日共のムネオハウス及び国策捜査加担事件考 国策逮捕考

 (最新見直し2012.11.27日)

Re:れんだいこのカンテラ時評その173 れんだいこ 2006/05/15
 【鈴木宗男著「闇権力執行人」考】

 (れんだいこのショートメッセージ)

 日共不破議長は、筆坂の著「日本共産党」での党中央の実態暴露に激怒し、小ネズミの常用した同じ文言を使ってガセネタ呼ばわりしたまま今日に至っている。れんだいこは不思議な能力があり、たまたまこの時期にツンドクしていた鈴木宗男著「闇権力執行人」を読んで驚かされた。不破が筆坂をガセネタ呼ばわりするのなら、不破及び日共党中央はその前に、「鈴木宗男衆議員国策訴追事件」の際のガセネタ情報に基づく追い落とし加担について弁明せねばならない、ということが判明した。不破及び日共党中央は、これに何らの弁明せぬままに筆坂の著「日本共産党」に対してガセネタ呼ばわりし続けていることになる。それは公党の責任者として許されることではない。彼らが自称するところの科学的社会主義の面子に於いて釈明せねばなるまい。この指摘の意味が分からない者に以下説明しておく。

 「鈴木宗男衆議員国策訴追事件」の際に、日共の佐々木議員はいわゆる「ムネオハウス」を造語しムネオ追求で名を挙げたことは記憶に新しい。続いて志位委員長が外務省機密文書を入手しムネオを追い込んでいったことも記憶に残っていよう。が、鈴木宗男著「闇権力の執行人」は、「佐々木議員のムネオハウス追求」も「志位委員長の外務省機密文書暴露」もガセネタによる不当な訴追であったことを明らかにしている。こうなると、日共党中央は、鈴木宗男の告発に対して責任ある弁明をするのが責務であり筋であろう。それを頬かむりしたまま筆坂告発に対してガセネタ呼ばわりしている不破及び日共党中央の嬌態を如何せんか。

 今や、日共党中央が、あらゆる意味で左翼党派の資質を持ち合わせない手合いで占められていることを見て取ることができよう。れんだいこが早くより指摘しているように、日共党中央の胡散臭さの原点からの検証が望まれている。ここに思いが至らない日共党中央批判は70年代のそれから何の前進を見せていないことになる。この提言に耳を傾けよ。

 日共のムネオハウス及び国策捜査加担事件考
 nikkyonofuhaico_muneozikenco.htm

 2006.5.15日 れんだいこ拝

【鈴木宗男著「闇権力執行人」の日共告発考】
 鈴木宗男氏は、著書「闇権力の執行人」(講談社、2006.1.1日初版)の中で次のように記している。
 「メディアから袋叩きにあっていた3年前、一部の外務官僚は私を叩き潰すために革命政党である日本共産党と手を組むというレベルまでモラルが低下した。

 当時、外務省の情報操作は巧妙だった。最初は本物の内部文書で信用させ、最後に改竄文書を流して私が独断で北方領土の二島先行返還を進めたという誤解を与えた。平成13(2001)年3月のロシュコフ外務次官との7枚の会談記録の改竄問題だ。ここで外務省は、東郷和彦欧亜局長の発言など、30箇所以上を書き換えたり削除して、私の二元外交の証拠とした。そして、この改竄文書を流した先が共産党だったというわけだ。

 共産党の『鈴木宗男疑惑追及チーム』の責任者は筆坂秀世元政策委員長で、このチームに居た関係者から、外務省から共産党に渡った書類の一覧表と現物の資料の写しを見せてもらったことがある。外務省の『闇権力』は共産党の内部事情についてもよく調べていた。ムネオハウス追求で名を挙げた佐々木憲昭氏と志位和夫委員長の功名争いを利用して、改竄文書は志位委員長に届けられた。

 この改竄文書を基に志位氏は国会質問を行った。結果から見るならば、共産党は外務省の謀略に乗せられて大恥をかいた。外務省内の内部告発者を利用しているつもりだった共産党が、実は内部告発を装う外務省の『闇権力』に利用されていたのである。ちなみに、筆坂氏はセクハラ問題で失脚し、平成17(2005)年7月に共産党を離党している。そのおかげで私のところにも興味深い情報が入ってくるようになった

