明治21年7月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

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 (7月)
 明治21年7月2日(陰暦5月23日)
 午前6時、本席、腹下るにつき伺い。
 さあさぁさぁ俄かに/\、一寸知らしおこう。身の処に一寸心得んから俄かに知らしおこう。あちらにもこちらにもざっと一寸分かりた。第一世界の道、障りからどういう理も分かる処を、うっかりとしてはならん。第一世界の処では足が痛い、手が悩む、痛いと言うた処が案じもない。第一世界の処では俄かに腹が下る、痛む、と言えば、第一に色々急ぐ事はせにゃならん。さあさぁ前々より知らしたる処、世上には色々に悟る者もある。第一の処に諭すれば、第一一つの理は、早く/\悟らにゃならん。遠く/\の理は、一寸世界の理。神の理は、さあさぁ一時ならん。一時の間にも、一時急ぐ/\処は急がねばならん。急がいでも/\よい事を急いでならん。
 右につき、教会本部をぢばへ引移りの事を押して願い。
 さあさぁ談示の理を尋ねる/\。さあさぁ談示の理を尋ねるから、一つの理を諭す。世上の気休めの理を、所を変えて一寸理を治めた。世上には心休めの理、ぢばには一寸理を治める。ぢばの理と世界の理とはころっと大きな違い。世界で所を変えて本部/\と言うて、今上も言うて居れども、あちらにも本部と言うて居れど、何にも分からん。ぢばに一つの理があればこそ、世界は治まる。ぢばがありて、世界治まる。さあさぁ心定めよ。何かの処一つ所で一寸出さにゃならん。さあさぁ一寸難しいであろう。どんな道もある。心胆心澄ます誠の道があれば早く/\。
 明治21年7月3日
 午前9時、寺田城之助、四、五日前より腹下り又妹コウ並びに親両人共咽喉の病につき願い(この時寺田半兵衞お授け頂く)。
 さあさぁ/\第一一つ、第一一つ前々一つ身の処、さあさぁ障りや、まあまあ障りや。一大事/\。身のところ速やかよう聞き分け。内に一つ事情、あちらが些か、こちらも些か。早く急いで一つもう一段。さあさぁいかなる事情、さあさぁ助け一条内々一つ、速やか一つを、神水として授けよう。水の因縁と言うて聞かそ。しっかり受け取れ、さあさぁしっかり受け取れ/\。あちらもこちらもどれだけの心尽す。身の障り心通りの身の悟り。案じは要らん。心おきのう指図する。
 明治21年7月3日(陰暦5月24日)
 本席の御障りにつきお指図。
 さあさぁ/\身の上一条、一つのたゞならん一つの事情。さあさぁいかなる処尋ねるから、聞き取りて早く一つ定めるよう。どういう事を定める。さあさぁさぁ聞くよ。早く/\何でも彼でも、一つ宣べにゃならん。一つ急いで宣べにゃならん。さあ身の上から一つ諭そう。早く一つ(教会本部の移転を)待ち兼ねた/\。何を待ち兼ねた(と思っている)。(本部の理を)あちらへこちらへ(と取り)違うて(は)、どんとどんならん。一寸名々一つ(東京本部ができて)一仕切り(ついたこと)や/\(と安心している)。(しかしそれは)まずまずの処(の)、細く/\(の)世界一つ(の道である)。(これからも)何と諭すや分からん。

 ぢば(のことについて)偉い事を言う/\(と思う)。さあさあぢばの一つ/\の理(を明らかにすることを)急ぐ/\。何を急ぐ(と思う)。(ぢばのある庄屋敷は)些かなる(片田舎の)処(であるが、助け一条の元の)理を始めよう。何の(人間)思案も要らん。(人間の)思案は要らん。前々(諭した処)の理を一つ(実行せよ)。甘露う台(の)一つの理(を明らかに治めよ)。何にも(人間思案は)要らん。神一条の理(を)治めば何にも要らん。通り来て今日はどうでも言わんならん。何でも彼でも聞き取りてくれ/\。世界の事は言わん。ほんの気休めの一寸どうでもこうでも差し抜きならん。どうでもこうでも分からん/\。(このぢばから、この世人間)初め(の人間の)分からん理を諭しよう。(お前たちはこの話を)聞いて居て分からん(ようではならん)。何にも難しい事(を)言うのやない。名々(神の話を)聞いて、年々の日限(の道の通り方を)、堅とう治めてくれるよう。又々の道もあろう。(人間思案では移転の手続きは)怖わいと言えば怖わい/\(であろう)。(しかし今までも)すっきり取り払い/\の道(を)何遍も連れて通った(ことを思って見よ)。人間の道なら一度で止まるやろ。

