明治22年11月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

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 (11月)
 明治22年11月1日(陰暦10月9日)
 松村栄治郎、身上伺い。
 さあさぁ尋ねる一条、何かの処、よく聞き取らねばならん。長らえて、古き処から聞き取らねばならん。難しい事である。よう心を鎮め。古き処からぼつぼつ話し掛かる。前々内々事情あって長らえて、それより段々の処、一つ心治まりある。前々というは、よう聞き分け。幾度話してある。細道(の理を)伝え(て)ある。細い道は通りよい、往還は通り難くい。細道は心に掛けて通るから通れる、往還の道は通り難くい。世上では(今の道を)往還の道という。神の道には掛かり(掛けの頃は)内も分からん、世上も分からん(道であった)。心に掛けて通りたから通れる。一つの話し仕掛けてから、長うて/\ならん。一時長らえて信心連れて通り、道理が分かる。変わる理を見て、内々十分タンノウ治めくれ。身上第一不足なくてタンノウというは、心得ん。なれど人間事情、神の子供皆な可愛い。人間事情の理に諭しおこう。幾名皆な可愛い理であろう。難儀さそう、不自由さそう親はない。道理上の理を以て改めばサンゲ。どんな事をしても名々こを堅く、一夜の間どうもならん。タンノウ前生のサンゲ、前々の事情どちらやろう。一日の日、理を尋ね、理を聞き分け。これまでの事情聞き分け。内々これで十分の理が治まりある。これ何ぼ日どんな事であったなあ。十分運びある。精神成る理もある、成らん事情もある。世上を見て世上一つの理が治まる。何でも身上不足、一つ何でも世上の理を聞き分けるなら、同じ子供、世上の理を見て、どんな理でも改められる。第一どちらへも心掛からぬよう。たゞ心に掛からぬように、運びくれるよう頼む。理があれば、理を聞き分けくれねばならん。多く寄り来る中なら、分からんから諭しおく。諭し合い、おくところから治まる。成らんとも言わん、成るとも言わん。どちらへも心掛かりのなきよう。前々心をいついつまでも心を治めくれるよう。
 明治22年11月1日(陰暦10月9*日)
 増井りん、身上障り願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、幾重尋ねる。何度尋ねる、尋ねて言う。何遍尋ねても、日が変わるというは変わるかと思う。何遍尋ねても、日が経てば変わるかと思う、月が経てば又変わるかと思う。変わらんで/\。細道通りよい、往還道は通り難くい。この理をよく聞き分けて悟れ。悟れば分かる。往還道は通り難くい、細道は通りよいというは、どういうものやと思うやろう。さあ心に掛けて通るから、細道は通りよい。往還というは世界であろう。往還ならば、どんな者が居るやら分からん/\/\。往還道なら世界であろう。この理をよう聞き分けて貰いたい。
 明治22年11月1日
 増野正兵衞、神戸へ帰宅御許し願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、心に身上掛かる。心おきのう行って来い。又直ぐと。
 明治22年11月2日(陰暦10月10日)
 午後9時、本席、身上障り願い。
 さあさぁさぁ一寸知らしおくで/\。さあさぁどういう事を知らしおく/\。すっきり道理上を知らしおく。さあさぁ道理上/\、これから道理上、暫く道理上通らんならん。難しい。よう聞き分けおかんならん。これまでというものは、細い道を通して来てあるで。細い道を連れて通りた。どうもならんから、世界一つの理によって、一寸世界往還道をつけ掛けたで。そこで皆々心許す。往還道通すと、どんと油断してどうもならん。長い間、道理上の道を通れとは言わん。何年/\の切りを切りておこう。さあさぁ一二三/\の切りを切りておこう。一二三の印しを打っておく。一二三の印の間、世界の道理上で通る。道理上ばかりで通す。ようこれを聞いて置かねばならんで。さあさぁ多くの人が出て来る。一時どうもならんと言うて出て来る。諭す処、暫く世界の道理上の理で通らにゃならん。一二三の印を打ったら、神一条の道、人間の道理上を以て世界という。人間から世界の道理上を通らんならんようにするから、どうでもこうでも、道理上の道を通らんならんように成る。皆な心で拵えてあるのや。さあ今の道、世界の往還道やで。そこで何でも彼でも、どうもならんと言うたら、道理上の道からどんな理が発しるやら分からん。油断しては踏み被ぶるで/\。そこで世界の道理上から、道理上の道を拵えるから、道理上を通らんならん。どうでも心で拵えてあるのやと思えば、どうも仕様がない。そこでどうもならんから、一二三と印し打つ。段々難しいなる。早く知らそうと思えども、昼はさわざわして騒がして諭する事がでけん。どうもならん。そこで刻限で知らす。どうでもこうでも、言わにゃならん、聞かにゃならん、聞かさにゃならん。三つ理を。そこでちいとこれだけの事を知らしおくという。
 明治22年11月2日(陰暦10月10日)
 橋本清、紀州熊野行につき願い。
