小池百合子学歴疑惑説

 更新日/2023(平成31.5.1栄和改元/栄和5).4.15日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、小池百合子の学歴疑惑を確認しておく。

 2007.4.9日 れんだいこ拝


 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK294」、「赤かぶ 日時 2024 年 4 月 23 日」、「公職選挙法と経歴詐称…政治家が負う「責任」とは? 三輪記子 それ、当たり前のことですか?(日刊ゲンダイ)」。
公職選挙法と経歴詐称…政治家が負う「責任」とは? 三輪記子 それ、当たり前のことですか?
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/339244
2024/04/22 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
 東京都の小池百合子知事の周辺が騒がしい。4年前に出版された「女帝」で指摘された学歴詐称問題が再燃している。ここで、公職選挙法上の経歴詐称についてきちんとおさえたい。

 公選法は235条で「虚偽事項の公表罪」を規定しており、公職の候補者が職業や経歴などについて虚偽の事項を公にすると2年以下の禁錮または30万円以下の罰金に処することとされている。刑事罰を科す法律の文言は厳格に判断されるべきであるが、過去の判例では「経歴」とは「公職の候補者又は候補者になろうとする者が過去に経験したことで、選挙人の公正な判断に影響を及ぼすおそれのあるものをいう」とされている。何大学に入学し、卒業したかということが「経歴」にあてはまることは間違いない。

 この点で参考になるのが、いわゆる新間正次経歴詐称事件だ。「中学生当時公費の留学生に選ばれ、スイスで半年間ボランティアの勉強をした旨虚偽の演説をした行為」が「経歴」に関し、虚偽の事実を公にしたものに該当すると判断した最高裁判決がある。

 さらに公選法251条には、当選人が虚偽事項の公表罪を犯し刑に処せられたときは、その当選人の当選は無効とすると規定されている。そして252条では虚偽事実の公表罪の有罪判決が確定などした場合には、当該者は公選法に定める選挙権および被選挙権を一定期間有しないことと規定されている。公民権の停止だ。

 ただし、実際は「虚偽の事項」か否かということの立証・認定に困難が伴うと思われる。刑事事件の大原則は「疑わしきは被告人の利益」である。政治家といえどもこの大原則は譲ってはならない。これが法的責任の問題である。


 しかし政治家が負うのは法的責任だけではない。政治家としての説明責任を果たさなければならない。政治家が説明責任を果たさないとき、メディアはその責任追及を厳しくすべきである。政治家がその本来の責任を果たさないときには、有権者がその政治家にノーを突きつける。選挙権を行使する──これが「当たり前」の健全な民主政治のあり方であるが、この「当たり前」が破壊されて久しく感じるのは私だけだろうか。政治家が法的責任を負わない場合でも私たちはまだ諦めてはいけないのである。政治家のやりたい放題を許してはならないのである。さて私たちは「当たり前」の健全な民主政治を取り戻せるか、私たちこそが試されている。

 三輪記子 弁護士

 1976年、京都市生まれ。東大法学部卒、立命館大法科大学院修了。2010年に弁護士登録。コメンテーターとしてテレビなどのメディア出演のほか、「弁護士三輪記子のYouTubeチャンネル」などネットでも発信。

【「カイロ大学社会学部を首席で卒業」考】
 小池百合子の「1976年10月、カイロ大学社会学部を首席で卒業」 学歴詐称問題が燻(くすぶ)り続けている。但し、これまでのところ、小池百合子の学歴詐称疑惑は新人議員の時から何度も繰り返し取り上げられては否定され続けている。

 カイロ大学卒業を巡る経歴詐称疑惑は、2016年の東京都知事選挙の際に広く報道された。同年6月30日放映のテレビ番組『情報プレゼンター とくダネ!』が学歴詐称疑惑を扱った際、資料として卒業証書と卒業証明書を担当者に送り、都知事選の選挙公報に「カイロ大学卒業」と記載した。当選後も東京都庁のウェブサイトの自身のプロフィール欄に「1976年10月 カイロ大学文学部社会学科卒業」と明記した。

 5.29日、「6月18日告示、7月5日投開票の東京都知事選挙」を前に、小池氏の学歴詐称疑惑については新潮ドキュメント賞作家の石井妙子氏が「女帝 小池百合子」(文藝春秋)を刊行した。石井は月刊「文藝春秋」(2018年7月号)で、小池がエジプト・カイロ大留学時代に同居していた女性から詳細な証言を取り、小池の「カイロ大卒」という経歴に疑義を唱えるレポートを発表。それをベースとして執筆に3年半をかけ、虚飾にまみれた「女一代記」を描いた。反響はすさまじく、都庁内の書店ではすぐに完売。ネット上でも話題になった。
 「経緯をめぐる早川さんの証言は詳細を極めた。76年9月下旬、小池氏は父親から「大急ぎで日本に帰ってこい」との連絡を受けて、すぐさま日本へと帰国。そして11月、カイロに戻ってきた小池氏は、早川さんに新聞を見せた。「目を疑いました。『カイロ大学を卒業した小池百合子さん』と書かれていたからです」。早川さんが「そういうことにしちゃったの?」と尋ねると、小池氏は「うん」と答えたという。」。
  「……だが、小池氏が卒業したと主張している76年7月、カイロ大学での試験結果が発表された際、落第し、ふさぎ込んでいた彼女の様子が早川さんの記憶に強く残っている。当時2人が同居していたアパートの同じ階にはカイロ大学文学部の教授が住んでいた。思いつめた小池氏は『どうしたらいいのか、聞いてくる』と部屋を飛び出したが、戻ってくると、早川さんにこう言った。『あなたは最終学年じゃないから、追試を受ける資格はないって。そう言われた』。76年時点で、最終学年に進むことすらできていなかったのだ」 。

 これまで学歴詐称疑惑が浮上するたびに、小池氏は卒業証書を一部メディアで公表し、噂を否定してきた。前回の都知事選前にも『とくダネ!』(フジテレビ系、2016年6月30日放送)で卒業証書を示している。しかしこの卒業証書自体にも、前述の新聞記事と矛盾する記述があり、石井氏によるカイロ現地取材では、さらなる疑問点も浮上した。2016年に『とくダネ!』で小池氏が見せた卒業証書。小池氏に質問状を送ったが、締め切りまでに回答は得られなかった。  「女帝」は、経済番組のキャスターから政治家に転身。日本新党→新進党→自由党→保守党→自民党と、「渡り鳥」と評せられる政治家人生を送りながら環境相、防衛相など要職を務めた履歴を丹念に追う。4年前、無所属で都知事選に出馬して大勝。以降、「築地移転」を見直し、「五輪利権」を追及することで「小池劇場」の幕を開け、マスメディアを味方につけ、私兵集団の都民ファーストの会を都議選で第1党にし、その勢いで希望の党を立ち上げた時には、日本初の女性首相が目前かと思われた。ところが、民進党に対する「排除発言」で冷酷さが浮き彫りにされて人気は急落。希望の党は敗退し、やがて解党。小池氏は沈んだ。だが、コロナ禍で復活する。