 (この道は)何でも(人間世界元)初まりの理もある(道である)。この所の初まりの理と(いう)は、(世界は)何にも知らん。(世界が人間)身(の内の理)一つ(についても)何にも分からんところから日を送り(て)来た。(東京に本部があれば)世上(の理)では安楽の道であろう。又々という処追々と(いう処もあろうが)、(今は)どうでもこうでもという道(を)運ばんならん。元始めた(理から)何の神/\(と云うて)勤めて始め(て)来た。段々(時旬が)遅れ/\て(どうにもならぬので)、世上より成る程の理も下ろし(た)。(東京に本部ができたので)これで安心であろう。本部/\(という)、あちら(の東京の方)も本部(と言うているが)、(ぢばへ本部が)変わる。(その後に)出ける残る(東京の)理と、甘露う台(の理を)一つ(思案すれば)、何にも分からんでない(であろう)。(神の働きが)出掛けたら(何でもぢばの尊さを)見にゃならん/\。第一(重大なる処)の理が分からん(ようではならん)。(ぢば移転の決行は)大層であろう/\。よう聞(き分)け。何でも(助け一条の)道を(ぢばから打ち)出さねばならん。まずまずこのぢば・甘露う台一つ(の道を)、何でも彼でも運ばにゃならん。どんな道(であっても)、世界の道(は)、ほんの気休め(の道)である。(この道の)発端の道(を)、何か急いで取り掛かれ/\。
 押して、これまで本部、東京市下谷区北稲荷町四十二番地に設置有之処、おぢばへ引移りの事を御許し下さるや願い。
 さあさぁこれこれよう聞き分け、小さいものと大きなものと。小さい事は一人でもできるものである。大きな事というものは、一寸理を聞いても、この理は大き成るものである、という指図しておく。
 明治21年7月3日
 大阪小松駒吉長女あい、身上障りにつき伺い。
 さあさぁどういう事を尋ねる。どういう事を聞くか分からん。心得まで諭す。皆な一名一人の理、生れ更わり、いつの理に定めという。心得まで。いつにどうと定めたるもの、心の理によって洗い替え。いかなる理も、大難小難という理は、よく聞き分け。聞いて一つの理で大難小難。よう聞き取ってくれるよう。
 明治21年7月3日
 真鍋宇吉口中痛み左の歯に、家内目かいに歯の痛み障り伺い(兵庫門口町)。
 さあさぁ聞き取れ/\/\。いかなる事も聞き分けねばならん。さあさぁ神一条の道は不思議な道。所々では事情一つの事情、所々で内々の処というものであろう。一時助けたいのは親の理。神の理は早く/\/\聞き取れ。一日の理成ると成らんとの理。さあさぁ世上見て、世界の理見て。神の理は助けたいのは一条である。
 明治21年7月4日
 山本源七、身の悩みにつき伺い。
 さあさぁ名々に身上一条の理を尋ねる。皆な同んなし一つの事情である。銘々に皆な心というものあるから、諭しておこ。右からでも左からでも同し事や。この理を諭しておこ。これ一つの理聞いて、心曇る。これならという理を右左の理の処、疑いはこれまでの事。これからタンノウ。やれやれとの心治め。タンノウとは真の誠の心より出るもの。タンノウという心直ぐに受け取らんやならん。タンノウせねば切りのなきもの。この理をしいかり聞き分け。
 明治21年7月4日
 岩佐キヌ、願い(元斯道会第5号)。
 さあさぁ長らえて早く助けを繋げ。身の処に不足なる。早く悟れ。人々諭して居る心、思う心と、違う。諭して居る心内に治まれば、身も治まろう。早く速やかと言うならば、諭して居る理を、内に早く治める。どうと、この理を諭してくれるようと。
 明治21年7月4日
 山田太右衞門、身の悩みにつき伺い。
 さあさぁ願い通りの指図、どういう事を諭す。さあさぁどうも騒がしいと言うと、どんならん。そこで朝早うと言うのや。遠くの所より遙々運んで間違うてはどんならん。そこで朝早うと言う。そこでこれから願う者一人と取次一人と、二人はちゃ入れんで。真実の心運ぶのに、どういうものと思う。大抵の事情聞いて居るやろ。些かと思ても、大層の理がある。人間というものは、身の内借りもの八つの埃り、この理を分かりさいすれば、何も彼も分かる。そこで、タンノウという理を諭してやれ。もう一段。
 明治21年7月4日
 宇野善助、伺い。
 さあさぁ早く聞き取れ/\/\。さあさぁまずまずの処十分運んで来てある。これまでの処どんな事も見て通り聞いて通り、日々何程の実々の理を運んでる。多くの中の理を見て、名々早く心に悟らにゃならん、見分けにゃならん。どうしても、名々身の処速やかならん。軽きの事なら、そのまゝ通れる。重きの事なら、思わなならん。そこ思てタンノウの道を通れ。