 さあさぁ出越しての処、諭する処、さあさぁ水は濁りてある/\。一時にはいかん。追々澄んだ所より、追々澄ます。十分澄んだら一寸には濁らん。さあさぁ澄んだ処より、追々及ばし、十分澄ます。澄んだれば一寸には濁らん。名々も心に一つ用意のところの心を持ちて諭し治めて掛かるよう。
 明治22年11月2日
 増田亀次郎、身上願い。
 さあさぁ身の処/\皆な一々尋ねる。前々以ちて皆な知らしてあるところ、身はどうでも分からんという処尋ねる。尋ねるから聞かそ。日々の処不自由一つもない。思い掛けない、とんとどうもならんと、外に案じはない。身の処に一寸案じ一寸不足どういうもの、身の処十分の案じてあると、タンノウ一つの理急く。一つの理もある。何処がどうや、内一つ暮らす処や。早く一つの処から何でも思案してくれ。日々暮らす処がタンノウ。世界の理を見てタンノウ一つの理を定め。何よの事もタンノウ一つの心定め。身の処案じは要らん。第一案じてはいかんで。一つ旬々の道も聞いた。旬々の与ゑと、この理を聞き分けてくれと。
 明治22年11月2日
 古沢弥兵治35才(近江国甲賀郡上村斯道会周旋方)。
 さあさぁ段々返やし/\の席をしい、さあ一日の日生涯、心一つの理を以ちて一つ席、席に順序生涯の理を諭しよ。生涯の理には、よく聞き分け。難し事は言わん。どうせこうせこれは言わん言えんの理を聞き分けるなら、何かの理も鮮やかと言う。人間という身の内という、皆な神の貸しもの神に借りもの心一つ我が理。心の理というは、日々常という、どういう事情いかなる理、幾重事情どんな理も、皆な日々に受け取る中に、一つ自由という理を聞き分け。自由という理は、何処にもない。たゞ誠一つの心の理にある。誠というは、一寸には弱いよに皆な思うなれど、誠より長き堅きものはない。誠一つは天の理。天の理なら、直ぐと受け取る直ぐと返やす一つの理、一名一人の心に誠一つの理があれば、内々という十分睦まじいという理が治まる。それ世界成る程という、成る程の者成る程の人やなあと言う。誠一つの理で自由。又一つ、これまで互いや助け合いという、これは日々諭す理、人を助けるというは真の心誠一つの理で、助ける理で助かるという。これまでの理は、尽す一つ運ぶ一つに内々名々心に治め、これより末永く事情理に、助け一条のためコウノウ一つの理を渡そ。さあさぁ、悪しき祓い助けたまへ天理王命、とこれを三遍唱えて又三遍/\三々々の理を授けよ。さあさぁ受け取れ、さあ受け取れ受け取れ。
 明治22年11月3日(陰暦10月11日)
 さあさぁ尋ねる事情尋ねにゃ分からん。尋ねれば何彼も指図する。一時一つの事情尋ねるところ、これまで事情に遅れてある。今のところは一時芯と言うて定めてない。定めたら何座のつとめに何人と言うて、人数が要る。因縁なき事情は治めよとても治まらん。一座分かる/\。今一時勤めてくれるよう。今一時人数定まりない。いずれ人数の芯を定めにゃならん。定めても一時と言うて代わりを出さんならんという日もある。そこで多くの人数が要ると言うてある。一座にこの理を切りて、又今度のつとめと代り合うて勤めてくれるよう聞き分け。あの者がつとめ一条の芯と言うても、心の理によって芯が立たんという事情もある。古き因縁一つ事情、そこで一つ何かの事情も治めてくれるよう。
 明治22年11月3日(陰暦10月11日)
 松村栄治郎、身上伺い(郡山増田方にて世話致したき願い)。
 さあさぁ運ぶ一つの理、随分受け取る。十分受け取るが、何かの処思案の理一つの順序を運ぶに、一つ思案して一寸一夜、又一夜、又一夜その順々に手順/\を追い、それより/\、内々へさして十分に手順を追い、皆な心おきのう十分に、又一つ理を治め、一日又一夜又内さして。
 押して願い。
 さあさぁ手順を追うて、内へ急ぐ/\。
 押して願い。
 一夜/\又一夜、さあさぁ十分に心掛かりのないよう。何かの処、十分心落ちのないよう。それからそれへ。
 明治22年11月6日
 午後8時、中山会長、河内松村へ葬式見送りに行くにつき伺い。
 さあさぁ直ぐと行て直ぐと戻る。一度はさあ直ぐと行て、直ぐと戻る。
 明治22年11月6日
 永尾たつゑ、身上願い。
 さあさぁ小人事情/\、余儀なく小人事情、よく何かの処聞き取ってくれ。身上ありて一つの事情、よう聞き分け。日々の事情、もう幾日経ったら事情尋ねる。事情は一日二日事情がありて、事情一日二日経ったら速やかなる事情を諭そう。第一の処(ぢば)から一つの理(を)始め(るに)は、どうでも(一つの道に)基づかさにゃならん。一つの道から一つの事情(を)始め掛けたら、どうでも(一つの道を)通らにゃなろうまい。そこでもう一日二日経ったらどうでも事情諭す。
 同日午後8時、前の事情につき永尾楢次郎摂河泉地方派出中呼返す伺い。
 さあさぁ尋ねる事情から尋ねる。日を切りて諭すという。一日二日に知らそうという理を尋ねる。さあさぁよう聞き分け。早く引き戻さにゃいかんで。さあさぁ一日の日余儀なき事情を以て日を送る。戻る事情にあれども一日二日と日が遅れる。早々引き戻さにゃならんで。一時急く事情ある。小人どういう事で身が障る。一日も早く引き戻さにゃならん。早く引き戻せ/\。
 押して。
 さあさぁ急ぐ事情、前に諭しおいたら後は心次第、どうせこうせこれ言わん。
 明治22年11月6日(陰暦10月14日)
 午後9時、刻限御話し。
