやろ。もうこうと言えばこう治め掛けても、どうでも治まらん。いずれ治まると言うて今まで捨てゝおいたる。どうでも治めてくれ。寄る寄らん戻る戻らん。戻ったかと思えば又出る/\。治め方一つで治まる。こうしてこういう事になれば、先々治まらん。先薄いという、先の理ある。先の事情があるで、早く取り替えてくれにゃならん。
 又押して
 さあさぁ皆な談じ合うてくれ/\。一人も隠し包みは要らん。皆んなそれぞれ事情以て話し掛けたら、こうなったという。身上に切なみ見て居られん。日々の曇り悩みは、なかなか大変長い間である。入り込んで段々諭す理から聞き分け。こうと言うても、又そうやないという事情を以て治めにゃならん。
 明治28年5月12日
 飯降政甚、東の方へ治まりて後を継ぐ事情運ぶ件願い。
 さあさぁ段々事情以て事情尋ねる処、さあさぁよう聞き分けにゃ分かり難ない。ものというものは旬がある。道理諭せば皆旬がある。旬が外れると、種を下ろしても生えるものもあれば、生えんものもある。旬が外れば覚束ないもの。どんなものでも旬が外れると、一花だけで落ちて了たら、どうもならん。これから一つの理を聞き分け。一時一つ分からんようになったらどうもならん。一つ大切々々心の理を静めて聞けば、これまでの理に鮮やか分かる。身の内切なみ病むも心一つ、難儀するも心一つ。よう聞けば早々一つ治まる。この事情聞き分けば分かる。事の集まる理、年限経ってどうもならん。年限経った中に喜ぶばかりならよい。口説きはすっきりならんで。年限経ってから功を積んだてどうもならん。有るうち見るうち楽しみ尋ねる理なら一つ受け取る。又一つ用いる。身上ありて楽しみ、身上ありて道である。これ一つ聞き分けてくれにゃならん。身の切なみありてから改めりゃ、どんな事でも改められる。
 西の方古き建物永尾よしゑの住居とする願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、協議として治まる。理を集めたら、善き事と思えば早く運んでくれ。中にしんの改める。どうせいとは言わん。身の内借りもの事情(を)諭したる。後々名々の物はないもの(である)。世界(には)、名がありて(本)性なきものあろまい。これ一つ考えてくれ(れ)ば分かる。よう聞き分けてくれるよう。
 梶本、まさゑ建物一軒建てる願い。
 さあさぁ段々事情尋ねる処/\、治まり次第/\。実を尋ねて治まり次第/\。治まる事情何時でも/\。
 政甚、東京より郡山へ連れ帰りある処、本部へ連れ帰る願い。
 さあさぁこれこれ尋ねる処、これも一つ話せにゃ分からん。何度も/\心定めずしてあちらこちら騒がす処、分からんは世上理である。又一つ大きようなものでも、旬を見れば小さいようなもの。人間の事情以てすっきり切り払うた/\。なれど神が繋いである。一先ず人間心で切り払うた。世上の理から切らにゃならん。又人のためである。一時以て尋ねる処、連れ帰れ/\。何であったやろうというようになる。連れ帰れ/\。
 梶本、まさゑの中調和の事情願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、よかろうと思う理が悪い。これはどうである。人の心は分からん。他によかろう/\、どういうものあれだけの事は何であろ。一つ理を一つで分からん。あちらの理もこちらの理も、二つ一つの理を寄せて何でも彼でも理を寄せて、それより集めるがよかろう。速やか治め掛けるがよかろう。
 押して願い。
 さあさぁ尋ねる処、どうもこれ一つようて一つ悪い。これ、どちらも聞き分けてくれ/\。仲好く治まる理、どちらの理も聞き分けてやれ。日々見難くい/\事情、とんと日々の心が治まり難ない。これであったか/\。一時の処早く治めてくれるよう。
 梶本、籍を本部内へ引き取りの件願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、これはどうでもこうでも、こうと言うたら治めてやらにゃならん。これ諭して、治めりゃ治まるような心を治めにゃ、治まらせんで/\。この屋敷鏡屋敷。曇りありては鏡屋敷とは言えん。言う事する事違うたら治まらせんで。これだけ諭しおく。遠慮は要らんで。遠慮するから治まらん。神の指図を受けて遠慮して居ては、指図要らんもの。後へ戻る方が多い。何もならんようになる。遠慮するから事が遅れて来るのやで。