 外務省のモラル低下は著しい。自浄能力を発揮するつもりなら、今からでも遅くない。共産党を利用した幹部を処分すべきだ。外務省は共産党に秘密文書を流した職員を既に特定しているはずだ、後は決断するだけだろう。外務官僚の自己保身の為に革命政党に情報が漏れるという事態は、明らかに国益を毀損している。この点についても、私自身がこれから事実関係を明確にしていきたいと思っている」(「闇権力の執行人85P」)。
 「それよりも問題なのは、外務省の一部のグループが共産党に内部資料をリークしていたという事実だ。ムネオハウスの件に就いては、共産党の佐々木憲昭衆議院議員が、国会でパネルを使って質問した場面がテレビ中継されたので、ご記憶の読者も多いだろう。しかし、この一件はとても手の込んだ『謀略』だった。この時共産党に漏れた文書を起案したのは外務省の渡邉正人ロシア課長だった。(中略)日本共産党で鈴木宗男疑惑に関する情報を集めたのは筆坂秀世参議院議員をヘッドとするチームだった。セクハラ疑惑で筆坂氏が共産党を離れた後、共産党関係者が私に接触を求め、当時の外務省と共産党の間にどのような関係があったのかを詳しく証言してくれた。

 外務省から共産党に流された文書の一覧表とコピーも私のところにある。ここから浮かび上がった構図は、日本政府の一機関である外務省のキャリア官僚が革命政党である共産党と手を握ったということだ。しかし、外務官僚はより狡猾だった。共産党内部の手柄争いを利用して、最後に改竄文書を志位和夫共産党委員長につかませた。共産党は大恥をかかされたわけだ。そして、共産党を利用した外務官僚は順調に出世街道を歩んでいる」(「闇権力の執行人130P」)。
 「私の事務所は談合の舞台に利用されただけなのだ。ところが、共産党の佐々木憲昭議員は平成14(2002)年2月20日の参考人質疑で、『あなたは最初から渡辺建設に仕事を取らせようと考えていたでしょう』などと発言していたが、北方四島の人道支援事業の歴史的経緯や、その時に交わされた外務省と根室市の約束を知らなかったのだ。不勉強も甚だしい」(「闇権力の執行人292P」)。
 「問題の情報とは、平成13(2001)年3月5日に東京で行われた私とロシュコフ・ロシア外務次官との会談記録である。この時私は自民党総務局長で、他に東郷和彦欧州局長とパノフ駐日大使も同席した。この文書は3月18日に共産党の志位和夫委員長のもとに匿名で郵送されたもので、私への国策捜査の一環として背任容疑で逮捕された外務省国際情報局主任分析官の佐藤優・氏の保管書類の中から入手した、という添え書きが附されていた。しかし、佐藤優・氏はこのような文書を保管していた事実はないと明言している」(「闇権力の執行人322P」)。
 「共産党に資料が郵送されたのは事実の一部に過ぎない。しかし、郵送するということも含めて共産党と外務省関係者は事前に打ち合わせていたはずだ。これを情報の世界では『カバーストーリー』(偽装工作)という。『カバー』の裏には本当の話があるものだ。(中略)共産党は外務省内に張り巡らしたネットワークを活用して、共産党が入手した文書の真贋を確認したはずだ。志位和夫共産党委員長はこの文書を元にして、私が北方領土の二島先行返還交渉をロシア側と密かに進めていたと国会で追及した。ところが、この文書は改竄されたものだったことが後に明らかになった。共産党が公表した資料は、本物の外交機密文書を10箇所以上改竄することによって、私の『二元外交』を強調するものになっていたのである。志位委員長は外務省によって大恥をかかされたことになる。(中略)この改竄文書の原本、つまり本物の文書は外務省のロシア課に保管されており、A4判8枚の資料で構成されている。ところが、共産党が手に入れたのはA4判78枚だった。文章の改竄や削除を経て1枚減ったということになる。(中略)ちなみに、共産党は文書の改竄が発覚した後も『調査中』の一点張りで明確な説明を避け、この件についてかって自身のホームページで詳しく書いていた佐々木憲昭議員も、いつの間にかその箇所を削除している。これは、共産党の公党としての姿勢が問われる行為と云えるだろう。」(「闇権力の執行人322P」)。
 「共産党は革命政党である。しかし、国会で活動する際には公党としての良識に基づいた行動が求められる。外務省から改竄文書をつかまされ、事実と異なる情報を提供したことに対する説明責任が共産党にある。しかし、共産党はこの責任を果たしていない」(「闇権力の執行人329P」)。
(私論.私見) 鈴木宗男著「闇権力執行人」の日共告発考
 鈴木宗男は、上述のように日共党中央のイカガワシイ対応を告発している。れんだいこ史観によれば、日共党中央の国策捜査加担振りは、ムネオ事件よりもはるか昔のロッキード事件に於いてこそ最も濃厚に認められる。従って、ここより説き起こさない日共党中央の国策捜査加担批判は舌鋒を鈍らせる。