 さあさぁ一寸話し、どういう事を話す。何かの事情が急く。どうもこうもならん事情が急く。先々より余儀なき事情/\、これ刻限事情の話し、刻限以て話したる事は、一寸も違わんで。刻限の理というは違うという事は一つもない。どんな事もこんな事も一つの理に止まる。刻限の事情成る程の事情、心に掛けて居れば、一つも粗相はない。話したところ違いさえせねば一寸も粗相はない。事情によってこれなら/\と言うて運ぶ事情は、受け取る事がでけん。諭した理を聞き分けるなら、何処でどうあろうが神が連れて通る。聞くところもあれば又失うところがありてどうもならん。
 明治22年11月7日
 梅谷四郎兵衞、長女たか10才左の目の上に一つの出来もの、とみゑ3才右の耳及おとがいに、くさ出来しにつき願い。
 さあさぁ何かの事情、事情なくては尋ねようまい。小人事情、どういう事であろう。よく聞き分け。小人のところ、日々の事情、小人一つの与ゑ、何かの事情も思案/\、日々に思て暮らすところ分かり難ない。日々事情という/\/\、小人幾何人の理を与え、何かの事も心に掛からんよう。長らえての事情、長らえての処、どんな日も通り、どうであろう、どういう事であろうという道も通り、今の処通る処と思案せ。小人の処、心治まらんと忙しい/\という。さあよく聞き分け。今の一時小人の事情という、日々の処という。急がしいと言えば急がしいやろう。小人事情から思えば治まらん。何にも心掛かりないよう。小人という、小人一つの心なれば、小人三才の心というものは、何にも心に掛けんものや。三才までは何にも分かり難ない。小人一つの心に思うて、すうきり心に思わんよう。さあさぁ暫くの処、何にも心に掛けぬようにして、日々の処暮らすよう。日々の処、小人の心治まらん処思案すれば何かの事も治まる。
 明治22年11月7日(陰暦10月15日)
 鴻田忠三郎、歯痛み願い。
 さあさぁ尋ねるところ身上尋ねる。どういう事やな、何であろう皆な思う。どういうものであろう、どんな思案する。思案ばかりではない。どういう処から、どういう事数々、余儀なき処より、遠く理、理を運ぶ、日々運ぶ。十分受け取って居る。年寄がじいとして居て、遠くの所へ出でぬよう。日々運ぶところ十分に受け取って居る。日々理を運んでくれるよう。
 明治22年11月7日
 午後10時40分、刻限御話し。この刻限御話しは「三年千日・おさしづ」と云われる。
 さあさぁ一寸話し掛けるで/\。まあ、あちらもこちらも取り混ぜ/\て、一つの理を諭そう。もうもう急がしい/\。日々が急がしい/\。何でも彼でも、一つ見れば一つの理がある。(一つ)聞けば一つの理がある。(見る聞く)二つの理の道理の理を、治めてくれねばならん。難しい事は言わん。難しい事をせいとも、紋型なき事をせいと(は)言わん。皆な一つ/\の雛形の道がある。雛形の道を通れんというようなことではどうもならん。(教祖は)あちらへ廻り(こちらへ廻りして)、日々の処三十日と言えば、五十日向うの守護をして居ることを(お前たちは)知らん(であろう)。これ分からんようなことではどうもならん。雛形の道(を)通れんようなことではどうもならん。長いことを通れと言えば、でけんが一つの理(は必ず通らねばならぬ)。世界(の)道というは、どんな道(が)あるやら分からん。世界の道は千筋、神の道は一条。世界の道は千筋(あるので、どの道を通れば良いか迷ってしまう)、神の道には先の分からんようなことをせいとは言わん。雛形の道が通れんようなことではどうもならん。

 どんな者もこんな者も、案ぜる道が見え掛けてはどうもなろまい。一日二日経ったらと言うたら、どんなことやと思て居たやろ。ちゃんとしてやる道は見るも同じ事(である)。雛形の道を通らねば雛形要らん。雛形なおせばどうもなろうまい。これをよう聞き分けて、何処から見ても成る程やというようにしたならば、それで良いのや。十年あとの道は、どんなことを説いても、いか程説いても、そんな事はない、何を言うやらと言うて居たのや。国々の者やない。そこからそこの者でも分からなんだ。なれど十年経ち、二十年経ち(神の理が明らかになって来た)。(この間教祖は)、口に言われん、筆に書き尽せん道を通りて来た。なれど千年も二千年も通りたのやない。僅か五十年(である)。(この教祖の)五十年の間の道を、(皆に)まあ五十年三十年も通れと言えばいこまい。二十年も十年も通れと言うのやない。まあ十年の中の三つや。三日の間の道を通れば良いのや。僅か千日の道を通れと言うのや。千日の道が難し(い)のや。雛形の道より道がないで。何程急いたとて急いだとていかせんで。雛形の道より道(が)ないで。雛形の道がどんな日もある。雛形の道にはいろいろある。誠の道も蒔いたことがある。なれども、何年経てばこう(なる)という(た)理が、外れてはあろうまい。

 世界には(本席に対して)何を言うやら大工がと(笑っていた)。(しかし)日本一の大工や。何(を)言うて居るやらと皆な笑うて居た。十のものなら八つという。後二分の処(で)放って了うは八分という。(これが)難しい。後二分というたら僅かや。まあ何年居てくれたら、内も結構や(というようになる)。なれども(後二分の処で放ってしまうので)どうも半端である。十年の間(の)八年の間の苦労は容易やない。なれども、まあ後二年は何でもない。八方明けたら明らかや。もう僅か、まあ三日の辛抱さえ仕遂げたら誰に遠慮はない(ようになる)。皆な貴方/\と言う(ようになる)。雛形の道が出してある。(この)雛形(が)そばにある。名々もたった三日の辛抱すれば(良いのだ)。雛形の道が(そばにある)。以前/\は、(本席とは)我が/\のようにして通りて来たのや。三日の日は越せんという理はあるまい。

