(9月) |
明治23年9月1日(陰暦7月17日) |
中山会長、胸のつかえ咳出で身上御障りにつき御願い。
さあさぁ段々身の処尋ねる、尋ねにゃなろまい。前々に一つの事情あって出越す処、理を許し、遠く出越してから大変な事情を思う。これ聞き分け。一寸には大層のように思う。時々道を以て諭したら楽しみの事である。名々の事情聞いて治めて居る。道は幾重の道もある。なれど俄かな道なら心働かせねばなろまい。いつまでと思えども身上に不足あればどうもなろまい。生身の身体なら俄かにどう成るとも分からん事が、心に治めて居るやろう。思えば末々の楽しみの理を治めにゃなろうまい。今見て言うのやない、今聞いて言うやない。どんな所がないように成るやという事は知らしたる。世上の心に一つの理をたゞせ。身上一ついついつ身上大丈夫と諭したる。身上一ついついつ身上障りと言えば、よう聞き取りて身上案じる事はない。身上大丈夫と諭したる。身の障りと言えば、時間という事情はたゞ一つに止まるという。しっかりと聞き取って難しい日があるで。これは道が一つの理を治めて居れば、どんな難しい道でも通すで。さあさぁ前々の身上から刻限の事情。理を合わせ道も楽しみ、理を治めるなら身は直ぐと治まる。 |
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明治23年9月1日 |
梅谷四郎兵衞、身上願い。
さあさぁ身の処尋ねる。よく聞き取れ。よく諭してくれ。それぞれ段々内々事情、いかなる処、十分どうでもと思う処、どういう事も迫り、ちよ/\指図する。一時と言えば又速やかと言わん。案じる事は要らんと言うた。道に案じる事が要らん。身の内から事情治めにゃならん。何ぼ聞いたかて聞き流しのようなものや。成るよ行くよ/\と、今年行かねば来年という。三年五年十年仕切りた事はいかん。固まれば固めにゃならん。固める理を見ていかなる事情という。急いてはならん。思うように行かんが理、月々年々の理を以て、これを見て理を治めてくれるなら、身は治まる。案じる事は要らん。 |
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明治23年9月1日 |
村田すま、願い。
さあさぁ身上に心得ん事情を尋ねる。いついつの尋ねる。幾重の思案すれど、身の処どうでも心得んという。よう事情を聞き取れ。まあ古い事情と長らえての中、話したる理がある。心の理は治まって日々という。なれど日々身上心得んという忘れられん。夫婦という、元々という、いついつまでやない。前々古き事情に諭したる胸が分かる/\。古き事情に諭したる理がある。ほのかの理続く/\、代わり/\の理が続く。身上に心得んと言えば心に掛かる。身が速やかなれば心が進み、こうして居れば楽々という。夫婦長らく、楽々の理は諭してある。三日の間よう思案をしてくれるよう。 |
押して、屋敷へ引寄せで御座りますや願い。
さあさぁ指図一つ、身上に不足は何の楽しみもない。一日や二日三日のところなれば、速やかなればそのまゝなれど、長らえてならば日々気に掛かる。楽しみがあろうまい。 |
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明治23年9月2日 |
夜11時、刻限。
さあさぁ事情急ぐからぼつぼつ話しする。さあさぁこれまでというものは、まあ古い事もどんな事も説き諭してある。いかなる処も説き諭してある。これからの事情分かろうまい。その日/\の処が見えん事にはいつの事やら分からんから、一寸話しておく。これからの事情はころりと変わる。一寸どういう事と思うか分からんで。もう何とも思う事は要らん。変わらん事には、これまでの残念晴らせん。話しの事情変われば、中にはちよい/\との話し聞く。ほのかの話し、これまで書き写したるあらあらの話し、こういう事もあった。これであろうか、あれであろうか、日々聞いて居る。さあさぁ事情変わる。まあ暫くの間なりと思う事情どんと変わる。どんな道を変わるとも知れん。どんな所がないようになる、これだけ残った、これどういうものであろう。これからすっきり思わく通りにして了う。まあ何たる事情、詳しい説いてつけたる道がある。日々に心にあるなら何にも案じる事は一つもない。雨が降る/\。どれだけ降るやら雨が降る。一夜の間にもどう成ろうと思う。そこで雨が止む。まあ晴天という。晴天となれば、高い山から見れば、あちらも鮮やかすっきり見える。思うようにすっきり掃除して了う。世界中自由自在、中に速やか思うようにない。高い所では一つの話しがある。話しあっても話し一条で治まる。さあさぁ怖わや恐ろしやと、前々諭してある。一日の日と言うてある。一日の日は一代と取れ。一代の道にはいかなる道もある。すっきり洗い替える。世上初め難しい道と言えば怖わがる、嫌がる、淋しなる。これ三つの理一代と取れ。古い/\もの、どんな古いもの、何が古い古いものという、何が新しいという。新しい道は通りよいと皆な思う。なれど新しい道は通り難くい。古き道の理を思え。話し/\の理よりも日々という。さあさぁ帰るを待ち兼ねた/\。刻限の理を以て話し掛ける。判断のつく理もあるつかん理もある。今までという。今までは撫で摩りをして通りて居た。なれどこれからいついつまでも撫で摩りはせぬ。出る所はすっきり落して了う。撫で摩りをすれば高い所より下ろす。低い所へはどうしても手が届き難くい。高い所はすっきり取って了う。すれば低い所は均れるであろう。変な話しと思うやろう。世界すっきり均らす。これだけの話ししておこう。 |
