【明治20年】お指図

 更新日/2018(平成30).5.28日

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 (1月)
 明治20年1月4日 (陰暦12月11日)
 教祖お急込みにて御身の内御様子あらたまり、御障りにつき、飯降伊蔵へ御伺いを願うと、厳しくお指図ありたり。(教祖御居間の次の間にて)
 さあさぁもう十分詰み切った。これまで何よの事も聞かせおいたが、すっきり分からん。何程言うても分かる者はない。これが残念。疑うて暮らし居るがよく思案せよ。さあ神が言う事嘘なら、四十九年前より今までこの道続きはせまい。今までに言うた事見えてある。これで思案せよ。さあ、もうこのまゝ退いて了うか、納まって了うか。

 この時教祖の御身上は冷たくなる。それに驚き、1月5日(陰暦12月12日)より鳴物不揃にて御詫びのおつとめ為したれども、おつとめ内々故、門を閉めて夜分秘そかにする為にや、教祖は何も召し上らず、1月8日(陰暦12月15日)の夜の相談には(当時居合わせし者は昨年教会の話し合いの人なり)、「世界なみの事二分、神様の事八分、心を入れつとめを為す事、こふき通りに十分致す事」に決まり、明方5時に終る。
 1月9日(陰暦12月16日)
 1月9日(陰暦12月16日)の朝より教祖御気分宜しく、御飯も少々ずつ召し上りたり、それ故皆々大いに喜び居ると、又々教祖より御話しあり。
 教祖御話
 さあさぁ年取って弱ったか、病で難しいと思うか。病でもない、弱ったでもないで。段々説き尽してあるで。よう思案せよ。

 右の如く仰せあり。然るに1月10日(陰暦12月17日)には、教祖御気分宜しからず、午後3時頃、皆々驚き、又相談の上御次の間で飯降伊蔵に伺う。「教祖の御身上如何致して宜しく御座りましようか。おつとめも毎夜致さして頂きますが、夜ばかりでなく、昼もつとめを致さして貰いましようか、すっきりなる様に御受取り下されましようか」。
 1月9日(陰暦12月16日)より教祖身上一寸御障りつき、御休みになられる。
 1月10日(陰暦12月17日)
 飯降伊蔵を通してお指図。
 さあさぁこれまで何よの事も皆な説いてあるで。もう、どうこうせいとは言わんで。四十九年前よりの道の事、いかなる道も通りたであろう。分かりたるであろう、助かりたるもあろう。一時思案/\する者ない。遠い近いも皆な引き寄せてある。事情も分からん。もう、どうせいこうせいの指図はしない。銘々心次第。もう何も指図はしないで。

 右によりて一同打驚き、談合の上真之亮へ申上げて銘々も心定めを為す。その日の人は、前川菊太郎、梶本松治郎、桝井伊三郎、鴻田忠三郎、高井猶吉、辻忠作、梅谷四郎兵衞、増野正兵衞、清水与之助、諸井国三郎なり。右の者真之亮へ神様の道の御話しの事を迫りしところ、「何れ考えの上」と仰せあり。夜九時過ぎ又々相談の上、鴻田忠三郎、桝井伊三郎、梅谷四郎兵衞、増野正兵衞、清水与之助、諸井国三郎、仲野秀信、真之亮の御返事なき故、前川、梶本の意見を問う。両人より真之亮の御返事を聞く事となりぬ。而して今夜は神様の仰せ通り徹宵つとめするには、上の処如何なるやと心配にて決定せず。これも真之亮より神様へ伺う事となり、夜明けて皆々休息す。
 1月11日(陰暦12月18日)朝、教祖の御気分宜しく、御床の上にて御髪を櫛けずらせ給う。
 1月12日(陰暦12月19日)夜、亦御伺いの事につき、真之亮の御返事を待ちたりしに、明方3時頃、その返事あり。よりて真之亮に前川、梶本両人差添いの上、教祖に伺う。
 明治20年1月13日(陰暦12月20日)
 教祖御話し。
 さあさぁいかなるところ、尋ねるところ、分かりなくば知らそう。しっかり/\聞き分け。これこれよう聞き分け。もうならん/\。前以て伝えてある。難しい事を言い掛ける。一つの事に取って思案せよ。一時のところどういう事情も聞き分け。

 押して、真之亮より「前以て伝えあると仰せあるは、つとめの事で御座りますか。つとめ致すには難しい事情も御座ります」と申し上げられると、
 さあさぁ今一時に運んで難しいであろう。難しいというは真に治まる。長う/\/\四十九年以前から何も分からん。難しいことがあるものか。
 真之亮より答「法律がある故、つとめ致すにも、難しゅう御座ります」。
 さあさぁ答うるところ、それ答うるところの事情、四十九年以前より誠という思案があろう、実というところがあろう。事情分かりがあるのかないのか。
 真之亮より「神様の仰せと、国の掟と、両方の道の立つようにお指図を願います」。
 分からんであるまい。元々より段々の道すがら。さあさぁ今一時に通るところ、どうでもこうでも仕切る事情いかん。たゞ一時ならん/\。さあ今という/\前の道を運ぶと一時/\。
 真之亮「毎夜おつとめの稽古致しまして、しいかり手の揃うまで猶予をお願い致します」。
 さあさぁ一度の話しを聞いて、きっと定めおかねばならん。又々の道がある。一つの道もいかなるところも聞き分けて。たゞ止めるはいかん。順序の道/\。
 真之亮「講習所を立て、一時のところ、つとめのできるように、さして貰いとう御座ります」。
 安心がでけんとならば、まず今のところを談示/\というところ、さあ今と言う今と言うたら今、抜き差しならぬで承知か。
 真之亮「つとめ/\と御急き込み下されますが、たゞ今の教祖の御障りは、人衆定めで御座りましようか、どうでも本づとめ致さねばならんで御座りますか」。
 さあさぁそれぞれのところ、心定めの人衆定め。事情なければ心が定まらん。胸次第心次第。心の得心できるまでは尋ねるがよい。降りたと言うたら退かんで。
 押して願い(明け方教祖御身上につき願い)。
 さあさぁいかなる事情。尋ねる事情も、分かりなくば知らそ。しっかり聞き分け。これこれよう聞き分け。もうならん/\/\。難しい事を言い掛ける。一つ心にとって思案せ。一時の事情、どういう事情を聞き分け。長らく四十九年以前、何も分からん中に通り来た。今日の日は世界/\成るよう。
 引続きて真之亮より「教会本部をお許し下された上は、いかようにも神様の仰せ通り致します」。
 さあさぁ事情なくして一時定めでき難ない。さあ一時今それぞれ、この三名のところで、きっと定めおかねばならん。何か願うところに委せおく。必ず忘れぬようにせよ。
 (三名とは真之亮及び前川、梶本両人の事)
 真之亮「有難う御座ります」と。
 さあさぁ一時今から今という心、三名の心しいかりと心合わせて返答せよ。
 引続き真之亮「この屋敷に道具雛型の魂生れてあるとの仰せ、この屋敷をさして、この世界始まりのぢば故天降り、ない人間ない世界拵え下されたとの仰せ、上も我々も同様の魂との仰せ、右三箇条のお尋ねあれば、我々何んと答えて宜しう御座りましようや、これに差支えます。人間は法律にさからう事はかないません」。
 さあさぁ月日がありてこの世界あり、世界ありてそれぞれあり、それぞれありて身の内あり、身の内ありて律あり、律ありても心定めが第一やで。
 続きて真之亮「我々身の内は承知仕りましたが、教祖の御身の上を心配仕ります。さあという時は如何なる御利益も下されましようか」。
 さあさぁ実があれば実があるで。実と言えば知ろまい。真実というは火、水、風。
 押して願い。
 さあさぁ実を買うのやで。価を以て実を買うのやで。
 1月18日(陰暦12月25日)
 夜よりお神楽づとめ並びに十二下り始まる。2月17日(陰暦正月25日)夜まで、毎夜おつとめあり。
 1月24日(陰暦正月元旦)
 教祖床から起き上られ、お髪を御上げになって、一同に向い、教祖御話し。
 さあさぁ十分練った/\。この屋敷始まってから十分練った。十分受け取ってあるで。