 どんな者でも、ひながた通りの道を通りたことなら、皆なひながた同様の理に運ぶ(のは)。まあたった三日や。三日(という理)は分かろうまい。今と言うたら今(直ぐ)のことのように思う。(しかし)雛形の道を通れば、僅か年限の間に、何と分からなんだなあ。前々は我が俺がと言うて居たなれども、どうもあんな者とも知らなんだと、世界から言うのは、まあたった三日の間や。三日の辛抱さえしたら、どんな道があるやら分からん。

 あちらも狭ばい、こちらも狭ばい。あちらも広め、こちらも広めに運ぶ。三日の辛抱したら、今の三つが、三日経てば何ぼに成るやら分かりゃせんで。一日/\の日が近寄る。(この屋敷を)何処から見ても(何処へ)出る(に)も(入るにも)、ほんに(成る程と)見る(ようになるの)も、ほんに(成る程教えられた通りになった)なあと言う日は、まあ三年の間や。三年経てば、偉いことに成るのやで。三年の道は直きや。そこで、難しい事(を)せいとは言わん。古い型のひながた(がある)。(偉い事に成るのが)見えてあること(がお前たちには)分からん。

 一年後というものは、大方成るかと思えば(一年祭の節があって)どんと行き(詰まり)、これではならんという処から一寸道を開き掛けた。(今の道は)まあまぁ世界から見れば往還(である)。細道は通りよい、往還通り難くい。何を言う(か)と思う(であろう)。往還通り難くいという理(を)聞き分けたら、三日の間や(という理が分かる)。なれども、これまで細い道を通り来た故、大き道に成るのやで。三年やそこらのことは、三日の日のこと(を)思えば直きや。三年辛抱すれば、落ちようと思うても落ちられん。たったそれだけの事が分からん。そこで皆んな一つ/\の理を寄せてくれるよう。僅か三年の間のことを、長う取るからどんな理も出る。たった三日の間や。三年の道(を)通れば、不自由しようにも、難儀しようにもしられやせん。(三年やそこらのことは)たった三日の間(の事を思えば直き)や。
 明治22年11月7日
 寺田半兵衞、商業の事につき願い。
 さあさぁさぁ一時尋ねるところ、さあ一時尋ねる処、一時の処はどうであろうと思うやろう。よう聞き分けにゃならんで。一時の処どうであろう、これではな/\と思う。日々の処、これではな/\と思うは一つの理なれども、どうなりこうなりの道を通れば、これで十分と思てくれるよう。これではどうこう思う処は理である。なれど、どんな道も通って見ねば分からん。十分ぼつぼつの理にして、一日の処はどうなりこうなりの理を通るが十分。どうしたらこうしたら、こうと思うなれど、日々の処どうなりこうなり、細々の道を暫くの処通りてくれるよう。まあ一時こうと思う処、前々の道通りの道を通りてくれるよう。前々のまゝで、日々の処暮らしてくれるよう通ってくれるよう。
 明治22年11月9日(陰暦10月17日)
 永尾たつゑ、身上今一段速やかならぬにつき願い。
 さあさぁ尋ねる一寸指図、さあさぁ一寸指図。小人というは、一才二才三才まではどういう事、人間心はさらにあろうまい/\。一才二才身の処自由聞き分け。(道を)始め掛けたら(その理を)見にゃならん、通らにゃならん。よく聞き分け。雛形の事情(という)、雛形(の道を)見るにも聞くにも、(心に)合わん(ようではどうもならん)。(ひながたは)世界(の)明かり(である)。一寸ひながた(の道を通る処に)自由(の守護ということは)、日々の処(に)、日々の理に分かりてある(であろう)。ひながたの理を何でも通らにゃならん。雛形(を通るところに)現われる(のが)理である。世界(の道を通る)という。ひながたの理をよく聞き分け。元々(の理に心が)寄る事(が大切であるという)一つの心の心を察してくれるよう。十分ひながた(の)一日の日(を通り)、ひながた(について)前々の理を聞いて、ひながた(の理の)何かの処(を心に治めよ)。雛形の理(を通る)なら(心のほこりを)洗い出す(よう)。尋ね出す/\事情(が)分かり(あろう)。遅い早い理は言わん。誰はどう彼はこう(とは言わん)。コウノウの理は元にある。不自由を通らねばならん。一つの理を諭しおこう。
 明治22年11月9日(陰暦10月17日)
 午後10時半、刻限御話し。
 さあさぁ段々話し掛ける。どういう事を話し掛ける(という)なら一寸難しいように思うやろう。余儀なき(事の)外(には)一つの理は諭さん。何かよく聞いてくれ。いついつまで(も)、これより代々長く/\続く理を諭そ/\。さあさぁ遠く/\という。遠く(の)理というは、これいついつ(見えるか分からんところ)の事情に思うて、皆な分からん、分からんから待ち兼ねる。遠く(の)事情という(は)、世界(の)大きい一つ事情(である)。今の一時は皆な名々一つ/\の心で(通りて)ある(であろう)。名々心の理を治めよう。遠く(の)事情(は)世界(の事情)と言う。成らん事情を無理に通れ(と言うやない)。長く事情(の)やない。さあさぁまあ一寸今という今(の心の治めが大切である)。