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明治23年9月3日(陰暦7月19日) |
教祖の墓所へ玉垣を造ってしるしを建てる事の願い(前に古いという事情のお指図につき、中山会長初め役員一統会議の上願い)。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあまあよかろ/\と思うところ、まあ一寸暫く控えるがよい。 |
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明治23年9月3日(陰暦7月19日) |
中山家先祖の霊を、教祖の御座所のわきの方へ御祀りすることの願い。
さあさぁまあ暫く/\そのまゝ/\、暫くそのまゝにするがよい。 |
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明治23年9月3日 |
お指図を願うには、今日までは、その事情を本席へ先に申上げて居りましたが、これからは本席へ事情申上げずして運びて宜しきや伺い。
さあさぁもう席の事情、席の事情、さあさぁどんな事でも、人間と人間との事情はすっきり要らん。席の上の事情、人間と人間との事情にて、人間の理があろうかと、そう疑いあってはどうもならん。真実がない。ついで/\の事情はすっきり受け取らんで。何遍/\の事情にも諭してある。当座/\はよいなれど、直ぐ忘れて了う。成ると成らんの指図はどうもなろうまい。濁りに濁りて、又濁りて何度も読み返やさんならんやろう。よう聞き分け。もうどんならん、どうでもどんならん、と。互い/\事情を運んで分からん時は、真実尋ねば少しの理で分かるやろう。西と諭す、東と悟りてはどうもならん。さあさぁこれ事情を見分けてくれ。刻限と言うて急ぐ時と、又いつの事情と。この頃は刻限は聞かんなあと言う。刻限来れば放っておくにも放っておけん。今はどんならん、後の事という。刻限/\、席にはとんと、今日は速やかという日はないという。その筈や。刻限夜も昼も身のところに緩みは一寸もない。人間では心がいずむと言うなれど、いずむやない、用向き/\。人間の理でも一つの用が重なりゃ、又後々と言うであろう。今日に調う日もある。又調わん日もある。この理をよう聞き分けてくれ。 |
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明治23年9月3日 |
山中忠七、古き道に肥を置き尽したる人につき取扱いの儀願い。
さあさぁ古き事情/\という。古き事情はそれぞれに皆な聞いても見ても居るやろう。指図がのうても分かってあるやろう。古き事情にて(道が止まってある者が)一二名(ある)という。前々最初という、紋型なき処(からの道)は神が始め(た)。どっから掛かろにも(成らず、中山家を)すっきり難渋人同様に落して了うた。その(難渋の道中の)日というて(も)誰に(助けを)頼んだ(りした)のやない。(助けを)呼びに行たのやない。因縁/\の事情にて尽して来た処(である)。古きというは年限経ったのやない。今の処は別席するはまだ早い。日々の処タンノウするよう。前々以て一つの理を運べばタンノウ、日々にどうするもこうするも、前々の道を運んでくれるならタンノウする。(秀司、こかんの)二人/\の心(をもって)、深き処を通りたる処(を思案せよ)。三名三人の中では、余儀なき理を結んである。これは未だ説いた日はない。その日来にゃ分からん事情によって、蒔いた種も遅れてある。楽遊びというは、あの者一人やで。外にはないで。 |
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明治23年9月3日 |
橋本清の事、上原佐助伺い。
さあさぁ遠く事情/\運ぶ処、何程大きい事情でも、満足一つの理を運べば、一度又々という。その心ばえの事情を運んでくれるがよい。 |
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明治23年9月3日(陰暦7月19日) |
橋本清、中山会長の仰せによって東京に滞在、この度神官教職と分離の事につき、本局管長の御談示によって残りあり、呼び戻しの書面を出しまして宜しきや伺い。
さあさぁまあまぁじいとしておくがよい。急く事は要らん。世界の処何ぼ抑えようとしてもいかん。道は世上へ出したる。ようこの事情を聞き分け。世上人間の理が混じる。尋ねる上は又諭し、事情急くというは、尋ねたらこうであったかと、これまで運んだ処分からん。よう聞き分けてくれ。 |
同日、神官教職分離非分離一件につき、内務大臣へ親展書差し出して宜しきや願い。
さあさぁ事情が分からんか。よう聞き取れ。応法はタンノウの道にやってあるから、応法は世界事情だけ運んである。神一条の道はまだまだ何とも言う事要らん。タンノウさしてやれ。代理ではいかんという諭しをしてある。タンノウだけの理は許してある。 |
押して願い。
さあさぁ道理上だけ許してあるから義務という。そこは談示の理に運んでくれるよう。 |
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明治23年9月3日 |