 明治21年7月4日
 酒井佐吉32才、身悩み伺い。
 さあさぁ名々の身上、身上から事情、名々から大抵の事情尽す。名々の身の処の事情分からんと言う。何も分からんやない。一度聞いた事生涯と、心定め。一寸/\心変わりては、どんならん。名々諭する理いと、名々の身いと、この理を分からんや、何遍でも後い戻る/\。身は借りもの心我がもの。心を洗い、内々には芯というものがある。芯を狂えば、朝の晴天昼から曇る。曇れば晴らす、晴天以ちて働く親である。この理をよく聞き分け。
 明治21年7月4日(陰暦5月25日)
 松本忠七、身上の障り、痰吐けば家中臭く又寒気の障り願い(摂津国莵原郡熊内村)。
 さあさぁ身の内の処々、さあさぁ事情一条尋ねる処、さあさぁ聞いて一つ見て一ついかなる処尋ねる処、さあさぁ難しい事は言わん。いかなる身上の治まらん事はない。さあさぁ聞くよ一つの理がある。さあさぁ身上に一つ思案。さあさぁ難しい事は言わん。一つ理を諭す。人間には一つの理がある。直ぐに受け取る。直ぐに返やすも、さあさぁ内々早く定めて、さあさぁ早く/\。三日目には理を見よ。さあさぁ身上あって事情、身上あって幾筋の事情一つ、さあさぁ幾筋もある。天理王命というは誠の心(が)なくばならん。ほんに誠という心(は)、さあさぁ直ぐに受け取る(直ぐに)返やす。さあさぁ早く返やす理を見てくれるようと(言うて)、指図しておこ(う)。
 明治21年7月4日(陰暦5月25日)
 麻川与市、30日程前より身にあちらこちら障りにつき伺い(兵庫西出町)。
 さあさぁ早く/\、さあさぁ聞き取れ/\。長くの道である。日々どうも忘れられんと思う処、心得ん身の処である。心得ん、不自由や、速やかならん。よう聞け。皆んな世界には皆んな道がある。皆な見分ける心持って身の内心得ん。よう聞きて見分け聞き分け。所々あちらこちら長く信心の者もある。さあさぁこれで一つのタンノウ。日々の処でよう聞き分けてタンノウ。
 明治21年7月7日
 清水与之助、身上の悪しきところ願い。
 さあさぁ身上の処に心得ん。何か身のところに分からんから尋ねる。尋ねるから聞かそ。よう聞き分け。万事一つの理を聞かそ。どういう理もある。よう見分けにゃならん。互い/\の心を持って、さあさぁどんな事も持ち込むで/\。これまで親が皆な通り来たる道、聞いても居る、見ても居る。皆な談じ合うて通りてくれ。大きい心を持って通れば大きい成る、小さい心を持って通れば小そうなる。親が怒って子供はどうして育つ。皆な親の代りをするのや。満足さして連れて通るが親の役や。皆な満足さして、元のぢばや親里やと言うて、満足して帰るのやで。どんな事も談示して満足さすよう。
 明治21年7月7日
 亀田へ所属替えの頼みに大阪へ前川菊太郎、清水与之助出張の願い。
 さあさぁ何かの処万事という。皆な掃除して、神が綺麗な道をつけるのや。早く/\/\急ぐ。急いで運ぶよう。
 明治21年7月7日
 元斯道会門標の札について伺い。
 さあさぁ尋ねるであろ/\。一時/\の処、門標遙々尋ねるから、表から入りても裏から入りても、真実の心を受け取る。真実の心持ちて談じ合え/\。表から入る、横から入る、裏から入る。真実の心一つを受け取るのや。早く思案を定めてくれるようと。
 明治21年7月9日(陰暦6月1日)
 桜井の富松猶次郎妻たみ、身上願い。
 さあさぁいかなる処、内々一つ、家内内々の処、一寸/\障りや/\。速やかの理はないと聞き分け。どういう事聞き分けるなら、内々も理も治まり、日々の処も成るだけの処運び、これは受け取ってある。どうせこうせは言わん。日々の処、身の処に不足あれば、日々の不足あるからや。身上に事情あれば案じる。余儀なくの理であろう。まあ一つには助け一条の理を貰い、内々の処、これで一つは/\思う。案じなく心違う。日々世上見て、一つの事情に理を見分け。案じる事は要らん。世上の理を見て早くタンノウの理を治め。
 明治21年7月10日
 宇野善助娘こん19才、身上悩み願い。
 さあさぁ身の内の処、何程願えども速やかならんという処、これまでの処、これまでどんな道も通り、あちらから眺められ/\、笑われた道を通り来て、これから真実の道を聞いたる通り、早く見にゃならん見せにゃならん。早く心定めてくれるようと。
 明治21年7月10日
 宇野善助53才、あとの願い。
