岸田の自民党総裁選出馬表明、公約考

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3).9.21日

 (れんだいこのショートメッセージ)
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 2019(平成31).5.8日 れんだいこ拝


【岸田の自民党総裁選へ出馬表明】
 岸田陣営には選挙プランナーや安倍前首相の補佐官だった今井尚哉氏もアドバイザーとして入っている。
 信無くば立たず。今、政治の根幹である国民の信頼は崩れ、我が国の民主主義は危機に瀕しています。コロナ禍で総裁選を行うべきではないという意見もありますが、国民の切実な声をしっかりと聞き取り、その声に応えるため、私は自民党総裁選への出馬を決意いたしました。 昨年9月の総裁選で敗北した際、「岸田はもう終わった」という厳しい評価の声もいただきました。率直に言って努力不足、力不足だったと思います。政治家として私にできることがあるのか、1年間にわたり初心にかえって多くの方の声に耳を傾けてまいりました。今、医療や福祉の現場は限界にきています。コロナ禍で生活が苦しい、バイトのシフトが減っている、家族に会えなくて寂しい、事業継続も限界だ、政治はもう信頼できない、こうした声を聞いてきました。そうした声ひとつひとつを、ここにある小さなノートに書き続けてきました。自民党が野党に転じたときから続けている習慣です。皆さんから伺った大切な国民の声をノートに書き留め、読み返す。1年間でノート3冊、10年間で30冊近く、皆さまの声を承ってきました。私にとって、このノートこそ、最大の宝物です。ノートは私の財産です。このノートを改めて読み返した上で、私にはやるべきことがある、実現したい政治、実現したい日本があると確信しています。国の重大な岐路にたって、国民の声に耳をすまし、政治生命をかけて新しい政治の選択肢を示してまいります。今回の総裁選において、私は「3つの約束」と「3つの政策」を掲げております。これらを実現するために、私の全てをかけ総裁選に臨んでまいりますので、党員・党友の皆さま、国民の皆さまのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。
 本日の出馬会見は、感染拡大防止のため、会場内の人数を大きく制限させていただき、質疑応答はオンラインとのハイブリッドで行いました。できる限り全ての質問に答えたいと考え、1時間30分以上の質疑応答になりましたが、多様な声を聞く良い機会になったと思います。 昨今のコロナ情勢により、全国を回って国民の皆さまからご意見を伺うことが難しいため、後日、インターネット上にてご意見を広く募集する仕組みを設置させていただきます。その際には改めてご報告いたしますので、皆さまの政治に対する忌憚のないご意見を、ぜひお寄せください。