 もうこれ譬え(に)一つの理を諭して(話する)。もうこれ三年/\という理を諭し掛けたら、どういう事であろう。三年の理を待ち兼ねる/\。一寸一日二日三日(は)つい経つものや。三年と言えば長いように思う。一度定めた心は生涯という。何かの事情もよう聞き分け。いついつまでも変わらぬよう。間違う話しはせん程に。よう事情を聞き分けてくれるよう。世界の理上、遠くの事情を聞いて日々(通るよう)と言う、年々と言う。早く治め掛ける(よう)。何か思案定めてくれ。難しい事は言わん。難しいと思えば大変難しいであろう。なれどもひながたの道を思えば何も難しい事はない。なれども心一つの理によっては難しい。長くの事情ならば退屈するであろう。楽しみの道を諭して楽しみ(の心を治めさす)。一年又年々(と云う)。今に種を蒔いて今に生えようまい、花は咲くまい。(早く芽生えを見よう、早く花咲かそうと思えば)これは余程旬早く、早くの理のものを寄せる(ようにせねばならぬ)。聞くや否(や運ぶのが)一つの道や。一夜の間にもどんな事(も現れる)という。一寸まああれこれの事情を諭しおこう。
 明治22年11月10日(陰暦10月18日)
 先日東京に分教会所御許しになりしが、出張所を引払い、分教会と名称を変えては如何伺い。
 さあさぁ尋ねる理一点、さあさぁ尋ねる一点、一つの理、一時名下ろしてやるがよい。名を下ろしてやれ。一つの理十分談示事情の上、速やか理がある。こう言えば談示日々やで。
 さすれば出張所取払う事を御許し下さるよう願い。
 さあさぁ十分談示の理治め方、先々の方十分理を諭し、十分合わせば速やか許す。
 明治22年11月11日(陰暦10月19日)
 永尾たつゑ身上障り伺い。
 さあさぁ尋ねる処、内の事情、外の事情、遠く事情、幾重事情ないで。内諭し、ぢばの諭し外にない。違いは内々の事情の諭し一つの理、人間始まりなれば理は一つ。どういう理でこう成る、何が悪い、こればかりが事情であるまい。一二才事情一つの理、真の事情治まりの事情という。
 明治22年11月11日
 石西三五郎宅跡へ板柵して宜しきや、壁にして宜しきや願い。
 さあさぁ何かの処/\、万事尋ね掛ける事情、尋ね掛ける。何か筆を取って、どういう事情諭し掛ける。一時まだまだ十分の普請、一寸一つ囲い、一つまで諭しおく。それより事情始め掛ける。一つ/\尋ねる諭しおく。一寸囲い始め掛かる/\。
 明治22年11月11日
 福西喜代松24才(大和国吉野郡瓦屋村周旋方)。
 さあさぁ段々の席返し/\の席をして、一日の日は生涯。心一つの理を以て、一つ席。席順序一つの理は、生涯の理を諭そ。生涯の理を諭するには、よく聞き分け。難し事は一つも言わん。どうせこうせこら言わん。言わん言えんの理を聞き分けるなら何かの理も鮮やかという。人間という身の内という、神の貸しもの借りもの心一つ我がの理。心の理というは、日々常という、どういう事情どういう理、幾重事情どんな理でも、日々に皆んな受け取る。受け取る中に、たゞ一つ自由という一つの理、自由という理は何処にあるとは思うなよ。たゞ名々精神一つの理にある。日々常という、日々常に誠一つ。誠の心と言えば、一寸には弱いように皆な思うなれど、誠より堅き長きものはない。誠一つが天の理。天の理なれば、直ぐと受け取る直ぐと返すが一つの理。よく聞き分け。一名一人の心に誠一つの理があれば、内々という十分睦ましい一つの理が治まる。そら世界という成る程という、成る程の者成る程の人というが、常に誠一つの理で、自由という。又一つ、これまで運ぶ尽す中に、互い/\助け合いは諭する理。人を助ける心というは、真の誠一つの理で、助ける理が助かるという。これまで運ぶ尽す一つの理は、内々名々事情理に治め。これより先永く事情に/\、事情第一事情理を諭しおこ。所には理の諭し合い、日々家業第一内々互い/\孝心第一、二つ一つが天の理と諭しおこ。いついつ変わらん事情変わらん事情に、助け一条のためコウノウの理を渡しおこ。さあさぁ授きよう/\。悪しき祓い助けたまへ天理王命、と、これを三遍又三遍又三遍三々々の理を授きよう。さあさぁしいかり受け取れ/\。
 明治22年11月13日
 今のおつとめ場所、西手石西の方へ壁を取払い、庇二間差し掛け、長七、八間御許しの願い。
 さあさぁ当分の処/\、これ都合のよい、勝手よい、一寸どうでももう/\諭し、一寸暫くに、刻限に年限の事情知らしてある。それぞれ談じて何かのところ急く。広くの場所/\、地所十分、世上の事情改め。地所段々運び来る。最初掛かりは、小さき一寸差し掛け/\。何でも急がねばならん。一寸雨凌ぎ/\、掛かってくれるがよい。
 明治22年11月15日
 井筒梅治郎、身上願い。
 さあさぁ身上尋ねる事情、よう聞き分け。どういう事であろう。身上からどういう事、身の内早く急ぐ、どういうもので急ぐ、いろいろとは言わん。どういう程のう一つの理、程のう一つ。一時早くの心、暫くの処、何かの心を治め。急ぐ処身上に出る。暫くの処事情、世界/\長くじゃない。何かの処聞き分け。一つの事情、世界心を暫く治め。遅き早き理はない。心が治まれば身も治まる。指図通り改め一つの理という。