 新型コロナでの敵は安倍官邸だった。3月23日の記者会見で欧米諸国のようなロックダウン(都市封鎖)に言及、政府に「早く緊急事態宣言を」と、促した。4月7日にようやく発令すると、業界に配慮して休業要請の範囲を狭めたい西村康稔経済再生相と対立、戦う都知事の株は上がった。連日、メディアに登場、宿敵の自民党都連も戦意喪失で、7月5日の都知事選も圧勝だろう。

 週刊文春2020年6月4日号に「カイロ大学卒業は嘘 小池百合子東京都知事の学歴詐称疑惑 元同居人が詳細証言」記事を掲載。卒業証書についても卒業関係書類のロゴやスタンプが異なる点などが指摘されている。

 カイロ大学側の反論

 上記記事に対してPRESIDENT Onlineでは「カイロ大学卒業は本当」小池百合子東京都知事の学歴詐称疑惑 カイロ大学が詳細証言」と反論記事を掲載。記事は、「大学に照会し、カイロ大文学部日本語学科の教授から『確かに小池氏は1976年に卒業している。72年、1年生の時にアラビア語を落としているが、4年生の時に同科目をパスしている。これは大学に残されている記録であり、私たちは何度も日本のメディアに、同じ回答をしている』との証言がある」としている。

 また卒業関係書類のスタンプやロゴの疑惑についてもカイロ大学の幹部を務めた経験のある男性の話によると「昔、小池氏が国会議員になる時や閣僚になった時など日本のメディアから問い合わせがあった。念のため大学の記録を調べたが、間違いなく小池氏は76年10月に卒業していた」と証言した上で「学部や時代によってスタンプやスタイル、サインが違うということだ。盗難対策などで数年ごとにそれらを変えていることを知らない人間が勝手に間違えていることを言っているのだろう」と指摘している。他のカイロ大学関係者も「卒業関係書類は昔は男性形の1つのフォーマットを使い、手書きやタイプライター。ピンで留め、大学職員が何人かで手作業でスタンプを押していた。今はさすがに男女の違いはあるが、多くの学生に書類を作成するのは大変な作業で、多少異なる点があるのも当たり前」と解説。

 自民党衆院議員時代の小池はカイロ大学学長の招きで学生らを前にスピーチし、学長が「卒業生」として紹介していたこともある。

 6.3日、1期4年務めた小池都知事の最後となる都議会本会議が開かれ、一冊の本が何度も取り上げられた。「書かれているカイロ大卒業の学歴詐称疑惑について、卒業証明書の公開など説明責任を果たす考えはないか」。こう問い詰める上田令子都議に対し、小池氏は「これまでも何度も公開をしてきたつもりである」と拒否した。更に入学から卒業までの経緯をフスハー(カイロ大では必修科目)で答えるよう求められた際、「喋っても理解出来る人はいないだろう」として拒否する態度を取った。この曖昧な対応により、「学歴詐称ではないか」との声が深まった。

 6.8日、カイロ大学のモハンマド・エルホシュト学長名名で、週刊文春2020年6月4日号の記事に対して、「小池都知事は1976年にカイロ大文学部社会学科を卒業したことを証明する」、「卒業証書はカイロ大の正式な手続きにより発行された」、「日本のジャーナリストが証書の信ぴょう性に疑義を示したことは『大学と卒業生への名誉毀損(きそん)で看過できない』と声明を出した。そのうえで「エジプトの法令にのっとり、適切な対応策を講じることを検討している」と警告している。

 6.9日付け朝日新聞デジタルは、「小池都知事は『カイロ大学を卒業』 大使館が声明文公開」との記事を示した。

 6.9日、駐日エジプト大使館は、カイロ大学が発表した小池が1976年10月に卒業したことを証明する旨の声明文を、フェイスブックで公開した。 ジャーナリストの山田敏弘がカイロ大学教授のアーデル・アミン・サーレに取材して在籍記録を調べたところ、小池が1976年にカイロ大学文学部社会学科をグッドの成績で卒業した記録が残っており、サーレは「カイロ大学は今でも4人に1人は留年するが、彼女は4年間で卒業している。これはすごいこと。10月に卒業したことになっているが、普通は7月卒業なので、2か月遅れたのは卒業前にも補習を受ける必要があったからだろう。相当に大変だったのではないか」と話していたという。

  一方、小説家でカイロ・アメリカン大(英語版)(カイロ大とは別の米系の大学)大学院修士の黒木亮は小池のアラビア語は、「とてもよい面会」を「美味しい面会」と言い間違えたり、クウェートの女性大臣とフスハーで話そうとしてしどろもどろになったり、カダフィ大佐訪問時はほとんど会話にならないといった、「お使い」レベルのアラビア語で、到底大学教育に耐えられるものではないとし、また小池は『振り袖、ピラミッドを登る』(1982年)の58ページに、1年目に落第し、次の学年に進級できなかったと記述していることから、卒業には最低で5年かかり、早くても1977年となるため1976年10月卒業と記載されている「小池の卒業証書は信用出来ない」と述べている。また黒木はエジプトはカイロ大学を含むエジプトの国立大学では小池氏が卒業したと称しているサダト大統領の時代(1970~81年)から不正な卒業証書の発行が行われており、小池の卒業証書はムハンマド・アブドゥル・カーデル・ハーテムのコネを利用したものだと主張している。

 6.9日、東京都の小池百合子知事と対立する都議会自民党が、小池氏のカイロ大卒業の証明を求める決議案を議会に提出した。

 6.10日、取り下げた。「珍事」が起きた。 小池氏は当初予定したこの日の再選出馬表明を、見送った。本会議では、小池氏に批判的な上田令子都議がカイロ大卒業の証明を求める決議案を提出したが、否決された。この決議案は前日9日、自民、共産も共同で提出していた。しかし10日になって取り下げ、上田氏単独での提出に。決議案文の調整で本会議の開会は20分遅れ、知事与党の都民ファーストの会から自民、共産への批判の声も出た。

 都議会自民党は、幹部が急きょ会見。取り下げの理由について、カイロ大から9日夜、小池氏の卒業を認め、学歴詐称疑惑を否定する声明が出たことを、一因に挙げた。川松真一朗都議は「声明直後に決議を出せば、僕らはエジプトと闘うことになる。間違ったメッセージのようにとらえられかねず、冷静に判断した」と説明。鈴木章浩幹事長は「18日に知事選、都議補選が告示され、来年は都議選だ。今後を見据えて私たちが今、どういう態度を示せばいいのか総合的に判断した」「何かに屈したということではないが、さまざまな方にさまざまな意見をいただいた」と釈明した。最終日恒例のあいさつ回りで自民党に「ありがとうございました」と笑顔をみせた小池氏は「やりがいのある4年間」だったと、1期目を振り返った。

 6.12日、発売の週刊ポストが、東京都知事選(7月5日投開票)への出馬を予定している小池百合子・都知事のエジプト・カイロ大学の「卒業証書」を公開した。この画像は、1993年4月に小池氏が同誌で連載していた「ミニスカートの国会報告」に掲載されたことがあり、小池氏の許可を得て再掲載したものである。

 この「卒業証書画像」で疑惑を封じることができなかった。これにつき検証する。仮に虚偽が確定した場合、それを選挙公報に出せば、選挙民を騙す虚偽罪で起訴され監獄にぶちこまれる。既に学歴詐称で辞任した議員は何人もいる。小池百合子のみ許されることはありえない。