 (2月)
 明治20年2月17日(陰暦正月25日)夜
 教祖の身上御障りにつき、いかゞと飯降伊蔵により願い。
 さあさぁすっきりろくぢに踏み均らすで。さあさぁ扉を開いて/\、一列ろくぢ。さあろくぢに踏み出す。さあさぁ扉を開いて地を均らそうか、扉を閉まりて地を均らそうか/\。
 一同より「扉を開いてろくぢに均らし下されたい」と答う。(伺いの扇この時開く。)
 成る立てやい(というのは)、どういう立てやい(であろう)。(世界助けの道をつけるために)いずれ/\/\(多くの因縁ある者をぢばへ)引き寄せ(る)、どういう事も引き寄せ(る)、何でも彼でも引き寄せる中、一列に扉を開く/\/\/\。ころりと変わるで。
 又「世界の事情運ばして貰いとう御座ります」と。
 ならん/\/\。
 教祖御気分宜しく、御床の上にて御髪をお上げ遊ばさる。
 さあさぁいかなるも、よう聞き分けよ/\/\。さあさぁいかなるもどうも、さあ今一時、前々より毎夜/\/\伝えるところ、今一つのこの事情早うから、今からと言うたなあ。さあ今というところ諭してある。今から今掛かるという事を、前々に諭してあるところ、さあ今の今、早くのところ急ぐ。さあというところ、応分というところあろう。待つというところあろう。さあさぁ一つのところ、律が律が怖わいか、神が怖(こわ)いか律が怖いか。この先どうでもこうでも成る事なら仕方があるまい。前々より知らしてある。今という刻限、今の諭しじゃない。どういうところの道じゃな、尋ぬる道じゃない。これ一つで分かろう。
 2月18日(陰暦正月26日)早朝
 26日のおつとめに就きて御願い。
 2月18日(陰暦正月26日)午後
 正午十二時より教祖の御身上迫りしにつき、真之亮より詰合いの人々へ、段々御談示の上、「おつとめの時、もし警察より如何なる干渉ありても、命捨てゝもという心の者のみおつとめせよ」と仰せあり。それより皆々心を十分定め、その用意して、おつとめに掛かりたる者は次の通り。
地方 泉田藤吉、平野楢蔵。
神楽 真之亮、前川菊太郎、飯降政甚、山本利三郎、高井猶吉、桝井伊三郎、辻忠作、鴻田忠三郎、上田いそ、岡田与之助(宮森与三郎)。
お手振り 清水与之助、山本利三郎、高井猶吉、桝井伊三郎、辻忠作、岡田与之助。
鳴物 中山たまへ(琴)。飯降(永尾)よしゑ(三味線)、橋本清(つづみ)
の人々なり。家事取締の任に当りたる者、梅谷四郎兵衞、増野正兵衞、梶本松治郎にて、以上総人数十九人。この日十二時より支度をして午後一時よりかんろだいにてお神楽おつとめ、あとへ十二下りの手踊りが始まり、二時頃、一同本づとめを終る。おつとめの終ると共に、教祖息を遊ばされずなる。教祖の御身上冷たくなり、遂に身をおかくし遊ばさる。
 それより内蔵の二階の中にて、飯降伊蔵により御伺いあり。
 さあさぁろっくの地にする。皆々揃うたか/\。よう聞き分け。これまでに言うた事(は)、実の箱へ入れておいたが、神が扉開いて出たから(表に現れるようになって来る)。(教祖が身を隠したのは)子供可愛い故(に)、親の命を二十五年先の命を縮めて、(世界をろくぢに踏み均しに出て)今から助けするのやで。しっかり見て居よ。今までとこれから先としっかり見て居よ。扉開いてろっくの地にしようか(と尋ねたとき)、扉閉めてろっくの地に。扉開いてろっくの地にしてくれ、と言うたやないか。思うようにしてやった。さあ、これまで子供にやりたいものもあった。なれども、ようやらなんだ。又々これから先段々に理が渡そう。よう聞いておけ。
 右の御話しあり、これより御葬祭の拵えに掛かる。
 2月19日(陰暦正月27日)
 願い。
 さあさぁさあさぁいかなる(ことを)伺い、尋ねるところ(は)、どういう事情(を尋ねようとするのか)。いかなるところにも運び(て心して居るが)、今一時尋ねるところ(の)、一つの話(は)、成らん/\すうきりならん。内々これよう聞き分け(てくれ)。さあよう聞き分け/\/\。これ/\/\何を話しをしようにも、幾重の話をする(にも)、よう聞き分けねば分かり難ない。幾重にも言葉替え(て話をす)るで。さぁさぁようよう早く/\いかなるところも、すうきりと指図してをくで。今一時成る成らんと(いうけれども)、今一時(の)事情(をよく思案せよ)。(これからこの道は)一寸それぞれのところを変え(て)、行き亙る(ようになって来る)。
 これまでのところは幾重の道を通りたか、通らぬか(考えてみよ)。この(神の道と世上の道の)二つのところ(を)、ようよぅ(通り抜けて来たのは)いかなる(ことも)神の自由という。(将来の道を)思うところ(に)それぞれの心(には)、いかなる心(も使わねばならぬから)、大変なる事であろう。(将来の道を)思えども一つのところ(のぢばは)、先々のところ(では)、どういう事に(なると)も思う(か)。これ一つのところ(のぢばの理を治めてくれ)、先々(の道は)一つ通り難くい。先々の道(には)、これまで思わぬ(ことが起こるかも知れぬ)。一つのところ(の)、ぢばの道はこれまで(も神の思惑通り)今まで(通り来た)。世界(へ)の道(をつける上にも)も、この(神の思惑の助け一条の道を)運ぶぢば(の理を)聞いてやれ。(今までの教祖の道すがらを)聞いて(思えば)、多くの中に、大きな大変な事であった。(しかし)何でも一時早くに(その理を明らかにすれば)応法(の理に)に勝り逆らう。さあさぁ所々さあ所々という(しっかり心して治めてくれ)。
 2月23日(陰暦2月1日)
 御葬祭。その時斎主は守屋秀雄なり。副祭主は笠松古輝なり。祭官は三輪の大神教会の教職及び天理教会の教導職。参拝人は万以上。墓地は勾田村頭光寺にて、会葬者は墓地まで続きたり。謚は守屋秀雄と談合の上、真道弥広言知女命と申上ぐ。教祖御年90才なり。
 2月24日(陰暦2月2日)午後7時
 御諭し。
 さあさぁ分からん/\何にも分からん。百十五才、九十才、これも分からん。二十五年不足、どうであろう。これも分からん。どうしても、こうしても、すうきり分からん。故に二十五年を縮め、助けを急ぎ、扉を開いて世界をろくぢに踏み均らしに出た。神でのうてこの自由自在は出けようまい。止めるに止められまい。神は一寸も違うた事は言わん。よう聞き分けてくれ。これから先というは、何を聞いても、どのよの事を見ても、皆な楽しみばかり。楽しみや。よう聞き分け。追々刻限話しをする。
 2月25日(陰暦2月3日)午後7時
 御諭し。
 第一をびや助け、さあ三日目三粒を三つ、三三九つを百層倍。これをかんろう台へ供え、本づとめをして、元のぢばなる事を伝え、をびや許しを出す。
 (3月)
 明治20年3月1日
 平野トラ身上願い。
 さあさぁ心得ん、どういうもので心得んや。いかなるの理を聞き分け。身の内のところ、一寸に分かるまい。身の内のところ、日々心得んというところ、処々に理があるという、理があるやら分かるまい。銘々内々のところある、分かろまい。精神(こころ)一つ誠一つ程強いものあるまい。大きな心開き、銘々のところにて何遍となく理を分からにゃ何もならん。
 3月4日(陰暦2月10日)
 刻限御話し。
 何も分からん、分からん中より一寸始め掛ける。さあ何を聞くやら何を見るやら分からん。何を聞いても見ても、一寸も心に掛けるやない。皆な神の働き。よう聞き分けるがよい。(暫く刻限過ぎて大声にて、ワツと二声あげ) さあさぁ身の内にどんな障りがついても、これはという事がありても案じるではない。神が入り込み皆な為す事や。
 3月4日(陰暦2月10日)
 増野正兵衞胸の下障りにつき伺い。