 それはともかく、鈴木宗男の日共党中央批判は未だ視点がぬる過ぎる。日共を革命政党呼ばわりすることで、その革命政党に外務省高官が改竄機密資料を流したことに義憤しているが、事態をそう捉えるべきだろうか。れんだいこは、当局奥の院と日共党中央が平素より気脈を通じており、ここ一番の際に伝家の宝刀が発動された事件として捉える。日共を革命政党呼ばわりすることは実態に合致していない。鈴木宗男氏は実際にはそのことを知りつつわざとそう記している可能性もあるのでこれ以上述べないが、我々は、そう読み取るべきである。

 こたびの鈴木宗男の日共党中央対応告発は、委員長の志位自身が手を染めていることで志位はその責任を免れない。にも拘わらず頬かむりし続けており、あろうことか筆坂をガセネタ呼ばわりし続けているという変態下にある。我々は、こういう日共及びその党中央に対して如何なる鉄槌を下すべきか。肝心のここに至ると及び腰になる。

 しかし、れんだいこは述べておく。こういう変態党中央により日本左派運動の信頼と信用が毀損せしめられ、今日のような惨憺たる状況を迎えているのではなかろうか。そういう意味で、現下党中央の変態性問題は看過し難い。筆坂が告発したように宮顕ー不破ー志位ラインの党中央私物化は目に余るものがあり、一刻も早く断乎として一掃せねばならない。間違っても、不破を現代のマルクスなどと提灯する勿れ。

 2006.5.15日 れんだいこ拝

【「ふじふじのフィルター」氏の鮮やかなコメント】
 「和順庭の阿波だより」の「ふじふじのフィルター」で知ったが、「ふじふじのフィルター」の2010.1.61日付けブログ「共産党と外務省の癒着(ムネオ事件)から、共産党を見る」が、上記れんだいこ文を引用してコメントしている。コメントが良いので転載しておく。

 「共産党の言う通り」とは、 30日「朝ナマ」テーマ「小沢一郎VS検察」での元産経記者山際澄夫氏の言である。

 産経と言えば、おそらく自他ともに認める右翼機関紙ともいわれる新聞であるが、その産経の元記者山際氏(大声を出して議論を遮るので人間街宣車とあだ名をつけた人あり、うまい)と、左翼共産党穀田氏の意見が、ピタリ一致するという奇妙な現象がみられた。そもそも、左翼の共産党議員が、自民党議員、検察側ヤメ検弁護士と同じに分類され右に座っていたのは、とても滑稽である。

 日本は、明治以来、官僚支配の国だ。戦後も官僚支配を揺るぎなく続けてこられたのには、有力政治家を金権政治家に仕立て上げ葬り去る検察とマスゴミのタッグが大きいが、共産党による国会内での追及も大きく貢献しているものと思われる。

 思えば、共産党員は、戦前は、特高に逮捕、拷問され、獄死するものも出るなど、国民に対する見せしめのために使われたと見ることができるが、さすがに獄死まではないが、戦後も警察に末端党員が「ビラ配り」で恣意的逮捕されるなどして、やはり、国民に対して、政治的メッセージを感じさせる見せしめとして働いている。共産党は、こうした弾圧に対して、確かに、赤旗では抗議の声をあげてはいるが、テレビ討論など他メディアで、抗議の声をあげたことはないように思う。とりあえず、私は見たことがない。共産党幹部は、特に怒りを感じている風には思えないのである。

 共産党は、下部共産党員を警察・検察に捧げて、国民牽制という大役を果たしつつ、一方で、国会では、官僚から渡されたと思われる内部資料をもとにして、官僚に不都合な与党議員を失脚させるという役割を担っているのではないかと私は疑っていたのだが、それは、「朝ナマ」での並び方を見ても、当たっていたと思われる。