【小池都知事の居直り考】
 6.12日(金)の夕方、小池都知事が記者会見を持ち、2020年東京都知事選挙に正式に出馬表明した。「『オンライン選挙』のモデルケースをつくることにチャレンジしていきたい」。約40分の政策発表会見の終了後、司会の「最後に知事より一言ございます」の言葉を受け、小池氏は「政策論争よりも卒業証書の話ばかり先に出てくるのはふさわしくないというふうに考えております。何度も公表させていただいているものですので、今日はどうぞご自由にご覧いただきたいと存じます」と話し、カイロ大の卒業証書と卒業証明書の現物を公開。さらに、実物大のカラーコピーを用意して取材陣に配る周到さを見せた。その後、退庁時のぶら下がり取材で、「あの卒業証書は、知事が卒業の際に受け取ったものなのか」と問われると「時間は少しずれます。手書きで、時間がかかりますので」と答えた。

 小池氏の学歴を巡っては、4年前の知事選初出馬の際に「実際にはカイロ大を卒業していないのでは?」という学歴詐称疑惑が浮上。その際、小池氏はテレビ番組で卒業証書を提示し、疑惑を否定していた。その後もこの話題は何度も蒸し返され、最近出版された書籍でも詐称が指摘されていた。12日に行われた再出馬表明会見でも学歴に関する質問が出た。その際は「すでに何度も(卒業証書を)公にしている」と話し、公開には至らず。ただ、維新の推薦で同じく立候補を表明した前熊本県副知事の小野泰輔氏(46)が東大法学部の卒業証書のコピーを会見に持参するなど、「学歴の透明化」が話題の一つとなっていた。会見では、2期目の政策目標として「都民の命を守り『稼ぐ』東京の実現」など3本の柱を発表し、各項目に関して詳細な目標を説明した小池氏。だが、「証拠」を持参したことで本人の思惑とは離れて、この日の“主役”は、やはり卒業証書となってしまった。

【元同居人が詳細証言「カイロ大学卒業は嘘」考】
 「カイロ大学卒業は嘘」小池百合子東京都知事の学歴詐称疑惑 元同居人が詳細証言
 https://bunshun.jp/articles/-/38052
 5/27(水) 16:00配信 「週刊文春」編集部 週刊文春 2020年6月4日号
 小池氏には、1992年に日本新党から政界に打って出て以来、幾度となく疑惑の目を向けられる「学歴詐称」疑惑がある。これについて、ノンフィクション作家の石井妙子氏が、小池氏とカイロで共に暮らし、小池氏のカイロ大学生活を誰よりもよく知る元同居人女性の早川玲子さん(仮名)から詳細な証言と当時の手帳や写真などの資料提供を得て取材をし、「小池さんはカイロ大学を卒業していない」との詳細な証言を得た。小池氏はこれまで、72年にカイロ大学文学部に入学、76年に卒業したと自著やインタビューで語ってきた。だが、小池氏が卒業したと主張している76年7月、カイロ大学での試験結果が発表された際、落第し、ふさぎ込んでいた彼女の様子が早川さんの記憶に強く残っている。当時2人が同居していたアパートの同じ階にはカイロ大学文学部の教授が住んでいた。思いつめた小池氏は「どうしたらいいのか、聞いてくる」と部屋を飛び出したが、戻ってくると、早川さんにこう言った。「あなたは最終学年じゃないから、追試を受ける資格はないって。そう言われた」。76年時点で、最終学年に進むことすらできていなかったのだ。そんな小池氏だが、直後の76年秋、彼女を取り上げたサンケイ新聞(10月22日)と東京新聞(10月27日)は、小池氏へのインタビューをもとに「カイロ大学卒」と紹介している。

【「『お使い』レベルのアラビア語」考】
●徹底研究!小池百合子「カイロ大卒」の真偽 「お使い」レベルのアラビア語
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58847
●経歴詐称の女・小池百合子
https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/
R25A65ARSTC6VR?ASIN=B07D5156BP

【「黒木亮氏の質疑考」考】
 黒木亮氏の質疑考
 これらの疑問点について、筆者は小池氏に書面で質したことがある。2018年11月にある雑誌の編集部を通じて小池氏に送った質問とそれに対する小池氏の回答は以下の通りである。

①貴殿は著書『振り袖、ピラミッドを登る』の奥付で、「1971年カイロ・アメリカ大学・東洋学科入学(翌年終了)」と書かれていますが、私どもの調査では当時(現在も)東洋学科というものは同大学に存在せず、貴殿が在籍したのは CASA (Center for Arabic Study Abroad=海外アラビア語学習センター)の初級(未修者)アラビア語コースであると理解していますが、この理解は違っているでしょうか?また同アラビア語コースでは各コース(レベル)の修了者に修了証と成績表を与えていますので、もし修了されたのでしたら、それらを拝見・写真撮影させて頂きたく存じます。

②カイロ大学に入学したのは1972年10月でしょうか。それとも1973年10月でしょうか?

③カイロ大学を卒業したのは事実でしょうか。卒業された場合、それは何年何月でしょうか?

④カイロ大学を卒業された場合、首席だったというのは事実でしょうか?

⑤カイロ大学の貴卒業証明書には、テレビのスクリーンショットで見る限り、署名者欄にサインがない箇所があり、スタンプの印影がいずれも不鮮明で、貴殿に関わる敬称・動詞・形容詞・人称代名詞がすべて男性形で書かれているようですが、この証明書はいつ、どのような経緯で取得したものでしょうか?

 また上記の諸点を考慮した場合、卒業証明書としての有効性に疑義があるように思われますが、どのようにお考えでしょうか?

⑥カイロ大学の卒業証明書、卒業証書、成績証明書を拝見して、写真撮影をさせて頂けないでしょうか?

⑦カイロ大学卒業後、貴殿は大協石油などで「アラビア語の通訳をされていた」というインタビューの記事がありますが、「アラビア語の通訳」というのは事実でしょうか?

 果たして小池氏は、これに対してどう応じたのか。同年11月9日付で、小池氏から弁護士を通じて次のような回答があった。

 「小池氏は、カイロ・アメリカン大学にてアラビア語を学んだ後、1976年10月にカイロ大学を卒業しました。同氏は、帰国後、官庁はじめ、企業の依頼により、アラビア語通訳を務めておりました。以上」。

 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK273 」のバルバロッサ氏の2020 年 6 月 26 日付投稿「日本の単純化し過ぎた小池百合子の学歴詐称事件と世界の詐欺師ビジネスの実態の巨大な落差」

 林建良博士が書いた『中国ガン』。林博士は台湾出身だが東大医学部を卒業し、立派な医師として活躍し、この偽物学歴について四種類あると言う。
●1) ニセ大学が本当に発行した学位ニセ
●2) 本当の大学が不正発行した学位
●3) 大学も学位も本物だが中身が別人
●4)本物の大学の学位を偽論文による取得)