 四地方講社区別の願い。
 さあさぁまあ暫く/\そのまゝ事情。それぞれ日々尽す処、人々心を改め何かの事情、心を改め旬という。早くこれこれ談じ、よく聞き分け。どれから見る、どれから眺める、これから一つ改め。一つの理を急ぐ。いかなる理が治まれば旬という。順序一つの理治まったら、一日の日という。
 明治22年11月15日
 讃岐嘉吉57才(徳島県阿波国那賀郡答島村講元)。
 さあさぁ段々の席又々の席、生涯の心を以ちて一日の日の席生涯の理は、難しい事は言わん。どうせこうせこれは言わん言えんの理を聞き分け。何かの理も鮮やかと言う。人間というものは、身は神の貸しもの神に借りもの心一つ我が理。たった一つの心より、日々常にどんな理も出る。どんな理も皆な受け取る中に、一つ自由という理を聞き分け。常々誠一つの理が自由。誠というは一寸には弱いよに思うなれども、誠より長き堅きのものはない。誠一つは天の理。天の理なら直ぐと受け取る直ぐと返やす一つの理。又一つ互いや助け合いは内々運ぶ理。人を助けるというは、真の心の誠一つの理が、助ける理が助かるという。これまでの理は尽す一つ運ぶ一つに、名々心に治め、これより助け一条のために、コウノウ一つの理を授けよ。さあさぁ受け取れ。悪しき祓い助けたまへ天理王命、と、これを三遍唱えて又三遍/\三々々の理を授けよ。さあさぁ受け取れ/\。
 明治22年11月15日(陰暦10月23日)
 沢田たみ53才(和泉国泉郡大津村周旋方)。
 さあさぁ段々返やし/\の席をしい、さあ一日の日というは生涯心。一つの理を以ちて一つ席。席に順序よく聞き分け。生涯の理を諭しよ。生涯の理には、よく聞き分け。難し事は一つも言わん。どうせこうせ、これは言わん言えんの理を聞き分けるなら、何かの理も鮮やかと言う。人間という、身の内という、皆な神の貸しもの神に借りもの心一つ我が理。心の理というは、日々常という。どういう事情いかなる理、幾重事情どんな事情理も、日々に皆んな受け取る中に、たゞ一つ自由という一つの理。自由という理は何処にあるとは思うなよ。たゞ名々精神一つの理にある。日々常に誠一つ。誠の心と言えば、一寸には弱いように皆な思うなれど、誠より堅き長きものはない。誠一つが天の理。天の理なれば、直ぐに受け取る直ぐと返すが一つの理。よく聞き分け。一名一人の心に誠一つの理があれば、内々という十分睦ましいという一つの理が治まる。そら世界成る程という、成る程の者成る程の人というが、常に誠一つの理で自由という。又一つ、これまで運ぶ尽す中に、互い互い助け合いは諭する理。人を助ける心というは、真の誠一つの理で、助ける理が助かるという。これまで運ぶ尽す一つの理は、内々名々事情理に治め。これより先永く事情に助け一条のためコウノウの理を渡しおこ。さあさぁ授けよう/\。悪しき祓い助けたまへ天理王命、と、これを三遍又三遍/\三々々の理を授きよう/\。さあさぁしいかり受け取れ/\。
 明治22年11月16日(陰暦10月24日)
 大阪今村熊太郎、ランプ商業を営みても宜しきやにつき伺い(明治21年正月よりおぢば勤めをさして頂き、半歳余りして家族を大阪より呼寄せたるに、これという収入なきところより)。
 さあさぁ尋ねる処/\、何を思うも一つの理、どうせこうせこれ言わん。通り来たる道を見て/\、一つ理世上という。年々の理を見て、実正。何時なりと、いつも事情変わらん。どう言えばこう、いつの理を以て心おきのう。
 明治22年11月17日(陰暦10月25日)
 下和田長助34才(熊野国南牟婁郡和田村正心講周旋方)。
 さあさぁ段々の席返し/\の席をして、一日の日は生涯。心一つの理を以て、一つ席。席順序一つの理は、よく聞き分け。生涯の理を諭そ。生涯の理を諭するには難し事は一つも言わん。どうせこうせこれ言わん。言わん言えんの理を聞き分けるなら、何かの理も鮮やかという。人間という身の内という、皆な神の貸しもの借りもの心一つ我がの理。心の理というは、日々常にどういう事情どういう理、幾重事情どんな理でも、日々に皆んな受け取る。受け取る中に、たゞ一つ自由という一つの理。自由という理は、何処にあるとは思うなよ。たゞ名々精神一つの理にある。日々常に誠一つ。誠の心と言えば、一寸には弱いように皆な思うなれど、誠より堅き長きものはない。誠一つが天の理。天の理なれば、直ぐと受け取る直ぐと返すが一つの理。よく聞き分け。一名一人の心に誠一つの理があれば、内々という睦まじい一つの理が治まる。そら世界という、成る程という、成る程の者成る程の人というが、常に誠一つの理で自由という。又一つ、これまで運ぶ尽す中、互い/\助け合いは諭する理。人を助ける心というは、真の誠一つの理で助ける理が助かるという。又一つ、これまで運ぶ尽す一つの理は、内々名々事情理に治め。これより先永く事情に、助け一条のためコウノウの理を渡しおこ。さあさぁ授きよう授きよう。悪しき祓い助けたまへ天理王命、と、これを三遍又三遍/\三々々の理を授きよう。さあさぁしいかり受け取れ/\。
 明治22年11月20日(陰暦10月28日)
 松尾唯之助伺い。