 さて、れんだいこ氏の、日共のムネオハウス及び国策捜査加担事件考を引用させてもらう。

 「鈴木宗男衆議員国策訴追事件」の際に、日共の佐々木議員はいわゆる「ムネオハウス」を造語ムネオ追求で名を挙げたことは記憶に新しい。続いて志位委員長外務省機密文書を入手ムネオを追い込んでいったことも記憶に残っていよう。

 が、鈴木宗男著「闇権力の執行人」は、「佐々木議員のムネオハウス追求」も「志位委員長の外務省機密文書暴露」もガセネタによる不当な訴追であったことを明らかにしている。こうなると、日共党中央は、鈴木宗男の告発に対して責任ある弁明をするのが責務であり筋であろう。

 さらに、下にスクロールして、【鈴木宗男著「闇権力執行人」の日共告発考】を読む。

 「メディアから袋叩きにあっていた3年前、一部の外務官僚は私を叩き潰すために革命政党である日本共産党と手を組むというレベルまでモラルが低下した。

 当時、外務省の情報操作は巧妙だった。最初は本物の内部文書で信用させ、最後に改竄文書を流し私が独断で北方領土の二島先行返還を進めたという誤解を与えた。平成13(2001)年3月のロシュコフ外務次官との7枚の会談記録の改竄問題だ。ここで外務省は、東郷和彦欧亜局長の発言など、30箇所以上を書き換えたり削除して、私の二元外交の証拠とした。そして、この改竄文書を流した先が共産党だったというわけだ。 

共産党の『鈴木宗男疑惑追及チーム』の責任者筆坂秀世元政策委員長で、このチームに居た関係者から、外務省から共産党に渡った書類の一覧表と現物の資料の写しを見せてもらったことがある。外務省の『闇権力』は共産党の内部事情についてもよく調べていた。ムネオハウス追求で名を挙げた佐々木憲昭氏と志位和夫委員長の巧妙争いを利用して、改竄文書は志位委員長に届けられた

 続けて、

 「それよりも問題なのは、外務省の一部のグループが共産党に内部資料をリークしていたという事実だ。ムネオハウスの件に就いては、共産党の佐々木憲昭衆議院議員が、国会でパネルを使って質問した場面がテレビ中継されたので、ご記憶の読者も多いだろう。しかし、この一件はとても手の込んだ『謀略』だった。この時共産党に漏れた文書を起案したのは外務省の渡邉正人ロシア課長だった。(中略)日本共産党で鈴木宗男疑惑に関する情報を集めたのは筆坂秀世参議院議員をヘッドとするチームだった。セクハラ疑惑で筆坂氏が共産党を離れた後共産党関係者が私に接触を求め、当時の外務省と共産党の間にどのような関係があったのかを詳しく証言してくれた。

 外務省から共産党に流された文書の一覧表とコピーも私のところにある。ここから浮かび上がった構図は、日本政府の一機関である外務省のキャリア官僚が革命政党である共産党と手を握ったということだ。しかし、外務官僚はより狡猾だった。共産党内部の手柄争いを利用して、最後に改竄文書を志位和夫共産党委員長につかませた共産党は大恥をかかされたわけだ。そして、共産党を利用した外務官僚は順調に出世街道を歩んでいる」(「闇権力の執行人130P」)。

 外務省は、真珠湾攻撃開始前に、「対米覚書」(最後通告)を米国国務省へ手交する時間に遅れ、真珠湾攻撃を日本のだまし討ちにしてしまった、という、「国家反逆罪」とも言える重罪を犯しているが、その重罪を犯した当人が、事務次官となり出世をしていったという究極の非国民省庁(晴耕雨読さんの「外務省の本性」を参照ください)であるが、鈴木氏に対する仕打ちを見ても、国民の方を向いたまともな対応をする省庁ではないとの思いを強くした。その外務省が、国会内では、共産党を利用して、宗男氏失脚を謀った。

 このムネオ事件で、大活躍したのが、佐々木憲昭衆議院議員で、「ムネオハウス」発言は、テレビで繰り返し放送された。私もよく覚えている。面白おかしくいう佐々木議員、ずっこける近くにいる議員と。それが、全く事実無根のものだったわけで、それなら、共産党には、宗男氏の告発に対して、説明責任があるが、全く果たしていないらしい。共産党は、説明責任を果たせと私からもいいたい。