 さあさぁ順序の理/\、日々のところ心急がずして、長くの処遙かの心持ちて、日々の処にては、やれやれとタンノウの心持ちて、内々の処、まずまずタンノウ/\まずまず急えてはいかんで。たゞ日々にタンノウの心持ちて暮らすなら、鮮やかに日々治まるを、と。
 明治21年7月11日(陰暦6月3日)
 本部をおぢばへ移転するにつき、奈良県庁へ届書にして宜しきや、又、願いにして宜しきや伺い。
 「さあさぁ尋ねる処、どれから行くのも同じ事。皆なの者世上から理に押され/\、そこで神一条の道聞き分けてくれ。何でもない処から段々道をつけて来てある処、前々より皆な伝えてある。そこで往還道は通り難くい、細い道は通りよい。皆なこの度の処、本部の方へ掛け合え/\。どうでもこうでも神一条見せねばならん、見にゃならん/\。この度皆な世界から押されるから、一寸細い道を許したもの。どうでもこうでも一つの道通らにゃならん。そこで早く/\道を運んで了え」。
 信徒総代の伺い。
 さあさぁ運ぶ事情には、一つの事情、そうと一つ事情、運ぶ処には談じにゃなろまい。そこで早く、談示を取りて掛かるがよかろう。
 明治21年7月11日
 夜、遠州国分教会設立願い詮議に及び難き旨を以て戸長より却下につき、再願の旨伺い(諸井国三郎身上障りにつき、遠州より手紙にて願い)。
 さあさぁ十分に運んで/\、これだけ十分に運んで、どういうものと思う処、道をつくのは遅そなるで。そこで身に障りつくのをどういうものと。そこで、暫くじいとして居るがよい。
 明治21年7月12日
 桝井伊三郎、梅谷四郎兵衞、清水与之助神戸行き見送りにつき願い。
 さあさぁさぁ遠くの所、同じ事や/\。理や。互い/\一つの心繋ぐ。互い/\一つの理を結ぶなら、速やか理も分かり来るという。
 明治21年7月13日
 東京本局へ、奈良県への届を書し、添書頼みに行くにつき願い。
 さあさぁ何を急く/\という。この(ぢばの)所(に)世界の所から理を取る。世界の所から一寸理を取りて(教会本部の)理を下ろす。(すれば)ぼつぼつに何程の十分の理あるとも(分からぬほど)、こりゃ沢山な(理のある)ものや。(このことが)何にも分からん。この所の(ぢばの)理というは世界で(は)分からん。分からんから、そこで、世界より一寸の理を引く(のである)。(そこで)神一条の道を胸に治めて、世界の理を運ぶよう。まあ暫くの処(はこのままにして置いては)と思う者もある。なれど神が入り込み守護をする。安心の道(を)運ぶ(よう)。道だけ(は)早く早く運んで了うよう。
 明治21年7月13日(陰暦6月5日)
 大阪天地組総長茨木基敬、三島中山重吉宅にて腰の周り両手にて抱えられるようになりしにつき伺い。
 さあさぁさぁ尋ねる事情/\、花が咲けば同じ花が咲く/\。内々心を治め。心の勇んだ今日という日に、又々尋ね出るがよい。
 明治21年7月13日
 平野トラにつき願い。
 さあさぁ些かなる処から一つの事情、些かならんという処、早く聞き取れ。早く内内一つ、勇むところ/\、内々家内早く尋ねよ/\。又一つ急ぐ事情ある/\。早く事情ある。心磨いて一日一つ/\。早く一つの事情ある。
 明治21年7月14日
 喜多治郎吉、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情、さあさぁ身の処一寸心得ん。どういうものであろう。さあさあ別段一つの理、案じは要らん。なれども早く聞かす。待ち兼ねたる、いずれの道聞かす事、一時一つ暮らす、俄かという。身上あって何たる事、やれやれ助かったる事もある。これこそいずれ知らそうまで運ぶ。遁るゝ処もあり、身の処一寸どういうもので、長らえて伝える処、まあ早く聞く。身の処案じな。何か早く聞かすもの十分理で治めてある。内々これまで分かる分からん、人間の理、立ち越したる理、それぞれ道の理、十分の理を治めてある。前々内々やれこれでこそ。何かどんな難も遁れたれども助け返やす、遁るゝタンノウ早く取り聞かせ。一つの処一つの事を聞き、内々治め早く聞かせ。
 明治21年7月14日
 7時30分、山本伊之助、身悩みにつき伺い(斯道会第4号)。
 さあさぁ尋ね出る/\。身のところ尋ね出る。中々の処/\である。長の道、長の月日である。名々も早く、名々もこれまで運び来てあるところ、もう程のう分かり来る。もう一段の処、これまでの処、もう一つ分かり来ると、内々の処も早く一つ定め替え。内々案じもタンノウの理を治め。名々もタンノウの理積めば、内々もタンノウの理を積む。早く結び替え楽しみ替えて、あちらへ咲かす、こちらへ咲かす。枝から枝へ栄える。どんな花も咲く。あちらこちらも同し一つの色の花咲く。内々話し聞かしてやれえと。