 明治28年5月13日
 教長、御身上願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、身上/\これさあさぁ堪えられん/\。一時堪えられん処を尋ねる。双方の理であるで/\。双方の理というは、前々指図どういうものと、それ一寸には湧くであろう。旬という、一つの理を諭したる処から、万事世界にも一つ理がありて、今一時に掛かるとは思わず/\、一寸の事情ではない。案じる理もあろ。身上に一つどういうものと尋ねるも同じ事。早く万事の処、どれから眺めてもほんにそうやなあ、と明らか道を運んでくれ。こう言えばそんならどうなろうと又思うやろう。身の内障る。今一時の事情やない。なかなか長い/\事情である。前々事情ありて、又遠く所で事情ありて、戻る道筋の処よりよう思案せよ。これ聞き分けてくれねばならん。一人ではあろうまい。一つの事情、一時世界の処も成る程という事情、重々さあさぁ早く/\一つ事情。
 押して、院長でも招く事で御座りますや。
 さあさぁ前々事情運んだる処、一時伝えて早く運んでくれ。こうすればどうなると思うやろ。思たてならん。しっかり/\。
 押して
 さあさぁ事情尋ねる。身上どうであろ。案じる処の理を尋ねる/\。案ぜる処の理は一寸に諭し難くい。よう聞き分け。一段治まったら治まるであろ。これ一つ諭しおくによって。
 又押して、医者の事情願い。
 さあさぁ尋ねる処、さあさぁよう聞き分け。世上には皆なこれ何という/\、これ第一の道。今の一時やあろうまい。前々より諭したる。さあさぁ早く/\事情運んでくれ/\。
 引き続いて御諭し。
 さあさぁよう聞き分けておかにゃならん。一時なるとは思うやない。これ聞き分けたら強い話し。聞き分けなんだらどうもならん、弱い話し。これよう聞き分け。さあさぁ幾度思案したとて、こういう時は思案付かん。又言えるものでもなし。それより、一時も早く順序世界明らかという事情を運んでくれ。内々もよう聞き分け/\。よう定めてくれ/\。定めるというはどんな道、神と言う言う。定めるならよう聞き分け。成るも神成らんも神、成らん神なら要らん、と言うやろ。さあさぁ万事神一条の道という理を治めてくれ。これ一つ聞き分けにゃならん。
 明治28年5月13日
 夜9時半、教長、御身上大変迫りしにつき御願い。
 さあさぁもうよい/\。言わんかて分かりてある。今夜の事は分かろまい。いかなる事も神一条の道、神一条の理を立てるという事は、前々諭したる。今日になる、今日になるとは更々思うやないで。一時の処、身上迫ればどうもならん。何が違う、彼が違うとは、思うまで。これまで段々前々よりもくどう/\諭したる。今夜になりて、どんな事も思い出してくれ/\。
 押して、詰員一同御詫び一心の願い。
 さあさぁあってはならん/\。あっては気の毒や。皆な諭したる。一時を以てどういう事と思う。よう事情を聞き取って悟ってくれ/\。一時の処、事情は一寸、一つの理計り難ない/\。これから心得のため諭すから、古い者こんな事では/\と思うて通りて来た。経ったら安楽のようなもの。一時一つの思案。思案というては、この上の思案はあろうまい。一時どうなろうというようになれば、どうもなろうまい。早く/\と事情、これまで何遍諭したやら、これ知れん。よう聞き取れ。一時の処、どうなろうと思う。双方の心にとって皆々高い低いの理はない。ろっくな道なれど、勝手の理より段々高低の理を拵え、あちらへこちらへ擦れ、心の理は散乱。たった一つの理を、兄弟一つの理、後より出けた理もあろまい。先へ出けたという理はない。どうなろうと言うようになりてからは、どうもならん。皆な打ち捨てたる事情もある。よう聞き分け。続くだけは続かす。続かんようになれば、続く理を拵えておくから、何も案じる事は要らん。
 暫くして
 道を案ぜるやないで。道と一つの理とは、ころりと間違う。これだけ聞かしたら、確かに/\。
 明治28年5月16日