 れんだいこ氏が書かれているが、ロッキード事件の時も、共産党は、田中氏追い落としに一役買っていたことだろう。具体的には知らないけれど。ロッキード事件も連日報道され、「蜂の一刺し」という言葉が流行った。

 れんだいこ氏の↓という指摘は、全くうなずけるものだ。

れんだいこは、当局奥の院と日共党中央が平素より気脈を通じており、ここ一番の際に伝家の宝刀が発動された事件として捉える。日共を革命政党呼ばわりすることは実態に合致していない。鈴木宗男氏は実際にはそのことを知りつつわざとそう記している可能性もあるのでこれ以上述べないが、我々は、そう読み取るべきである

 やらせのタウンミーティング問題では、共産党は、調査能力を自慢しているけど、官僚のリークを頼りにした共産党の調査能力ってすごいなんて思う人がいるだろうか。

 「国会審議の中で共産党の議員が内部資料を突きつけて発覚した」(「朝日」二〇〇六年十二月十四日付)。

<略>

 民主党議員からも、「共産党は、すぐ内部情報などが集まるところがすごいな。こちらは組織力がないから」と、日本共産党の組織的な調査能力を評価する声が聞かれます。

 ま、私も、日本共産党の組織的な調査能力を評価する一人だったけど、なぜ、共産党が内部資料を手に入れられるのか、なぜ、内部資料を手渡したであろう「官僚」が野放しのままにいるのか?考えてみれば、不思議すぎる。

 沖縄返還交渉の過程で、米国との間で交わした密約を裏付ける極秘電文を入手し、横路社会党議員(現民主党)に渡し、国会で追及させようとした毎日新聞記者の西山太吉氏の場合、電文を渡した外務省の女性事務官(当時41歳)が突き止められ、西山氏とともに、国家公務員法違反の疑いで逮捕されることになった(西山太吉事件のけじめから引用)。国民の知る権利を侵して「密約」をしていたことを告発しようとしてのことであるにもかかわらず。

 これが何を物語っているか?共産党は「官僚」にとって都合のいい内部資料をもらっていること。官僚が作ったシナリオにそって国会で踊っているということ。「官僚」にとって不都合な有力与党議員を追及して失脚させるのが、役割であるということ。また、共産党にとっても、こうして、内部資料をもらって与党議員を追及できることは、国会で存在感を示せることであり、お互いに持ちつ持たれつの共犯関係となっていったのでしょうね。

 ところが、こういう共産党と官僚の癒着構造の恩恵は、官僚主導政治であるからこそであって、政治主導になってしまえば失われてしまう。共産党は、本当の調査力が問われ政治力が問われるようになると、一気に何もない党へと転落することは必至だ。もちろん、国会での存在感はなくなり、消滅の危機に見舞われる。

 こうして、官僚と裏で通じることで存在感を得ていた共産党は、官僚とともに滅びていくしかなく、恥も外聞もかなぐり捨て、民主党政権を叩き潰し、官僚主導に戻そうとしているということでしょうね。ま、共産党は、「官僚主権」あっての党であり、国民主権は非常に都合が悪いので、国民主権を阻もうとしていると見るのが正しいと思います。

 「朝ナマ」で、穀田氏は、「赤旗は、小沢さんの秘書へ5千億円ずつ2回にわけ、1億円を手渡したという水谷建設関係者にあって取材した」とまでいった。今朝のNHK「日曜討論」では、小池氏が同じことをいった。しかし、宗男議員に対して、ガセネタで訴追しておきながら、その説明責任も果たさず逃げ回っているような共産党の言動には信頼性などもとよりない。それが、ガセネタでない証拠がどこにあるのか。取材した記者の名前を教えてもらいたいものだ。私などは、ここまでして、検察側と一体となり、小沢氏を追い落とそうとする共産党には、ますます「官僚主権」側にあるとの確信が強まるばかり。

 なお、Twitterで、下記のような発言もあったので、ご紹介まで。

 穀田さ〜んRT @applecider52: 共産党は、裏金どころかソ連から資金を何度もらって遊郭で散財したんだよ,,,(^^; 立花隆の「日本共産党の研究」はウソばかりじゃないだろうw 朝生なう #asanama