 明治21年7月15日
 平野楢蔵、身上障りにつき平野トラお授け順序の願い。
 さあさぁいかなる事情、一つ/\の事情、家内とも一つの事情というは、よう聞き分けてくれ。家内それぞれ大抵通り来た処にも、一つの事情定めて貰いたい。大抵一つは、決めても居るやろ。所々に一つの芯を治めて貰いたい。これまで運んだる処で、又々一つ/\通り来てあるところ、この度、夫婦揃うて、心一つに定めて貰いたい。家内の処、一つの授けも渡さんならんように成りてある処、夫婦一つの心に定めて貰いたいと。又いつとも分からん。取次二人三人の出合うて、夫婦の中の道一つ、取次三名以て、一名一人でよいで。夫婦の中、一つ早く聞き取りて、いついつまでも仲好うと。
 明治21年7月17日(陰暦6月9日)
 阿波国へ前川菊太郎、橋本清、平野楢蔵派出につき伺い。
 さあさぁ遠く所を運ぶ事、さあさぁ急ぐ事は急ぐ。今暫くの処は急ぐ事もない。さあさぁ暫く一寸の間やで。さあさぁ旬々の花、一つ/\運んで了うで。さあさぁ治めて了うで。さあさぁ同じ花、皆々持たすで。さあさぁ一寸暫く控えて居るがよい。
 明治21年7月17日(陰暦6月9日)
 奈良講社の者、正月頃より二十名ばかり別派になり、学者を頼みてこの者に講元並に教職をも許しくれるや、さもなくば天理教会を潰し、又は平野楢蔵と論をするなどと言うにつき伺い。又平野も立腹致し居るにつき、論をしに行きても宜しきや、如何して宜しきやも伺う。
 さあさぁどんな者も皆な寄り来る。名々我がものと思うて、花の色匂いを取る心が世界では分からんで。匂い取り兼ねる/\。人間心の色はどうもならん。さあさあ腹立てさすやない。名々にこれをこうしてくれと言うやない。さあさぁ花の色、皆々名々に、あの花の色はと言うて、さあさぁ皆々談示に寄り来るで。腹立てさゝぬよう。さあさぁ無理どんな事言うても、どんな無理言うても、何にもならせんで。さあさぁ言えば言う程言う者は言う通りに成る。腹立てんよう。さあさあ日々皆々その花の心に成るで。(右の如く世界広い道になれば、皆々花の匂いで寄り来るなれど、匂い取る事分からん故に腹を立てるのであります)
 明治21年7月17日
 大阪近藤政慶の願い。
 さあさぁ身のところから身上ありて一つの事情、名々一つ事情運び切れ。思うも事情、身に案じがありて、これまでというものでありて一つ事情、身は速やかと分かり、遠く一つの事情、何かのところも聞き分け。身は速やかと治まる。ちゃんと心治まれば、身は速やかという。一つ理コウノウ見よ。
 明治21年7月17日
 深谷源次郎、伺い。
 さあさぁ大抵一つの理はあろうと、これまでのところ静まれ/\と定め、一つの事情静か/\、多年静かの理治まる。同んなし一つの理である。そもそも一つの名々の心使うては、どんならん。そこで、ひそかに一つの理を聞かして連れて通り、ひそか仁の道を通れば、互い/\手を繋ぎ道を通れば、一寸もう夜を明ける道である。十のものなら九つ半まで来て居る。皆なそれぞれも連れて通る道や。心速やかと早く定めにゃならん。
 明治21年7月19日
 今川聖次郎、身上願い。
 さあさぁ身上は事情尋ねる。見分け聞き分け。身上心得ん。十分理を運ぶ。幾重通う処、所々に十分の理を聞かせば分かる。一つの身上幾重サンゲすれど、どうであろう。一つの身上の理がある。心一つの身上や。身の内の錦は代々続く。第一心一つを治めよ。
 押して願い。
 さあさぁ暫くの道、いかなる事が間違うから、身の内一つの理や。心の錦や。まずまずの事情、長く通る、天然自然通る一つの道、日々急がしい。さあ世界から言うて来る。余儀なく運ぶ一つの道、理を運ぶ。一つの理運ばねばならん。前々の理を以て運ぶよう。
 明治21年7月20日
 礒田源右衞門41才、身上願い。
 さあさぁ身上から一つの事情尋ねる。身上に心得んの事情、どう思ても身の処速やかならん。多くの中日々の処一つ、多くの中一つ、どんな事見る聞くと、これが理。これを一つの理と、名々心に治めおかねばならん。早く聞き取れ。どれからどんな事を聞くと、名々元一つから心定めたところ違わんよう。元一つから枝初めからついてある。同んなし花が咲く。同し花同し匂いの理治まるという。
 明治21年7月20日
 午前8時、沢田善助娘よし21才、伺い。
