小池-黒岩バトル考

更新日/2020(平成31→5.1栄和改元/栄和2).9.22日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「小池-黒岩バトル考」をものしておく。

 2007.4.9日 れんだいこ拝



【小池-黒岩バトル考その1、黒岩知事の小池批判】
 2021.3.7日、神奈川県の黒岩祐治知事が、フジテレビ番組で、緊急事態宣言の2週間延長をめぐる首都圏1都3県の対応に関し、東京都の小池百合子知事が事実とは異なる説明に基づき、政府に対する延長要請を取りまとめようとしたことを明らかにした。黒岩氏が「信頼関係が薄れる」と抗議したという。宣言延長決定の裏で、1都3県の足並みに乱れが生じていたことがより鮮明になった。

 黒岩氏によると、小池氏は3.1日に電話で宣言延長が必要との見解を伝えた。これに対し、黒岩氏は「もう少し様子を見たい」と述べ、県内の感染者数や病床の逼迫(ひっぱく)状況などを見極めつつ慎重に判断したいとの意向を伝えた。小池氏は翌2日に「きょう、西村康稔経済再生担当相に会いに行きましょう」と提案。面会時に提出するとされた文書には、延長幅を「2週間」としていた。小池氏は文書について「他の知事たちも賛成している」と説明した。しかし、黒岩氏が千葉県の森田健作知事に直接電話で聞いたところ、森田氏は「『黒岩氏が賛成する』と聞いて、俺も賛成しようとなった」と回答。埼玉県の大野元裕知事も他の知事が賛成だと説明を受けていたという。

 菅義偉(すが・よしひで)首相が首都圏で宣言延長を表明した3日、1都3県の知事はテレビ電話会議で対応を協議。事実とは異なる説明で政府への圧力を強めようとした小池氏に対し、黒岩氏は「こういうことをやられると信頼関係が薄れる。こういうのはダメだ。おかしい」と批判した。これに対し、小池氏は「ちょっと先走って、ごめんなさい」と謝罪。黒岩氏が「分かりました。じゃあ、一緒にやっていきましょう」と引き取ったという。
 2021.3.9日、日刊ゲンダイ虚偽説明が「普通のやり方」だ? 小池知事は都庁内で“ダー子失格”の烙印」。
 「ダー子にはなれなかったな」  

 新型コロナウイルスの感染防止策や東京五輪の開催準備に追われている東京都庁内で、職員からこんな声が漏れているという。 「ダー子」とは、2018年4月~6月にフジテレビ系で放送されたドラマ「コンフィデンスマンJP」で、詐欺グループを束ねた主人公の女性の役名。女優の長澤まさみ(33)が演じ、様々な策と嘘を駆使して相手を信用させるストーリーが話題を呼んだのだが、都庁内で「ダー子失格」と揶揄されていたのは小池百合子都知事(68)のことだ。1都3県に対する新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の延長要請をめぐり、神奈川県の黒岩祐治知事(66)や千葉県の森田健作知事(71)らに対し、延長要請の賛同を得るために“虚偽説明”をしていた事実が暴露したからだ。 「策士策に溺れるというのか……。これはいくら何でもひどいでしょう。相手は自治体トップの責任者である知事ですよ。ひとりの国会議員が法案を通すために仲間内で下ネゴしているわけじゃあるまいし。虚偽説明はダメでしょう」(都庁関係者)。

【小池-黒岩バトル考その2、小池知事の反論】
 3.8日、東京都の小池百合子知事は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言に関する1都3県の協議で事実と異なる説明で延長要請の文書をとりまとめようとしたと神奈川県の黒岩祐治知事から批判されたことについて、「考え方が幅広い中、文書のたたき台をつくるのはよくある話。そういう中で事務方を含めてやり取りしており、普通のやり方を進めていた」などと説明した。

 都庁で報道陣の取材に応じ、「準備段階でいろいろあるが、信義則は守っていきたいと思っている」とも語った。黒岩氏によると、小池氏は2日、2週間延長を要請する文書を用意し、「他の知事たちも賛成している」と説明。黒岩氏が千葉県の森田健作知事に聞いたところ、森田氏は「『黒岩氏が賛成する』と聞いて、俺も賛成しようとなった」と回答。埼玉県の大野元裕知事も他の知事が賛成だと説明を受けていたという。
 新型コロナウイルス緊急事態宣言の再延長をめぐり、神奈川県の黒岩祐治知事から、事実とは異なる説明に基づいて政府への延長要請を取りまとめようとしたと暴露された東京都の小池百合子知事が、「普通のやり方」と反論した。首都圏1都3県の温度差が露呈したなか、期限の21日へ一体で対応できるのか、暗雲が立ちこめている。

 小池氏は8日、黒岩氏から批判されたことについて「考え方が幅広い中、文書のたたき台をつくるのはよくある話。そういう中で事務方を含めてやり取りしており、普通のやり方を進めていた」などと説明した。