【共産党佐々木議員のムネオ訴追の慣れ合い質疑考】
 「<参考リンク>佐々木憲昭議員の予算委員会での質問(全文)」を転載する。末尾に次のような文句がある。

(私論.私見)

 これは、どういう意味だろうか。都合のよい転載は認めるが批判的な転載は認めないと云う例のご都合主義を示しているようにも思える。シャラクサイので無断転載しておく。国会質疑文まで著作権囲いされて堪るか。不審な箇所を赤表示し、コメントしておく。質疑外の部分は意味がないので削除した。
 2002年3月6日予算委員会
佐々木議員

 日本共産党の佐々木憲昭でございます。これまでの予算委員会でさまざまな質疑が行われてまいりましたが、とりわけ鈴木宗男議員に関連する外務省の疑惑、鈴木議員自身の疑惑、あるいは国土交通省にかかわる予算ねじ曲げ疑惑、こういうものがありまして、いずれも重大であります。きょう、私は、防衛庁と鈴木宗男議員の癒着問題を取り上げたいと思います。資料を配ってください。

 配付した資料をぜひ見ていただきたいのですけれども、一つは、平成10年、1998年9月2日付の鈴木宗男事務所とのやりとりの記録でございます。時間は11時35分というふうになっておりまして、札幌施設局長が鈴木宗男議員の地元秘書に説明をしたものであります。資料が添付されておりますね。この説明資料、一番上の書式ですけれども、左上に「札幌防衛施設局書式 12」、こういうふうになっております。まず確認をしたいのですけれども、これは本物でありますが、防衛庁長官、こういう書類というのは使われていますね。

中谷防衛庁長官  今初めて資料を見させていただきました。これによりますと、いわゆるレポート用紙にその書式が印字されておりますけれども、これが正式なものかどうか、これは承知をいたしておりません、現在は。
佐々木議員

 では、それ、具体的に調べていただきたいと思います。我々は、これは本物であるという確証を持っております。そこで、もう一つ資料を、これは7ページのところにございますけれども、この7ページのところには「案」というのがあります。これは、全く同じ日に防衛施設庁の本庁から鈴木議員に説明した内容でございます。これは、鈴木官房副長官に防衛庁の本庁が説明するためにつくつたものだということでございます。

 そこで、もとに戻りまして、何が書かれているかということでありますが、あいさつがあつて、局長、これは米海兵隊実弾射撃訓練の現地対策本部の説明をまずやって、宮野秘書、これは鈴木宗男識員の現地秘者でありますけれども、現地にはどのぐらいの人数が入っているのか、これに対して、90人程度であると。局長は、そこで、局職員の宿泊施設を別紙二で説明をした。その別紙は5ページのところにあります。「宿泊関係資料」五つのホテルがありまして、ここに宿泊をいたしますと、それで、宮野秘書、わかりました、つまり了解しましたと。

 局長はさらに、「現地調達の内容を別紙三で説明」をした、「地元で調達できるものは地元で調達している。」と。その資料が6ページのところにございます。現地の調達関係一覧表、仮設トイレ、燃料、ごみ箱、トイレットペーパー、ありとあらゆる細かなことまでここに書いてありまして、数量、業者名、所在地、連絡先、こういうものが書かれたものを持って説明をしているわけでございます。

 しかも、御丁寧に最後のところに、「今ご説明した内容は、本日15時30分に施設庁本庁から鈴木副長官にご説明することになっております。」と。その説明が、先ほど「案」というもので示されているものでありまして、その「案」の最後のところを見ますと、これは、直接鈴木官房副長官に説明をした最後にこういうふうに言っている。 「今日、局から地元の宮野秘書に現地対策本部の開設のご挨拶と、この件につきましての状況をお知らせに行っております。」と。

 このようにして、つまり防衛庁は、演習の宿泊について、あるいは現地調達について、具体的な説明を現地の秘書、並びに、本庁から官房副長官に説明を行っている、こういう文書であります。異様なのは、この札幌施設局長がみずから鈴木宗男議員の地元に行って、地元秘書のところに平身低頭で説明に行っていることであります。鈴木宗男秘書がどの業者に行くのかまでしっかりチェックしている。防衛庁長官にお聞きしますけれども、防衛庁というのは、演習が行われるたびに、宿泊ホテルや発注の内容について関係議員にこういう説明をやるんですか。