 畑林徳治郎、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁ余儀なく事情以て尋ねる処、どういう事であろう。一つの心を以て、皆々それぞれ聞いて居る。名々それぞれ諭して居るであろう。日々多く諭して居る理、名々理治め。身上不足なる。一度の指図一つの理、鮮やか思惑の理もあろうまい。一つ/\の心と言う。日々である。名々こうなると思う理、諭する理。為す因縁諭する。因縁と言うて了えばそれ切り。因縁ならば、前々事情によって身上に障り、段々内々運ぶ尽す事情によって選り出す。尽した理は一代やない、二代やない。末代捨てさしゃせん。よう諭してくれ。
 明治28年5月18日
 午後6時、教長、御身上今一段速やかならぬにつき御願い。
 さあさぁ段々事情尋ねる/\。もう大抵の事情はそれぞれ皆んな聞いてもあれば知りても居るやろ。皆な知りて居る。どういうもので身に迫り切る/\。これで大丈夫と思う。なれど、未だ身上迫る。もう一段いかなる事と尋ねる。前々事情以て諭したる処、成るも神成らぬも神、と指図したる。これからよう聞き分け。どうでもこうでも助けにゃならん、どうでも助からにゃならんが理。中に日々心病む処より聞き分け。神は捨てるという理はない。助けたいが一つの理、捨てる理はなけれども、よう聞き分け、日々皆んな残らず可愛理、日々可愛ならこそ、分け隔てないのが一つの理である/\。まあまぁ大切ない身体と言えば、もう一人取り返やしのならん理である。一つの理がどうも分からん。もうよいかと思えば又事情、一時の処はどうもあろうまい。なれどよう聞き分け。身の内障り、どうなってもこうなっても一つの理、切っても切れようまい。離すに及ぼうまい。この身上不足なる事情、よう聞き分け。もうどうなるか知らんというようなもの。一時の処出越して、遠く所より、道中ながらの事情鮮やか、内へ治まり、一夜明くれば自由ならんという処を聞き分け。一寸には行かん。案じると言えば案じる、案じなきと言えば案じなき、仕切った事はどうも一時の理に述べ難くい。この場に立ち並んだ者は皆な心の理は一つであろう。放っておかせんで/\。
 押して願い(談示の上取り定まりた処を早く運ばして行く事でありますや願い)。
 さあさぁこれまでの処、運ぶ/\処、もう長い間であって、どうも見難くて/\ならん。一つの理によってそもそもの理、どうもなあ/\。これまでに運び運んだ道がなあと思い思わした処、こうなってからは遅いはやいやい。ワヽヽヽヽ、ならん先にとこれまでに段々聞かしたる。ならんはやいやい、日々錆た理の錆は、磨くに磨けようまい。遅れた事情は急いだ処が定かならんものや。叶わんものや/\。
 押して
 さあさぁ尋ね返やす処/\、一日/\早く/\、一日も早くこうしたならばこうであろうかと思う処、理に理の迫りた処、今どうしようこうしようとまゝのものなれども/\、何程の処諭すとも、一時の処今の処では身に応えんと言えば、案ぜんと言えようまい。二三日の処心を合わせてくれよ/\。繋いでくれよ/\。何も道は案ぜるやないで。道という道は大きい処も少ない処もない。どんな危ない処あっても案じる事要らん、皆々世界打ち響いたる処、心に掛けぬよう。一時の処何も口説きは要らん/\。
 暫くして
 さあさぁ運ぶだけは運ぶが理である。放っておく事はでけん。一つ/\運んで又一つ話し、皆々心一つの理合わせてくれにゃならん。道治まりたら先々道という、心得という理が第一。目に掛からにゃ知らん、知らんという理は消す事はできん。身に付いた理であるから、消す事はできん。よう、これだけ聞いてくれ。
 明治28年5月19日
 陸軍恤兵部より、軍資献納につき明細書差し出す儀通知有之につき、如何致して宜しきや願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、尋ねる事情/\というは、それは一寸には何っから取りたらよかろう、どうしたらよいやらと思う。前以て献金。誰名前にして、名前なくしては出せず、教会は一つの元として、理を出した中には、陰でなあ/\。疑い心というは、世界でいろいろ細こうして、一つの理を運ぶがよかろう。
 押して、本部より分支教会の区別をして差し出して宜しきや。