 さあさぁ事情を以て事情/\、事情尋ねるところ/\、事情/\身の事情いかなるもどういう事も聞き分け。どういう事を聞き分け。難し事は言わん。難し事はせえとは言わん。身上/\不足なる。どういう事である。一日は心一ついかなるも諭し乞い、身上に不足なる。不足なれば、日々に掛かる。長い道すがら、ならん中も通り、どういう処も通り一段の道という。どういう事であろ。処々心尽す言えば、世界という。何たる処もこれまで運んで、ようようの道運んで通り、人間一つの理はよく聞き分け。身上不足一つ、どういう事であったな。それより一つ身の障り、日々思うところ名々の理であろ。事情は世界いかなるも見て、治まる一時なら、一つの理は違わん。何かの処も聞き分けくれるよう。これより一つ/\身に案じなき、世界日々急く月々急く年々急く。身上不足よく聞き分け。一つの理を以て身は直ぐと発散、直ぐと治まる。皆な先は同じ理。
 明治22年11月20日
 増野正兵衞、前々お指図に『継ぐ間違うのち/\十分一日の日』と御聞かせにあづかり、ついては正兵衞三年以前に隠居致し、松輔を本人と定めましたのが、違いますかの伺い。
 さあさぁ尋ねる処/\、治め一つの理という。どうこうよかろう、こういう心がよい思案。一時一つの理が早い。もう長くの処の理を待てとは言わん、通れとは言わん。旬々のいかなる理を知らそう。
 同日、春野ゆう前におぢばへ参詣の時、身上障りにつきお指図を蒙り、大阪の春野宅へ帰り、又身上の障り段々重り、横に寝る事もできず、前お指図により諭し速やかお助けありしが、今度は身上助かる事難しきや伺い。
 さあさぁ尋ねる事情、治まって一つの事情、思うどれだけまゝどれだけ、諭し聞き取り一つ計り難ない。なれど何箇年以前の事情、一つは因縁の事情、何かの理を聞かしておけ。まあ一つ出更わり、一つの理も、お互いの理を聞きて通り来たるものである。人間出帰りの事情、障り分かり掛けた事情、一時ではない。因縁事情諭し掛けたる。どれだけ心に諭しても、心に治まらねば治まらん。一つ話し成る程十分、話し十分諭し、因縁一つの理は諭してくれるよう。
 同日、増野正兵衞明日より神戸へ帰る事御許し願い。
 さあさぁ何かの事情心に掛かる。一つ一日速やか、急いで鮮やか、一つ/\治めくれるよう。又々急いで。
 明治22年11月20日
 諸井その33才、身上障りにつき伺い。
 さあさぁ尋ねる処/\/\、事情心鎮めてしっかり聞き取れ。長らえて事情不足という。よく聞き分け。国々一つの理を始め、段々尽す一つの理を悟らんならん。長らえて内々事情、身のところいつになっても鮮やかと言わん。前々元々理を聞いて、国に何でも十分の理である。よう理を聞き分け。日に不自由思う一つの理心にある。どういう事聞き分け。話し一条の理、身が速やかになる。段々映しある処、人間皆な神の子供、この理よう聞き分け。因年事情諭し、同じ神の子供可愛い子供、因年事情聞き分け。それよりタンノウという。身が不足通ってタンノウ思わりゃせん。人間始め掛けたる理から見てタンノウ、世界の理を見てサンゲ。日々身に不足なって世上の理を見て、随分皆んなタンノウ/\の理より受け取りはない。よく聞き分けくれねばならん。一時一つの理を諭し掛けよう。
 明治22年11月23日
 東京出張所の上原佐助、清水与之助に対し、本部設立の節不行届にて打合せ悪しくにつき、一同相談の上、清水与之助、平野楢蔵出張して打合せに行く事願い。
 さあさぁ事情を以て事情を尋ねる。一つの話し、一つの理。どれからどうする、一時定める理、心の理で一時の理が治まり難くい。そこで捌き一つの理を洗いさえすれば、どんな事でも治まる。元一つの理から治めて行けば、どんな理でも治まる。
 押しての願い。
 さあさぁ道理上の理を以て治めば、どんな理も治まる。心の理で、一つの理が治まらん。心の理から治めて掛からねば、どうでも治まらん。
 又押して、出張所を取払う事につき、分教会と引直し願い。
 そりゃどうでもよい/\。
 又、平野楢蔵、清水与之助の両人上京の事につき伺い。
 さあさぁ段々の理を以て治まる理、何名何人はこれ言わん、誰がどうこうは言わん。心の理さえとげば一時何かの処も治まる。
 明治22年11月23日
 朝、清水与之助、平野楢蔵東京へ出張の件の後にて、清水与之助の身上の障り願い。
 さあさぁ身上に一寸心得ん。身上にさあさぁ速やかならん、日々思う。聞けば一つ、見れば一つ、心に一つ理、どうであろう、こうであろうと心に掛けんよう思わんよう。何かの事もよく聞き分けて貰いたい。
 押して願い。
 さあさぁ道理上を以て話す。道理上の理を以て話すなら誰彼言わん。何処に心掛かりあってもどうもならん。誰彼は言わん。皆な段々の理によってすれば速やか一つの理という。
 明治22年11月25日
 前川菊太郎、梶本松治郎、永尾楢次郎、三名別席の願い(他へ派出してお授けなくば不自由につき、席順序を運んで宜しきや、刻限にて御渡し下さるや、取次より願い)。
 さあさぁ尋ねるは一つの理であろう。詳しい一つの理を尋ねるから十分の理を諭そう。内外隔てなき一つ理という。世上に理があって内に理がない。この屋敷は鏡屋敷という。鏡屋敷は曇りあってはどうもならん。心次第で一夜の間にも授け。若き事情を改めるなら、何処にても叶う授けを渡そう。思惑通りの授けを授けよう。さあ内外の隔てはないで。どれから人衆寄せるやらこれ知れん。心の理によって、どんな役割するや知れん。席々と言えど、真の心に席なくば何にもならん。互い/\諭し合い、尋ね合い、真の心に理が治まるなら一夜の間にも速やか授け。さあ自由という。