 さあさぁ身上のところよう聞き分け。日々暮らす一つ身のところ、どういうところ思案、よう聞け。銘々ところ、いかなるところ、銘々ところ、身の障りというは国々所、いかなる、又々話し聞く。いずれ又々、いかなる、誠一つ、所取り直し/\。さあさぁ一日/\身の障り/\尋ね、銘々のところ、身の障りしかと聞き分けてくれ。どうでもこうでも、一人/\早く、それぞれ段々ところ、又々ところ、銘々国々いかなるところ締まり急ぐ。十分急ぐからで、急き早く急く。さあさぁいかなる国々、それぞれ十分道、道を急き/\、遠からずのうちやで。さあさぁ何も道の道ある。これで事ひょと思うたる、夢か現(うつつ)か、楽しみを/\。実であり、幽冥いくや、一名いかなるところ、精神早くいうところ。
 3月10日(陰暦2月16日)
 増野正兵衞帰国の時、伺い。
 いかなる処、段々精神たゞ一つ。いかなる処、一結び内々それぞれの処、暫時の処、内々先々、道々のしゃ実こうしゃ(*******)、誠一つ案じる。ある事は案じの処、誘われんよう。何かの処思案。今一時、一時どうしよう、先々今一時、互い互いの思案、じっと見通しつかん。今一時そのまゝ。誠心いかなる心定め。どうこう案じ心誘われんよう。
 3月11日(陰暦2月17日)午後7時
 刻限御話し。
 さあさぁ聞いてるか、聞き分けるか。世界は広い。広い世界の元なれば、広いだけの事を為さねばならん。さあさぁ種苗、苗代は、元のぢば。修理肥は誰がする/\/\/\。遠い所より種を蒔きに来る。種を蒔いたら肥えをせねばなろまい。これをよう聞き分け。
 3月11日(陰暦2月17日)午後12時
 刻限御話し。
 内も世界も十分と思うであろう。さあさぁ始め掛ける/\。どえらい山がある。ろくぢ/\という事も聞かせてある。山を刳り抜かねばろくぢでない。さあさぁ刳り抜くで/\。それぞれへも伝えておかねばならん。よう聞き分けて、じいとして見て居るがよい。
 3月13日(陰暦2月19日)午後7時
 御諭し。
 さあさぁ何も分からん。その中より始め掛ける。澄み切りた容れ物と、泥水の容れ物と、皆々渡したで。濁りたる水を、今一時に澄まそうと思うても、澄まする事がでけんで。神が何を言うやらと思うであろう。そうではない。見て居よ。一家の内でも同じ事渡してある。澄んだる容れ物には一つの印しが渡してある。よう聞き分け/\。
 3月14日(陰暦2月20日)午後8時
 飯降伊蔵の身の内の事御諭し。
 取り直せ/\。何をこうと思い、あれをどうやと思い、末一つを案じる。何にも案じる事は要らん。取り直せ/\/\。身の内のところ、さあつとめせねばならん、どうやろうと思う。何にもつとめも要らん、じいと見て居るがよい。先々より聞かしてもある。今息切れたという事もある、と、いうまでもあるとの事、心配は要らん。我が身で我が難儀をして居るのや。起きたらどうせねばならん、これもあゝせねばならん、と思い。何にも思う事は要らん。長々の道筋苦労を掛けたる事、皆な受け取りてある。どんと心を落ち着いて、喰いたい物を何なりと喰べて、じいと寝て居たらよい。じいと寝て居れば何処も悪いではない。何も心配は要らぬ。見て居るがよい。
 3月15日(陰暦2月21日)午後9時
 刻限御話し。
 さあさぁ急がしい/\。掃除や/\。あちらに一寸、こちらにもそんな事あるかいな、と、思うて居る。違うで。さあ掃除や。箒が要るで、沢山要るで。使うてみて使い良いは、いつまでも使うで。使うてみて使い勝手の悪いのは一度切りやで。隅から隅まですっきり掃除や。
 3月16日(陰暦2月22日)午後2時
 刻限御話し。
 さあさぁこの世に機械が悩んで居る。米も沢山、水車も沢山ある。ありながら、どうも機械が揃いない。それで、どうも白米にする事ができん。機械が揃いなけねば、一人の機械も使う事でけん。それぞれへ身の内障りつけてある。水も沢山、どうで白米にせん事には喰べさす事ができん。こゝをよう聞き分けて、タンノウしてくれねばならん。
 3月16日(陰暦2月22日)午後3時
 御諭し。
 さあさぁ古い道具もある、中年の道具もある。それぞれ道具の破損中や。何も案じる事は要らん。
 3月16日(陰暦2月22日)午後8時
 刻限御話し。
 さあさぁ始め掛けた/\。六年の間、六年以前より道筋、どのような事もあったであろう。何でや。天理王命の旗をあちらこちらに立て、何と変わるもの。一人も寄せつけなんだ日もあった。又黒衣を着せた日もあった。実が誠か、誠が実か。見えねば分かるまい。そこで得心が行ったやろう。
  3月16日(陰暦2月22日)午後11時
 刻限御話し。
  さあさぁ変わる/\。今まで弱き者が強くなる、今まで強き者が弱くなる。目に見えねば分かろうまい、離れては分かろうまい。傍にありても敵うまい。月が代わればころっと変わる。弱い者が強くなる、強い者が弱くなる。そこで分かる、という事を知らしておく。
 3月17日(陰暦2月23日)午後3時
 刻限御話し
 治めるで/\。いかなる事も今までや、どういう事も今までや。世界からでけて来る事なら是非はあるまい。扉を開いて出て居る。見ても聞いても案じるでない。皆な神の働きやで。
 3月17日(陰暦2月23日)午後4時
 刻限御話し。
 さあさぁ治めにゃならん/\。何処(どこ)も彼(かしこ)も皆なすっきりと治める。どのような事も、見るも聞くも皆な治める。どのような指図聞くも、神の指図聞くと思わねばならんで。
 3月17日(陰暦2月23日)午後7時
 刻限御話し。
 さあさぁ今までというは、仕事場は埃(ほこ)りだらけでどうもこうもならん。難しい難しい。何も分からん。何も分からんではない、分かってはある。なれども埃りだらけや。さあさぁこれからは綾錦の仕事場。錦を仕立てるで。こゝ暫くの間は、今日は食事が味がないという日もある、又進む日もある。あちらもこちらも埃りあっては錦の仕事場にならん。さあ、すっきりとしたる仕事場にするのやで。綾錦の仕事場にはならん。さあすっきりとした仕事場にするのやで。綾錦の仕事場に仕立てる。
 3月18日(陰暦2月24日)
 御話し(午前に一座のつとめを願い、つとめ済み次第)
 さあさぁ抑えた/\。しいかり踏み止めた/\。
 3月18日(陰暦2月24日)夜
 刻限御話し。
 さあさぁどんどんどんと車に積んで引き出すような話しやで。早いで/\。さあさぁ何事と思うやない。大きな石をどんどん引き出す。あゝ/\/\こうであったか。難しい事言い掛ける。聞いたるまで分からんで、胸にしっかりと持って居よ。聞いたるまでは刻限十分外すな。あちらより一本、こちらより一本。あちら幾本、こちらより幾本。それをちゃんと寄せて仕上げる。
 3月19日(陰暦2月25日)午前1時20分
 刻限御話し。
 さあさぁしっかり聞かねば分からん/\。分からん事は尋ね/\。尋ねにゃ分からんで。今までの長道中、道の事情によりて、まこと難渋な事もあり、情ないと思う事もあり、その中内々一度二度より、ほんに面白いというような事がなかったで/\。さあさぁようよぅようよぅのところ道なれど、どうも一つが分からんによって、残念/\と言うて口説き詰め。このまゝでは、悧巧な子供もあり又鈍な子供もあり、このまゝでは楽しみがない。仕事場と言うてあれども、言うて持ち込んだ。それ故に、やりたいものが沢山/\にありながら一寸かくれた。残念/\と言うのは、渡さにゃならんものが渡さなんだが残念/\。西から東へ、東から西へ、北から南へ、さあさぁ尋ねに行かねば分からん事情。これから先の道は言うまでやない。
 3月19日(陰暦2月25日)午前5時
 刻限御話し。
