2010.6月、3月期が本決算の東証1部上場企業各社の有価証券報告書が開示さ、報酬1億円以上の役員の実態が明らかになった。それによると、役員報酬1億円以上の各社が続出している。「1億円プレーヤー」の最高額は日産自動車のカルロス・ゴーン社長で8億9千万円。続いて、ソニーのハワード・ストリンガー会長兼社長が8億1600万円、3位が武田薬品工業、アラン・マッケンジー取締役(25日付で退任)の5億5300万円。日本人最高額は、4位のセガサミーホールディングス・里見治会長兼社長で4億3500万円。1億円以上の役員93人のうち、12・9%の12人が外国人だった。
2010.6.29日、大日本印刷が提出した2010年3月期の有価証券報告書で、2010年3月期の北島義俊社長の報酬が7億8700万円だったことが明らかになった。これまで公開された中では日本人最高額となる。同社では、副社長3人も報酬額が1億円を超えており、1億円超は4人だった。北島社長の報酬の内訳は、大日本印刷からの基本報酬が7億1000万円で大半を占めた。同社長は、戦後、大日本印刷を大企業に育てた中興の祖の前社長の北島織衛氏の長男。1979年に社長に就き、在職が30年を超える。長期の在職が高額報酬の要因とみられる。北島社長以外では、高波光一副社長、山田雅義副社長がともに1億2700万円。猿渡智副社長が1億1900万円だった。同社の2010年3月期決算は、最終利益が232億円で、前期の209億円の赤字から黒字転換したが、直近ピークの06年3月期の3分の1程度の水準にとどまっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100629-00000620-san-bus_all
同日、双葉電子工業、創業会長の報酬5億円超 退職金込みで9億円超。中堅電子部品メーカーの双葉電子工業が発表した有価証券報告書で、細矢礼二前会長(現最高顧問)の報酬が5億1700万円だったことが判明した。うち4月1日の会長退任に合わせて支払われた創業者功労金の5億円が大半を占めた。開示対象外の役員退職慰労金4億1950万円を合わせると9億3650万円になり、日産自動車のカルロス・ゴーン社長の8億9000万円も上回る。細矢前会長は同社の創業者の一人で、同社の大株主。健康上の理由により、会長を辞任し、4月1日付で最高顧問に就任した。同社は、役員退職慰労金について2008年の株主総会で制度廃止を決定した。細矢前会長は制度廃止前から取締役に就いており、役員退職慰労金が支払われたが、廃止されたため、有価証券報告書での開示対象ではない。同社の2010年3月期連結決算は、景気低迷による受注減などが響き、最終赤字が191億円と3年連続の赤字だった。年間配当金は前期より13円少ない24円とした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100629-00000611-san-bus_all
同日、AOKI会長は報酬3億円 退職金計上で一時的に膨らむ。紳士服大手のAOKIホールディングスは29日に提出した有価証券報告書で、2010年3月期の青木拡憲会長の役員報酬が2億9300万円だったと明らかにした。うち退職慰労金が2億4800万円を占めた。10年3月期に退職慰労金規定を変更、同会長の役員在任期間の34年分の引き当て不足額を計上したため一時的に金額が膨らんだという。青木宝久副会長も引き当て不足額を計上し、報酬は1億9800万円となった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100629-00000585-san-bus_all
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100625-00000652-san-bus_all
取締役複数名が「1億円プレーヤー」の企業は次の通り。
日産自動車、トヨタ、ソニー、ホンダ、コマツ。 アステラス製薬、住友化学、武田薬品、第一三共、日本調剤、三菱商事、住友商事、伊藤忠、ファナック、新日本製鉄、
日本マクドナルド、 信越化学工業、 旭硝子、ベネッセ、大日本印刷、三菱電機、東芝、双葉電子工業、凸版印刷、TDK、任天堂、AOKI、ヤマダ電機、日立製作所、パナソニック、ソフトバンク、三菱重工、セガサミー、JT、マイケル・クック専務執行役の報酬額1億4900万円、住友金属会長、HOYA、東祥。三菱UFJ、JFEホールディングス、エイベックス・グループ・ホールディングス、みずほFG、コーポレート銀、新生銀、スルガ銀行、大和証券G、野村HD、中国大使の丹羽氏、米倉経団連会長等々。