明治20年1月 【明治20年】お指図1

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

 (れんだいこのショートメッセージ)
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 (1月)
 明治20年1月4日 (陰暦12月11日)
 教祖お急込みにて御身の内御様子あらたまり、御障りにつき、飯降伊蔵へ御伺いを願うと、厳しくお指図ありたり。(教祖御居間の次の間にて)
 さあさぁもう十分詰み切った。これまで何よの事も聞かせおいたが、すっきり分からん。何程言うても分かる者はない。これが残念。疑うて暮らし(て)居るがよく思案せよ。さあ神が言う事嘘なら、四十九年前より今までこの道続きはせまい。今までに言うた事見えてある。これで思案せよ。さあ、もうこのまゝ退いて了うか、納まって了うか。

 この時教祖の御身上は冷たくなる。それに驚き、1月5日(陰暦12月12日)より鳴物不揃にて御詫びのおつとめ為したれども、おつとめ内々故、門を閉めて夜分秘そかにする為にや、教祖は何も召し上らず、1月8日(陰暦12月15日)の夜の相談には(当時居合わせし者は昨年教会の話し合いの人なり)、「世界なみの事二分、神様の事八分、心を入れつとめを為す事、こふき通りに十分致す事」に決まり、明方5時に終る。
 1月9日(陰暦12月16日)
 1月9日(陰暦12月16日)の朝より教祖御気分宜しく、御飯も少々ずつ召し上りたり、それ故皆々大いに喜び居ると、又々教祖より御話しあり。
 教祖御話し。
 さあさぁ年取って弱ったか、病で難しいと思うか。病でもない、弱ったでもないで。段々説き尽してあるで。よう思案せよ。

 右の如く仰せあり。然るに1月10日(陰暦12月17日)には、教祖御気分宜しからず、午後3時頃、皆々驚き、又相談の上御次の間で飯降伊蔵に伺う。「教祖の御身上如何致して宜しく御座りましようか。おつとめも毎夜致さして頂きますが、夜ばかりでなく、昼もつとめを致さして貰いましようか、すっきりなる様に御受取り下されましようか」と伺う。
 1月9日(陰暦12月16日)より教祖身上一寸御障りつき、御休みになられる。
 1月10日(陰暦12月17日)
 飯降伊蔵を通してお指図。
 さあさぁこれまで何よの事も皆な説いてあるで。もう、どうこうせいとは言わんで。四十九年前よりの道の事、いかなる道も通りたであろう。分かりたるであろう、助かりたるもあろう。一時思案/\する者ない。遠い近いも皆な引き寄せてある。事情も分からん。もう、どうせいこうせいの指図はしない。名々心次第。もう何も指図はしないで。

 右によりて一同打驚き、談合の上真之亮へ申上げて銘々も心定めを為す。その日の人は、前川菊太郎、梶本松治郎、桝井伊三郎、鴻田忠三郎、高井猶吉、辻忠作、梅谷四郎兵衞、増野正兵衞、清水与之助、諸井国三郎なり。右の者真之亮へ神様の道の御話しの事を迫りしところ、「何れ考えの上」と仰せあり。夜九時過ぎ又々相談の上、鴻田忠三郎、桝井伊三郎、梅谷四郎兵衞、増野正兵衞、清水与之助、諸井国三郎、仲野秀信、真之亮の御返事なき故、前川、梶本の意見を問う。両人より真之亮の御返事を聞く事となりぬ。而して今夜は神様の仰せ通り徹宵つとめするには、上の処如何なるやと心配にて決定せず。これも真之亮より神様へ伺う事となり、夜明けて皆々休息す。
 1月11日(陰暦12月18日)朝、教祖の御気分宜しく、御床の上にて御髪を櫛けずらせ給う。
 1月12日(陰暦12月19日)夜、亦御伺いの事につき、真之亮の御返事を待ちたりしに、明方3時頃、その返事あり。よりて真之亮に前川、梶本両人差添いの上、教祖に伺う。
 明治20年1月13日(陰暦12月20日)
 教祖御話し。
 さあさぁいかなる処(ところ)、尋ねる処、分かりなくば知らそう。しっかり/\聞き分け。これこれよう聞き分け。もうならん/\。前以て伝えてある。難しい事を言い掛ける。一つの事に取って思案せよ。一時の処どういう事情も聞き分け。

