平尾昌晃遺産相続紛争考 |
更新日/2018(平成30).9.24日
(れんだいこのショートメッセージ1) |
ここで、「平尾昌晃遺産相続紛争考」をものしておく。 2004.8.25日、2006.4.20日再編集 れんだいこ拝 |
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2017.7.21日午後11時40分、「瀬戸の花嫁」「よこはま・たそがれ」など多数のヒット曲で知られる作曲家にして歌手としても活躍した平尾昌晃(ひらおまさあき、享年79歳)氏が東京都内の病院で肺炎のため逝去した。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行い、後日お別れの会を開く予定。 |
昭和33年に歌手としてデビュー。平尾さんは小学時代からラジオで、英語の歌詞を覚えるほど熱心に洋楽を聴いた。高校時代はできたばかりの日本ジャズ学校へ通い、進駐軍キャンプやジャズ喫茶に出た。ウエスタンバンドを組んだがエルビス・プレスリーの音楽に衝撃を受け、ドラムを取り入れてロックバンドに仕立てた。第1回「日劇ウエスタンカーニバル」に参加し、ミッキー・カーチスさん、山下敬二郎さん共に“ロカビリー三人男”と呼ばれロカビリーブームを巻き起こした。40年頃からは作曲家として活躍。昭和を代表するヒットメーカーとして一時代を築いた。歌手としての活動も続け、53年には畑中葉子さんとデュエットした「カナダからの手紙」がヒットした。 |
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平尾昌晃さんが作曲した主な作品は次の通り。(主な歌手、五十音順) 1966年、布施明/「霧の摩周湖」。小柳ルミ子さんの1971年、「わたしの城下町」。1972年、「瀬戸の花嫁」。伊東ゆかり「恋のしずく」。五木ひろしさんの1971年、「よこはま・たそがれ」、1973年、「夜空」。梓みちよさん「二人でお酒を」。アグネス・チャン「草原の輝き」。アン・ルイス「グッド・バイ・マイ・ラブ」。ささきいさお「銀河鉄道999」。中条きよし「うそ」。水谷豊「カリフォルニア・コネクション」。山川豊「アメリカ橋」。1978年、畑中葉子さんとデュエットした「カナダからの手紙」。著作権は著作者の死後50年間は保護され、平尾さんの作曲印税は年間1億円以上とみられる。 |
早くも「遺産騒動 心配の声」。平尾さんには1972年、最初の妻と結婚。1人(長男)。1978年、元歌手の小沢深雪さんと二度目の結婚。2人(次男、三男)。合計3人の息子がいる。いずれも離婚。2013年、20年近くマネジャーを務めた50代女性のMさんと3度目の結婚をしている。但し、公表せず秘密裏に戸籍に入れていた。平尾さん自身もA子さんと入籍したことを公表せず、そのことをマスコミなどが知ったのは亡くなったあとだった。2017.10月、妻が平尾さんの音楽出版権管理会社とマネジメント・著作権管理など2社の社長に就任した。208.7.20日、平尾先生の一周忌イベント。勇気さんの姿がなかった。 A子さんが役員を務める平尾昌晃音楽事務所はこう話す。「遺産を巡るトラブルはありません。A子さんと息子たちの連絡も円滑で、心配するようなことは何もありません」。平尾さんが代表を務める事務所では、東京都心部に事務所兼スタジオの物件を所有している。その資産価値はおよそ2億円とされる。それ以外にも、数年前に購入したというタワーマンションもある。「平尾さんはミュージックスクールを経営する会社の代表でもありました。スクールの経営も順調。それに、かつては競馬の競走馬も所有するほど羽振りもよかった」(芸能関係者)。なにより平尾さんは自身が作曲した膨大な数のヒット曲があり、音楽業界内では、「印税収入は年間2億円弱ある」といわれている。 |
2018.1月頃、印税や著作権を管理するJASRAC(ジャスラック)の相続同意書に署名捺印。ジャスラックの書類は、1人だけが相続する『単独用』と、兄弟などの複数人が受け取れる『共同用』の2種類があるが、彼女は『単独用』しか出さず、しかも承継者の欄は空白のまま、ハンコを押させた。調査すると、「ジャスラックに問い合わせて初めて2種類の書類があることがわかったんです。しかも、A子さん側にちゃんと2種類の書類を渡していると」。財産分与に立ち会ったのはK弁護士。父の印税関連の収入は毎年1億円くらいある。著作権は死後50年間保護される。年間1億円だとすると、50億円もの遺産を彼女が独占していた可能性もあった。寸前のところで兄弟たちは『共同用』の書類に書き換えることができた。マネジメントのための個人事務所『平尾昌晃音楽事務所』(以下、音楽事務所)と、著作権などを管理する『エフビーアイプランニング』(以下、F社)という2つの会社。F社が筆頭株主で音楽事務所を支配するという構図があった。音楽事務所の発行済株式総数は2万株。3000株は平尾さんが持ち、残り1万7000株をF社が所有することで、音楽事務所に影響力を及ぼす大株主の形になっていた。「そもそも、財産分与の段階でA子さんはF社の存在を明かしていなかった。しかも、彼女が結婚した5年ほど前に、F社が持っていた音楽事務所株1万7000株を、850万円で音楽事務所が買い戻し、自己株にするという不思議な動きがあった。港区に社屋としてある5億円の物件と、昌晃さんと彼女が住んでいた港区の3億円のタワーマンション(ともに市場価値)は音楽事務所の持ち物。所有資産だけで計算しても8億円の価値がある。50年間の50億円を足せば、遺産は約60億円。A子さんは株主2人だけで総会を勝手に開いて、彼女が代表取締役に就いた。しかも、任期を大幅に延期することも決めた。A子さんは現在、自身の妹2人を音楽事務所とF社へ、それぞれの役員にすることを画策しているという。 |
2018.9.21日、3度目の妻となった50代の元マネジャーMさんと平尾さんの三男の歌手・平尾勇気(37歳)氏との遺産バトルが判明した。 昨年10月、Mさんが平尾さんの後を継いで平尾昌晃音楽事務所の代表取締役社長に就任したことに対して、勇気の所属事務所が、Mさんが就任後に不透明な株操作などを行ったとして、株主でもある勇気が20日付でMさんの取締役職務執行停止の仮処分を東京地裁に申請し、9.21日、受理されたという。勇気は「株主総会は行われていなかった。不実の登記だ」などと主張。平尾さんの遺産相続についても独断で、手続きを踏んでいないとして「多くの疑惑解明のため、法人書類の開示を求める必要がある」として、25日に都内で記者会見を行う予定だ。 これに対し、妻は「平尾の生前からずっと『平尾個人商店』でやってきたので、株主総会などは確かにやっていなかったと思う。今回のことはすべて弁護士に任せています」と話している。 |
「著作権の相続の場合も、著作者(作曲者)の個人管理だとしたら、不動産や株券などの財産と変わらず、相続方法も同じで、遺族に相続されます。著作権は著作者の死後、50年間にわたって保護されます。ただし、複雑なのが、個人事務所や会社で著作権を所有している場合です。その際は著作者が亡くなっても、著作権は事務所に残り、配偶者や子供たちには相続されないんです」(音楽関係者)
「A子さんは平尾さんの音楽事務所の役員でもあります。事務所が著作権の印税を管理しているので、今後もそのまま会社に印税が入ることになりそうです。ただし、それでは息子たちは蚊帳の外。平尾さんの親族からは『財団を作って印税はみんなで管理してはどうか』という声も聞かれますが、A子さんら事務所関係者にすればそれは受け入れ難いことでしょうね」(前出・音楽関係者) |
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(私論.私見)