朝、上原佐助、願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、身の処にどうも心得んという。尋ねるところ、内々の事情、遠く事情、内々もうもぅ待って/\一つの事情、又一つには、運び掛けたる事情、ほんの満足をさす理を許してある。心胆一つの理は応法という。どうでも/\というは世上、心の内は、神一条の道は今と言う。今と言えばよう聞いておけ。身の処に一寸印し、印しあれば尋ねる。尋ぬれば諭そ。諭さば皆んなよう思案せよ。今という今は応法の道であるから、心に応法と心胆の理を分けねばならん。やって了う/\。やれやれと言うてやって了えば後はどうもならん。控えというものがなければならん。今一時は世上は皆なそう成ってある。一名一人の事情に諭しおくから、よう思案するよう。身上は案ぜる事は要らん。 |
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明治23年9月3日 |
桝井伊三郎、小人つゆ願い。
さあさぁ内々の事情、名々心得ん事情、席を変えて尋ねるがよい。 |
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明治23年9月4日 |
桝井伊三郎及び小人つゆ、身上願い。
さあさぁさぁ身の処/\の事情、小人又々身上、名々身上、二つどういう事と思うやろ。一日二日の事でない。日柄も経つ。どういうものと思う。内々一つ大望な事、これまでの事情に連れて通るという。まだまだと思うて自分は治めて居る。事情に仕切ってという。日々月々年々尽す事情という。今のところ内々段々それぞれ皆な大層の理思うやろ。なれど仕様がない。治まりの事情であるから、案じる事は一つもない。皆んな喜ぶ事情、これ何ぼの理が吹くとも、名々も嬉しという理を治め。内々にも力を入れるは、心に入れさせるよう。普請をすれば、仕掛けたら切りないという事は、聞いて居るやろ。名々も内々も潔ぎよう、嬉しいという事情に治め。生涯の理であるから、一寸も案じる事はない。よう聞き分けてくれるよう。 |
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明治23年9月4日 |
朝、深谷源次郎、身上願い。
さあさぁ身上に心得んという事情を尋ねる。よく聞き取れ。どういう事が間違うて身のところ不足なると思う処、皆な同んなじ神の子供、その内に段々ある。心得んと言えば、段々心に事情を沸かす。ほんの些かの事情を心に沸かさんよう。事情は世界という。名々心にタンノウ一つの理を治めば身は速やかという。身上案ぜる事は要らん。前生因縁真実をタンノウという。 |
押して願い。
さあさぁさぁ所々という、所一つの理という。どれから入り来る。何時一つの事情、ぢば一つの事情、いつ来ても出て来る理は受け取る。心次第という理がある。成るだけの理を運ぶよう。 |
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明治23年9月4日 |
桝井伊三郎、内々事情につき願い(七条村へ帰る内々の話しにつき押しての願い)。
さあさぁ皆な内々タンノウして必ず案ぜる事は要らん。どうでも引き寄せる。仕切ってと言えば、大層と思うやろ。なれどよう聞き分け。生涯の治まり指図通りの理が、間違わんという理を、治めてくれるなら、何か一時という。 |
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明治23年9月5日(陰暦7月21日) |
兵神分教会内三木及び黒川、山田、喜多村真明講、一手の上三木に支教会設置願い(三木支教会)。
さあさぁ願い通り許す/\。許す一つの理というは、一日の日を以て願い出る、一つの心、一手一ついついつの事情、十分の理が治まる。 |
建家地所のところ、当分の内三木講長宅にて願いたき由願い。
さあさぁ一寸の掛かり、さあさぁ一寸の掛かりなら始め掛ける。それより後のところは十分という。心おきのう運び掛けるがよい。 |
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明治23年9月5日 |
飯降政甚、身上の願い。
さあさぁ身上のところ事情を尋ねる。十分話しも聞いて居るやろう。段々の日も経つ、段々年も経つ。心一つの理が第一。いついつまでも国々や、所々で一つの名を遺そと思えば、一つの苦労はせにゃならん、一つの道も通らにゃならん。この理をよう諭してくれるよう。 |
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明治23年9月5日 |
飯降政甚、兵神分教会へ出越しの願い。
さあさぁ一度は一寸戻る。まずまず暫く修行/\何時なりと。 |
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明治23年9月5日 |
永尾たつゑ、頭出物障りにつき願い。
さあさぁ小人事情尋ねる処、よう事情を聞き取れ。どういう事と思う。速やかならば、何にも思う事はあろうまい。小人と言えば小人なれど、生れ出る心に理を持って出る。前々事情諭すところも因縁という。生れ替わりの理、因縁の理は世上にある。いかなる理もある。一寸出物もう治ろと思えど速やかならん。さあさぁ世上を見てタンノウ、この理をよう聞き取ってくれるよう。 |
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明治23年9月5日 |
増野正兵衞、国元へ帰り居るにつき会計無人になれども兵神月次祭につき帰会の事清水与之助より願い。