 ●1)の偽大学に関しては興味深い本があり、『生命知の殿堂』にディプロマ・ミルと言う、金を払えば卒業証書でも博士号でも、大学教授の肩書きでも買え、日本にはルンド大学が商売しているとある。●2)から●4)まではカイロ大学も卒業証書も実在するから、要するに小池百合子という女が、これらの物証と重なるかどうかが問題で、卒業するためには言葉が出来る必要がある。そうなると小池百合子の語学力だが、小学生レベルという指摘が多いとすれば、それが論理的に決め手になりそうである。イスラム法学者の田中孝氏の判定では、小池百合子の語学力は劣悪でもとても大学などは授業に出ることも卒業もできないと言うので、そんな日本人が政治家や都知事になっているが、大学卒業のレベルでないのに、卒業を自称しているとすれば、これは論理学的に詐欺と言うことになり,正解は●3)が最も近いが、中身としての小池都知事は存在しても、大学を本当に卒業したかどうかは疑問だが、それでいいと言うなら日本人の民度の問題になる。●4)に関しては偽論文を書く能力が本人になく、カイロのスーク(市場)で買うにしても、果たして大学がそれを認めるかどうかは、教授が賄賂を受け取るかどうかの問題で、本人にはそれだけのカネはない、フーテン的な青春を送っていたらしい。


【卒業証書疑惑考】
 「偽造の可能性・その証拠」その1、スタンプ。卒業証明書と卒業証書の2通とも所定位置にスタンプ印がない。タイプ印刷されていない。エジプトの大学には他国と同様、3種類の卒業証書がある。

①Graduate Certificate = 印紙の貼られた事務的な目的で発行される手紙形式
②Diploma = 額に入れて飾るような大きめの証書
③Academic Transcript = 主に大学院進学のために、依頼ベースの有料の手紙形式

 小池が週間ポストに公開させた「卒業証書もどき」は①のようだが、それにしても不審な点が多すぎる。スタンプで唯一はっきり読み取れるのは、左下のエジプト政府のものだけ。卒業証書なのに、肝心の大学のスタンプが解読できないほどボヤけている。文章がすべて「男性名詞」(英語の"He")で書かれており、これはアラビア語ではありえない。女性の卒業生の証書には、現在は"Sayyida"(英語のMs)と表現されており、他にもアラビア語で文脈上男性と女性で区別するべき箇所が、すべて男性型で書かれている。 証書の信憑性を表すカナメとも言える部分は、真ん中の4人署名。しかし2人しか署名していない。証明の要件を満たしておらず、先進国では即「偽物」とみなされ卒業証書としては認められない。 正式な卒業証明書の写真が、ピンで留めてあるのはあり得ない。写真をすり替えるのは、小学生レベルの犯罪。カイロ大学も含め、通常はきちんと貼られている。写真の右下に円型の割り印が押してあるが、印と写真が重なっている部分の百合子像が欠けていていて、スタンプの跡のみなのはあり得ないこと、加工した? 印紙が逆さまに貼ってある。

 「偽造の可能性・その証拠」その2、文字。右下の年代らしき数字の部分は、横一直線に上部が文字切れしている感。本文の鮮明な文字に比べ、署名欄らしき文字は途切れた箇所が見える。全体に、すかし入り紙面には小さな皺が全体にあるが、写真枠、文字枠、スタンプ枠部分には皺が見えない。まるで張り付けた感。また、写真枠、文字枠、スタンプ枠には白い幅の枠(エッジ)が出てくる。
 「偽造の可能性・その証拠」その3、合成写真

 他人の卒業証明書に小池百合子の顔だけ合成させているように見える。よって、肩幅と頭の大きさが合ってない。顔の大きさに比べ、首から下が極端に小さい。顔と首が合わない。顔の周りだけ極端に黒い色で枠を作っている感じで、首のところが可笑しい。顔の周り(枠、エッジ)は、黒い色で編集されている感じ。顔の両顎付近は、髪の毛を画像編集の黒いぼかしツールで黒くしすぎたのか、ぼかしが両顎に漏れている。首から下、両肩の画像がおかしい。顔の大きさに比べて、首から下、胸と腕が小さすぎる。襟部分まで垂れ下がった両側の髪の毛は、解析では左側が段違いで色が変わる。写真にスタンプが重なっているはずが。写真を見て、右肩と右胸付近に黒い範囲と白っぽい範囲が出てくる。ぼかしか分からないが、普通ではない。

 画像が正常な写りとは異なる。カメラは広角レンズの俯瞰撮りではなく水平に構えて撮っているが、顔と体の比率が違う。水平に撮っている場合あり得ない。また、顔の向きと上半身の向きが極わずかに違う。顔は完全に正面向きだが、上半身は極々わずか右向きになっている。こういう証明写真の場合こういうズレはまずあり得ない。おそらく顔と上半身の合成写真である。かつてJFK暗殺のさいオズワルドが野外でライフル銃を持った正面写真が顔と胴体のまったく不自然な繋がりと鼻の下の影と胴体部分の陰の向きの違いなど捏造されたものだったことが判明したが、それと同じものと言える。

 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK274 」の赤かぶ氏の2020 年 8 月 08 日付投稿「<顔写真が変だ!>ストロボが当たっているはずなのに“襟の奥”がほぼ見えない 小池知事 カイロ大卒証明書「顔写真」の謎(日刊ゲンダイ)」。
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277020
 写真①

 都知事選の告示直前、小池知事が公開したカイロ大学の「卒業証明書」。日刊ゲンダイはその書類をクリアケースに挟まった状態で撮影し、添付された若き日の彼女の顔写真を検証してみた。これまで台紙の下部だけに見える斜線と、両肩にかかった髪の毛を「変だ」と指摘したが、まだ「変」な部分はある。まずフリーソフト「GIMP2」を使って、顔写真の「輪郭抽出」作業を行ってみた。すると、シャツの襟の奥の部分が全く見えない(写真①)。

 写真②

 豊富な髪の量に隠れているとはいえ、注目したいのは首に写った顎の影。向かって左側からストロボが当たっていると推察される。当然、向かって右側の髪にも光が当たっているはず。そうであれば写真②の別人の写真のように、もう少し髪の隙間から首の右側の襟の部分が見えてもよさそうなものだ。

 この点を小池事務所に書面で聞くと、代理人弁護士6人の連名で「カイロ大学に問い合わせされたい」と答えた。まだ、「変」な部分はある。
 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK274 」の赤かぶ氏の2020 年 8 月 09日付投稿「<顔写真が変だ!>定規で測ったように一角だけ絹目が見えないラミネート跡 小池知事 カイロ大卒証明書「顔写真」の謎(日刊ゲンダイ)」。
 https://twitter.com/Trapelus/status/1292068916563283968
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277072
 都知事選の告示直前、小池知事が公開したカイロ大学の「卒業証明書」。本紙はその書類をクリアケースに挟まった状態で撮影し、添付された若き日の彼女の顔写真を検証してみると、①台紙の下部だけに見える斜線②両肩にかかった髪の毛③輪郭抽出しても見えない襟の奥――と3つの「変」が浮かび上がった。さらに卒業証明書を壁に立てかけて撮影した際の顔写真を拡大すると、表面に絹目のような跡が、びっしりと浮かび上がっていた。ところが、写真の黄線で示したように、左下の一角だけキレイに絹目が存在していないのだ。古いアルバムに貼った写真を取り出す際、台紙をとじていたフィルム(ラミネート)が剥がれて、写真にくっついてしまうケースはある。どうやら、絹目はその跡のようだ。小池も卒業証明書をアルバムに保存していたのかも知れない。それでも、ある部分だけ定規で測ったように跡がつかないのは不思議である。

