ウェブ掲示板における管理人の権限考 |
(最新見直し2005.12.7日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
インターネット掲示板における管理人の権限も考察されるに値する。著作権と混同されて論ぜられているが、本来別個に考察されるべきものと考えられる。 掲示板の産みの親が管理人であるからして、煮て食おうが焼いて食おうが管理人の勝手論的な見解が流布されている。これを仮に「掲示板管理人独裁権限理論」と命名する。この管理人は次のことが分かっていない。自分自身のオモチャに対してどう扱おうがそれは当人の勝手だろう。だが、インターネット掲示板は性格が違う。インターネット掲示板はプライベートな世界からいわば公共空間に投げ出されたものであり、こうなると個人のオモチャではなく当然に公序良俗適合且つ信義誠実原則の規制を受けることになる。管理人の権限は有るが相応の制約を受けるということである。「俺の勝手」論者はこの質の違いが分からない。 この種の管理人が、掲示板の交通整理上止むを得ない措置としての大義名分を振りかざすと、この胡椒効果で目くらましされてしまう。そこで、若干の考察を加えることとする。結論から云うと、そういう「荒らし対策名目での過剰規制」がどこまで許容されるのか、ということになる。 2005.12.7日再編集 れんだいこ拝 |
(かなり昔の論考が残っていたのでサイトアップしておく) インターネットの盟友「おっちゃんBBS」で次のような遣り取りが為されている。れんだいこが過日関わったことのある「問答有用板」での遣り取りであり、興味があるようで無いのだが、「おっちゃんBBS」に持ち込まれたことでもあるので取り上げてみたい。おっちゃんには、ここで取り上げる事野了解を賜りたい。 2002.9.21日、「3190、Re:大変だ!問答が荒らされたらしい!!」で、ハンドルネーム「学生」氏が、「問答有用板」に投稿したところ、「投稿規定を守り何も問題のないはずの発言が、投稿してすぐに消された」。「学生」氏は、「おかしいなと思い(掲示板が壊れたor自分の記入漏れだと思った)、もう一度投稿しようとしたらアクセス制限されてアクセス拒否されるようになった。何も説明がないので納得いかずプロクシを変えて何度も投稿したところ、そして今の状態になった」と云う。 これについて、「問答有用板」管理人のハンドルネーム「クマ@超過密労働」氏(以下、単に「クマ」と記す)が、2002.9.22日付け「3222、Re:大変だ!問答が荒らされたらしい!!」で次のように答えている。
クマは、「学生」氏の何度にもわたる投稿に対して、次のように答えている。
この間、クマ氏は自身の「問答有用板」で、「15485、しばしのご辛抱を」との題名で次のような一文を登場させている。短文なのと興味深い内容なので全文転写する。
要するに、「学生」氏の投稿文を「当掲示板荒らしと認定し、「目下掲示板上での『有事体制』を研究中」とのことである。とんだところで、有事体制研究にお目にかかるが、現代サヨ族が有事体制に対して肯定的に受け止めている様子が見て取れよう。それはともかく、この僅かな文章の中に、「トンデモ系のアホウ」、「ウヨクズの一種」、「暇人の愉快犯」、「精神の幼児化・反知性化」などと云う表現を連発しており、こうなるとどちらが本当の「精神の幼児化・反知性化」の持主か気になるところである。 この問題で、最初に疑問に思うのは次のことである。 「学生」氏が「投稿規定を守り何も問題のないはずの発言」と云い為しており、管理人が「学生氏の投稿が削除されたのは第一にメアド不記載、第二に初投稿時の挨拶などのマナーを守っていないことなどが理由です」とある「投稿規程」において理解の食い違いがあるということである。 「問答有用板」の投稿規程は、「ようこそ問答有用掲示板へ」で種々明記されており、そこには「B,電便宛先(メールアドレス)を公開してください。 無責任な言動を抑止する効果を期待して、『電便あて先の公開』を原則とします。電便あて先(メールアドレス)の公開がない場合、即削除の対象となります。公開したくない場合は、投稿する前に管理者まで通知してください」とあるので、管理人氏の言い分に間違いは無い。 だがしかし、「メールアドレスの公開がない場合、即削除の対象となります」という規定そのものが公序良俗すれすれの微妙な権限であるように思われる。最悪認められるからこれ以上の批判はできないが、果たして「メールアドレスの非公開」を投稿削除の理由になぞすべきであろうか。望ましいとして促すのと、ルール違反として即削除するのとでは天地の差がある。 ちなみに、れんだいこなぞは次のように思う。「メールアドレスの公開」が有れば、メールを受け取るのを期待している投稿者であり、不明記の場合には不所持又は書き忘れ又はメールを好まないのどちらかであって、それはいずれであっても大過ないのでは無かろうか、と。 ところで、メール先不記入に付き、「学生」氏が「3224Re:大変だ!問答が荒らされたらしい!!」で次のようなレスを付けている。
管理人クマの「それにしても、管理者側に事情を尋ねるわけでもなく、何度もプロキシを変えて投稿するというのは異常だね」に対しては、次のように答えている。
以上の遣り取りを普通に読めば、管理者側が「学生」氏の投稿文の掲載を好まず、その絶対権限で削除したということになるのでは無かろうか。その背景に「学生」氏の論の内容が関わっており、自主的に事前検閲し削除したということでは無かろうか。しかも、かなり恣意的なやり方で。現代サヨ族のとんだ正義ぶりを見て取ることができる。言うなれば、管理人の絶対権限にひれ伏して、その門より出入りする者にとっては気づかないことであるが、案外と姑息なやり方で為されているように思う。これについては実例で証してみようと思うがここに力点は無いので割愛する。 もっとも、「学生」氏も「問答有用板」のそういう特徴を踏まえて挑発している訳だから、確かに愉快犯的はあろう。だがしかし、本件は管理人グループの過剰権限行使には違いなかろう。これがどこまで認知されるべきなのか今後の解明課題であろう。最新の動きとして、管理人側が利用者にパスワード方式を採用し始めたことである。政治的議論にそのようなものを導入する是非論もあろうが、そういう原理的なことを無視すれば現実的な対応策であるには違いない。 次に問題としたいことに、「問答有用板」の著作権規定問題がある。が、これについては別章で考察しているので省く。 最後に問題としたいことは、「問答有用板」の最大の問題は、管理人クマは自分はかなり云いたい放題の発言をしておきながら、投稿者の発言のその種の用語ないし言い回しには容易に目くじらする癖があるということである。これについても実例で証してみようと思う。 (今は時間が無いのと消耗なことなので以上の大枠の構図にとどめておくことにする) 2002.9.22日 れんだいこ |
これに関連して、れんだいこは次のように述べた(関連するところだけ転載する)。 | ||||||
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「ピッポ事件」の絡みでクマと関わりができたので、「問答有用掲示板」を閲覧したら、まだ「メールアドレス問題」を問題にしているのでこれを転載しておく。これによれば、「問答有用管理人連合」とあり、こういう場合にはしゃしゃりでてきて、「ピッポ事件」の場合にはクマの対応を咎めずだからして、「問答有用管理人連合」総意であったか、追認したかのどちらかであることが分かり興味深い。
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(私論.私見)