予防規制法洪水考

 (最新見直し2007.1.8日)

Re:れんだいこのかんてら時評251 れんだいこ 2007/01/20
 【予防規制法洪水考】

 (れんだいこのショートメッセージ)

 最近思うに、予防法的悪法が無造作に導入され過ぎていやしないだろうか。これが悪意なき導入であればまだしも、意図的作為的に拵えられ、人民大衆生活規制の網が被せられていたらどうする。誰も問題にしていないようだが、れんだいこのアンテナにかかってしようがない。そこで、この問題を愚考することにする。

 今まさに導入されようとしている共謀罪はその典型であるが、盗聴法ともどもで、民間スパイが要請されることになるだろう。互いが監視と密告し合うと云う恐ろしい社会が作られようとしている。その癖、権力派の共謀は不問で、反権力派の共謀に適用されるというのだから、ご都合主義なことこの上ない。ひとたび権力握れば鬼に金棒になりそうだ。

 共謀罪の地ならし前段階として、このところれんだいこが知る限りでも嫌な法律が増えてきた。昨年の駐車禁止法も然りである。市街地の不法駐車を取り締まると云う名目で発動され、一方的に摘発に踏み出した。反感よりも支持する論調が多い為、問題にされていないが、れんだいこには大いに問題ありと云う気がする。

 れんだいこは、駐車禁止法を導入するなら、少なくとも5年前から喧伝し、その間、国及び自治体には駐車能力を高めることが義務付けられて然るべきだと思う。駐車場を持たない店舗が対応するなり、移転するなりの猶予期間があってしかるべきだと思っている。かの小泉時代にまさに小ネズミらしいやり方で鳴り物入りで暴力的に適用された悪法であると思っている。ところが、野党も同じ穴のムジナで、特段の抗議を挙げていない。むしろ積極的に後押ししているような気がする。そういう野党は要らん、くたばってしまえ。

 飲酒規制法も然りである。なるほど、駐車禁止法同様に大義名分があり、飲酒に伴う事故が後を絶たないので時宜にかなった法のように一見見える。しかし、酒気帯び運転の罰則金を仮に5万円から50万円に引き上げる手法は解せない。なぜ50万なのか、理由がはっきりしない。れんだいこは、消費者金融業団体が後押しした、いわゆる利権法なのではないのかと疑っている。金額で規制するのなら、いっそのこと100万円、1000万円、1億円に釣り上げてしまえ。

 飲酒規制法は更に、同乗者罰則規定をも導入している。更に、酒類提供者罰則規定をも導入している。こういう芋づる処罰法なぞおかしくはないか。こう原理的に問う声がなく、抜け穴探しとか悪知恵を働かす方に関心を向けたがる。代行運転業団体は歓迎しているようだが、全体として街へ飲みに繰り出す者が減れば、一時効果でしかなかろうに。昨年から今年にかけての飲み屋街の好不況の実態を知りたいが分からない。恐らく、店舗を閉める店が続出しつつあるのではないかと推測する。飲食業はまさに踏んだり蹴ったりの散々な目に遭わされているので可哀想。

 音楽著作権料支払い拒否カラオケ利用店舗取締法も然りである。最近どこかの県警が張り切って摘発していた。なるほどこれも、一方の話を聞けば、無断で音楽を聞くなり歌うなどして商売に利用するのはけしからんということになる。最近の全域全方位拡大著作権論者が当然論を振りまいている。しかし、れんだいこの見立てるところ、一見正論のようで実は悪法なのではあるまいか。一体、これまで流行歌が生まれてきたのは、音楽を聞くなり歌うなりの広範な裾野があってのことなのではないのか。歌は口ずさまれるべきものであり、その練成によって愛好家が生まれ、CDの一つでも買ったり、演奏会やディナーショーに出向くようになる。してみれば、裾野を広げる場所を提供する者は、援交して役立っているのであり、逆ではない。これを規制する方がオカシイのではないのか。

 そもそも、カラオケ機器販売ないしリース業者は、業者段階で一括して相応の著作権料を支払っている。末端の我々が口ずさむのに二重取りされる必要はなかろう。しかも、歌った歌が判明して、それに課せられるのではない。そういう技術が追いつか無い限り徴収してはいけないところ、店舗の面積に応じて課金されている。あるいはカラオケ機器の台数で課金されている。その課金も全体徴収額がいくらで、いくら著作権者に廻ったのかもはっきりしていない。恐らく、徴収団体の人件費や経費に大方食われているのではなかろうか。何しろ、著作権管理団体は文部省の天下り先であるからして、連中の利権がらみの臭いがする。

 賞味期限法も然りである。不二家が摘発されたが、一体、被害が出ていないうちの摘発は罰則を減ぜられるべきで、被害後の摘発は逆に重課されるのを相当とすべきではなかろうか。産地法も然りである。そういえば、広告文章規制法も然りである。驚くことに今や、「特選」という言葉さえ規制されると云う言葉狩りが作動している。明らかな誇大広告なり不当広告なら規制されても致し方なかろうが、「特選」表記のどこがいけないのか。エエカゲンニセンカイ。

 以上、思いつくだけでも、嫌な法律が目白押しで生まれている。今後ますます増えるだろう。これのオカシサの真因はどこにあるのだろうか、それを愚考してみたい。れんだいこはいつでも述べることができるので、本投稿では書かない。要するに、あの手この手で、ネズミの集団が崖っぷちへ向かって走りこんでいる姿が見える。誰かが逆規制して流れを変えなければならないのだが、与野党共々、もっと規制せよもっと強くの大合唱している。お調子もんが、旗を立て笛を吹いている。いつからこんな世の中になってしまったのだろう。これは偶然であるのか、そこを問いたい。

 2007.1.20日 れんだいこ拝





(私論.私見)