れんだいこは、田中角栄の国鉄民営化反対論が堂々と開陳された月刊誌「現代」誌上の論文を捜している。これが目下のところネット検索で出てこない幻論文となっている。どう云う訳か、れんだいこが知りたいと思う重要な論文になればなるほどサイトアップされていない傾向にある。強権著作権論者の指摘に従いリンク掛けで済ませていたら、いつの間にか消えてなくなることもある。それを思えば、強権著作権論者の言に従わず取り込んでおかないと安心できない。
この論文がなぜ必要なのか。それは、中曽根−小泉政権下の民営化論、最近の菅政権下の環太平洋連携協定(TPP)即ち食料自給体制破壊論と云う風に次から次へと繰り出されている国際金融資本帝国主義の国際支配戦略に対して警鐘乱打する見事なハト派系の内治主義理論足り得ているからである。我々はまずは論には論を、闘争には闘争を対置する必要があると考える。そういう意味で、角栄の幻論文が欲しい。どなたかサイトアップして欲しい。残念ながら、れんだいこには国立図書館まで足を運ぶ余裕がない。
そういう関心を持ちにがらネット検索していると、1985(昭和60).7.10日の「第102回国会 運輸委員会 第1号」に出くわした。
(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/102/1290/10207101290001a.html)
これを読むのに、「運輸事情等に関する調査(国鉄問題に関する件)」のやり取りの中で次のような言及があったので確認しておく。
目黒今朝次郎氏が次のように述べている。「それからもう一つ、『現代』で、『田中角栄“国鉄廃止は愚の骨頂!」”』というのに引かれて、きのう青森に行く列車の中で私は買ったんです。(中略)田中角栄さんのは読みました」。これに答えて、参考人・亀井正夫氏が次のように答弁している。「表題に、国鉄をつぶしたらいかぬと田中角栄氏が言ったというような見出しを大きく書いてあるんですが、文章を読みますと、例えば、今せっかくある鉄道をはいでいくのは愚の骨頂だということを言っておられるわけでして、別に廃止するのは愚だとは言っておられない。どうも見出しとか何かで非常に印象が違うわけであります」。
上記の言及によれば、月刊誌「現代」誌上の田中角栄の国鉄民営化反対論は、1985(昭和60).7月号ないしはそれ以前の直近の号に掲載されていると云うことになる。且つ、当時の識者から既にかなり注目されていたことになる。角栄が「国鉄廃止は愚の骨頂!」とはっきり明言していたことになる。れんだいこの思い違いではなく、そういう論文が存在していたことが確認できた。
れんだいこの記憶によれば、タイトル名は忘れたが内容的にはそういう記述であったと思う。例えば北海道の例を挙げ、赤字路線を廃止すれば回り回って北海道の経済が荒廃し、目先利益にはなっても追っ付け却って大きな損失になる云々と指摘していたと思う。結果は、角栄の予見通りとなった。そういうことを確認する為にも、角栄の幻論文の発掘が急がれているように思う。
これは一事万事で、金権問題から発して角栄政治を悪しざまに言えば云うほど正義であるかのような論調が1980年代初頭の中曽根政治から始まり今日に至っているが、それが大きな間違いであったとそろそろ確認すべきではなかろうか。それは当然現在の小沢どんバッシングにも通底している。角栄政治、小沢政治を悪しざまに言えば云うほど正義であるかのような論調が喧伝されているが、事実は逆ではないのか。れんだいこは、そういうことが云いたいわけである。
現在、菅政権は、黒船来航以来の第二の開国と称して環太平洋連携協定(TPP)即ち食料自給体制破壊政策に突き進もうとしている。この流れに並行して消費税増税、軍事防衛費の更なる上乗せが企図されている。この対日アジェンダの請負政治として菅派が雇われ、菅、仙石、岡田、枝野、前原、野田、海江田、北沢、与謝野、玄葉、片山、江田その他その他のシオニスタンが総員揃い踏みしている感があるのが菅政権である。興味深いことは、明らかに売国奴政治であるのに、シオニスタン政治こそが救国政治であるかのような逆宣伝で首ったけなことである。思うに、これらのシオニスタンの粗脳に於いては粗脳に相応しく本当にそう思っているのかも知れない。
そこで、田中角栄の国鉄民営化反対論が登場せねばならないことになる。民営化論、増税論、軍備増強論、その他開国論に対して、1970年代までの日本政治の舵取りに有能な見識を見せ施策を講じ、外交的にも手腕を発揮した角栄政治の言を対比させることにより、中曽根政権以降現在に至るまでの反角栄政治の愚昧さを際立たせてみたい。
反角栄政治にシフトすればするほど日本は沈没し、今後ますます疲弊と荒廃と国際的地位の低下が必至となる。にも拘わらず、この道へ先導しようとしているシオニスタンの粗脳と対決する為に、角栄頭脳を復権せねばならない。角栄の「国鉄廃止は愚の骨頂!」論文開示にはそういうインパクトがある。足掛かりとして、角栄の国鉄民営化反対論を再確認してみたい。どなたか発掘頼む。ご協力を頼みたい。
田中角栄の反民営化論
(kakuei/gyosekico/kokutetumineikahantaironco.html)