 さあさぁ尋ねる処/\、早く聞き取れ/\。余の儀外儀はない。内々一つの処、これだけ尽す運ぶ中に、一つどういうものという処、早く聞き取れ。どうでも案じる。十分内々も尽して居る中に、どういうものと思う理を聞き分け。朝の晴天昼から曇る。案じる/\思う中要らん。もう一段/\の理を分からん。親一つの事情中々の処を運び一つの理を治めてある処、名々も早くと思う。名々身の処持ちて、早く改めてくれるよう。案じては案じの理を回る。助け一条の中に、どういうものと思う。早く聞き分け。仮名なるやろう。この理を諭しよ。最初一つの事情今一つの事情、内一つの事情、鮮やか/\、一時一つの心を定め。いついつまでの心を定め。心通りのこの守護を、十分のタンノウの心以ちて早く定め。日々案じるから一時ならん。早く聞き取れ。十分であると心定め。
 明治21年7月20日
 中川文吉妻しな、事情伺い。
 さあさぁ身上一条の理を尋ねる。しっかり聞き分け/\/\。聞き分けるなら、分かる。これまで度々の指図、早く聞き分けさせ。これまで中々道、段々道尽す。これで安心、中には今日か明日かと思うた日もあろう。ようよぅ一つの理が見える。長らくの処、これまで一日の楽しみもなく、これから一つの事情身上に心得んと。身上心得んという理は、尋ねるから知らそ。早く何でも与ゑ定まる。治まる一つの理を聞き分け。早く一つ理取り直せ、聞き直せ。与ゑの理によりて二人は安心に治まる。世上の理を見て治まれば治まる。身上ありて事情、もうこれでタンノウの一つ。
 明治21年7月22日
 深谷源次郎、伺い。
 さあさぁ定め事情理を治めたる処、今の事情又々の事情、これ二つの尋ねる処、暫くの処、そのまゝじいと納まりて居るがよかろ。もう広くの道も出けようから、暫くの処、そのまゝじいと納まりて居るがよかろうと。
 明治21年7月23日
 東京より届書の添書帰りて願い。
 さあさぁ願の事情、諭す処の事情、まずまず今まで(本部移転について)運び来たる処(であるが)神一条の理はまだまだいかん(と思うであろう)。さあさぁ神一条の理は(神が)一夜の間にも入り込むなら、どうしようとままや。朝あちら向いて居る(の)を、こちら(に)向けるは何でもない(ことである)。前々(から)聞かしてある。(この道は)何処へ頼むやないと言うてある。軽き/\の道許したる処(であるが、それに甘んじていては)神一条の道は中々分からん/\。甘露う台の道は分かろまい。世上にては世上の道を知らそ。世上で矢来をしたようなものや。さあ矢来も十年二十年したなら破損が廻るやろ。あちらに一本抜ける、こちらに一本抜きに来る。判然とした指図やで。まあこれで安心と言う、安心という間が隙間やで。隙間より腐るもの。さあさぁ矢来も五年十年二十年すれば破損が廻る。一本二本抜く、抜きに来る。よう聞いておかねばならん。
 明治21年7月24日(陰暦6月16日)
 本部神殿祀る所の伺い(上段の間より本席の台所を境とし、渡り家取払い建家新築の願)。
 さあさぁ始まり/\、甘露台一条の(道の)始まり(の旬が来た)。日々の処(神一条の)理を以てすれば皆な治まるで。(この度の神殿建築については)四方(の)建物(は)、一間四方(の中心のぢばを芯)にして(普請せよ)。多く高くして危ない処(と思われても)、(神は)じっと踏ん張りて(守護をして)居る処(である)。(今屋敷は)西へ抜け(てい)る。(これから先には)北東南(と)四方(へ)抜ける理もある。(建物は)高うして成る程(これが神殿か)というようにして(あれば良い)。今の処(は)ほんのざっとして(すれば良い)。どれからどれへ/\(と)、一つ/\(の)印しを打ちて、今の処何時取り払うても惜いないというようにして(おけ)。一間四方(は)天窓にして(おくよう)。まあざっとして(おけ)。

 (そして、ぢばと共に拝する)二つめどうとして印々(に社を置け)。皆なの処に(明らかに分かるように)して、印々(の社を置け)。皆なの者入来(て拝す)るの印々(である)。北の所(の上段の間を神床として)今(まで)の処(拝をしていたので)あちら(の北)から、こちら(の南)へと(向きが変わると)思うなれども、よくよく思案せよ/\。思案治め(た上)それぞれ尋ねる処(が)理である。それぞれ日々の処(のつとめができるように)運ぶがよい。まあ思案一時/\まあ一寸思案(する事が大切である)。追々の指図(をする)。今の処(の)普請(は)ぢば一つの処(の理を明らかにすることが肝心である)。普請(は)大層は要らんで。一寸しておけ。仮家の普請/\、仮家の囲い(で良い)。これを尋ねた(のは神様の処の)一つの(肝心の)ものや(から)、(大層にしなければと)皆々思うやないで。元々最初(から神の館の普請は、ぢば)一つの理より(始まったもので)、筆先にも知らしたる通り、皆々これ(の普請)も節か/\(と心定めて通りてくれ)。一つのものもよんだが、どんな道も通りた者もあるやろ。(この)理を見分け(てくれ)。(道の中には)高い低いの理はない。互い/\の理を積み重ね(て心を尽して働いてくれ)。この一つの話し(は)いついつまでも続くようと指図(する)。