 さあさぁ世界疑い心から見れば、何っからどうした。たゞ一つの理に運んで了えば疑いなきにしもない。前以て一名の名前にして出してある。この道は欲もなし、心から出たもの。そこで、これだけ誰がどうした言わずして、一名に治めたる。この事情も一つ話しせにゃ分かろまい。
 明治28年5月19日
 午後7時半、分支教会長一同帰部の上、教長御身上につき、本部員共に分支教会運び方将来心得事情願い。
 さあさぁ段々と事情運び/\、又事情に事情、皆なそれぞれ遠く所心事情を以て、一日の日に尋ね出る処、よう皆な一つの事情から、心という理を持ってくれにゃ分からん。もう穏やか行けば、穏やか心で、心を沸かさんよう。よう聞き分け。皆な説という理がある。どういう説もある。説聞いて段々事情できたら説だけやない。真の事情になる。真の事情になりたら、取り返やすに取り返やされん事になる。皆な兄弟連れ戻りたから、よう聞いてくれ。長らくの道の事ならどんな日もある。良き日ばかりなら良いなれど、そうそぅは行こうまい。よう聞き分け。慎みの心が元である。明らかというは慎みの心。一先ずは、怖わき恐ろしいという日もありた。実は天の理、天の理は誠一つの理と言う。一度二度三度は見許してある。可愛一条から許したる。なれど、心の理より起こる事は、皆な適わん。この道という、元は細い道(であった)。所にどうという(名のある)者もなし。今の処ようよぅ所々(に)道開けたる。これ一つ台として拡めば、段々(の)道と言う。これまでの処追い払われ取り払われ、どんな事情もありたやろう。なれど今日という、皆なそれぞれ理の治まりたるは真実(の)台と言う。よう聞き分け。これまで艱難の道を通したる。どんな日もあったやろ。何でもという(て通りた処に)は、世界国々(に)それぞれ多く道が付いて、一つ/\兄弟の元を拵え掛けたる。兄弟という理を聞き分け。人間という、元々一つの理より始めたる。兄弟なら兄弟という意味がなくばならん。なれど、中に兄弟(の)心が合わん者もある。皆なそれぞれ心より合わせてくれ。聞いたる者より合わせてやれ。そこで聞いたる理(を治めてくれ)。神の自由という。日々疑い(心)すっきり晴れてこそ(自由の)理と言う。

 身の内借りものの理は日々説いて居る。日々説かしてある。日々世界(に)理を(説き)出す。(その)元(が)分からんから皆な(引き)寄せたる。それぞれ心の理を合わすなら、どんな事も叶わんとは言わん。兄弟というは、今一時諭す理が兄弟の理(である)。成るも神成らんも神という理は、こうという精神を定めるなら、受け取らんとは言わん。受け取らにゃならん。受け取れば安心、皆な改めて定めてくれ。今の一時(は)どうなろうというように(切羽詰まるように)ならねば、後の理が分からん。後の理が分からねば、先の理が分かりそうな事がない。よっく(元の理を)後々思案して、皆な兄弟諭し合うて定めてくれるがよい。
 押して
 さあさぁ尋ねる処/\、どんな事情も諭してくれにゃならん。うっとしいような日でも、又照る事もある。陰ばかりやない。これ一寸諭しておこう。
 前川菊太郎、居宅新築願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、それは順序と言うであろ。さあさぁぼつぼつ一つ/\理を運ぶ。これ一つ担うておく。あちらも傾ぶかん、こちらも傾ぶかん。傾ぶいては身に持たりゃせん。これだけ諭しておこう。
 政甚、東の方本席御宅にて住居の事情願い。
 さあさぁこれまでの処/\、幾重の思案もつかず、心も定まらず、日々席勤め、一つの心というは、夜々の理には思い出し、心を病まして、どうも諭しもでき兼ねたる日もありた。日々遅れ/\て、とんともう分かろかと思い/\通りた。旬々という、旬に治まれば末代、と諭しおこう。神一条に濁り曇り更にない/\。なれど、取りよう伝えようによりて曇りが始まる。曇りては神の道とは言わん。よう聞き分けてくれ。道というは、どれから教えに来たのやあろまいし、元々始め掛け事情より聞き分けてくれ。神一条の理は真っ直ぐなもの。真っ直ぐなればこそ今日の道と言う。一つ治まれば末代の事情、これ聞き分け。分からんから分からんようになるもの。もう一つ分からんなんだら、すっきり分からんようになる。取り返やしのならんようになる。これ聞き分けてくれるよう。
 明治28年5月22日