さあさぁ所の事情心一つの理が掛かる、どちらも掛かる。月々一つの理、心互い互いの理、一度戻りて又々という。 |
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明治23年9月6日 |
清水与之助、頭の芯が痛み足だるくの願い。
さあさぁ身に心得んという/\尋ねる。前々以て事情を諭したる。又々事情運ぶ理を尋ね、又理を尋ねる。よく聞き分け。身上に事情があって案じる事は要らん。事情は先々という。末長く一つの理を以て案じる事は要らん。どういう事である、いかなる理尋ねる理も聞く理も、事情たんのう長らくの心定め日々という。心定めるなら身は速やかという。 |
押して、四名大臣方へ非分離の件につき歎願書出す事の願い。
さあさぁ尋ねる事情/\十分談示をして、どうかどうとも言わん。一寸は応法、どちらへ成るも同じ事情、刻限に知らしてある。談示一つの理を治め。どちらへどうしても始まる。一寸には怖わいようなものや。そこで一寸の談示をして、応法の理を計りてくれるよう。 |
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明治23年9月7日 |
午後10時30分、刻限。
さあさぁどんな事聞くやら知れん、するやら知られん。一夜の間/\、どんな事見るやら、東かと思えば西、西かと思えば北、北かと思えば南、前々伝えたる。何処にどういう事、珍しい事、どんな事聞いても楽しみと言えば、世上の不事を待つように思う。節を見ても楽しみかと思うやろう。前々どんな事あるとも、知らず知らずの道は通られようまい。危なき怖わきは通さんという。世上と言えば、世界何時どういう事聞くとも分からん。どんな事聞いてもほんに成る程の道という、世上の事聞いても楽しみ、どんなとこにも刻限と言えば静かな事、多くの中と言えば世上どんな事もこんな事も筆に付けてあるやろう。大切という理がなければならん。世上の道と言えば怖わき道もある。いつのいつに何年という日を切ってある。その日は通り難くいと説いてある。刻限は違わん。刻限の話しは多くの中で聞かさんよう。諭せず見せず聞かさず、よう事情聞き分け。いつのいつ何時という刻限の話し、内々外々の事情、三年の道が通り難くい。よう聞き取って談示をして、見せず聞かさず、日々という。尽す事情外々の事情多くの中と言えばどんな事があるやら知れん。見分け聞き分けの理が難しいという。刻限の話しは外々へは言うやない。刻限の話しは見て言うやない、聞いて言うやない。明日日柄どんな事があるや知れん。どんな事があっても案じなきよう。これだけ諭しおこう。 |
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明治23年9月8日 |
朝、村田長平、身上願い。
さあさぁ前々の事情、諭したる処、一席の席を許そう。今日は一日、さあさぁこれまで長らえて、さあさぁ実々、さあさぁどういう事も、一日の日に止まる/\。さあさぁ日々の事情、さあさぁ渡さにゃならん理があるうちにも、名々も今日という日を以て願い出るなら、一日の席を許すによって、又々の席という。 |
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明治23年9月9日 |
朝、飯降さと、身上願い。
さあさぁさぁ尋ねる事情、身の処、日々いついつも日々心得ん。日々内々内々日々よく事情名々よう聞き分け。どういうものと思う。長らえての中、どういう中も通り、幾重の道も通し、身に事情あれば気に掛かる。月々年々通るところ、名々事情成る成らんの処よう聞き分け。遠く事情も知らず、日々の処は受け取る。たゞ夫婦と言うて長くの事情、身上に事情の処よう聞き分け。世上の処いかなるも聞く。余儀なくの処何度の理に通したる理もある。難儀と言えば難儀であろう。銘々も同じ因縁という。タンノウの理を十分治め。長らえての道も通らにゃならん。席の事情、銘々もなかなかの理である。さあ銘々もようタンノウ。この理をよう聞き取りてくれるよう。 |
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9.9日、お指図。
「百年先の事いうておけば三十・五十の者はしろまい。なれど どうでも出てくる」。 |
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明治23年9月11日 |
夜11時、をびやづとめは今一時のところ、ひっそにして十二下りの立勤もせず、御面も並べたまゝ静かにする事の願い。
さあさぁ難しい道という。これまで段々話したる。神一条の道が難しい、世界の道が難しい。二つ一つの内分かり有りて分かりない。そこで、これまで刻限で知らしある。これからは自由という道を付ける。この道が付けば何も案じる事がない。大きいものは掛かり難くいようで掛かりよい。小さいものはあんなものと思うても、抑えようにも抑えられんように成ったるものがある。世界の処、どちらへ靡こうかという、どう成ろうかと思う。さあ始めてみようか、始めさしてみようかという。一日の日に力比べのようになる。そこで今一時のところ許すによって、皆な談示して心委せにするよう。これまでにも怖わき危なき道は通さんと言うてある。皆な可愛い一条や。そこで通りよいようにする。これから先は自由の道をつける。今のとこ道理に迫る世界の理を世界の道理を以て尋ねるから許す。さあ思惑通りにするで。さあさあ案じなきようの道を通そう。 |