中谷防衛庁長官  米軍の転地訓練というか、全国で年に4ヵ所やっておりますけれども、これは地元との条件、約束がありまして、極力地元を使うという上において演習の受け入れをしていただいております。その際に、いろいろと訓練をしたりする際には、期間中の物資の調達は可能な限り地元で行うことを踏まえて、可能な限り、札幌の防衛施設局及び米軍において、地元演習場の周辺の業者から調達をしているところでございまして、この調達に当たりまして、地元事情に精通している地元自治体の情報を参考にしつつ、局の職員また米軍の責任において業者の選定等を行い、契約をしているわけでございます。
佐々木議員  質問に答えていないじゃないですか。私が聞いているのは、こういうことについて議員に、あるいは、この場合は鈴木官房副長官ですが、一々こういうことを説明に行くんですかということを聞いているんですよ。
中谷防衛庁長官

 通常はやらないというふうに思います。

佐々木議員

 つまり、通常はやらない異常なことをやっていたということであります。札幌施設局長は、このホテルの説明だけで不十分と思ったのか、ごみ箱だとかトイレットペーパーについてまで、どの会社に発注するのか、どの業者に発注するか、こういうことまで説明しているんですよ。説明に対して宮野秘書は、「これらは分っています」。業者は知っているものですと書いてあるじゃないですか。そういうふうに答えている。2ページのところ。つまり、全部関係する業者だということであります。そして「注」として、「ホテル及び調達協力の説明に対して、注文や意見は秘書からは全くなかった」と書かれている。全部知っている業者だから、特に意見はないよと。これも重大で、注文や意見があれば聞きましょう、こういう姿勢が極めてはっきり出ているじやありませんか。

 総理にひとつお聞きします。鈴木宗男議員は、参考人質疑のときでも、その後でもそうですけれども、自分は個別業者の選定にかかわったことはないと言ってまいりましたね。しかし、個別業者の選定にこれほど深く、直接かかわっている証拠はないんじゃありませんか。いかがですか。

小泉内閣総理大臣  いずれ証人喚問が行われると思います。そのとき御本人に聞いていただきたいと思います。
佐々木議員  総理の見解をお聞きしているんですけれども。直接かかわっているということをお認めになりませんか。
小泉内閣総理大臣  私は、本人から聞いていませんし、聞いたこともありませんし、わかりません。
佐々木議員

 それじゃ、この証拠書類で言いましょう。本庁から鈴木宗男副長官に説明に行ったのは、前の日に、つまり、この「案」を見ていただきたい。この「案」によりますと、「本日お伺いしました用件は、昨日、地引首席と先生の処にお伺いしました際、地元でのホテルの話がありましたので、我々も詳しく承知していなかったため、調べて参りました。また、その他の物品の調達についても状況をお話するためにお伺いに参りました」。こういうふうに説明をされているわけですね。

 つまり、これは、一方的に防衛施設庁の側から説明に行ったんじゃないんです。鈴木宗男さんは、その前の日に、ホテルはどうなっているんだ、どこに宿泊するんだ、こういうことを聞かれたので、これは説明に行かなきゃいけないと。つまり、みずからアクションを起こしているわけです。鈴木さん自身が、説明してほしい、ホテルについてはどうなっているんだと、個別案件についてはっきりと鈴木宗男さんからのアクションがあつた。極めて明確であります。この点はこの資料によっても明らかだと思いますが、それでも総理は、これは鈴木さんとは関係ないという立場ですか。

小泉内閣総理大臣  私は関係ないなんて一言も言ってないでしょう。聞いてくださいと言ったわけですよ。
佐々木議員

 それは証人喚問その他の機会もあるでしょうから、本人に聞く機会もあるでしょう。じゃあ証人喚問の範囲に入れるということでやりましょう。それで、この米海兵隊実弾演習というのは、実は、沖縄で県道百四号線越えの実弾演習の本土への移転、これに関連した大きな問題でありまして、北海道の矢臼別演習場に移転をした、それに関連をした事業であります。