 朝、前川菊太郎、副会長選定の願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、まあまぁどんな談示どんな事情、日々それぞれ心に掛かり、心使い、ようよぅ分かり話し合う処、尋ねた一条ちゃんと皆な戻らんという精神を定めて尋ねたら、こういう諭しは初めてする。会議/\と言うて働いても/\、用いて貰わねば働き損のようなもの。世界の道は実を働くで、鮮やか鏡屋敷の理も立つ。これまでの処は、何をしたんやらというようになれば、理の持て行き所はない。こういう話しは初めて聞くであろ。これより始め掛けた理に基づき、今までの人間の心を以てするから、神の理が欠ける。薄うなりてからはどうもならん。こんな事情初めやで。始め掛けたら治めにゃならん。まあまぁ一つこれもこうせにゃなろまいか、と思うやない。皆な指図する。これまで人間の心を以てするから、縺れ縺れて持ちも提げもならんようになる。これから始め掛ける。筆に留め/\。筆に留めたら、その理に定めにゃならん。夜も寝られん程会議をしても、用いねばどうもならん。縺れ/\の理はどうも受け取れん。受け取れんから困る日がある。取り返やす事でけんようになりたらどうもならん。まだまだだんない/\と人間の義理を持つからどうもならん。これまで席と定め段々話し伝えたる。何程留めても理が治まらねば受け取られん。不承/\の理は受け取れん。よう聞き分け。この者一人放っておけん。担い柱控え柱と言えば、皆な一時以てこうせにゃならんと思う処、今一時に聞いて、諭する事は一寸にできん。又々旬を見て話し、旬が来たなら刻限という。刻限は旬を外さんための刻限。刻限の話皆伝えて筆に留めてある。なれど、皆な外し/\て来た。筆に記しあっても、これは一寸こうしておこうと言うようではどうもならん。ならんからこういう事になる。刻限以ての話し、指図用いねば尋ねは要らんもの。今までの処過ぎたる話、取り返やしはならん。何でも彼でも助けにゃならん、助からにゃならん。なれど、助からんというはどういうもの。よう聞き分け。これまで長い道中という。どうしよう知らんというような日もありた。指図これなら違うまいと、これまでの刻限調べば、成る程こうという理も分かるやろ。これ分からねばならん。これから話しする。よう聞き分け。みんなそれぞれ皆なまちまちの事情改めて、一時を以て掛かれども言い難くい/\。なれど、要らんとも言い難くい。刻限を以て諭そう。刻限何時とも分からん。筆に留めた理より頼りにさえすれば、何も言う事はない。なれど、刻限の指図、ぐるぐる巻いておいて納い、紙の色の変わる程放っておいてはどうもならん。そこで、これまでにも遠慮気兼は要らんと伝えたる。遠慮気兼は理の集まらん種である。夜々費やした処が何にもならん。これよう聞いておけ。
 押して 第一、たゞ今の御諭によれば後々談示の点も刻限で御知らし下さるや。
 さあさぁまあまぁ尋ねる処/\、分からにゃ尋ねにゃならん。分かるまで尋ねにゃならん。前に尋ね出した理は急いで急がん。刻限に知らすという、後々の理はこうという事情なら、続いて諭すによって、思惑通り尋ねるがよい。
 第二、本部会計一手の事情。
 さあさぁそれは/\よくよくの理を集めてくれた。それは十分待って居たわい/\。遅れてあるから、こういう事になったのやわい/\。それはよう集めてくれた/\。さあさぁ許そう/\。
 第三、本席の宅を政甚の名前に切り換える願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、一屋敷/\幾重の棟数、一屋敷/\幾重の棟数/\、どうしたさかいに誰の物と言うやない。なれど、世上世界の理もある。又人間には一名一人の理のあるもの。それから聞き分け。一時尋ねる処、どうせいこうせいとは言わん。どちらへした処が同じ事、中にそれぞれ合う合わんという理はどんならん。こうというは理である。席という。(教祖は)万事の処(を本席に)聞かせおいて、事情一寸暫くの処、扉を開いての働き(をしている)一代ではあろうまい。後々続いて又代という。後々代、それなくばなろうまい。一時一つどうという、堅き理を諭するにはこうならこう。今日の日は子供に一つの事情、一寸一日二日三日が早い。治まったら早くするがよい。