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明治23年9月16日(陰暦8月3日) |
午前10時頃、刻限。
ちよとさあ一日の日、指図しておこう。深き/\/\と言うて諭しある。日々古きの理を以て尽して居る分からん。長らえ古きの道があって今の道という。順々の理により皆な授け渡して了うで。 |
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明治23年9月16日 |
上田いそお授け指図。
さあさぁさぁこれまでに段々伝えたる。いついつ事情、一日の日は一席の事情、さあさぁ授けを渡そ。授けはどういう授け。悪しき祓い助けたまへ天理王命、と、これを三度又三度又三度、三三三の理を渡そう。さあ受け取れ/\。 |
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明治23年9月16日 |
村田長平、お授け指図。
さあさぁ段々これまでの席に、いついつの席とは言わん。一日席をして、これまで幾重にも諭したる。生涯という、助け一条のため、清水の理を以て、神水の理を授けよう。しっかり受け取れ/\。 |
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明治23年9月17日(陰暦8月4日) |
内々のお授け順席は順を運んで出よ、とのお指図につき、順とは九度の別席或は試験の事でありますかの願い。
さあさぁ順々以て一つ諭しおいたる処、順々以て一つ諭しおいたるところ。(順々の理というは)順序(の)古き事情という。古き事情と言えば聞き分け。(古き事情には)遠く(の)所(も)近くの所もある。順々の道はいかなる道も通し(て来た)。遠く近く(の)事情は言わん。古き事情と言えばどんな道もあった、どんな道もあったそうな。(神の)説(教)を聞いてその場/\の道を越したる、見て通りたる処(があろう)。見分け聞き分け。古きと言えば楽しみの理に(さづけを)渡す。古き事情は何時なりと、一日の日に一度二度三度、何時なりと五度まで許す。 |
順々の道(は)これまで通したる道(である)。内々(に)見て通りた、聞いて通りた理(があろう)。心一つの理を通りた理に楽しみ(の理に渡す)。こう(ノウ)一つの楽しもの理に渡す。 |
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明治23年9月18日 |
増野正兵衞、国元より戻りてお指図(正兵衞母の急病につき、国元へ戻らせ頂きしも、最早や妹たけは8月11日、母は12日午前5時、両人共出直し致せし後にて、家督のところも順序定め、葬儀相済まし、16日無事におぢばへ帰らせて頂きました。ところが帰り道中にて、和船と突当り、九百石積の和船はみじんに砕け、蒸気船は無事にお助けを蒙りしにつき、御礼を申上げし際お指図)
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さあさぁ事情尋ねる/\、一時事情どういう事であった。思う一時どう思案どうなろう。一日の日、内々の事情どういう事であった。心は後々安々十分治まる。名々遠く事情、事情不思議もある。事情は一日一時戻りたる、鮮やかという。どういう事も、こういう事も危なき事情はない。前々遁れん事情あって、何たる事情も見にゃなろうまい、通らにゃならん。通る事情危なき事情ない。危なき事情はないという心を定め。内々事情どんな事情も治まる。 |
同時、不在中帰る頃より春野ゆう身の障り、又着の前日より増野いと身上の障りあり、いかなる事を御知らせ下されしや伺い。
さあさぁ尋ねる処、さあさぁあちらこちら尋ねる事情、尋ねる心を治め、心を鎮め。聞けば見れば一つの心、これはどういう事である。日々の心事情聞き取って、心に事情取り替える。事情案じる/\と切りはない。どういう事も成るよう行くよう、大き事情治めてくれるよう。何程案じても、案じたように行かん。日々の処に切なみを見にゃならん。 |
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明治23年9月19日 |
朝、梶本松治郎、伺い。
さあさぁ一度事情前々より諭したる処、古き事情楽しみの事情、刻限の事情を以ていかなる処、今日席はこれぎり。 |
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明治23年9月20日 |
鴻田忠三郎、願い。
さあさぁ段々事情尋ねる/\、どういう事であろ、一つどういう事であろどういう事であろ。前々の処、どういう事も計り/\。又後々の処、尋ねる身の処、こうなれば又変わる/\。身の思案は要らん/\。どんな事を聞いても聞き流し聞き流し、心治めるならいついつの道も通す。さあさぁ尋ねるか/\、よう事情聞き分け。何にも心運ぶに要らんて/\。気休みというに、何処でなりと、ぢばで居ればこれ程楽しみあろまい。又一つ思え。一つ拵えんならんか。これ一つ心に掛かるやろ。一日/\心タンノウせ。 |
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明治23年9月21日 |
小松駒吉、養母出直しにつき伺い。
