囲碁の布石の流派考

 更新日/2019(平成31).3.8日

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
 ここで、「囲碁の布石の流派」を確認しておく。

 2016.1.24日 囲碁吉拝


【囲碁とは何か】
 布石には何々流と云われる型があるので、これを確認しておく。史上、最も有名なのが秀策流と云われる一三五の布石。次に中国流の数々。(低)中国流、(高)中国流、(ミニ)中国流、(新)中国流(高)(高い中国流の星の部分を目はずしにした形)、(新)新中国流(低) (中国流の星の部分を目はずしにした形)、二連星、三連星、小林流等々がある。

小目と小目 
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並び小目 
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 並び小目/張栩スペシャル
 並び小目と間の星。張栩プロが以前使用していた布石。

【向かい小目】 
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【秀策流】
 一三五の布石
 一三五の布石+コスミをいれる。

【中国流】
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 (低)中国流
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 (高)中国流
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 ミニ中国流
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 ミニ中国流類似
 河野臨プロが打ち出した布石。ミニ中国流からさらに⑦をさらに小目にずらしました。ミニスモール中国流と呼ばれる。
 新中国流(低)
 中国流の星の部分を目はずしにした形の辺の石を3線にした陣形。
 新中国流(高)
 中国流の星の部分を目はずしにした形の辺の石を4線にした陣形。

【中国流対策】
課題元図
 黒1黒3黒5や黒bと打つのが中国流布石。
失敗その後図
 白6/カカリ。黒7/。黒好調。黒1や黒cの中国流になると右下は黒が断然有利な場所になっているので、6のカカリは大歓迎。
参考譜
 黒が黒1/シマリ。白2/。この手が良い。
参考譜
 黒1や黒cの中国流は黒aやbのシマリを矢印の方向に進めて大きなシマリを打って来たと考えれば良い。但し、いずれは黒bのシマリが必要になるから中国流がシマリよりも得と言うことはない。白は白2の他にdやeでもOK!
参考譜
 白1白5のミニ中国流の場合、この場合も白5は白aのシマリと同じだと考え、6。中国流を大きなシマリだと考えればよい。

【二連星、三連星(武宮流)】
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 二連星
 二連星とは同じ辺の隅の星に打って連動させる陣形に対して使われる用語です。
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 三連星
 三連星とは同じ辺の星3ヶ所に打って連動させる陣形に対して使われる用語です。中国流との違いは全て星に打っているところにある。

【三連星基準】
 「三連星、ピンとキリでは大違い!」。

【アポロ】 
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 大高目布石。
 一時期白江治彦プロがよく打ちアポロ11号にちなんで「アポロ流」と呼んでいた。

【小林流、新小林流】
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 小林流
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 新小林流
 星との間を広く小目

【】 
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【トーチカ】 
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 目外しからのシマリ。隅を大きく確保でき周辺に強い勢力を築く。

【布石の考え方】
 「二子局で黒の小目はハサミの練習!」。
課題元図
 二子局で白1に対して黒は右下を星と小目のどちらに打つべきか如何。星と小目はどちらもあるが方針がまったく違う。
1(小目例図)
 1(小目例図)/小目。
その後図
 2/。黒3/ケイマ受け。白4/ヒラキ。黒5/ヒラキ。
3の変化図
 二子局で黒が二手目に小目へ打てば白は十中八九白1とカカッて来る。右上と左下は黒なのだからここはぜひとも黒2とハサミを打ちたい!。
その後図
 下辺は黒が有利な場所だから白は白3白5の治まり定石が普通かな。黒6までとなった形は前図と比べて右辺の黒は同じ形だけれど右下の白は前図に比べかなり窮屈になっており十分。
4の変化図
 白が白2白4のように反撃する。下辺、右辺とも黒が有利な場所だからここで戦うのは大歓迎!黒1はハサミとして(右上、左下とも黒がある)最高の状況なのだから本質的には戦える。二子局で黒が二手目に小目へ打つ最大の理由、目的は白のカカリに対してハサム練習をすることにあると言っても過言ではない。
 1(星例図)
 1(星例図)/星。
その後図
 白白3/シマリ。黒4黒8でのんびりした感じ。いずれ白が下辺に入って来てもこの形なら戦える。





(私論.私見)