 この点も含め、顔写真の4つの「変」な箇所について、小池事務所に書面で聞くと、6人の代理人弁護士の連名で「カイロ大学に問い合わせされたい」と答えた。しかし、顔写真は小池自身が用意したものではないのか。その上、弁護士は本紙の数々の指摘を「悪意に満ちた質問」と断じ、質問書の撤回まで求めてきたのだ。はたして顔写真の数々の「変だ」は何を物語るのか。その判断は読者に委ねることにする。(おわり)
 「偽造の可能性・その証拠」その4、書式体裁の不備 

 中央に「証明書」とだけ記され、名前と文学部とだけ書いている。これでは何の証明書か不明である。オフィシャルの印がなく、卒業証明書ではない。"Cairo University Graduate Certificate (カイロ大学卒業証書)"で画像検索すると比較的最近の卒業証書を見ることができる。
 「偽造の可能性・その証拠」その5、卒業日付が合わない

 1976年10月卒業と書いてるが、カイロ大学は学期初めが10月であり、ここがおかしい。ここに文系卒となっているが何年通ったか記載がない。また彼女の両親の記載まである。

 毎日新聞電子版の「卒業証書と卒業証明書邦訳」によると、証書には〈1976年10月の文学部における試験結果の確認後、大学評議会は76年12月29日、【中略】コイケ・ユリコ氏へ、良好な最終成績にて社会学科の文学士号を授与〉と記されている。しかし、今月8日、カイロ大が発表した声明には「76年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する」とある。さらに、76年10月27日付の東京新聞には、「小池氏が9月にカイロ大を卒業した」旨の記載がある。時期がまるで符号しないのだ。


【舛添氏証言】
 舛添氏がツイッター上で次のように発信している。
 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) June 9, 2020
 カイロ大学が小池都知事が1976年に同大学を卒業したと声明。卒業証書や卒業に至る経過、成績表は公開せず。先進国の大学なら、全ての記録を保管し公表できる。声明など出すこと自体が政治的で胡散臭い。日本からの援助を期待する外国政府まで使う。立候補前の政治工作だろう。https://t.co/oVeT1k0zs5
 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) June 9, 2020
 かつて小池都知事から私が聞いたのはカイロ大学「首席卒業は、学生が一人しかいなかったから」という話だ。私は、外国人学生専用のコースかと思った(私が留学したフランスでは外国人専用の博士号コースがあった)が、「学生一人」すら嘘だったようだ。飽くなき権力欲は怖い。
 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) June 11, 2020
 小池都知事の学歴詐称問題、マスコミも都議会自民党も「カイロ大学の声明」を盾に沈黙を守る姿勢である。彼女の再選が確実視される中で、「勝てば官軍」にひれ伏す姿勢であり、この問題をタブーにしようとしている。タブーのある処に開かれた民主主義は不可能だ。闇は深い。
 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) June 11, 2020
 エジプトのカイロ大学が「小池都知事が同大学を卒業した」という声明を出すのは、どうもおかしいと皆が思っている。かえって疑惑の輪を広げたような感じだ。発展途上国の専制国家は何でもありだ。日本からの経済援助の対価としては、一片の卒業声明など安いものだ。
 舛添要一 (@MasuzoeYoichi) June 16, 2020
 カイロ大正式卒業の人の発言であり重い。フランス語のように多くの人が使う外国語だと、使う人の語学力はすぐにわかる。パリ大学で学んだ私は、原稿なしに公式の場でフランス語でよく演説するが、いつも後で赤面する。この程度のアラビア語で要人と話す心臓の強さが羨ましい。
 2020.6.20日、(舛添 要一:国際政治学者)「40年前、私に学歴を「詐称」した小池都知事」。
 17日に、通常国会が閉幕した。コロナに始まり、コロナに終わった国会であったが、任期を延長した黒川検事長が辞任し、検察庁法改正案も廃案になった。さらに、18日には、河井克行・案里夫妻が公職選挙法違反の容疑で逮捕された。安倍政権の退潮を印象づける出来事である。18日には東京都知事選が告示された。現職の小池都知事、元日弁連会長の宇都宮健児氏、熊本県の元副知事の小野泰輔氏、れいわ新撰組代表の山本太郎氏、NHKから国民を守る党代表の立花孝志など、22人が立候補した。小池候補は実質的に自民党、公明党の支援を受け、労働組合の連合からは正式に支持を取り付けている。立憲民主党、共産党、社民党は宇都宮候補を支援し、日本維新の会は小野候補を推薦している。山本太郎氏の立候補によって、野党票が一本化されなくなった。このような状況下では、小池都知事の再選が確実視されており、盛り上がらない選挙となりそうである。梅雨の時期でもあり、また、投票所での感染を恐れて選挙に行かない有権者も増えるのではなかろうか。消化試合のような選挙なら、そうなるのも致し方ない。 ただここで、作家の黒木亮氏らが問題にしている小池都知事の学歴詐称問題について、私自身が知っていることを記しておく。

 「首席で卒業というのは、学生が一人だったから」

 私は、フランス、スイス、ドイツなど、ヨーロッパ諸国での勉強を終えて、1978年に帰国した。そして、母校の東大で教鞭をとりながら、執筆活動やテレビ出演などをこなした。1981年にフランスで社会党のミッテラン大統領が誕生し、日本でもフランスの政治に関心が高まり、専門家である私に解説などの仕事が多数舞い込んできた。竹村健一氏のテレビ番組にも呼ばれ、そこでアシスタントとして活躍していた小池百合子を紹介された。「エジプトのカイロ大学を首席で卒業した」才媛ということだったので、凄い人がいるものだと驚いた。小池氏は、1982年には、『振り袖、ピラミッドを登る』という本を出版したが、私も本人のサイン入り著書を頂戴した。残念ながら、現物は手元には見つからないが、その本の略歴案には「1971年、カイロ・アメリカ大学・東洋学科入学(翌年終了)。1972年、カイロ大学・文学部社会学科入学。1976年、同卒業」とある。その本も読み、ますます素晴らしい女性だと唸ったものである。

 私は、1970年代にパリ大学の大学院に籍を置いてフランス現代史の研究を行っていたが、フランスの博士号には「国家博士号」と「大学博士号」の二種類があった。後者は、旧植民地のアフリカ諸国などから留学する学生用に、少し審査基準を緩くした博士号である。前者は全く格が異なり、完璧なフランス語で高度な内容の博士論文を書かねばならないが、合格するとフランス国籍を取得できる。ヨーロッパから帰国したばかりの私には、外国の大学で、母国語でない言葉を操って首席で卒業するというのは、想像を絶することであった。驚愕する私に対して、彼女は笑いながら、「首席で卒業したというのは、学生が一人だったからなの」と説明した。彼女はカイロ・アメリカン大学での語学研修を1年で終了し、(父親のコネを使って)カイロ大学の2年に編入し、アラビア語を使って勉強し、トップで卒業したという触れ込みなのであった。私も、グルノーブル大学でフランス語に磨きをかけた後、パリ大学に移ったので、語学研修→専門分野の本格的な勉強というコースは理解できる。私の場合、パリ大学大学院への正式登録が既に終わっており、少しでもパリでの勉強が捗るように、夏休みの7、8月を語学研修に充てたのである。小池氏の略歴のうち、「カイロ・アメリカ大学・東洋学科」というが、「東洋学科」は存在しない。もちろん、当時の私がエジプトに詳しいわけでもなく、どのような学科が存在するかなど、知りようもなかった。また、「学生が一人」というのも、発展途上国の大学ならそんなこともあるのかと思い、彼女の言葉を信じたのである。