さあさぁ事情/\/\尋ね出る。一人のところどういう事でありたと思う。何でありたと思うやろう。これまでにならん中尽すによって、理を合わせ尽す理で、成る理と理を合わせ、一つの理を諭しおこう。そらと言えばそらと言う。あゝと言えばあゝと言う。後々の処、これもこうか、あれもこうかと思うて、心又確かに持ちて治めてくれ。 |
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明治23年9月21日 |
増田甚七、民蔵、他人、願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、余儀なくの事情通るなれども、どんな事こんな事という。因縁という/\理を鮮やかという、一つという、これを遁れようという。これはどうなろうと思う。これは内に掛からんようと、一つ思う。又身上に掛かるという。よう聞き分け。この理を諭す。難しいと思えど、指図通りの理が見えるかと思うて、これ心に一つ治め。因縁というは、大難小難とする/\。これが結構と思う。成るだけ一つ大層な理を持たずして、暫くの処、じいと心治め居るがよかろう。 |
押しての願い。
よう事情聞き分け。安楽の理は通るであろう/\。安楽の理を、よう聞き分け。安楽の道は、安楽やないで。この上生まれ更わりの道はなきようにせねばならん。どんな事も、難儀さすような道は運ばさせんで/\。運ぼと思ても運ばさせんで。確かに心を治めるよう。 |
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明治23年9月22日 |
増野正兵衞、前身上障り御守護を蒙り申さず尚段々重り熱強く食事味なきにつき願い。
さあさぁ段々の事情、内々の事情、一時尋ねるところ、長らえて/\、内々どういうものであろう尋ねる。どれだけ何がサンゲ、日々のところどういう事である。一つ事情、まあ一名そら一名どういう事である。何たる事であろう。よくよく中々の道を尽し運び、重々尽し運ぶ処受け取る。内々どういうサンゲなく事情聞き分け。日々の事情分かろうまい。身上不足なれば何も思わん。身の不足がサンゲ分からん、分からんなり内々の事情を運び難ない。事情楽しみの事情がない。身上不足なって楽しみがないと思う。心に事情を治めて、早くタンノウ早く事情、これまで古き古き事情諭してある。難しい処も段々遁れて来て、楽しみの事情内々同じ、内々心は日々が第一、何もよう思案して運んで尽して、楽々心に持って運ぶである。あちら不足こちら不足、どんな一つ十分事情通りた事情、先々心に尽して聞いた事情、ほのかの事情ある。聞いた事情早く治め。事情は世界を見てタンノウ。知らず知らずタンノウ聞き取ってくれるよう。事情は案じなきようタンノウしてくれ。 |
同時、増野正兵衞、心に掛かりますのはいとに心を治めるよう伝えましても神戸へ一度帰りたく申しますが帰ります事の御許し願い。
さあさぁ心治まりつかん。何も治まり付かんであろうまい。理が治まらねば身の障りと言わん。よう事情、遊びに一寸もう暫くという心は更々持たずして、皆な兄弟の中の理を諭さにゃならん。一寸遊び、心に理が晴れん。一寸気休み/\、一寸遊び、いついつそれに深き心は更々なくして、よう事情聞き分けにゃならん。 |
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明治23年9月23日 |
小梶与兵衞36才、身上願い。
さあさぁ第一身上の事情尋ねる。長らえてどうも一時身上不足なりて一時という。大抵話しの理も聞かしてある。身の処どういうものと思う。長らえて信心すれども、身の処どういうものと思う。思うは一つの理であろう。よう聞き分け。親が子供憎い親はあろうまい。助からんやならんが一つの理や。それに身上ならんというは、よう聞き分け。名々の身上程大事なものあろまい。大事の身上不足なるは、因縁一つの理。因縁の理いと言うて分かろまい。分からんからたんのう一つの理が第一。世上の理を見てタンノウと心定めるなら、前生一つのサンゲとなる。よく聞き取りて諭してくれ。 |
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明治23年9月25日 |
増野正兵衞、身上の障りにつき願い。
さあさぁ内々事情、まあこれ大変、案じる通り切る一つの事、事情理案じる/\。名々心の理で案じる/\事は要らん。親の指図心に又案じる、こちら案じる、あちら案じる。なれどほのかの事情治まり、内々事情大変、遠慮/\同じ兄弟、しつしょうもとる。席を許そによって、早く急いで出すがよい。 |
同時、ほのか事情押して願い。
さあさぁ分かろうまい。何かの心、日々の心忘れまい。何か聞き分け。胸の中発散知らす。事情兄弟親子一名一人の心分かろうまい、分からんじゃあろうまい。因縁一人のところ明らか。一戸で一人ともいう。所で一人、国に一人、一人の因縁、又々事情明らかという。事情聞き取ってくれるよう。 |
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明治23年9月26日 |
山沢サヨ、身上の障り願い。
さあさぁどういう事、こういう事、身の処心得ん。どういう事であった、一時どういう事に思う、違う一つの理話さにゃならん、聞かさにゃならん。事情は世界という。多くの中であって事情は刻限という。刻限と思うなれど、どんと一つの理計り難ない。前々話し掛けたる刻限の理違わんなれど、取りよ/\の理で違わす。人の道理を立てる。鏡屋敷庄屋敷、人間の事情以て運べば、鏡屋敷庄屋敷とは言えまい。それぞれの伝え段々それぞれ事情運び掛ける。 |