 問題は、鈴木宗男官房副長官に言われて、一々説明に行っただけではないんです。鈴木さんは、地元の業者に仕事を受注させた上、その業者から献金を受け取っている、これが二番最後の表であります。ここにありますように、品目、業者それから献金、こういうものがここにございます。つまり、地元の業者に仕事を発注しなさい、調達しなさい、こういうことを個別案件について介入して、その上で、これらの業者からも献金を受け取っている。だから宮野秘書は、ああ、業者は知っている業者ですよと。こういうふうに答えるのは、防衛庁の予算で仕事をした業者から献金を受けている、そういうことをよく知っているからそういう答えをしているんじゃないか。防衛庁長官、国民の税金がこういう形で鈴木宗男さんに還流をするという同じような構図がここでも起こっているわけですが、この点についてどのようにお感じでしょうか。

中谷防衛庁長官  個別の物品の納入とか、そういう細々としたところを議員に説明するということは通常ないことでありまして、好ましいことではないというふうに思います。
佐々木議員  極めて異例なことであり、好ましいものでないことはだれが見ても明らかです。税金を食い物にしていると言わざるを得ない。私、きょう明らかにした文書というのは、防衛庁にこれは当然ある文書だと思うのですね。鈴木さんの関与について、これはこのホテルだとか調達品だけじやない、例えば輸送も含めて関与を示す文書を調査して、これを明らかにしていただきたい。いかがですか。
中谷防衛庁長官  この事実関係も初めて伺いました。また、この文書自体も初めて見る文書でありまして、この文書の真偽、存在も含めましてよく調べてみたいというふうに思います。
佐々木議員

 調べた上でその資料を公表していただきたいということを申し上げておきたいと思います。総理にお聞きしますけれども、既に鈴木宗男議員にかかわる疑惑というのは、この外務省だけではありません。国土交通省の問題、あるいは今私が指摘をした防衛庁、防衛施設庁の問題、非常に大きく広がっていると思うのです。全省庁が汚染されているという可能性さえある、こういうことを見ると。これは政府全体の問題でもありますし、また、献金が絡んでいる。つまり、献金が絡んでいるということは、国の予算でいろいろなことが行われる、その行われた結果、仕事をした業界からその税金が一部還流している、こういう構図であります。

 献金の問題というのは、直接は総務省の問題でもありますし、こういうことが次々と明らかになっている以上、総理、総理自身の責任で、鈴木さん自身が各省庁にどういうかかわりを持ってきたのか、これをやはり直接調査をし、各省庁が具体的に鈴木さんの関与によってどういうことが、どういう政策がゆがめられたか、あるいはどういうふうに行政がゆがめられたか、こういう点を調査するのは、これは当然だと思うのです。

 そういう点で、総理自身が直接指揮をして、総理の責任でやはり全貌を報告させるということが必要だと思います。丸投げで、これはこの省庁に任せるというふうにやるのではなくて、総理自身がやはり調査をし、報告書を出す、そういう姿勢に立つことが大事だと思いますけれども、総理の御見解を伺いたいと思います。

小泉内閣総理大臣

 国政にかかわることで問題があるという御指摘があれば、その件について各省庁は必要な資料を提供して、今後の改革に生かすべきだと思います。

佐々木議員

 必要な資料を点検し、調査し、それを公表し、そして二度とこういうようなことが起こらないような体制をつくる、これが私は非常に大事だと思います。とりわけ重要なのは、国の予算を使って仕事をした業者から政治献金を受ける、こういう構図が、法的にはさまざまな贈収賄などの疑惑も生み出す構造になっていると思います。そういう点で、献金のあり方、業界から受け取る、こういうことについては例えば規制をする、やはりそういう点まで踏み込むべきだと思いますが、最後に伺っておきたいと思います。

小泉内閣総理大臣

 献金のあり方、政治資金の調達方法、あるいは公共工事に関する適正な執行の面について、いろいろこれからの改革に生かしていきたいと思います。

佐々木議員  終わります。ありがとうございました。

(私論.私見)

 何のことはない。共産党の佐々木議員が、中谷防衛庁長官、小泉内閣総理大臣と慣れ合い質疑して、政敵方の鈴木宗男議員を政治訴追しようとしている典型的な出来レース質疑ではないか。佐々木議員は、ムネオ訴追の武勇伝としてサイトアップしているつもりだろうか、透けて見えてくるのは「左からの廻し者」の典型的な姿である。これをこのサイトに標本として晒しておく。

 2010.12.28日 れんだいこ拝 




(私論.私見)