 同時、内々女の方前同様の願い(本部内の女の方々を言う)。
 さあさぁ尋ねる処/\、理なくして理はあろうまい。道なくして道はあろうまい。順々の理を以て話し、月々の席、もう一箇月済んだと思えど、心に理が治まらねば何にもならん。何ぼ席々と言えど、心の理によってコウノウがない。席をして順序運べば授けは渡そう。なれども落す日もあるやろ。これ知れんで。幼年なる者に理が渡したるところもある。日々諭し合い、尋ね合い。心の理、心の席という。さあ心次第で授けという。
 明治22年11月27日
 山沢サヨの障りにつき伺い。
 さあさぁ何かの処、よく聞き取れ。小人/\身の障り、何が違う、何処が違うと思案するが理であろう。身の処より、さあさぁ道という道なら、いかなる事情、内々事情を改めるなら、一時速やか。真を定めるなら、速やかという。聞き難くいところの理もあろう。人情人間の理、一時一つの道が分かりたる、一時なる道は、世界応法、何も一つの理や。一時一つの理を以て、一つ旬。これも道、これも理、何も彼も一で一つの理。さあさぁ治まるも一つ、治まらんも一つの心。早く発散胸の発散する事情、早く聞き取れよ/\。さあさぁ分かろまい/\。どう言うも、言うも一つの道、聞くも一つの道、どういう事もこういう事も、一時一つの心、何よの事も自由。身の処より幾重思案。よく聞き取れ/\。
 明治22年11月29日
 東京市下谷に在る出張所を下谷分教会と引直しにつき、前川菊太郎派出の際伺い指図。
 さあさぁ尋ねる事情から、一つの理という事を、一つの理に話すなら、どういう世界を通るもよう聞き分けて。元というは親という。親という理は可愛い理に育てば、どんな所も育つ。親と成りて育つるは可愛いという理を以て育てるよう。これだけ一寸話しおこう。もう何の事も委しおこう。どういう事情を計るも、心おきのう可愛いという理を以て扱うよう。それから順々珍し道という。返やし/\して話しておこう。
 明治22年11月30日(陰暦11月8日)
 午前9時半、上田ナライト身上願い(これまで一身暮らし(独身生活)という事をお聞かし下れしが、やはり一身暮らしで越すものでありましようや、夫を持って越すものでありましようや、如何の願い)。
 さあさぁ実際/\、元より一つの話し、元々の話しというは、よう聞き取れ。前々話し伝え、一身一人の暮らしという。いついつまでも十分、いかなる道も通した。一つの道からどう成ろうと、日々一つの思案。前々理を伝えたる処、まあ一身暮らしで神の守りと聞いたが、今の一時でどういう理であろうと思うやろう。実々思案すれば、分からんやあろまい。理に変わりた理はあろまい。一身暮らしという理を諭してある。前々より話してあるを、事情が変わりたなあと思う心を出さんよう。一身暮らしならば、一身暮らしの理は与えよう。一身一人の与ゑはいついつどうでもこうでも与える。なれども心の理を改めて、こうと思うなら、又それだけの与ゑは渡そう。これからは先が長い。一身暮らしの与ゑはどういう事やろと思うやろう。影は見えん、姿は見えんと思うやろ。なれども一身暮らしの理は、立てゝ貰いたい/\。さあさぁ親に授け渡すで/\。さあさぁ受け取れ/\。授け渡そう。さあさぁ授け/\、甘露う台の授けを渡そう。心おきのう受け取れ。甘露う台の授け渡そう。
  桝井伊三郎より、甘露う台とはどういう御手にやと御尋ねすれば。
 さあさぁ雛形通り/\/\。
 明治22年11月30日
 増野いと左の腹に差し込むにつき願い。
 さあさぁ尋ねる処/\、一つの事情。さあさぁ日々の処、日々の心、一つの理/\、どういう理と思うやろう。安心なって安心ならん。皆な一つ/\名々、あちらこちら一日/\思う。一つの理何かの処聞き分け。あちら一つ身が障る、こちら一つ身が障る。心に重々思う。早く十分洗い取れ/\。どんとさゝやかならん/\。これより洗い取りて、こうと一時の心治まれば、何かの心明らか。一つ旬々一時、又又旬々の理を以て治まる/\。案じる事は要らん。案じる/\、案じずに居られようまい。通るだけの道は通る。こうと言えばこうという一つの理を治め。十分こうという理を定め。旬々の理を以て、治め諭してやるがよい。
 同日、押して日々の心の理を定めるのでありますか、又こちらへ来る心を定めさすのでありますか願い。
 さあさぁ日々の心から、又一つ所を変えて、一つ十分諭して、どうならよかろう、こうならよかろう。旬々の理を見て、こうならこうと、まあ旬々の理多くの所の理が集まれば日々の理と、さあさぁどちらなりと治めてやろう。こうと言えばこちら思え。いつになったら十分聞いておけ。こうという理を治めてやるがよい。いついつ治まるという。
 明治22年11月頃
 豊田村辻かめ伺い。
 さあさぁ段々身上から尋ねる。早く聞き取れ/\。いついつの事、今までの事どうであろうと思うは、今までの事。今のところよう聞き分け。何よの事も身上に不足ありてはどうもなろまい。年々の理を見れば、聞き分けにゃなろまい。これまでの理と、今のところ見分けて、世界/\見よ。身上ところをもて、もう何時とも言わん。いついつとも言わん。名々の事情から篤と思案して一日も早く事情治めてくれ。




(私論.私見)