押して、刻限とは古き御方のお授け順席の事でありますか願い。
さあさぁ事情古き/\と諭したる。これよう聞き分け。早くに運べば今一時に以て分からん。どんな道具も同じ事である。どんな働きするにも道具揃わねば仕事はできん。人間心は一つは立つ。どんな事出けるも元々聞き分け。さあ、よう分かるように諭そう。筆に記しおけ。さあ、どんな事するも道具の理によって出ける。畳の上で事情取れるようになったは、元々あって万事の事でけるように成ったものや。元々なしに畳の上にて事情運べるとは言わさんで、言わんで。この理をよく聞き分けてくれ。 |
古き御方に心定めの御話し一二度致しまして、その上お授け順序運ばして貰いましたら宜しうござりますか、押して願い。
さあさぁ理を話し掛けば理を尋ねる。尋ねば理を諭そう。どんな者も道具一つの理という。楽しみの理は(治め)さゝにゃならん。新しい道具はいついつまで(も使うゆとりがあるが)、古き者は楽しみの理(が)のうては何をしたのぞいな(あ)と言う。何をしたのぞいな(あ)と言う事ではどうもならん。楽しみの事情に理を渡さにゃならん。 |
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明治23年9月26日 |
飯降さと、身上願い。
さあさぁ身上尋ねる。身上/\、さあさぁ同じ一つの事情一日明ける。どんな事、事情悟れ。事情早く前々より急ぐ。前々以て指図いかなる事情、身上一つ一時心得ん。身上にほっと思うたる一つの事情、一寸の事情一時治まる治まらん。身上一寸些か一つ、それぞれ治めて了う。事情運ぶ。前々以て運ぶ。取次いかなる事情運ぶ順席という。 |
押して、お授け順序運ばして貰います事でありますか。
さあさぁ早くに事情諭す。ほっと思うたる事情心に掛けず、事情早く運んで心得ん事情はほっと思たる、はっと思たる事情、一寸早く軽き事情治め。前々諭したる事情、又一席許そうという事情。 |
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明治23年9月26日 |
桝井伊三郎、身上伺い。
さあさぁ身上/\心得ん、どういう事であろ。一つの事情安心さし、事情は長らえて、古き事情、余儀なき事情、一つ/\事情であろ。聞いて事情聞き取れ。十分古き事情、安心十分諭してくれるよう。いかなる事情心に浮かむであろう。 |
前お指図押しての願い。
さあさぁ前々以て諭したる、事情は心まで浮かむ事情、何時なりと。 |
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明治23年9月27日 |
前日の書取より、飯降さとお授け頂戴指図。
さあさぁついでを以て一つ諭そう。しっかり筆に付けておけ。さあさぁ前々事情、刻限を以て事情聞かしておいたる。速やかという。これより後々の事情段々事情が急く。これから事情運ばねばならん。段々に今日も/\と運んで了わにゃいかんで。 |
押して。
さあさぁ今日まで/\、長らくの日/\/\。さあさぁ道という道はいろいろどういう道こういう道、いかなる道、前々一席許そうという事情、事情は因縁/\、さあさぁ古き事情を話したる。日柄経てば長らくの道、いかなる事も聞いて居る、聞かしてもある。身上はどうなろうと案じの道も通り、一席の理に事情は因縁/\、何箇年以前事情諭したるところ、夫婦伏せ込みという。段々案じ一つの日を送り、日を送り、外に授け一つ渡しある。授けと言うては何にも要らん。なれど楽しみだけの理、授けと言えば数々あるなれど、生涯楽しみ、内々だけの授け、さあ水と言えば水をやるがよい。撫でてくれと言えば撫でてやるがよい。これだけ授けておこう。 |
押して、撫でてやりますのは悪しき払いの方か、又甘露う台の方でありますか。
さあさぁ水というは、これまでに分かってあろう。なれど、撫でてやるのは分かろうまい。なむ天理王命、と三遍言うて、三遍撫でてやれ。心楽しみ内々ほん心だけ。長らえ尽した理だけや。それで十分効くで、効かすで。 |
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明治23年9月27日 |
山田伊八郎、小人身上障りにつき願い。
さあさぁそれぞれ皆んな身の内の事情以て尋ねる。どういうものと思う。前々に事情一つの事、前々事情、あちらこちら立てやいどういう事であろう。事情話そ。又一つ/\事情聞き分けて、どういう事話しするぞ。難しい事は一つも言わん。内々に一つの事情という。どうでもいかなる事情諭せど、内々事情退かん、忘れられん。小人たる処どうであろう、事情立てやうはどうであろ。事情は一時成るとは思わず、小人処案じる事は要らん。立てやう事、日々月々年々不自由ならん事情一つ、不自由から見ればどうであろ。しいかり諭してくれ。因縁聞かせど分からん。善き事あれば思わせん。見るも因縁、聞くも因縁、添うも因縁。尋ねど分からん。幾重の事情に諭したる。月が経てば理が戻るという、事情は因縁という。遠くと言えば遠く、遠くやない、どんな理があるや分からん。小人案じる理を持たず、事情しいかり聞き取りてくれるよう。 |
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明治23年9月27日 |
村田かじ、身上障りにつき願い。
さあさぁ身上の事情尋ねる/\、いかなる事情/\、身上事情は一寸の事は一寸の事と案じる事は要らん。一寸の事に案じる事ありてはどうもならん。善き理を以て一つという。身上は速やかであれば案じがないと言うやろう、よう聞き分け。世上を見て順々は日々これよう聞き取って、内々事情は世界これを見てタンノウすうきり。 |