 会見でさらりと「首席」を否定

 しかし、「学生が一人だけ」というのも、真っ赤な嘘であることは、下記に引用するように、後に彼女自身が記者会見で否定している。また、「首席」というのも虚偽であった。

 2018年6月15日の都知事記者会見では、小池氏は次のように説明している。

【記者】 では、首席卒業されたということは、はっきりと断定はできない、難しいというところがあるということでしょうか。
【知事】 非常に生徒数も多いところでございますが、ただ、先生から、「非常に良い成績だったよ」とアラビア語で言われたのは覚えておりますので、嬉しくそれを書いたということだと思います。

 この会見では、「首席」ということを事実上否定している。さらに問題なのは、「非常に生徒数も多い」と述べていることである。私には、「学生は一人だった」から「首席」だと説明している。これは、私の聞き間違いでも、記憶ミスでもない。私は、日本人の中ではフランス語能力は高いほうだと思う。妻がフランス人だったので毎日フランス語しか使っていなかったが、それでも、パリ大学では私が首席には絶対になれないことを痛感した。フランス語が母国語ではないからである。「才媛」小池氏と凡人の自分を比べて、内心忸怩たるものがあったからこそ、今でも、その当時の彼女の説明を昨日のことのように明確に覚えているのである。40年近く、私は嘘の説明を信じ込まされていたのである。彼女の言を信じていただけに、不愉快である。個人的な感情はさておき、学歴などについて嘘をつくことは、公職選挙法上の虚偽事項公表罪に相当する。

 都知事選挙が始まる前に、カイロ大学が1976年に小池氏が同大学を卒業したという声明を出したが、これは政治的な工作の疑いが濃厚で、ますます疑惑が深まっている。彼女が国政の場に復帰し、政権に参画すれば、日本外交は成り立たなくなるだろう。東京都は都市外交は可能であるが、国の外交は政府の専権事項である。エジプト政府に弱みを握られた以上、国家安全保障に関わる由々しき問題となる。都知事として再選されるだろうが、今回、黒木氏らが呈した疑問にきちんと答えないことは、彼女の国政復帰の道を完全に閉ざしたとことを意味する。40年以上にわたって嘘をつき続けてきたことの代償は、彼女にとっても大きなものとなろう。

 小池都政下で停滞した東京の地位

 一方で、東京都政がどうでもよいものでも、軽んじてよいものでもない。日本国の首都であり、政治や経済の中心地である。海外から見ると、日本の最高権力者は首相で、2番目が都知事である。私が都知事のときも、今回、小池氏のためにカイロ大学に声明を出させたと思われるエジプト政府の最高権力者、シーシー大統領をはじめ、首脳クラスの要人が多数会談を求めてきた。その東京が停滞している。世界の都市ランキングは、1位ロンドン、2位ニューヨーク、3位パリ、4位東京だったが、私が都知事のときに諸施策を動員して、パリを追い抜き、3位に躍り出た。ところが、小池都政4年間で、また4位に転落している。その最大の原因は都市計画の不在である。東京が100年輝く都市であるためには、常にリフォームし続けなければならない。私たちが住む家と同じである。建築当時には最先端の建物であっても次第に時代遅れになっていく。そこで、新技術や新素材を活用するリノベーションが不可欠なのである。私が都知事のときには、30年のローテーションで地区ごとにリフォームをするプランを進めた。渋谷は、リフォームがほぼ終わりつつあり、新しい街に生まれ変わっている。東京駅丸の内口は素晴らしい広場ができ、皇居と対になって東京の表玄関となっている。今から八重洲口側がさらに変貌を遂げる。品川駅と田町駅の間に新駅「高輪ゲートウェイ」ができ、これからさらに開発が進む。次は、新宿と池袋のリフォームに着手しなければならないのだが、小池都政からは何のプランも発表されていない。パリを改造したオスマン男爵や関東大震災後の帝都を復興させた後藤新平のようなグランドデザインを持つ都市計画の達人が今の東京には必要である。私が辞任後、都市計画が全く進展していないことが悔やまれてならない。このままでは、東京の都市ランキングはさらに下がっていくであろう。

 パフォーマンス最優先で乏しい実績

 パフォーマンス、外国語を乱用する口先だけのスローガンで、どれだけ都政が停滞したか分からない。豊洲市場移転、東京五輪競技施設移転などをでっち上げ、多くの関係者に迷惑をかけ、都民の税金を無駄に使ってしまっている。結果は、何もかわっていない。コロナ対策も、後手後手に回り、「ロックダウン」や「東京アラート」など意味の無い言葉と対策の連続であった。経済対策にしても、これまで積み立ててきた財政調整基金、つまり貯金の9500億円はほとんど使い切ってしまった。近隣の諸県が羨むように、東京は金持ちであり、休業補償のための感染拡大防止協力金などをふんだんに支給できる。極論すれば、小池都知事の手腕ではなく、潤沢な都の財源のおかげで成果が上がっているのである。ただし、再選後には、財政再建という重い荷物を背負うことになる。東京五輪についても、主催都市のトップでありながら、IOCからは十分な情報を提供してもらえず、いつも蚊帳の外の状況である。延期に伴う必要経費は5000億円くらい必要だと私は見積もっているが、この財政難のときに、どうやってそれを調達するのであろうか。嘘で始まった小池氏の政治家人生の集大成が、東京都の破綻では話にならない。


【刑法第161条、偽造有印私文書行使罪で小池都知事刑事告発訴訟考】
 小池百合子東京都知事はニュースキャスターから政界入りして以降、「1976年10月にカイロ大学文学部を大学卒業」「首席で卒業した」などと経歴を公表している。だが、これまでも何度か、カイロ大学卒業は本当かと疑問視される報道が相次いでいた。

 そして東京都の男性が刑法第161条、偽造有印私文書行使罪にあたると小池氏を東京地検に刑事告発したことが10日までに本誌の調べでわかった。2016年の民放テレビ番組で、小池氏が公開したカイロ大学の卒業証明書が虚偽であり、それを行使したことが罪にあたるとしている。6月3日、都議会本会議でも、カイロ大学の卒業について聞かれ、小池知事はこう説明していた。「経歴については、カイロ大学の卒業証書をこれまでも公にしております」。だが、この時も卒業証明書は提出しなかった。