 さあさぁ多く/\のその中に、今の道ほど偉い道、今の道ほど堅い道はない。さあさあ今の話しは皆な今までの言い残りやで。今まではこの結構なる道を、まこと結構と思うて聞く者がない。今までというは聞いたる者もあり、その場限りの者もあり、聞かぬ者もあり、そこで日が延びたのやで。世界では、どうやろうかこうやろうか、ぶっ潰れるであろうか、いや、そうではあろまいか。これではどうもならん、あれではどうもならん。もうやめようか、もう一つ行こうか、さあどうもならん。さあどうしよう。これ皆な銘々の心からやでな。
 3月19日(陰暦2月25日)午後12時
 刻限御話し。
 さあさぁ思案/\、今一時直ぐ、早く/\。これから段々刻限話し。さあさぁもうその場踏んで、後はあちらこちら聞きに来るよう、いつまでも同じ事をする。たゞこうきという。それぞれのところより刻限、赤きは赤き、黒きは黒き者に連れられ、さあさぁ段々早や/\。たゞ仕事場、それと言うは、元々より聞き込み足らん。今に聞いてる者もある。これを聞いておけ。一度二度何にもならん。又つとめ一度二度、大抵方はよい。元の方は言うてる場何やら分からん。これまでというは、日々守りをつくというは、幾度も早く守りの指図あれども聞き遁がし。これは磨き立て、掃除を行き届き。さあさぁ何を尋ね聞いてくれ。あちら静か、何でも理に適う事なら何時にても尋ね変え、二度三度も尋ね。一言聞きて銘々の事を忘れ。
 3月20日(陰暦2月26日)午前4時
 真之亮代理伺い。
 幾重の話し聞く。大工というて知ったは神一条、仕事場は神一条、北は鍛冶屋、南は大工で神一条。さあさぁ尋ねるところ事情知らす。又々心で知らしおく。どうでも皆なその日来るなら、働きも十貫目渡るもあり、二十貫目渡す者も皆な心次第。これ心尽せし程、目札を付けて渡す。さあさぁ付けるとも。刻限事情を知らす。大勢ではざわつく。誰が筆執れは言わん。さあさぁ一人ではよいのやで。大層せいとは言わん。神の指図言わん。
 3月20日(陰暦2月26日)午後1時30分
 刻限御話し。
  一寸正月二十六日、これまで話してある。さあさぁ事を始め。二月二十六日というは今初めやで。多く始まり追々。さあさぁ今一時世界も分からず世界も不思議や。それぞれの道一寸つけ掛けた。
 3月20日(陰暦2月26日)午後4時
 刻限御話し。
 さあさぁ刻限、さあさぁ騒がし。刻限一寸なりと言うておく。どうでもこんな事なら、もうちいと早く思案、四五年前に纏まりついてある。今はどうで、明日はあなた道の思案、不思議な道である。今一寸話しておく。
 3月20日(陰暦2月26日)午後7時
 刻限御話し。
 さあさぁさぁさぁ所々国々、さあさぁ行き亙る。月々段々これまでの道。十分手広い道もそろそろ印しを打ち掛ける。さあさぁいつとは分かるまい。さあさぁ今に印打ち掛ける。何処から何処まで危ない道、さあさぁ何処の何処までも治まる。さあさぁ一寸話しておかねばならん。いつまで諭しても聞くばかりでは忘れる。どうせこうせとは言わん。今と言うたる事は一つ心ない。用心に取り掛かり、真の夜闇がどうもならん。休んである場で取次ぐ。その心に乗りて指図する。暫くの間は、どうよこうよ、こういう事はすっきり止めおくがよい。
 3月20日(陰暦2月26日)午後9時
 刻限御話し。
 さあさぁ道からよう聞け。要らんところへ目を付け、成る程というはそれぞれ善し。さあこうやどうや皆な神がして居るのや。願うてでけん、願わずでける。さあさぁどんな事をしても適わん。銘々のために何も構わず、いずれの地面、彼処の地面構わず、誰が真の思案。
 3月20日(陰暦2月26日)午後10時
 刻限御話し。
 それぞれ聞いて一寸問い、組替え楽し道なるや。こうなる願の道、言う事ももうとっと楽しむ内々、刻限成る成らん、道何をして居るやら、こういうような事も言い。聞き分け、よう聞き分け。刻限延ばし、さあさぁ思案。五十年目に目で見て改心。日送りして言い話しておく。
 3月22日(陰暦2月28日)2時
 刻限御話し。
 さあさぁ放っておけ/\。誰彼を仇と言うのやない。大風/\、大風は何処にあるとも知れんもの。大風というものは、どのようの大きな物でも倒ける潰れる。大風やで。風は神や。風が借り物のうては、箱に物を入れて蓋を閉め切りた如く、腐ろうより仕様のないもの。風がそよそよあるので、半日や一日は送れるで。人の言う事を腹を立てるところでは、腹の立てるのは心の澄み切りたとは言わん。心澄み切りたらば、人が何事言うても腹が立たぬ。それが心の澄んだんや。今までに教えたるは腹の立たぬよう、何も心に掛けぬよう心澄み切る教えやで。今までの修理肥で作り上げた米が、百石貰ろたら、百石だけある間は喰て居らるゝ。今度ない世界を始めたる親に凭(もた)れて居れば生涯末代の授けやで。これは米に諭して一寸話しておく。
  3月22日(陰暦2月28日)夜3時
 刻限御話し。
 外の事、どういう事を運び付け難ない。どうこうと思わぬ。どういう事も言うに及ばぬ。どうでもこうでも、一寸の匂い難しく言い掛ける。又それぞれのところ、何と一寸摘もんたところに早く行かんで。
 3月22日(陰暦2月28日)夜4時頃
 刻限御話し。
 何よの事も何から何の事聞き遁しする故に堪えるに堪えられん。聞き遁さず、百度二百度三百度やない。堪えるに堪えられん。銘々それぞれ早く、何の願い、大抵の事はそれよりそれへ伝え。伝えるだけはせねばならん。いつまでも/\書いた如く、こういう事が聞いては伝え。出る前に伝え。
 3月23日(陰暦2月29日)午前7時
 御諭し。
 さあさぁ待ち兼ねた/\。東京/\長崎と言うてある日が来た。理あれども一つが分からん故に、やるものもちゃんとしてありながら渡す事ができなんだ。これが残念。さあさぁ東京長崎いかなる道、銘々の道通らぬよう。いずれ/\刻限を見てやるものある、渡したいものもある。なれど渡すに渡せん。今は言うだけ渡しておく。(教祖の御言葉にて御聞かせ、右二件は、東京上原、大阪井筒両人をめどうとしての御話しと悟ります。)
 3月23日(陰暦2月29日)午後3時
 御諭し。
 何にも外事は言うではない。どうしよう、こうしようと思えども、どうもならん。一寸匂いを掛ければ情ない事、煩い事と思う。どうも道のつけようがない。難しい。運びのつけようがない。是非ない事。
 3月24日(陰暦2月30日)午後10時
 今日までの御話しの中に、確かなる事もあり、又案じる事もある故に、飯降伊蔵御障りの次第を先生方相談の上願い。
 身の内のところ、よう尋ねてくれた。再度尋ねてくれるところ受け取りて居る。余の事は言わんで。尋ねる一条、尋ねくれるも余儀なき場や。もうこれまでや。刻限も十分経ち切り、早く/\何事も諭さにゃならん。
 3月24日(陰暦2月30日)
 山田伊八郎身上願(咳にて三晩咳き通すにつき伺い)。
 さあもう十分日が詰み切ってある。もうはじけんばかり。もうせえつうが来たるから、この間から角目/\の話し聞いて居る者もあり、すうきり知らん者もある。よって知らん者には聞かしてくれるよう。見れば否や、思えば否や、言えばそのまゝ見える道に成りてある。さあさぁ家内それぞれのところ、さあこれはどういう事や知らん、どういう道になろう。さあいよいよ綾や錦仕事に成りてある道、さあどんと心落し付けてくれにゃならん。さあ筆先の角目/\、又これまでに聞かしてある話しの角目、よう思案してくれにゃならん。 
 3月25日(陰暦3月1日)
 刻限御話し。
 さあさぁさぁ一日身に付き、三段の芽吹く治まりおく。今すっきり片づけ。すっきりもうよき。もうか知らん、どうや知らん。分からん者すうきりという事、今の話し筆につけおけ。
 3月25日(陰暦3月1日)午前5時30分
 刻限御話し。