【岸田の自民党総裁選公約考】
 2021.9.2日、「大朗報!岸田氏、「令和版所得倍増」を国民に公約!!中間層の所得を倍増させると訴える!!ついに韓国人よりも低くなった日本人の賃金を倍増させてください!!!」。
 岸田文雄前政調会長が総裁選出馬に際し、経済政策を訴えた。何と岸田氏は、「令和版所得倍増」を国民に公約し、中間層の所得を倍増させると訴えたのである!!日本人は全くわかっていないが、この20年でG7の中で唯一所得が下がっているのが我国だ。そしてスペインにさえ抜かれている。そして、あの韓国にも追い抜かれると言う悲惨な状況だが、是非岸田氏には所得倍増で世界第三位のGDPに相応しい所得に引き上げていただきたいものだ。岸田氏は総裁選の出馬会見で、コロナ対策に続き、経済政策を発表した。「新しい日本型の資本主義」の具現化を次のように訴えた。
 第2に、新しい資本主義の構築です。ポストコロナにおける成長と安心を実現するため、「成長と分配」の好循環による「新しい日本型の資本主義」を具現化してまいります。(中略)先ず、成長については、政府として、長期的な視点に立って、頑張る民間企業の挑戦を大胆に支援し、成長を促進します。その鍵は、「科学技術&イノベーション」です。かつて、科学技術担当大臣を務めたものとして、産学官連携による科学技術&イノベーションを政策の中心に据えます。そして、経済安全保障にも留意しつつ、来年度に10兆円規模の大学ファンドを設立するなど、グリーン、人工知能、量子、核融合、バイオなど先端科学技術の研究開発に大胆に投資します。また、次世代産業の国内立地を進め、新たな産業と雇用を生み出していきます。また、長年、党内において商工政策に携わってきたものとして、産業分野毎にリーディングカンパニーの再編・集約・構築を促す一方、スタートアップを徹底的に支援するなど、攻めの産業政策をとってまいります。
 成長を実現する為に10兆円規模の大学ファンドに、産業別の再編・集約・構築を目指し、世界で戦える企業群を作るとする岸田氏。攻めの産業政策を訴える岸田氏。これほど心強いものはない。そして、岸田氏は、令和版所得倍増も訴えた。
 「成長と分配の好循環」の中で取り残されている方々がおられます。中間層の拡大に向け、分配機能を強化し、所得を引き上げる、「令和版所得倍増」を目指します。特に、若い子育て世代の所得が伸び悩むなか、コロナ禍で出生率も一段と低下しています。子どもは我が国の未来そのものであり、子育て世帯への支援は喫緊の課題です。成長の果実を実感できない皆さま・子育て世帯にとって大きな負担となっている住居費、教育費について、支援の強化を検討します。更に、成長の果実を、都市部・大企業のみならず、地方・中小企業に分配することが大切です。新しい資本主義の象徴は地方です。地方の復活に向けて、5Gなどのデジタルインフラの整備を進め、都市と地方の物理的距離を乗り越える「デジタル田園都市国家構想」を進めます。
 これは大注目だ!岸田氏は我々の所得を二倍にすると約束してくれたのである。この具体策は政策発表の際に出るであろうが、期待大である。この出馬会見から見るに、中間層を中心に所得を倍にしていくのであろう。ついに韓国人よりも低くなった日本人の所得を倍増させてください!!!今、我国の給与は米国の6割、韓国よりも低所得なのである。OECD(経済協力開発機構)が行った賃金に関する調査は衝撃的だ。2019年における日本人の平均賃金(年収)は3万8617ドルだったが、米国は6万5836ドル、ドイツは5万3638ドルと大きな差を付けられている。それだけではない。かつては途上国というイメージの強かった韓国ですら、4万2285ドルとすでに日本を追い抜いている。日本人の賃金は米国の6割程度しかなく、韓国よりも低いというのが偽らざる現実である。こうした数字を出すと、為替の影響があるので単純には比較できないという意見が出てくるのだが、OECDの調査は購買力平価を用いたドル換算なので、為替や物価の影響をすべて考慮したものである。数字の差は、各国の本質的な豊かさの違いと考えてよい。あまりにも悔しく悲惨だ!この20年間で所得が減少しているのは、G7の中では実は日本だけなのである。我国の平均給与が経済的には下の韓国以下になっているなど、あまりに悲惨だ。これは確かに岸田氏の言う通りで、所得を倍増させなければならない。岸田氏の掲げる「令和版所得倍増」計画に期待大だ!そして我々も協力しなければならない。最終的には我々の強力なしにはこれは成功しない。みんなで一致団結して頑張ろう!
 9.6日、岸田文雄前政調会長が日本テレビ番組で、新型コロナウイルス対策のための治療薬開発について「平時の生活に向かうため、治療薬、特に経口治療薬は必須だ。しっかりとお金を支援し、認可申請を後押しする」と述べ、年内の開発や普及に強い意欲を示した。岸田氏は新型コロナの収束に向け、電子証明書(ワクチンパスポート)の活用やPCR検査の無料化・拡充などを掲げているが、「年明けのできるだけ早い時期の『ウィズコロナ』を目指し、ワクチン接種や治療薬開発を進めていく」などと語った。

 2021.9.21日、デイリー新潮取材班「【総裁選】「NHK岩田明子氏」が「岸田陣営」に頻繁に出入りで、その狙いとは?」。
 「一国の宰相の体温を知る女」

 NHKの岩田明子氏と言えば、安倍晋三前首相(67)に最も食い込んだ記者として知られてきた。安倍政権時代には、ここぞという時にはニュースに出演して解説をしていたので、全国的な知名度を誇る腕利きの記者である。しかし、菅内閣樹立後は際立った活躍ができず、20年以上所属した政治部を離れる辞令を受け取ることにもつながったが、菅退陣を受けた総裁選では目立った動きを見せているという。その狙いとは?