 告発状によると、小池氏がフジテレビなどテレビ番組で公開したカイロ大学の卒業証明書は、正規に発行されたものと比較して、<正式な要件をいくつか欠いている><最重要要件である大学のスタンプに印影が判読不明><小池氏が女性であるのに、男性形で(卒業証明書が)書かれている><4人の署名者のうち2人の署名しか確認できない><大学の収入印紙が逆さまに貼られている><都議会の自民党都議4人から「卒業証書」及び「卒業証明書」の提示を求められたが応じていない>などと指摘している。

 一方、元検事の郷原信郎弁護士らが9日、記者会見し、小池氏の学歴詐称疑惑ついての見解を述べた。「小池氏の学歴詐称が事実で、選挙広報に学歴を詐称した場合は公選法235条の虚偽事項公表罪に該当します。ただ、この犯罪については公訴時効が3年ですから、既に公訴時効が完成しています。ただ、今回都知事選挙に立候補して同様に選挙広報にカイロ大学卒業という学歴を書き、これが虚偽だとすると、新たな虚偽事項公表罪が成立します」。

 小池氏はこれまで疑惑を否定。日本のメディアからの問い合わせに対いし、カイロ大学は8日付で「小池百合子氏が1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する。卒業証書はカイロ大学の正式な手続きにより発行された」という声明を出している。小池氏も重ねて疑惑を否定している。東京都知事選を前に攻防が激化しているようだ。

石井妙子女史の小池百合子評
 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK280」の「赤かぶ 日時 2021 年 5 月 18 日」投稿「<まだ女帝がデカい顔して仕切っている>世界はこの事実にも恐らく仰天(日刊ゲンダイ)」参照。
 五輪開催都市である東京のかじ取り役を担っているのは、日本文学振興会が14日に公表した、第52回大宅壮一ノンフィクション賞「女帝 小池百合子」(文芸春秋、石井妙子著)で再び注目を集めている小池知事。この本は小池の学歴詐称の事実に迫った「暴露本」などと評されているが、著者の石井氏が「女性初の都知事であり、女性初の総理候補者ともいわれる小池氏の実像を、3年半の歳月をかけ追い求めた。彼女を押し上げた日本社会の問題点も描きたいと思った」とのコメントを出した通り、単に小池を面白おかしくセンセーショナルに扱った内容ではない。

 昨年6月12日付の自治体専門紙「都政新報」のインタビュー記事によると、石井氏は<うそを重ねて、虚飾の階段を上り詰めていこうとする「小池百合子」とは、いったい何者なのか。どういう人物なのか。なぜ彼女のような人物が生み出されたのか。成育歴から社会背景まで取り込み、そこに迫りたいと思った>と語り、小池について100人を超える関係者を取材している。その結果、当時のメディアは「風を読むに敏な女勝負師」、「芦屋のお嬢さん育ちで、名門カイロ大を首席で卒業した才媛」などと騒いでいたが、実際は、芦屋令嬢は“虚飾”で、カイロ大に編入したものの落第。たどたどしいアラビア語のまま日本に帰国したが、その後、キャスターから参院議員、衆院議員、大臣へと転身する小池という人間の虚実ないまぜの正体に迫っている。そんな女帝が今なおデカい顔をして知事に居座っているのだから、五輪はもちろん、「100年に1度」と言われる感染症対策を仕切れるはずがないだろう。
 東京都環境公社前理事長の澤章氏は「(PCR検査の拡充を打ち出した)広島や(医師会と連携して医療体制の充実を図った)福井など、他の自治体の首長はコロナ対策で独自の知恵を絞っていますが、東京都の小池知事は(店舗に責任者を置く)『コロナ対策リーダー』などと言うばかり。知事自身が主体的に動くという姿勢が見られず、その意味では何もしていないに等しい」と言っていたが、しょせん、“偽り”の政治家はその程度だということだ。
<人々は政治家のどこに目を向けるようになったか。政策や国家観、実行力ではなく、雰囲気や容姿が重視されるようになった。(略)小池氏は、その先駆的存在だ。物事を深く考えたり、検証したりすることが社会全体から薄らぎ、パフォーマンスにたけた人間が大衆をあおって選挙に当選する傾向も強くなった。そうした平成時代を表す象徴的存在だと思う>

 石井氏は「都政新報」のインタビューで、小池が知事に就いた時代背景ついて、こう答えていたが、なるほど、この1年間の小池都政を振り返ると、コロナ対策はパフォーマンスばかりだ。昨春に五輪延期が決まった途端、小池は「ロックダウン」、「オーバーシュート」などと言い始め、「東京アラート」と称して都庁とレインボーブリッジを真っ赤に染めたこともあった。新語・流行語大賞の「3密」がよほどうれしかったのか、とにかく力を注いできたことと言えば、CM露出とフリップ芸と「コロナかるた」に代表される言葉遊びだけ。昨夏の都知事選では、米国を参考に東京版CDC(疾病対策センター)の創設を掲げたものの、いまだに実態は見えず、案の定というのか、これでは新型コロナを封じ込めるワケがない。そうしたら、今度は夏の都議選(6月25日告示、7月4日投開票)で自身が特別顧問を務める「都民ファーストの会」を勝たせるために五輪を政治利用するのではないか――などとささやかれる始末だからクラクラする。

 首席のはずが「追試を経て」
 https://www.dailyshincho.jp/article/2018/06210801/?all=1&page=2

 過去に都知事の学歴詐称についてリポートしてきた国際ジャーナリストの山田敏弘氏はこんな話をする。

 「カイロ大の教授(アーデル・アミン・サーレ)に会って話をした際に、彼は書類を見ながら、“間違いなく卒業している”と言うんです。学校の外でプライベートっぽい感じで聞いてみてもやはり答えは変わらない。ただ、何か含みがあるような感じで。小池さんは当時の情報相とも繋がりがあったので、その縁で卒業証明書を作ったのではと聞いたら、あくまで一般論としてですが、“昔は今以上にそういうこともできた時代だったので、何か変なことがあってもおかしくはない”。そんなふうに話していたのが印象的でした」。
 小池都知事に聞くと、代理人を通じ、 「76年にカイロ大学文学部社会学科を卒業し、同大学発行の卒業証書、卒業証明書を所持しています」 、 「小池都知事が追試を経て76年10月に卒業したことは卒業証明書が示す通り、事実です」 と回答した云々。

 2023.11.2日、伊藤 博敏(ジャーナリスト)「「女帝・小池百合子」の「学歴詐称疑惑」がついに実名告発…都知事3選に赤信号「もうひとつのヤバい問題」」。
 「同居人」が実名証言
 第52回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞し、ノンフィクションとしては異例の21万部を突破するベストセラーとなった石井妙子氏の『女帝 小池百合子』(文藝春秋)が、11月8日(水)に文庫となって発売される。通常は「手軽な書籍」となる文庫化だが、今回は単行本同様、小池都知事を追い詰めるのは必至だ。「カイロ大学卒業」の学歴詐称を証言したカイロ時代の「同居人」である「早川玲子」さん(現段階では仮名のまま)が実名で登場し、しかも発売後はメディアのインタビューを受けるという。  <その人はひどく怯え、絶対に自分の名が特定されないようにしてくれと、何度も私に訴えた>  『女帝』はこういう書き出しで始まる。そこまで怯えるのは、権力者の小池氏があらゆる手段で攻撃してくることを恐れたからだろう。  だが、単行本発行から3年以上が経過し、小池氏の約10歳年上の早川さんは、このまま「匿名」のままでいてはならないと思ったという。小池氏は今回も、単行本発売時に都庁記者会見で行った「2種類の卒業証書の公開」などで対抗するのだろうが、早川さんは学歴の疑わしさを証明する数々の証拠を持っており、実名証言はそれをいっそう裏付ける。