  右お指図詰合の人々左の如く悟る。
 四方へ抜けるというは往還の道の初、今日より運ぶにより、一間四方は甘露台の地上を屋根抜き雨打たしの事、二つめどうというは甘露台の南へ神前を祀り、甘露台の北より南へ向かって参詣する事、上段の間のこれまで祀りある分、取り払うと中山会長仰せられしも、お指図は二つめどう、矢張り上段の間これまで通りに祀る事。
 明治21年7月24日
 田代兵蔵47才、身上願い(近江国甲賀郡三大寺村)。
 さあさぁ身上一条理を尋ねるから、一つの指図しよ。人間というものは皆な借りもの。この理を分からんや何にもならん。身の借りもの八つの埃り一時分からんやならんで。どうせこうせえとも言わんと。身の借りもの何を悪いと指図すれば分かるで。成ろとなれども、人間というものは心というものある。そこでどうせえとも言えんで。身上ありて心あるもの。身上のうては心に思う事もでけよまい。まずまず誠日々の処第一。内々の処、誠という理を治まれば、自由自在と。成る程の内や、成る程の人やなあと言う。名々誠の理を映るからや。どうせこうせと言うわん。たゞ心次第との指図と。
 明治21年7月25日(陰暦6月17日)
 午後5時10分、大阪天地組総長茨木基敬、同年陰暦6月5日、三島中山重吉宅にてお手入れを頂きし事述べし時のお指図。
 さあさぁさぁ尋ねる事情、さあさぁこれまで長らくの道の処、幾重の道も通り、又一つ十分身上自由自在、生涯一つの何分理ある理を運ぶ。運べどもたゞ一つの理により、自由自在の理、自由自在、一日生涯しっかり一つの心治め。一日の日を助け一条のため、自由自在。一日助け一条一つコウノウ理渡そう、授け。悪しき祓ひ助けたまへ天理王命、三遍づつ三遍三三三九度。
 明治21年7月26日
 梅谷四郎兵衞、百日も前より、肛門夜になると痛み、又は痒くなるにつき伺い。
 さあさぁ身上一つに変に心得ん。身の障り一つの理分からん事情尋ねる処、さあさあ今までの道あちらの障りこちらの障り、一つ/\分かりたる処、さあさぁ変に心得ん。身には左程にも思うような事はない。なれど少し/\の身の悩む理は心得んところ、さあさぁこれまでにどうでもこうでもと言う。心一つ受け取ってある処、さあさあ世界の理に押され、どうでも凌ぎ難なき世上の理によって、一寸つけたる道は細い/\道やで。世上では大層な道と言う。さあさぁ一寸ついたる処、今までにもある道、今までにもなき道は神一条の道、さあさぁ何でも立てねばならん、立てささねばならん道。さあさぁあちらの理、こちらの理も運び、表道裏の道を通り、さあさぁこれでと思わんよう。さあさぁその心得で何事も運びくれるよう。さあさぁ身上の理、変に心得んところ、どうでも/\、さあさぁ長らくの処ではないで、暫くの処、さあさぁ現わすで/\/\。
 大阪明心講分教会の願い。
 さあさぁまだまだ一つ。今一時何からでも同じ事。さあさぁぢば一つ同じ木や。互い/\この理上以て、さあさぁ早く治めてくれるよう。
 明治21年7月26日
 清水与之助、帰宅の願い。
 さあさぁ一両日のところ、早く一つの理。なれど内々の事情もある、それぞれの理もある。早く/\運んで、又々早く/\運ぶよう。
 明治21年7月28日
 9時、山田太右衞門弟安治郎25才、身上願い。
 さあさぁ身上一条の一つの事情尋ねる処、いかなるも聞き分け。まずまずは一つの心運ぶ。内のところも一つの心運ぶ。身に不足一時ならんでない。何程日々尽すと、何サンゲえと速やかならんから尋ねる。難儀さしたい親はない。助けたい、可愛との親の心なれども、心に不足あるから身の内の道具に不足をでける。助けたいが一条の処、成るだけ運んで居るのに、身の処どういうものと思う心、一寸治めておけ。人間借りもの、思うようにならん/\というは借りものの証拠。多くの中の理を見て、名々も一つの心定め。この理を早く聞き取りてくれるようと。案じは要らん。案じては案じの理を回る。世上見て理を治めと。
 明治21年7月29日
 上田いそ、願い。