 東大法学部を卒業後、1996年に入局した岩田氏は岡山放送局を経て2000年から政治部に異動し、それから一度も東京を離れることなく権力者の一挙手一投足をすぐそばで取材してきた。とりわけ官房副長官時代から番記者として安倍前首相からは自宅に上がることも許され、安倍氏の母でゴッドマザーこと安倍洋子氏からも全幅の信頼を得てきたという。「岩田さんと言えばスクープで、挙げればキリがないほどです。去年の『2度目の安倍辞任』の際にもいち早く報じ、『一国の宰相の体温を知る女』とまで言われましたね。彼女は安倍さんとはもちろんのこと、秘書官や補佐官として政権を支えてきた今井さん(尚哉・内閣官房参与)とも昵懇で、当時は割って入るスキはありませんでしたね(笑)」と、NHKではない社の政治部デスク。しかし、その後、菅義偉首相が誕生してから歯車が狂い始めたのだった。

 現在はネットワーク報道部に

 デスクが続ける。「岩田さんの場合は、安倍さんや今井さんに話を聞くことができるならそれが一番でしょ、私はそれができるのだから、女房役の官房長官に聞いたって意味ないでしょ、というようなスタンスだったようです。ま、その通りなんですが(笑)」。そういった態度が顔に書いてあったかは別にして、安倍前首相との間で結んできたような関係を菅首相とは構築できなかったのは事実で、岩田氏のスクープはなくなってしまった。そして今年6月の人事で、政治部の副部長という立場を離れ、ネットワーク報道部の記者主幹というポストに異動となった。新聞で言うと地方部のような位置づけだ。「NHKには主要な部署として、政治、経済、社会、国際の各部があるが、ネットワーク報道部はそこには入りません。解説委員室の解説主幹を兼務することになってはいるものの、菅シフトを引きたい局内では干される対象となってしまった感は否めないですね」と、NHKのある局員。そんな管理職の立場でもなくなったという岩田氏にチャンスがやってきた。菅首相の退陣だ。「岩田さんが再び政治の舞台で輝くためには、安倍さんが3度目の登板をするか、その傀儡(かいらい)政権が生まれることです。安倍さんの息のかかった候補に総裁選を勝ち抜いてほしいと願うのは、番記者としては当たり前のことかもしれません」(先のデスク)

 「岸田選対の一員ではないか」 安倍氏は今回の総裁選では表向き、高市早苗元総務相への支持を公言しているものの、一方で自身の政策を受け継いでくれる人として、岸田氏にももちろん一定の期待をかけている。「岸田さんは安倍さんや安倍さんが事実上のオーナーである細田派、そして麻生さん(太郎・財務相)の支持を得るために、政策や政治スタンスの修正を余儀なくされました。ただ、国家観については、ハト派の宏池会会長としての立場が危うくなってしまいかねないので微調整に留めていますがね」(先のデスク)。そんな岸田陣営でしばしば目撃されているのが、他ならぬ岩田氏なのだという。「岩田さんは総裁選に出馬している4人の中だと、岸田陣営でよく顔を見かける、あるいは岸田陣営でしか顔を見かけないからもはや岸田選対の一員ではないか、などと言われていますね。実際、今井さんも岸田選対に関わっているようですから、さもありなんというところでしょう」(同)。「今井さん」とは、前述の通り、7年8カ月にわたった安倍政権を支えた懐刀だ。

 河野さんだと復活の目はないから

 デスクが続ける。「岸田さんは総裁選に入ると“消費税は10年あげない”とも言い始めましたが、ここにも今井さんのアドバイスが見え隠れします。安倍政権下では消費増税を2度行っていますが、1度目の増税後の消費の落ち込みは相当なもので、2度目の増税に関しては財務省側の『懇願』を振り切って、2回延期しています。岸田さんの妹の夫は現職の国税庁長官でして、本来、岸田さんは財務省寄りだと見られていました。その点、今回の岸田発言には少し驚きました」。別のデスクは岸田氏と「ブレーン」たちについてこんな感想を口にする。「岸田さんが政策について語るとき、下を向いてメモを読むようなことがままあります。岸田さんは良くも悪くもウソがつけず、アドリブもあまりきかないタイプ。今井さんたちが練り上げた政策が身体になじんでおらず、そのあたりを勘ぐられないように慎重になってメモを見ているのかなという感じさえしますね。岩田さんもその点をアドバイスしてあげた方がよい気もしますが……」。先の局員に総括してもらった。「岩田さんとしては、菅政権以降の干され方は屈辱的だったはずです。今回、河野さん(太郎・行政改革担当相)が総裁・首相になったら、その政権が続くうちは復活の目はないわけで、そうではないシナリオに賭けているということなのだと思います」。闘っているのは総裁候補だけではないということなのだろう。




(私論.私見)