 都議会で学歴詐称問題を何度も取り上げ、「アラビア語での答弁」を求めて拒否されたこともある地域政党「自由を守る会」代表の上田令子都議がいう。
 「カイロで2年間も同居、その時代の小池都知事を『最も知る人』が、実名で証言する意味は大きい。私は都議会でまたこの問題を取り上げ、知事にぶつけるつもりです」。

 小池都知事は2期8年の最終年に入っており、来年7月の都知事選で3選を狙っているという。公職選挙法違反につながる学歴詐称疑惑は、3選を阻むカベとなる。また小池氏はもうひとつやっかいな問題を抱えている。神宮外苑再開発に伴う樹木の伐採だ。
 相次ぐ批判で豹変
 神宮外苑再開発には20年に及ぶ歴史がある。最初は大手広告代理店の電通が、「GAIEN PROJECT『21世紀の杜』」として国立競技場と秩父宮ラグビー場の建て直し、神宮球場ドーム化などのプランを立てた。このプランは最大地権者の明治神宮と財産処分の承認権を持つ神社本庁との確執などもあって頓挫。次に五輪、ラグビーワールドカップという国家事業に絡んで企画化され、東京五輪招致決定(13年9月)を受けた「公園まちづくり制度」の創設などを経て、15年4月、東京都と明治神宮や三井不動産など権利関係者は「基本覚書」を結んだ。従って、小池都知事誕生(16年8月)までに国立競技場の建て替えを含めて再開発プランの大枠は決まっていて、18年11月に東京都が策定した「まちづくり指針」を踏まえて三井不動産が代表となった事業4者は、20年2年、「公園まちづくり計画」の提案書を提出し、22年3月、東京都が都市計画決定を告示した。

 小池氏は、築90年と老朽化した神宮球場の建て替えという名目があり、流れるように進んできた再開発計画に、さほど関心は持たなかった。再開発に伴い約1000本の樹木が伐採されることに反対の声が上がり署名運動が始まっても、耳を傾けることはなかった。反対運動が大きなうねりを見せるのは、今年3月28日に逝去した音楽家の坂本龍一氏が、直前の3月上旬、<目の前の経済的利益のために先人が100年かけて守り育ててきた貴重な神宮の木々を犠牲にすべきではありません>という手紙を小池氏に送っていたことが判明してからだ。ただ、この時点でも小池氏の反応は鈍かった。記者会見で手紙に関して問われ「事業者である明治神宮にもお手紙を送った方がいいのではないでしょうか」と片付けた。「(民間事業のことを)私にいわれても困る」と受け取れる言葉だ。しかし「遺言」となったことで反対運動に弾みがついた。村上春樹氏ら異議を唱える著名人が増え、9月3日にはサザンオールスターズが新曲「Relay~杜の詩」の歌詞を公開。そこでは桑田佳祐が敬愛する坂本氏を偲んで「美しい杜」が消えることを憂いていた。また、9月7日には国連ユネスコの諮問機関であるイコモスが計画撤回を求める要請書を提出。<比類のない文化遺産の危機>と警告した。小池氏は豹変する。東京都は9月12日、三井不動産、明治神宮などの事業者に次のような要請書を送付した。
 ひたすら事業者に責任を押し付ける
 <新ラグビー場敷地の既存樹木の伐採に着手する前までに、環境影響評価書で示された検討を行った結果として樹木の保全に関する具体的な見直し案をお示しください>

 事実上の伐採延期要請である。都市計画決定に向けて準備を整え、東京都への密な連絡のもと事業を進めてきた事業者にとっては、「ちゃぶ台返し」に等しい。だが、対応は冷静だった。事業者は9月29日、<見直し案を含め、環境影響評価審議会に変更届として報告いたします>と回答した。審議会が開かれるのは年明けなので伐採延期を受け入れ、以降も小池氏の意向を大切にするということだろう。

 想起されるのは、豊洲市場への移転に難癖をつけて移転を延ばした時に小池氏が繰り返した「築地は守る・豊洲は活かす」というどっちつかずの言葉である。伐採を許すのか止めるのか――。小池氏の手法を知る都庁元幹部の澤章氏は、「7月の都知事選まで環境影響評価審議会の審議をダラダラと先延ばしして伐採を延期し続けるでしょう」と予測する。澤氏は中央卸売市場次長として豊洲移転を最後まで見届け、『築地と豊洲』を上梓した。その後「反小池」の言動を問題視されて外郭団体理事長をクビになり、現在、動画配信の「都庁watchTV」で都政を監視している。澤氏が続ける。「坂本、イコモス、サザン桑田と反対包囲網が形成されました。焦った小池さんは、神宮外苑から都民の目をそらそうとグリーンビズなど緑を大切にする都庁の演出に乗り出しました。しかし反対の勢いは止まらず、直接、アクションを起こさないと反対の声に抗しきれないと判断し、三井不動産などに文書で見直しを求めたのです。でも、都庁の権限を行使する気はなく、ひたすら責任を事業者に押し付けて逃げ回る。だから『審議先延ばしの伐採延期』なのです」
 3選が一気に危うくなる
 それでは計画に支障が生じ、事業者はたまったものではないが、三井不動産には「築地再開発」があり小池氏と一蓮托生になっているから問題はないのだという。築地市場跡地に約9000億円を投じて多目的スタジアム、ホテル、オフィス、高層住宅などを建設するのが三井不動産を中心とする企業連合のプランで、来年3月にも都が事業者を決めるが、三井不動産連合が最有力候補だ。「小池さんは、なんとか三井不動産に反対運動を押さえ込んでもらい自分自身の火の粉を払い、同時に築地で華々しく再開発をぶち上げて7月の都知事選に弾みをつけたい。三井不動産は都内の超一等地2カ所で事業を手がけるのですから小池さんと利害は完全に一致しています。そこに築地にジャイアンツのホームグラウンドを持って行きたい日テレ・読売グループの思惑が重なって、小池・三井・読売ががっちりスクラムを組んでいるように見えます」。

 有権者数約1000万人の都知事選では、風の吹いた候補が勝利を収めることを、自ら風を起こしてきた小池氏は誰よりも知る。現時点での有力な対抗馬はないが、神宮外苑再開発で小池氏が「樹木伐採にゴーサインを出した知事」ということになれば、その一点を争点にされて3選は一気に危なくなる。加えて学歴詐称は「間違いのない証言者」の登場で、ボディブローのように効いてくるだろう。故ジャニー喜多川氏の性加害のように、「続く証言者」「新たな証拠」も考えられよう。しかし、黙って逆風を受け入れる人ではない。小池氏はこれから選挙に向けて、学歴詐称疑惑を交わし、神宮外苑再開発を争点から外したうえで、どんなパフォーマンスを用意するのだろうか。





(私論.私見)