 さあさぁあちらこちら、摘まんだような事を聞いて居た分には分からんで。これしっかり聞き分けねば分からん。神というものは難儀さそう困らそうという神は出て居んで。今に始まった事でない。こゝまでほんに成る程と思うた日もあろうがな。それ国々から先々まで、受け取りたるところもある。それ故渡すものが渡されなんだが残念情なさ、残念の中の残念という。今に神が今に降がる、出ると言うたところが承知でけまい。紋形の分からんところから、神がこの屋敷に伏せ込んだ。さあこの元を分かれば、さあ知らそう。承知がでけば知らそう。承知がでけねばそのまゝや。さあ返答はどうじゃ。無理にどうせと言わん
 内の者答「いかにも承知致しました」と申上ぐれば、神様より。
 さあさぁしっかりと聞き分け。今までは大工と言うて、仕事場をあちらへ持って行き、こちらへ持って行た。それではどうも仕事場だけよりでけぬ。そこで十年二十年の間に心を受け取りた。その中に長い者もあり、短い者もある。心の働きを見て、心の尽したるを受け取りてあるから、やりたいものが沢山にありながら、今までの仕事場では、渡したところが、今までの昵懇の中である故に、心安い間柄で渡したように思うであろう。この渡しものというは天のあたゑで、それに区別がある。この通りに、受け取りてあるものがある。それを渡すには、どうも今のところの仕事場と言うた事を消して、本席と定めて渡そうと思えども、このまゝでは残念/\。さあさあ本席と承知がでけたか/\さあ一体承知か。
 真之亮より、飯降伊蔵の身上差上げ、妻子は私引受け、本席と承知の旨申上ぐれば、引続いて。
 一寸頼みおくと言うは、席と定めたるといえども、今一時にどうせいと言うでない。三人五人十人同じ同席という。その内に、綾錦のその上へ絹を着せたようなものである。それから伝える話しもある。
 3月25日(陰暦3月1日)午前12時
 梶本松治郎父上障りにつき願い。
 身の内のところへ知らせ掛けたるは、年の病でこうなるか、冷え込みでこうなるか。心の立てを替えてくれるがよい。年の迫りてか、時節の迫りてか、追々どうもならん。何と結構やな、よう根気も尽してくれた。これよう楽しみ、いよいよ俺はこんな事してどうもならん、と、思うな。よう聞き分け。いついつまで結構、何と偉い人と、善い人やな、と、言われ、楽しみ。心尽すよう。ようしっかりと聞き分け。幾重の尋ねもしてくれ。
 3月25日(陰暦3月1日)
 梶本松治郎子息国治郎身上障りにつき御願い。
 さあ治まり、芯なる聞き分け。さあさぁ一度二度順序いかなるところ、順序今一時なるところ、小人/\さあ一寸大層順序分からんであろ。何にも難しい/\一条も、思えば速やか理、よう思案してみよ。何処に隔てない助け一条の理、一つ危うきところ何かのところ、よくよく聞き分けねばならん。何かの事、一時分かる。何かの何箇年、一つ理分かる/\。成る成らんではない。よう聞き分け。一時運ぶところ、一時安心治まる。治まらん順序、道暮らす聞き分け。一つ安心事情を運ぶ。
 押して、順序運びにつき願い。
 道を以て理を諭す。身のところ早速速やか、一寸順序見分け聞き分け。幾重習い見にゃならん。これまで順序伝えない。段々その理、それ日々の理、一寸心得の理これまで理、縁なきところ縁なき一つ定め、一つ治め。世界のところ、理を聞き分け。何かのところ借り物自由自在、銘々一つ心、順に道悟り、よう聞き分けならん。神は隔てはないで。しかと聞き分け。
 押して願い。
 さあ聞き分け。神というは隔てない。内々とも人間身の内貸し物順序よう聞き分け。世界のところ幾何人、順序の理を見て聞き分け。鏡屋敷、鏡ならどういう事もこういう事も、皆な映る。善き事悪しき事映るであろ。これは前生/\身に現われる。鏡いかなる心定め、タンノウ/\心定めるなら、やれやれ。タンノウなくては受け取るところ一つないで。
 3月27日(陰暦3月3日)午後4時
 増野正兵衞身の障り伺い。
 さあさぁ身の障り、さあ声出難くい。余の儀外の身の障りではなく、銘々心これまで外思惑。人助ける、助けにゃ日々切のうて話しできぬ。外々まずまず委細澄み切りてある。身の一つ、席を改めたるところ、これを身のところ速やかなりたるなら、又大変な楽しみがあろう。一度の楽しみは末代、こうして寝やしてあるは、あちらも一寸運ぶである。纏める。あちらもこちらも、物に譬え、結構なる普請するには、あちらの物とこちらの物も寄せて、棟包みをし、それより段々作り上げねばならん。もう一日すれば、すっきり美しい掃除できる。銘々の普請は、半端の銘々の身の障り、一段取り集め、それぞれ楽しみ話し、一所寄せ、幾重の話し聞く。前々話し、末代一所寄せ、あちらへもこちらへも障りつく。席見てるまでやない程に。油断なきよう、すっきり十分の磨き、生涯楽しみをさす。楽しみなくばならん。一年の年限来ては、切りがなくては、切りを切ろうと、あちらも取り寄せ、こちらも取り寄せ。もう何時もう身の障り程のう。
 3月27日(陰暦3月3日)午後7時
 上原佐助願い。
 さあさぁ山越え、国越え、土居越えて、どんと下ろしたばかりでは、何にも分からん。ぐるり囲い、栓を締め、根を据えておかねばならん。さあこれが初めや。始め掛けたら、ドウ/\と見えるで。
 3月27日(陰暦3月3日)午後9時半
 本席身上御障りにつき御願い。
 さあさぁ日々迫る/\。知らさにゃ、どうもならん/\。言い掛ける事情を治めにゃならんで。さあさぁ先々の処々、まあ、よう思案して見よ/\。さあさぁ身の内にてこれ一寸障りつけてある。どうも真実なる知らせたい。どうも分からいでならん。十分迫り切る。迫り切らん事には聞きやせん。日を送りて来た。さあさぁよう聞かにゃならん。どれだけ尽すところ理を運ぶ、功を積む。一時のところから一寸のところ聞きやせん。見えて来たなら後で一つ/\の思案をするであろう。大きいものや、堅いもんやと。大きいもんが大きいやない、堅いものが堅いものやない。よう聞き分け。皆な一つどうもならん。何を言うやら分かろまい、理には迫ろまい、なれど日々の事情には迫るやろう。理には迫るまい。日々のところ、身上聞き分け。さあ聞き分けてしっかり事情。何をこれよう聞き分けて事情定め/\。段々の話し、取り替え寄り来るところに、早く話し聞かせ。今の道難しいてならん。成らん者にどうせえそうせえと言うたところが、どうもならん。これだけの人はどういう理を担ぐ。どうもならん。時節/\到来、時節あちらこちら、成る事情は言わいでも運ぶ、成らん事情は言うても運ばん。遠く事情これだけ働いてこう成らん者は、せえと言う。成らん者にせえと言うて、これができるか。世界というも教え一つの理から考えるなら、一つの理も説かるやろう。さあさぁ理を取り替え/\。取り替えねば、どんな理が出るやら知りゃせんで。元の事情こういう理である。いかなる理も尋ね/\。尋ねるならいかなる理を諭す。こりゃ大きい理や。分からんから道を失うような事ができる。今は大きい、とこぎり大きいもの、何でもない事が大きい事やで。何でもないと思うやろう。よう聞き分けてくれ。さあさぁ追々話しする/\。一度の話しでは取り混ぜてある。話し掛けたら、どういう事話し掛けたら、旬々の理を以て一寸長くの身の障り。どれだけ一時に諭したい、分からん事情を。そこで、じっと些か心得んという日を送って来た。今日の日から話しかけたら段々諭せにゃならん。どういう事も諭する。残念な事が何ぼ積ってあるやら知れん。いっかどあるや知れん。世界という、並大抵でない。眺めうっとしい、小さいようで大きいで。これをよう聞き分けておかねばならん。
 3月28日(陰暦3月4日)頃
 増野正兵衞身上障りにつき伺い。