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明治23年9月29日 |
上田ナライト28才、身上願い。
さあ一人一条の理、これまで事情/\、これまで事情一人/\暮らせど、これまで運び来たるところ、一日の事情/\、授け一条の事情である。一人/\暮らし重々の理、又一つ刻限/\の理を以て知らすによりて、このまゝ治めてくれるよう。 |
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明治23年9月29日 |
増野正兵衞、咳出で身上しんどくにつき伺い。
さあさぁ段々それぞれ内々と言えば、こうなればどうなろう、日々の事情案じどうなろうか知らん、身上速やかなれば何にも思やせん。人間生れ更わり立ち更わり、事情もしつ/\の理、自由自在内々事情案じる事情は要らん。目に見えて目で見てその日の事を言うなら程らえ。前々諭してある。身上の理が案じる事は要らん。はたから見て捨てゝおけんという事情でも案じる事は要らん。神の理を諭する。小人という、身の障り身の不自由、何たる日も月も、理を通り心という、速やかという、内々案じる心を持たずして、又、成らん事は無理にとは言わん。成るよう行くよう、何程思うたとて成りゃせん。天然自然心勇むなら身も勇むという。これをよう聞き取らにゃならんで。 |
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明治23年9月29日 |
村田幸助、身上願い。
さあさぁ身上の事情、不足一つの理尋ねる。日々の処には何か事情楽しんで暮らす中、前々それぞれ話し、それぞれ諭しおいたる、話しの事情という。一度話したる事情聞き分け。身上あればいついつまで楽しみばかり暮らさそう。心に心の理を拵えば切りがない。今からどうせ、事情理に成ってくれる事情ある。一つ先々の理まで見にゃなろまい。順序/\事情/\の理に成って前々諭したる処、一つの理案じる事は要らんで。 |
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明治23年9月29日 |
山本コマツ26才。
さあさぁこれまで事情長らえて一つ事情/\、長らえて事情因縁同じ一つの事情、日々事情運ぶ事情、これまで一日/\の生涯一つの事情、これまで段々の道いかなる道も通り、日限の事情治まり内々治まり、これより事情、先は家内心一つの楽しみ、内々楽しみ授けよう。どういう事情と思う。悪しき祓い助けたまへ天理王命、と、これを三度又三度/\三々々の理を授きよう。さあさぁしいかり受け取れ/\。 |
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明治23年9月30日 |
午後9時、刻限御話し。
さあさぁ話し掛ける/\、さあさぁ話し掛ける、どういう事を話掛ける。くどう/\説いてある、古い/\古うに説いてある。年限経つ、年限の中に年限経つ。よう聞いて諭してくれ。一点という、授け一点になった。早うから話てある。第一見分け聞き分け。見分け聞き分けなければ、取次は要らんものや。皆なこれも/\どれだけの事情、深い中という理なければ、長いという理なければならん。遠い近い言わん。よう聞き分け。どんな事をするのも最初で貰うのも事情理があって始まるもの。始まる深い理早うからその理に理がなくてどうもならん。石の上に種をおく、風が吹けば飛んで了う、鳥が来て拾うて了う。生えやせん。心から真実蒔いた種は埋(おぼ)ってある。鍬で掘り返やしても、そこで生えんや外で生える。どんな事も濃い、浅い、甘い、これをよう聞き分けてくれ。今日の日はどれだけ身に一つ不足あって、運ぼうにも運ばれん。くどう/\話し説けども、それぞれ使いようで理が分かる。この人放っておけん。何も聞き分け。そこで話し掛け。もう早う(から)石の上に種を置く。もう生えようか/\(と思うが生えやせん)。(それは)蒔こうかと思うて蒔いた種じゃない。石の上に種を蒔いて、もう生えようか/\(と思うても)、一寸難しいようなものや。大抵若い年寄言わん。見分けてそれだけ頼みおくで。すっきり頼みおくで。 |
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明治23年9月30日 |
午後9時、29日午後8時、寺田城之助迎い取り、同人の心を運んでの御話し。
頼む/\。さあさぁ/\心を失うて語るに語り難くい。さあさぁ段々長らくの世話になりて、余儀なくの理で、一寸暫くの処出更えた。皆んな長らえていついつまでの心を思えど、余儀なくもう/\どうでもこうでも七箇年の間、どんな事も今日こんな事になって行きともない。あゝ嫌じゃと思えば、心が間違う。長い処一つ若けば頼む/\。さあさぁどちらに立っても今の処、三年の間一つの事情、尽した処の道、互い/\の処、それぞれの処の事情、願う、頼む。もうつい三年経ったら直きに戻らす。何処とも言えん。一寸にはもう皆々の処へはどうも済まん。いついつも厄介。どちらの両親頼む。どうしたこうした思わせん。一事の理だけ頼む。一日の日というは何たる日であったぞいなあ、と頼むとばかりの理や。 |
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