「シオンの議定書」に対するヒトラーの言説 |
(最新見直し2007.4.25日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
ヒトラーの「ユダヤ人論、その陰謀主義的政治生活論、ユダヤ王国論」について確認する。考えてみれば、ヒトラーは、「シオンの議定書」に典型的に開陳されているユダヤ王国再建世界支配陰謀計画運動に真っ向から立ち向かったその意味での「狂人」だったのかも知れない。その「狂人のほどぶり」をヒトラー自身の言説から確認してみたい。少なくとも世間で流布されているようなイメージではなかろう。 2004.10.11日 れんだいこ拝 |
【ヒトラー著「我が闘争」について】 |
ヒトラー著「我が闘争」は、いわば「ナチズムの聖典」であり、ナチ党政権時代のドイツにあっては聖書と同じくらいの部数が発行されたと云われている。この本は、当初の題は、「虚偽、愚昧、怯懦との4年半の戦い」だった。第1部が1925.7月、第2部が1926.2月に発行された。党の宣伝もあって「わが闘争」は政権獲得までに30万部も売られた。 「わが闘争」の評価はまちまちで、ヒトラー自身「政権を担うことが分かっていれば、あの本は出版しなかった」と語ったとも云われている。但し、この伝聞の根拠は不明。「我が闘争」は現在ドイツでは発禁本のリストの中に入っている。 その内容は、一つは自伝であり、一つは歴史観、世界観の披瀝であり、一つはヒトラー率いるナチスの政見及び政策のプロパガンダとなっている。ヒトラーの歴史観、世界観に特徴的なことは、ユダヤ選良論に対抗する論としてアーリア民族の人種的優越論を対置していることである。政策論として特徴的なことは、民族主義、国家主義に国家社会主義的政策を結合させていることである。 「わが闘争」は彼の目指す国家社会主義を集大成したもので、ユダヤ問題、共産主義、アーリア人種優性論等々を展開している。例えば人種論では人種を3つに分類し、次のように見立てた。1・文明を創造する「文化創造的人種アーリア人」(純粋なドイツ人)、2・「文化維持的人種」(アーリア人との交流や刺激を受けて文明を維持する人種で、日本人はこれに分類された)、3・「文化破壊的人種」(特にユダヤ人がこれに該当する)。よって、優秀な民族が劣性な民族を屈服させることによって文明は発展する、とりわけユダヤ人の根絶はアーリア人にとって民族的義務であるとした。そしてドイツ民族の生存圏を東方へ拡大しなければならないとした。 ヒトラーのこの思想は、ヒトラーのウィーン時代の読書や大戦の経験から成立していったもので、終生つらぬき通される。反ユダヤ思想自体はヨーロッパなどキリスト教国に古くからあったものである。特に世紀末のウィーンでは蔓延しており、反ユダヤ主義政治家のウィーン市長カール・ルエガー、汎ドイツ党首フォン・シェーネラーらが活動していた。ヒトラーが反ユダヤ思想に傾倒したのもウィーン滞在以降である。 2005.4.8日再編集 れんだいこ拝 |
【ヒトラーの反ユダヤ主義の背景に有る社会事情考】 | |
ネット通信「米国の覇権を予測し『EU』実現も予想していたヒトラー:『我が闘争』よりも面白い『ヒトラー第二の書』」に次の件が有る。参考になるので一部転載しておく。
「ワグナーのヒトラーへの影響」については、別途「ヒトラーに影響を与えたワグナーの反ユダヤ主義考」で考察する。 |
【ヒトラーの「ユダヤ人論」】 | |||
ヒトラーは、「我が闘争」で次のように述べている。
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ヒトラーは、「第一政治書簡」で次のように述べている。
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ヒトラーは、「ヒトラー第二の書」で次のように述べている。
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【ヒトラーの「ユダヤ人の陰謀主義論」】 | ||||||
ヒトラーは、「我が闘争」で次のように述べている。
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ヒトラーは、「第一政治書簡」で次のように述べている。
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ヒトラーは、「ヒトラー第二の書」で次のように述べている。
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【ヒトラーの「ユダヤ人の陰謀主義批判論」】 | |||
ヒトラーは、「我が闘争」第1巻第10章、「ユダヤ人の嘘について」で次のように述べている。
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ヒトラーは、「ヒトラー第二の書」で次のように述べている。
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【アドルフ・ヒトラー総統発言集、『第一政治書簡』】 | ||
「アドルフ・ヒトラー総統発言集、『第一政治書簡』」より引用する。
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【ヒトラーの「政治的遺書」】 | ||
ヒトラーの「政治的遺書」が伝えられている。1945.4.29日、総統官邸の地下壕で口述されたものとのことである。
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【我が個人的遺書】 | |
ヒトラーには「我が個人的遺書」も残されている。これを転載する。
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「定年後の読書ノートより 」で、次のような記述が為されている。「ヒトラーとユダヤ人」(大沢武雄著、講談社現代新書)よりの引用のようであるが、どこまでが引用なのか分かりにくい。いずれにせよ貴重な指摘になっている。
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(私論.私見)
投稿者 あっしら 日時 2004 年 6 月 15 日 23:36:54:Mo7ApAlflbQ6s
「ヒトラー第二の書」(「我が闘争」よりも面白い「ヒトラー第二の書」:そこで開示された理性的な反ユダヤ認識)