 さあさぁ身障り、段々まず一つ、いついついつまで楽という。月すがら日すがら、身のあれこれ皆んな今までというは、十のものなら八つ、僅かの違い付かん、纏める。聞いて居る者も聞かん者も、これが一つ丹精。楽しみなくばならん。これこそまず生涯、楽しみ一日、早く渡したい。まずまず一時のところ席と定め、席の尋ねからしっかり堅めて、神の方には一つ思案。一つこれでタンノウ。席は今までゝ一つ違わん。さあと言う。
 3月
 梶本松治郎父上身上の御願い。
 一つ心、我と我がでに我が身を責めるで。あちらでほゝ、こちらでおほゝと言うて居たらよい。又何でこうせにゃならん思い、心あちらでほゝ、こちらでほゝと言うて居たらよいのやで。一つの心が身につき何処も悪いのやないで。病でもない。心澄み切れば、そのまゝ何にも難しい事はない。あちらでほゝ、こちらでほゝ、と言うて居たらよいのやで。家へ帰りて、篤と言うて聞かせ。
 明治20年3月
 梶本松治郎父上の身上願い。
 たゞ口を借り言うではないで。今のところでは何処にもないで。ようこそ怪しきところで遁れ、大望の道であった。これからどんどん話し通して掛かれ。どうしよ、こうしよ、どうでも貸し物。天然自然銘々に誠さい定め、実さい定め。身のところ心なくてならんなれども、銘々兄弟。これはこうじゃ、神の指図、神を恨む事は少しもない。そこで難しい事は言わん、難しい事せいとは言やせんで。分からんところ分かるで、国々一人でもあったら分かるで。遠いから見てもほゞ分かる。まあその心組みで定めてくれ。又内々なるところ、親一つ何ぼでもどんと定め。道は道、違いないで。三才児、生れ三才の心に成って明日は楽しみ。一つ定め何にもない、三才児穏やかに暮らす。何よりそこで結構/\。こうして行かねばならん。まあまぁ三才児三才心に成りて、三才の心に成って何も要らん、機嫌好う遊んで結構/\心配ないよう改め替え。
 3月
 梶本松治郎父上の身上願い。
 さあさぁよう聞き分けねば、身の内のところ、何でも彼でも、身のところ何でもない。それそれところ、身障りどういう事に思う。大層天然なる事なら、どうにも、こういう事も、誠一つ積みおくなら。それを知らずして、こうしたら早かろか、段々道を埋んで了い。風呂敷に理五十年を、この所にある。分かるまい。皆々それぞれに伝え。話し通り違わんで。話し通り、世上から実の道、誠になる。こうするは不都合なれども、銘々思案して、こうせにゃならんとは言わん。銘々家内、神の貸しもの、実が承知なくばならん。三十年十五年、話し通り気使いない。神の言う事目に見えん。神の言う事悪い事は言わん。銘々心定まらんから分からんのや。神と言うて尋ねる。尋ねるという事は前々話してあるで。
 3月
 村田忠三郎身上願い。
 さあさぁ一時尋ねる、心得ん理を尋ねる。どう思案もあろまい。長らえて十分の道を通り、それぞれそれから/\又々それぞれどういうものであろ思う、思われる。銘々身上から一つ思われる、思う。銘々心によって発散。そこで身に障る。銘々定めて理を言うは、どういう事どれだけ事。銘々理を定めるなら、身は直ぐに治まる。いかなる理、銘々身上障る理から問うであろ。親兄弟理がある。世界一つの理を以て悪風。一名一人生涯の心よう聞き分けてくれるよう。
 「一つ心、我がと我がでに我が身を責めるで」(20.3)。
 (4月)
 明治20年4月3日(陰暦3月10日)
 檪の本にて大国屋へ清水梅谷両人お助けの願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、身上に迫るところ尋ねる。尋ねるからは一つ諭しよう。よう聞き分け/\。この道は、常々に真実の神様や、教祖や、と言うて、常々の心神の指図を堅くに守る事ならば、一里行けば一里、二里行けば二里、又三里行けば三里、又十里行けば十里、辺所へ出て、不意に一人で難儀はさゝぬぞえ。後とも知れず先とも知れず、天より神がしっかりと踏ん張りてやる程に。二人三人寄れば皆な各話し、今までは、わしはこんな心で居た、俺はこんな心使うて来た、と皆んな銘々の心通り言わしてみせる。神の自由自在、よう聞き分け/\。案じる事要らん/\。こういう指図あったと、皆々のところへ伝えてくれ。一人や二人の指図やないで。皆々伝えてくれ/\。
 4月6日(陰暦3月13日)
 増野いと身上伺い。
 さあさぁいかなる尋ね。すっきりして、内々日々結構言うまで、分かって居る。世界何なん、結構何、こうして日々勤めくれるところは受け取りて居る。内々のところ一つの思案聞かねばならん。自然天然道理なるどうじや。生涯あたゑ、いかなる事はあまり、いつまで晴天の日はあるまい。
 4月6日(陰暦3月13日)
 増野正兵衞身上障り伺い。
 さあさぁ誠々、尽す誠尽する。さあどういう思案。世界どういう、約まるで。どうでも/\善き事もどういう事も見える。今は所々誠に違いない。兄弟血で血を洗い洗わにゃならん。それぞれの身の障りは案じる事はない。誠を内々へ伝え心安心。事はよう聞き分けておかねばならん。 
 押していと身上内々思案聞かねばならんとの事につき伺い。
 銘々身のところ思案よう聞け。内々なる、長らく心あるところある。一度珍し事を聞こうか。内々一つ談示、心一つ又々思案しても居る。
 4月16日(陰暦3月23日)
 梅谷四郎兵衞小人とみゑ頭にくさ出来ものできしにつき願い。
  さあさぁ小人の出物/\は、さあさぁあちらこちらに出物と言うたばかりでは分かりあろうまい。何でも急ぐ/\。刻限がもう程のう事、それを現わし悟るよう。
 又次に梅次郎、たか、秀太郎の三名の小人の事願い。
 さあさぁ皆々をしいかりと定めをつけるで。その知らせなり。
 4月16日(陰暦3月23日)
 増野正兵衞身上障り伺い。
 さあさぁよう聞き分け/\。さあいかなる尋ね/\、どういう事情、身上一切。さあさぁまあ、これまでいかなるところ、どうこも/\据え、一段一寸に/\と筆に記し、早く急ぐところもあり、ゆっくりするところもあり、いろいろ道、日々月々年々に道。銘々に一寸身の障り、心晴れぬところ、一日早く、何で実の心十分受け取りまあ一寸この世の初め一寸話し、この世立て替え、まあ世界処置、まあ十分、日々分かりわても磨きをするのやで。善きも悪しきも見分けて居る。これまでどうじゃこうじゃ。誠嘘分からん。誠あるか、もう分かる。もう一日待ち、段々待ち、見えるもあり見えんもある。分けて分けるは一条神の道、変わらんなりに難し話しで、分からんなりに歪んだもの真直ぐにし、歪んだもの直としたものも、意見で直らんにゃ深き事や大きな事やで。開けても分からいでも尋ねの事聞かねばならん。身のところ思案、内なるところ一時案じて居る。一つ話し談じ合い。
 家業休み家貸し、家賃を以て暮らす伺い。
 皆な世界皆な変わる。銘々の思惑、分かる分からんの中尋ねる。一つ思案、世上の組方もある。時節/\変わる/\、神の為す事。時談も話も、随分/\所話しつけ。
 元町道幅広める願い。
 さあさぁいろいろの皆んなどうしようこうしようできる事ある。前々事情/\よって暫く。その場いずれ広くする。そのまゝ、いずれ/\一寸延びる。今事情を一寸出して、誰が何ぼ包んでも、誰言うとなく天然自然の理で知る。今世界も同じ事。埋む。当分三年間、今出るか、それから一寸も何の印もどんと治まる。一事ところ何ぼ事情正しく随分/\定め。早目/\思案内。
 家売り田地求める伺い。
 今ところ一つ道、広く安心ならん。心案じ、何も案じる事はない。事情伝え、案じという道ある。ぢばのところ、事情どうでもこうでも、決心が難しい。三十日延びるとも計り難ない。一時安心段々運ぶ。世界も同じ事、今一時珍しい事を言う事がいつの事。ゑゝしん世上のところ、見れば一つ案じも一つ思案。今事情一つ思案踏み止めに内々事情運べ。
 4月20日(陰暦3月27日)
 増野正兵衞神戸へ帰る伺い。