 続いて御諭し。
 もうこれ程のうの旬の日が来たるから、早く見分け聞き分け。こうと言えば理を運んでくれ/\。一年の間どんな苦労を見せたやら分からせん。
 第四、梶本、まさゑの事情願い。
 さあさぁ指図/\、前々の掛かり一つ縁談皆な諭したる。誰々との縁はない。あちら伝えこちら伝え、やれ嬉しいと理が合えば、十分の縁と知らしてある/\。それが生涯の縁と言う。一時尋ねる処、将来の理に治まらねば治まろうまい。この屋敷十分と思うた中に、どういうものと思うやろ。無理という理は治まらんと言う。一つ話の理になるやろ。神様の指図ならばと言うても、後々事情拵えば止めるに止められん。こういう事になれば、ほどいて了うてやれ。あゝいう風になりても後々は親切やい、成る程という。夫婦の中切れたという。夫婦の縁はなくとも互い/\兄弟という縁は結んでくれ。鏡屋敷、これまで夫婦の中罪の絶えもなき日を送りた。なれど、十分なら運ぶがよかろうと諭したる。なれど、よかろうと思うた理が悪くなる。不承/\の理は治まらん。すっきりするがよい/\。ぢばならこそなあという。親切やい、互い/\これが第一である。こうと言えばそうするがよかろう。
 第五、上田ナライトの事情。
 さあさぁこれも/\埋れたる/\。埋れたるも埋れさしたのや。こういう道であると、二度三度も運んでくれるがよいで。
 第六、山中忠七居宅の事情。
 さあさぁ尋ねる処/\、もうこれ先々の日は分かりてある。知れてある。そこで綺麗な所気楽な所拵えてやってくれ。前々の掛かり、掛かりの道という。これ喰べたいと言えば喰べさし、飲みたいと言えば飲まし、寝る事できりゃよい。日々の日、大抵気楽にしてやってくれるがよい。
 明治28年5月23日
 山沢ミキノ、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、小人事情心得ん尋ねる。事情いかなる事情、小人たるどうも心得ん事情じゃなあ。尋ねば一つ事情、どれだけ事情、日々事情である。内々一つまあ、こう内々の処、事情身上案じる処、小人身上に一つ尋ねた処、いかなる事情である。一名二名どういう事である、一つ諭そ。事情案じる事は要らん。成る一つ、成らん一つ。まい/\一つ諭したる。聞き取ってくれ。一時なったると思わんよう。親々定めてくれ/\。
 押して願い。
 さあさぁ尋ね/\にゃ分からん。いかな事も夢に知らせ案じおきたる。成る程これであったか。これまで知らなんだ/\。夢々一つの理、見る一つ聞く一つ、いかな理も悟るであろう。
 明治28年5月26日(陰暦5月3日)
 裏筋道路開き壁をする事願い。
 さあさぁ長らえて事情、それぞれ順序一つの理、心おきのう治まれば何時なりと/\。
 明治28年5月26日(陰暦5月3日)
 本席、地所東足達保治郎所有之地所買い入れにつき、川筋へ石垣する事御許しの願い。
 さあさぁ尋ねる事情、追々ぼつぼつ掛かるがよい。許しおこう/\。
 明治28年5月28日(陰暦5月5日)
 朝、教長、御身上の願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、さあさぁどうもこれ一つ思やん分かろうまい/\。身上に一時これどうなろう知らんと言うた処、幾重/\の理は諭したる。皆なそれぞれ談示の理を治めて事情運べば、成る程と言えば身上は楽々なれど、一つ/\の理を思い、誰と/\の思案はあろうまい。二人事情の思案、我も思い俺も思い、先々は何も言うやない、思うやない。これから先は陽気ぐらし陽気遊びという、楽々の心を一時定めにゃならん。この理を諭しおこう。
 明治28年5月28日
 永尾せつ、身上よりたつゑ身上に罹かり両人速やかなれば又々よしゑ身上に罹かりしにつき願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、まあまぁ身の内さえ速やかなれば、尋ねる事あろうまい。身の内迫るから尋ねる。尋ねる時の心というは、いついつ(までも)生涯定めると言うなれど、(身上)速やか(に)なれば、(心定めの)事情(も)日が経ち、月が経ち(するうちに)、ついつい忘れる。一度や二度は皆な許したるなれど(重なればどうもならん)。難儀さそう不自由さそうという理は、親々の心にはないなれど、難儀するは可愛い一条から。可愛いという理から身上に悩み掛ける。よう聞き分け。なれど、段々天の理に迫れば、どうもならんようになる。一時定めたと言うたら、何年経っても変わらんのが生涯(の心定め)と言う。人が知らんと思うても(神は知っている)。名々心で夜々思案すれば、千里離れても思案はつくやろう。さあさぁよう聞き分け。さあさぁサンゲ/\/\。