 押して、真之亮より「前以て伝えあると仰せあるは、つとめの事で御座りますか。つとめ致すには難しい事情も御座ります」と申し上げられると、
 さあさぁ今一時に運んで難しいであろう。難しいというは真に治まる。長う/\/\四十九年以前から何も分からん。難しいことがあるものか。
 真之亮より答「法律がある故、つとめ致すにも、難しゅう御座ります」。
 さあさぁ答うる処、それ答うる処の事情、四十九年以前より誠という思案があろう、実という処があろう。事情分かりがあるのかないのか。
 真之亮より「神様の仰せと、国の掟と、両方の道の立つようにお指図を願います」。
 分からんであるまい。元々より段々の道すがら。さあさぁ今一時に通る処、どうでもこうでも仕切る事情いかん。たゞ一時ならん/\。さあ今という/\前の道を運ぶと一時/\。
 真之亮「毎夜おつとめの稽古致しまして、しいかり手の揃うまで猶予をお願い致します」。
 さあさぁ一度の話しを聞いて、きっと定めおかねばならん。又々の道がある。一つの道もいかなるところも聞き分けて。たゞ止めるはいかん。順序の道/\。
 真之亮「講習所を立て、一時のところ、つとめのできるように、さして貰いとう御座ります」。
 安心がでけんとならば、まず今のところを談示/\という処、さあ今と言う今と言うたら今、抜き差しならぬで承知か。
 真之亮「つとめ/\と御急き込み下されますが、たゞ今の教祖の御障りは、人衆定めで御座りましようか、どうでも本づとめ致さねばならんで御座りますか」。
 さあさぁそれぞれの処、心定めの人衆定め。事情なければ心が定まらん。胸次第心次第。心の得心できるまでは尋ねるがよい。降りたと言うたら退かんで。
 押して願い(明け方教祖御身上につき願い)。
 さあさぁいかなる事情。尋ねる事情も、分かりなくば知らそ。しっかり聞き分け。これこれよう聞き分け。もうならん/\/\。難しい事を言い掛ける。一つ心にとって思案せ。一時の事情、どういう事情を聞き分け。長らく四十九年以前、何も分からん中に通り来た。今日の日は世界/\成るよう。
 引続きて真之亮より「教会本部をお許し下された上は、いかようにも神様の仰せ通り致します」。
 さあさぁ事情なくして一時定めでき難ない。さあ一時今それぞれ、この三名の処で、きっと定めおかねばならん。何か願う処に委せおく。必ず忘れぬようにせよ。
 (三名とは真之亮及び前川、梶本両人の事)
 真之亮「有難う御座ります」と。
 さあさぁ一時今から今という心、三名の心しいかりと心合わせて返答せよ。
 引続き真之亮「この屋敷に道具雛型の魂生れてあるとの仰せ、この屋敷をさして、この世界始まりのぢば故天降り、ない人間ない世界拵え下されたとの仰せ、上も我々も同様の魂との仰せ、右三箇条のお尋ねあれば、我々何んと答えて宜しう御座りましようや、これに差支えます。人間は法律にさからう事はかないません」。
 さあさぁ月日がありてこの世界あり、世界ありてそれぞれあり、それぞれありて身の内あり、身の内ありて律あり、律ありても心定めが第一やで。
 続きて真之亮「我々身の内は承知仕りましたが、教祖の御身の上を心配仕ります。さあという時は如何なる御利益も下されましようか」。
 さあさぁ実があれば実があるで。実と言えば知ろまい。真実というは火、水、風。
 押して願い。
 さあさぁ実を買うのやで。価を以て実を買うのやで。
 1月18日(陰暦12月25日)
 夜よりお神楽づとめ並びに十二下り始まる。これより2月17日(陰暦正月25日)夜まで、毎夜おつとめあり。
 1月24日(陰暦正月元旦)
 教祖床から起き上られ、お髪を御上げになって、一同に向い、教祖御話し。
 さあさぁ十分練った/\。この屋敷始まってから十分練った。十分受け取ってあるで。




(私論.私見)