 都庁で報道陣の取材に応じ、「準備段階でいろいろあるが、信義則は守っていきたいと思っている」とも語った。  黒岩氏によると、緊急事態宣言の2週間延長を政府に要請する文書について、小池氏から「他の知事たちも賛成している」と説明を受けた。しかし、千葉県の森田健作知事は「『黒岩氏が賛成する』と聞いて、俺も賛成した」と回答。埼玉県の大野元裕知事も他の知事が賛成だと説明を受けていたという。黒岩氏が反発したところ、小池氏は「ちょっと先走って、ごめんなさい」と謝罪したと明かした。  西村康稔経済再生担当相は8日の記者会見で、「誰が主導権を取るとか、誰の手柄にするとかではなく、連携してやっていくことが大事だ」と苦言を呈した。西村氏は、延長に関する各知事の考え方について「それぞれ温度差もあったのかなという印象を持っている」とも語った。  元厚生労働省医系技官の木村盛世氏は、「新規陽性者も減り、医療逼迫も避けられつつあるなかで再延長を要請するのは、『ダメ押し』の意味もあるのだろうが、データよりも世論の支持をうかがう面もあり疑問だ。首都圏の自治体は責任を押しつけ合っているが、これまで歩調を合わせて来た点では同じ立場だ」と指摘する。  緊急事態宣言の判断基準となる医療体制について、都の重症者用病床の使用率は2月下旬まで「80%台」と報告されていた。確保病床数を独自基準としていたため実態が反映されず、夕刊フジなどが厚労省と都に問い合わせた後でいきなり確保病床数が倍増し、使用率が30%台に下がった。  前出の木村氏は「都の重症者病床の使用率の変化は、データの信憑性が薄れることはもちろんだが、政策の方向転換の遅さを反映しているようにみえる」と語った。
 「私は信義則を守っていきたい」

 もっとも、当の小池知事は8日、「考え方が幅広い中で、事務方を含めてやりとりして文章のたたき台を作るのはよくある話。普通のやり方で進めていたということ」と発言。さらに「私は信義則を守っていきたい」などと、水面下の知事同士のやり取りを暴露した黒岩知事をけん制していたから驚きだ。  ちなみに「信義則」とは、相互に相手方の信頼を裏切らないよう行動すべきであるという法原則「信義誠実の原則」のことだ。しかし、黒岩知事が暴露した事実経緯を見る限り、相手方の信頼を真っ先に裏切り、不誠実な対応を取ったのは小池知事自身ではないのか。そもそも、“虚偽説明”が「普通のやり方」なんて言い訳がまかり通るはずがないだろう。

 小池知事を長く取材しているジャーナリストの横田一氏がこう言う。 「カイロ大の卒業疑惑をはじめ、どこかに消えた『築地は残す。豊洲は生かす』のフレーズ、希望の党をめぐるゴタゴタなど、すべての問題は小池知事の嘘に起因しています。自身が脚光を浴びるため、目立つためには嘘も構わない。そういう体質が身に染み付いているのではないか」 。小池知事には地に足の着いたコロナ対策をしてほしいものだ。

【小池-黒岩バトル考その3、】
 3.9日、小池都知事が虚偽報告問題の火消しにやっき 須田慎一郎氏「普通のやり方ではない」。

 ジャーナリストの須田慎一郎氏が9日、TBS系のワイドショー「ゴゴスマ」で小池百合子都知事の〝虚偽報告問題〟を批判した。1都3県の知事が足並みをそろえて政府に緊急事態宣言の再延長を要請した際、神奈川県の黒岩知事の知らぬところで、小池氏がほかの2知事に「黒岩知事も賛成している」と吹聴。黒岩知事は不快感をあらわにしていた。小池氏は「ちょっと先走ってしまって、ごめんなさい」と一旦は謝罪。ところが、8日になって「準備段階の中ではいろいろある。その中で信義則は守っていきたい」と、暴露した黒岩知事に矛先を向け始めた。森田知事には「直接連絡していない」とも主張しており、火消しを急いでいる印象だ。須田氏は小池氏の姿勢に「信義則は守ってないんだろうと私は思いますね。森田知事に直接連絡をしたか、していないかは何ら問題ではない」とバッサリ。続けて「東京都が『黒岩知事が賛成している』と伝えたのが問題。これは全然、普通のやり方ではありませんよ。なにか3県が東京都に従わなければならないような状況は、どっから考えてもおかしい」と切り捨てた。
 黒岩知事は7日の番組で「足並みをそろえるのが一番大事な時、こういうことやられると信頼関係、薄れますよ、と。こういうのは、ダメだ、おかしいって言った。そしたら小池知事がちょっと先走ってしまってごめんなさいっていう話があった」などと発言。 これを受け小池都知事は8日に「信義則は守っていきたい。少し注釈をつけますと、私は森田知事には直接連絡はしていない。文章のたたき台を作るというのはよくある話であります。普通のやり方を進めていた」などと発言した。政治ジャーナリストの田崎史郎氏は小池都知事の発言について「黒岩さんに対して、二人だけで話した内容を勝手に漏らすんじゃいよということを言わんとされているんでしょ。信義則というのはお互いの約束を守るということですよね。僕はね、小池さんはずっと信義則守られてきたんですね、と思いましたね」と話した。






(私論.私見)