 さあさぁ何か世界話し、いかなるところ内々いろいろ談じ、日々つかえてあるという。今一時何か。何も彼も今のところ神がどういう事どう定め、今一時どうせにゃこうせにゃ。世界できる事、天然自然賑やかの所が淋しくなる、淋しき所が賑やかになる、というは天然自然なる。先々談じ胸に一つ思案、今なる一時、付き難くなる。賑やかなところ淋しく、淋しいところ賑やかになる。いよいよ前々日より迫る。旬をしておかねばならん。いつ事と何かの事も伝え。天然自然に理はしゃんと分かってある。
 4月23日(陰暦3月30日)午後4時頃
 神様よりしっかり治まりたと承り
 この屋敷、四方正面、鏡屋敷である。来たいと思ても来られん屋敷。来た者に往ねとは言わん、来ん者に来いとは言わん。この度は、洗い仕立てた上やで。ようこゝ聞かねばならん。さあ一寸言うておくで。年を切るような事を決めるやないで。一月に三日又戻り、三日又戻り、又九日。これ聞いて真と思て居れば真と成るで。(このお指図はナライト二十五才の年の事と、上田嘉治郎記しおきたり)
 4月24日(陰暦3月31日)8時
 刻限御話し。
 刻限過ぎ、上たるところの事でも、これ一つところよう聞け。身の内悩むところ、一時大望のところが分かり難ない。さあさぁ幾重事情聞くとも時々。さあさぁ詰んで/\まこと楽しみ思えども、身の内のところも良かろうか、もう一日したらすっきりと澄み切るも、これこそ十分急いて磨き出るで。十分急き待ち兼ね、真実知らす。切なみ刻限知らす。これ段々、今まで尋ねも、前に肝心なる伝え取次/\席にて十分止まる。何時なりと席にて尋ね。尋ねるにつき、さあよう聞き分け。分からん。今までのところ休息場、女共の皆な寄り合うて、席に手が要るのやで。来たら早いて。互に十分の刻限はない。それぞれこの心受け取る。道理受け取れ。どうもよう思案。楽しみ深くというは、人に成る程という。それより事情やで。言うて了う。
 4月24日(陰暦3月31日)午後5時半
 増野正兵衞身の障り伺い。
 さあさぁ遠く/\ところ、さあさぁそれから遠く、何かのところも急ぐ。身上一条のところは、又の道の、いついつまで身の障りという事で、なに大抵今までのところ、どちら大変ところ、計り難なき。やれやれ何でも、一日なりとも、一月なりと、日を送る。何の思案。月更わる、日更わる。是非に押して/\、残念/\でならんで。残念のところに残念がある。残念の中に何か幾分何かのところ、又々それぞれところ、何の楽しみもなき、一度のところと立て替える。仕事場/\仕事場はあちらこちら、その時/\指図。何を尋ねる。よう風吹くようなもの。どうやこうや、又々立て替えじゃで。仕事場委せておいた。席をすっきり、あちらから/\、こゝで一寸、仕事場にしようか。席というは綾錦、身の内障り段々もう成ろか、洗い替いせねば余儀なくの。ほんに席にては、十分何時なりとも席にて伺え。何時なりともあちこちと立て替える。ほんに席指図は仕事場。何時にても、どういう事も早く。
 4月
 山瀬文次郎伺い。
 さあさぁよう聞き分けねば分からんで。話続きも、よう聞き分け。これまで道というも判然ならん。又々一寸/\参りしょう/\思て居る。ほんに成る程参り/\始め掛ける。講元一人、所々何かところ、取り集め、親と称え親と言うは、子供育てるも、いかなる道を通る。親の心真実道を知らせば親と言う。ほんに言われる親と夫婦同じ事、真実知らせん。身の内同じ道にて神の道聞けども、話し聞き、今一時何とも彼とも分からん。よう聞け。分からんでない。講社講元寄るは親元へ寄るのじゃで。罪口説言うはほこり。一寸この場治めておけ。又夜便伺え。一寸楽しみの話ある。
 (5月)
 明治20年5月2日(陰暦4月10日)
 梅谷四郎兵衞家移転願い。
 さあさぁ道のために尽すところは、さあさぁ世界を眺め、先々のところ、こういう理は今のところはどうせいとも、こうせいとも言わん。内々のところ真実/\/\、又々寄りて、真実/\/\寄りて談示して、今のところはどうせとも言わん。なれども今の理見て、まずまず心安にして運べば、又々心に掛かるところは安くなる。真実/\/\寄りて談示するがよい。
 5月5日(陰暦4月13日)
 平野トラ身上願い。
 さあさぁ身上一つ心得ん、どういうもので心得ん。身上一つの理、さあさぁかえ一つの理、さあさぁ静かに聞いて一つの理聞こえ。一つの理どういう事も運び、どういう事も運び来てある。どういう事もこういう事も見分け聞き分け、銘々一つ事情、銘々一つの理を定め。どういう道も通り来てある。又一つ銘々定め来てあるところ、何でも理も聞くと、心掛かり/\。この一つの事情、見分け聞き分け、一名一人の理を定め、一名一人の理を定め。世上一つの理、難しい事は言わん。世上一つの理あれば、見れば見る。銘々尋ねるところよく聞き分け。銘々は一つ、先々長く、世上にはいかなる理もある。銘々は一つ。世上にはいろいろの道もある。取り直す/\。銘々はどういう道もある。身上ありて一つの理と、銘々は一つの道、いついつまでも一つの道や。銘々は一つの理で長く/\一つ定める理なら多くの理までやない。まずよう聞き分けて、まずまずの理を治めるなら自由自在と身も治まるという。
 5月6日(陰暦4月14日)午前9時
 喜多治郎吉身上につき願い。(この時お授け頂戴)
 さあさぁこれまで長々退屈であったやろ。さあさぁこれより助けのため、水を授けよう。さあさぁしいかり受け取れ、さあ受け取れ。
 押して、水の訳につき願い。
 さあさぁ授けたのは心の理に与えたるのやで。たとえ途中にても、泥水でも、身の悪い者あれば、先に三口飲んで、後飲ましてやれ。
 又押して、水のお授けの理由を尋ね。
 さあさぁこの水というは、人間元初まりの時、三尺まで水中住居、この清水を与える理。又三口飲むは、三日三夜に宿し込みた、この理よって与える。
 5月9日(陰暦4月17日)午後9時
 刻限御話し。
 さあさぁ一寸刻限話、さあさぁどういう事、どういう道が付くやら分からん。急がし。どんな道が付くやら、ちゃんと分かりてあるで。何時やら分からんで。多くの人数が要るで。さあ、あっちもこっちも急がしいで。手が足らん。十分の道、どんと大きな道を造りゃ、ちゃんと備えを付けておかねばならんで。今度は珍し道やで。さあ楽し。どういう水が出るやら。流れるとも分からん。何もかも/\秋を合図に、どんな事も皆々この話しておかねばならんで。
 5月10日(陰暦4月18日)
 増野いと裏向き通じ悪しきにつき伺い。
 さあさぁ身の内ところ、どうでもこうでも、もう思わく通り、今一時ところ、どうでもこうでも定まる。定まらんところはいずれの心案じる。案じの知らせが掛かる。一つ所いずれの話し、実と思えば案じる事は要らん。先々案じあるから、自由自在一寸身の内のところ不足できる。そこで案じ一つも要らん。成り行くよう、誠一つ自由自在。身の内案じあれば、先々案じは何もならんで。
 5月12日(陰暦4月20日)
 増野正兵衞足だるみ胸痛むにつき居所の伺い。
 さあさぁ何かのところ、身の自由自在聞いて、ほんに成る程というところ分かる。銘々尋ね聞く。ほんに借り物という事分かる。身の障り皆なある。早く/\急く。自由自在、一人もあちらへこちらへ、四方八方へ。今一時に、身の内ほんに身の障り、幾度ためし。これでこそいう事分かる。三日いう事できる。知らねば身の障り、一時に揃え、一つ所に集まる。皆な人数聞かす。こゝに一日二日三日のうち、あちらへこちらへも散らばらぬようしておかねばならん。銘々人も定め心も定め。心所に定まらんから。
 又別の日伺い。
