敵は幾万

 (最新見直し2011.03.15日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
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 2011.03.15日 れんだいこ拝


敵は幾万

作詞は山田美妙斎、作曲は小山作之助

一、
敵は幾万ありとても
すべて烏合(うごう)の勢(せい)なるぞ
烏合の勢にあらずとも
味方に正しき道理あり
邪はそれ正に勝ちがたく
直(ちょく)は曲(きょく)にぞ勝栗の
堅き心の一徹(いってつ)は
石に矢の立つためしあり
石に立つ矢のためしあり
などて恐るる事やある
などてたゆとう事やある

二、
風に閃(ひらめ)く連隊旗
記紋(しるし)は昇る朝日子よ
旗は飛びくる弾丸に
破るることこそ誉れなれ
身は日の本の兵士(つわもの)よ
旗にな愧(は)じそ進めよや
斃(たお)るるまでも進めよや
裂かるるまでも進めよや
旗にな愧(は)じそ耻(は)じなせそ
などて恐るる事やある
などてたゆとう事やある

三、
破れて逃ぐるは国の耻(はじ)
進みて死ぬるは身の誉れ
瓦となりて残るより
玉となりつつ砕けよや
畳の上にて死ぬことは
武士の為すべき道ならず
骸(むくろ)を馬蹄(ばてい)にかけられつ
身を野晒(のざらし)になしてこそ
世に武士(もののふ)の義といわめ
などて恐るる事やある
などてたゆとう事やある

元は、1886年(明治19年)に刊行された詩集新体詩選』に収録された、「戦景大和魂」という題の8章のであった。小山が作曲にあたりこれから3章を抜粋した。

太平洋戦争時の大本営発表の戦勝発表の際、前後で流された。



 



(私論.私見)