 明治28年5月28日
 上村吉三郎家内、目の障りにつき願い。
 さあさぁ尋ねる処、身に一つ心得ん事情いかなる事であろ。尋ねる処一つ事情、一つ事情よう聞き分けてくれにゃならんで。まあ一つ所/\、幾重事情ありて/\目に見て一つ心、見ずして一つ心、この事情一寸分かろまい。身上理から一つ/\改め。どんな事も分かる。よう聞き分け。身上事情ありて尋ねる。こういう事どうと断じるまで。名々事情は、数々ありて見難くい事情明らかするが事情、事情を以て一つ聞き分け。身上の処なれど/\、あれど、まあ暫く/\尋ねる。まあ案じる事要らんという指図及んだる処から聞き分け。これからどういう事も、名々不自由厭わず、人の不自由思い、これ治めてまだまだと言う。身上案じる事要らん/\。内々事情一つどうやろう、うっとしいという処改めて、諭したる事情はいついつまでも同じこと。よう聞き分け。案じること要らん/\。
 明治28年5月29日
 江藤すゑ、縁談事情願い(東肥支教会)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、縁談一条理を尋ねる。良き事という一つの理、又一つ治まる理と、それぞれ理を運んでこうと言うならこう、良き日なら生涯言う。よう聞き分け。一時以て尋ねる処、事情は皆な重なる理と又義理という理、これ取り直して、取りてから運ばにゃならん/\。
 押して
 さあさぁ一寸以て尋ね返やす処、こうやない一つの理思う思われん。これ一つ一寸難しい。そこで、よう聞き取らにゃならん。それに何でもというこの理、取るに取れん。これ一つ委せおくによって、聞き取りてくれるよう。
 又押して
 さあさぁあらあら理諭したら、大抵皆な分かる。
 明治28年5月29日
 西松太郎、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、身上に心得ん事情名々事情、さあさぁ他に事情一つと言うであろう。一つ事情聞き分け。何故なると必ず持たず、皆な内々それぞれ深き事情諭す中に、面々なあと、これ第一見にゃなろまい。何でなる、又他に事情どうもなあと、思う理であろ。よう聞き分け。皆なこれどういう事もなると思うな思うな。為す事情説いて居る。説いて居る理は、又内々にも取らにゃなろまい。尽した理は日々、運んだ理は日々受け取る。そんなら不足なくば尋ねる事要らんと言う。よう聞き分け。尋ねたら一つこういう指図ありた。身上に障り思案する。一つ分かろまい。皆な為す因縁、諭す因縁、内々因縁、これ分かろうまい。諭す中に、これ一つ分からんで。よう聞き分けば、皆な因縁のサンゲえと言う。しいかり聞き分けてくれ/\。
 明治28年5月31日
 夜10時頃、教長、脳の芯痛むにつき身上願い。
 さあさぁ事情尋ねる/\処、さあさぁ事情尋ねる。心というは余儀なく心であろう/\。身の処切なみ一つ事情今日はどうであろう、又明日どうであろう。日々思う処/\、又一時どう、日々であろう/\。ようよぅ一つ理それぞれ所にては皆な取り決まり、談示一つほんにそうやなけにゃなろうまい。一つでなろうまい。一つ諭すによって、よう聞き分け治めてくれ。身上切なみいついつまでにはなろまい。これまでちゃんと済んである。身の内切なみなけにゃ楽しみ諭す/\。神一条実と取りて治めてみよ。又しても苦労は、心で苦労して居たのや。楽しみ(の)心(に)改めたら苦労(は)あろうまい。陽気遊びと言うたる。陽気遊びというは、心で(案じを)思たりして居た分にゃ、陽気遊びとは言えまい。これから(も)心に悔しみありては、陽気ぐらしどころやない。早くにこれだけ分かったこっちゃ。分かったら、日々飲んだり着たり、いついつまで楽しみ。これ一つ聞き分け。一時早く諭してくれにゃならんで。




(私論.私見)