 さあさぁ身の障りのところ、身の障り、何も思うでない。よう思案。どうこう思うじゃない。どんと心を落し着け。道は道、家内のところ思案、どっと落し着け。怪しう思わず、思う心鎮め。又、急き込み心急ぐ。じっと定め。家なるところ結構。いかなるも家々ところ定め治まらん。別々。先々一寸も思案要らん。急ぐ/\。同じ事くどくど言うておく。何も隔ても、考えて諦め。又、さあさぁ何かのところ一寸一度決まり、段々取り決まり、十分道早くにし治まる。一つなる急ぐ安心、一つには内々なるところにて、日々一応何でも所あり、身の内心澄まんから、片づける所ちゃんと心に掛かる、身上掛かる。左程一寸所はちゃんと心残りないよう片づけけにゃならん。やれやれ日々おく。立ち難くゝて心に掛かってはどうもならん。一つ/\急ぐところから運びをつけねばならん。心に掛かるから身に掛かる。寝て目が醒めれば心に掛かる。心に掛かるのが神の邪魔になる。すっきり心に掛からんようにしたら安心であろう。
 5月13日(陰暦4月21日)
 増野正兵衞耳鳴るにつき伺い。
 さあさぁ何かのところ聞き分けてくれ。一人限り、余の儀外の儀でない。銘々ところ、よう指図のついでに尋ねに出る。ついでゝは心胆指図できぬ。さあ取次一人引いて又一人、銘々一人限り話し聞く。それぞれ銘々一人限り、又国々講へ一人、取次一人と二人、十分話し、静か/\伺い尋ね、何遍尋ね。ちゃんと話し一人済んで了う。又一人、これをそれぞれ話して取り決め。銘々身上のところ、どうでもこうでも判然ならんというところ、内々それぞれ談示、安心一寸残りのところ身上尽する。忘れた同じ事、余程これで身上少し、これを忘れんため、間違い一度十分ザンゲ。速やかなる身の内、一寸なるところ、人間前生の事分からん。なれど心尽するはこりこりなるところ、その理成る成らん十分尽し、身のところこれだけ前生因縁なれど聞くに聞かれん。心タンノウせ。
 5月14日(陰暦4月22日)午前9時
 真之亮立合いにて、増野正兵衞身上障り伺い。
 あしきはらひ助けたまへ天理王命、三遍又三遍又三遍、三三三の理を渡そ。しっかり受け取れ/\。
 5月16日(陰暦4月24日)
 梅谷四郎兵衞お授け頂く
 天の月日様より、長々の間、ようこそ勤めて、この屋敷へ来た。あちらへも一寸、こちらへもと心を尽し、又は大層/\な処を凌ぎて来た。まこと難しいところもあり、越し難くいところも、ようこそ随いて来た。さあさぁ小人のところ、身の内障りは、長いところを、このぢばへ来た。なれども神が四五日と言うて、足止めたのは、今が初めやろうがな/\。さあさぁ楽しみを渡す。さあさぁしいかりと受け、さあさぁしいかりと受け/\、さあさぁしいかり受け。(と言うて、頭より身体へ、あああとなかなか強くに、息を三度受け、)さあしいかりと呑み込めと。
 又次に、檪本の梶本父上は、この度はなかなかの難しき障りにて、又松治郎小人二才の方も、なかなかの難しき障りにて、又松治郎御家内の父五十二才の御方も、昨日真性コレラにて、十五日夜の十二時に伺いに参りしところ、又その帰りにて梶本松治郎は大の腹痛なり。〆四人の御方の御障りにて四郎兵衞も俄にそれを見て、腹が少しく痛むにつき願い。
 神が足を止めたのは、これを見ようとて、足を止めたのである。神というものは、この事が見えてある。これを見せておいた。おいたなら、忘れようと思うても、忘れる事がでけまいがな。さあさぁしいかりとお受けをせよと。(有難くも/\、口で申すような、結構な事ではない/\/\、まことに/\有難き事なり。)
 5月16日(陰暦4月24日)
 増野正兵衞身上障り伺い。
 さあさぁまゝ段々一つ道分かる。幾重道分かる。今一時という。互い/\、まあ一時のところこれで十分、これで居れば十分。心に掛かるは、銘々身に掛かる。この道通ればこれでこそと聞き、道の中付いて付かん道がある。こうすれば、定め心暫くはじっとして心に掛けぬよう。
 5月17日(陰暦4月25日)
 松尾芳松身上願い。
 さあさぁ遠く所事を以て尋ね出る。さあさぁ事を以て尋ね出るところ、これ諭する。悟りようがある。諭しのところ、身の内ところ/\にて、分からんところができる。さあいかなる。遠く段々聞くとも遠く聞く。分かり難ない。尽せども/\分からん。随分分からんではない。諭するところ時談言葉でも、身の内話し、借り物あって一条と心が分からいでは同じことやで。身の内痛む、悩むところ、身の内不足日々思う事一つ、これだけ、これだけすれば、こうなる。身の内改むる事でき難ない。聞きよう諭しようで分からんでない。早く心がある。痛み所が心に分からん。よう話しするのでない。何も難し話しやないで。心があって悩む。借り物事情よう聞け。どうしてくれこうしてくれとは言わん。得心身の内二つある。一つ二つ分かり難ないから頂く事できぬ。心で/\話し聞き、成る程の一事改正の心を供えて、身の内自由自在のものである。
 5月20日(陰暦4月28日)頃
 増野正兵衞伺い
 面々身の内障り、内々思案、無理なる思案。段々先々誠一つ事情、身のどうでも付けるなら内々へ。神の道一つ、世上の話し、誠一つ身の一つ。一日十年、生涯同じ事、深き思案、別建てもなるよう先々。
 5月25日(陰暦)刻限 夜十時廿分(正冊に記載なし)
 東京ニ於テ普通教会御免被下ルヤ御伺い。
 さあさぁどふゆう事、ちいさい/\/\。さあさぁ手をかへし、なかなか御ちそふニしなおかけるなら、かげのそなへ、ぜんなんまゝのまゝでハ味がない。味がない者ハいかんものよ。猶心配の事であろう。まことお神にそなへるなら、加減さして、味わいを見て、宝をそなへてくれ。
 5月26日(陰暦)午後四時四十分(正冊に記載なし)
  ちよとはなし。ひとかたならん事にも真実尋ねバ、真実を持ちてしらしておく。天理の命と称する***ゆうハ、元ない人間ない世界をこしらへた神である。さあ神の社ニ成る事ハ、小さい百姓より百姓の家へきたものである。さあさぁ学問した偉い者というでハなし。たゞ何にも知らぬおなご壹人やで。皆な一めいでより、あちらにもこちらにも、たいぶんに広まりきたる事やで。いづれ皆々この道に及ぶ事であるそや。この次第をしっかり聞き届けて、まことお定メてふみをとる事ならバ、どんな細い道があろふとも、どんな難渋な処とてもきっと通れる事である。
 5月28日(陰暦)午後8時刻限(正冊に記載なし)
 さあさぁいかなる一ツの事情、掃除一条、すつきり掃除してしもうで。皆な片づけたか。どふでも皆な掃除してしまうから、すまからすまゝで掃除一ツの道ハあらため、掃除の道具も入れ、又片付ける道具も入れ、納メる道具も入れ、拭き掃除する道具も入れ、いつも掃除や、どちらもこちらも掃除や。すみへまでも掃除や。どふゆう処、心の掃除や。さあさぁさぁとの道をあらため、なかいでない。今まで聞ているであろふ、分からん一寸拭きとる。分からん是から心次第や。今迄の道いかなる聞わけ。またまた里一ツすぐみへる。とちらへくるやら、誠一ツ、理を聞き訳ねバならん。安心の道もある。さあさぁ又見へてくるで。さあさぁ先へうつしてある。よぅ聞きわけ。真実誠ハ道の道。しっかり定メ心を納メ、しっかり納めしつかり納め、これ一ツの心定メの道。定メの心、いつまでもしっかりと踏ん張れ。誠定メる一ツの理、道の道通す、しつかりと定メが第一やで/\。
 5月
 宇野こん縁談願い。
 さあさぁ縁談のところ内々のところ、先のところ縁談のところ、ちゃんと一度に定まりたものである。誠が天の理。誠一つが定めば、生涯ちゃんと今までも定まりてあるものやで。誠一つと言えば、難しところであるから、一つ定めたところ違うてならん。事、暫くのところ、じいと治めて居るがよかろ。今のところ断わりを、どうもならん/\と言うて、じいと治めて居るがよかろ。内々のところじいくり/\。早い縁は早いにならず、遅い縁は遅いにならんで。又尋ね来るなら言て聞かそ。




(私論.私見)