 さあさぁ順序諭する処、しっかり聞き分けねば分からん。長らえて一つ/\旬々運ぶ処/\、まずまず理十分にある。さあさぁそれより一つ内々の理、家内それぞれ一寸心得ん、身の処心得ん。又心得ん一つ理、いかなるも聞き分け。取り直せ。諭する十分、それより定める。どういう理定め暮らす処、年々不自由なき、段々尽す一つ理を聞き分け。内々十分指図聞く、一つ聞く。いかなるも見分け聞き分け。聞いても、これまでの理大抵人間身の内借りもの聞いて居る、又諭する処聞いて居る。世界中々一つ理、人間残らず借りもの一つ理、一軒理、世界の理、この理を聞き分けられねばならん。身どころあちらが不足する、どういう事、世上一つ理がある。内々一寸身に不足、世上理身の一寸不足、世上が鏡、いかなるも借りもの心我がもの心通り鏡に映してある。見分け聞き分け、それより聞き分け。内々借りもの心我がもの。同じ借りもの、世界中多く借りもの、内々何人借りもの、世界因縁/\、不足/\映してあるが、前生内々借りものなら、世界難儀不自由なら、その身ならタンノウが誠、誠一つ天の理、この理を聞き分けてくれねばならん。タンノウやれやれ成る程世上見ればタンノウ、この理内々理が分かれば速やか、言葉で聞いて身が速やか/\。直ぐと内々直ぐと、心澄むと一日目は早や/\。
 明治21年7月30日
 上川孫兵衞、願い(元斯道会17号講元)。
 さあさぁ神一条の道を通れば、多くの中なら大きな心持ちて通る心第一。どうせこうせとはこれは言えん。言えんというは、名々の心を働かす。世界の道理の理を聞いても又速やかとならん、と世上多くの子供速やかと育てんならん。世上難儀の道の者もある。成る成らんとんと成らん中身の不足なる。難儀のところの思案するようの理を早く伝えてくれ。
 明治21年7月31日
 中台勘蔵、願い。
 さあさぁ何か一つの事情、何か一つの理早く聞き取れ/\。これまで多く中々、長くの道筋/\。今一つ長く一つの事情、何かの処治まろう。しいかり聞いて来れば分からんでない。この所(は)神一条(の理である)。五十年以前からの元の理を聞いて心に治め(てい)よ(う)なら、成る程の理も治まろう。天理王命と称するは一つの宗旨である。天理王命と元一つ称するは天の月日である。元一つ始めるは女一人である。元よく聞いてくれ。長々(の年限の間)元一つ(の理が)分からなんだ。(今は)まだまだほんの一寸の(道の)初まりである。危なき道や/\(と)思えども、何にも危なき道やない。何ぼ往還道でありても、心に誠のうては通れようまい。心に誠一つさいあれば何にも危なきはない。楽しみ一つの道やある、と諭してくれるよう。
 明治21年7月31日
 今川聖次郎、身上につき願い。
 さあさぁ尋ねるから知らそう。身上一条にどうも心得ん。知らそう。多くの花、元があるで。花が咲く。花が咲くで、花が咲くで。匂いもある。さあさぁ花の色もいろいろにある。元があるで、いろいろに咲く。その匂いがある。さあさぁ匂いがあるで、根がある、との指図。
 明治21年7月
 平野楢蔵、願い。
 さあさぁ身の障り/\。第一一つ/\、皆んな一つ聞き分け。尋ね出る理がある。今一時は世界中という。どちらやろ/\、一時始める/\、いつの事やと思うて居る。あちらの国に一つ、あちらの所に一つと、どうもこれまで聞かしてある/\。遅れ来てある処々、年が明けたら、ろくぢと言うてある。なれども、皆な案じてどんならん。扉を開いて、世界をろくぢに踏み均らすと言うてある。扉を開いて、世界をろくぢに踏み均らしに廻りて居る。なれども皆んな、案じてどんならん。筆に記した通り、皆な出て来るのやで。遅れてあるのや。皆な心定めて居るなれども、心に一寸掛かれば案じてどんならん。これ皆んなよう聞いておけ。扉を開いてろくぢに踏み均らす、と言うてした通りに、皆な踏み均らす。速やかと踏み均らさにゃならん。ほんに成る程と言う。そこで一寸/\身に障る。案じる事はない。ゆうくりと心を治めてすれば、身の障りもすうきりない。
 押して、普請の願い。
 さあさぁ心おきのう。さあさぁ勇んで一つ委せおくと。
 明治21年7月
 植谷浅次郎、願い。
 さあさぁ心鎮めて聞け。一時一つの理を分からなんだら、名々のためにもならん。人のためにもならん。しいかり聞け。どうやろこうやろと、名々に理を聞き分けて諭してくれ。まあ一寸には大層。内々にもこれではどういうものやなあ、という心に持たずしてくれ。不自由さそぅ難儀さそぅという親があるかないか、よう尋ねてみよ。思案せよ。




(私論.私見)