「カネ(の効用)というのは人を動かす要因のワン・ノブ・ゼム(多くの中の一つ)に過ぎない」。 |
「カネというものはチマチマ使うより、ここぞというときは一気に使え。その方が、効果は何倍も大きい」。 |
概要「いいか。お前は絶対に『これをやるんだ』と云う態度を見せてはならん。お前がこれから会う相手は大半が善人だ。こういう連中が、一番つらい、切ない気持ちになるのは、他人から金を借りるときだ。それから、金を受け取る、もらうときだ。あくまで『もらっていただく』と、姿勢を低くして渡せ。世の中、人はカネの世話になることが何よりつらい。相手の気持ちを汲んでやれ。そこが分かってこそ一人前だ」(早坂茂三、「駕籠に乗る人・担ぐ人-自民党裏面史に学ぶ』、一九八八年、祥伝社刊)。 |
概要「人がカネの無心をする時の心境にはとてもつらいものがある。100万円の金策を頼まれた時、この話を受けるのなら黙って300万円渡せ。「1ツ100万で借金を返せ、2ッ100万で家族や従業員にうまいものを食わせよ、3ッ100万は貯金しておけ、以上返却は一切無用」とのメモを入れておけ。こうされれば、相手は傷つかず、恩を一生忘れまい。この気配りと心遣いが肝要だ」。 |
「約束したら、必ず果たせ。できない約束はするな。 ヘビの生殺しはするな。借りた金は忘れるな。 貸した金は忘れろ」。 |
「田中派時代、派内の若手の議員が女の不始末の清算で、今日中にどうしても100万円が必要ということになった。その議員は田中のもとに電話をかけ、100万円の借金を申し込んだ。話半分まで聞いていた田中は「わかった」と一言。30分もすると、田中事務所の秘書が紙袋を届けにきた。その議員が開けてみると、本人が申し込んだ額よりも多いなんと300万円の現金が入っていた。そして田中の筆による一枚のメモが入っていた。一、まず100万円でけりをつけろ。二、次の100万円でお前の不始末で苦労したまわりの人たちに、うまいものでも食わせてやれ。三、次の100万円は万一の場合のために持っておけ。四、以上の300万円の全額、返済は無用である 」。 |