ナベツネ政治権力のスポーツ界汚染考 |
(最新見直し2009.9.28日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
2004.6月、日本プロ野球界の1リーグ化問題が再燃した。背景事情が分からないが、その黒幕ナベツネが2004.8.13日、突如辞任した。今後の成り行きが注目されるが、この経緯に対するれんだいこ観点を披瀝しておきたい。 れんだいこは、この問題を、「政治権力と大衆的諸団体の自律に関わる諸問題」として考察してみたい。プロ野球界のみならずスポーツ団体、文化団体が政治権力と如何に関係し、「一定の距離」を保つべきか即ち自律すべきか、という問題として考察してみたい。当然、オリンピックの運営、開催問題も類似しており、本サイトでの考究が役立つであろう。 2004.8.19日 れんだいこ拝 |
【読売巨人軍オーナーを辞任】 |
2004.8.13日、読売巨人軍は13日、臨時株主総会と同取締役会を開き、ドラフト候補選手へのスカウト活動でルール違反の裏金誘引行為があったとして、吉田部長の編成部長職、土井誠代表取締役社長、三山秀昭常務取締役球団代表、高山鋼市取締役球団副代表の3名の解任、渡辺恒雄取締役オーナーの辞任を発表した。新オーナーには滝鼻卓雄・読売新聞東京本社代表取締役社長が現職のまま就いた。 近鉄、オリックス両球団は10日に合併合意書に調印した。一方で労組・日本プロ野球選手会は98%の高率でスト権を確立し、伝家の宝刀・ストライキの行使を真剣に考え始めた。このままでは利害や主張の対立が平行線をたどり、プロ野球が空中分解する危険性も見えてきた。プロ野球の再編問題は、渡辺前オーナーがオーナー会議議長として期日を定めた9月8日の次回会議を最終期限に、さまざまな動きが進んでいる。 |
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以上から推測するのに、「渡辺オーナーの突然辞任の背景事情」は、@・一般ファンからの批判をかわす狙い、A・「渡辺院政」の宣言、そのどちらかであろう。れんだいこは、B・老齢からくる悪行の根気負け、と見る。それは一つの時代の終わりであろう。 |
【ナベツネのセ・パ両リーグ再編成による1リーグ制移行発言考】 |
2007.7.2日、巨人の渡辺恒雄オーナーが、近鉄とオリックスの合併問題について「自分の考えでは、強い球団を作ることに意義がある。だから合併する球団にはメリットを与えたい」と話し、新球団の選手の優先確保(プロテクト)枠を28人とする両球団の案に一定の理解を示した。また、球界の将来像について、「12球団より10、できれば8球団。みんな強くして、メジャーに伍(ご)するだけの強力球団を作る」と持論を展開した。これを仮に「ナベツネのセ・パ両リーグ再編成による1リーグ制移行発言」と命名する。
同オーナーは、近鉄とオリックスが合併することを踏まえ、「(来季は)11球団なら2リーグ」としながら、「1リーグにするとセ・リーグの他球団は損だ損だと言うが、このままじゃしょうがない。どこかで折り合いをつけないといけない」などと語り、1リーグ制移行を訴えた。また、「9月に(1リーグが)できなきゃ、何もできない。システムを変えられない時はどうするか。有志連合で行くしかない。新リーグだよ」とも語った。同オーナーは、来季については10球団での1リーグ制を想定しており、「10球団にするにしても(協約上は)4球団が反対すればできない。これまでも絶えず9球団の賛成を取ろうとやってきたが、8球団しかとれなかった。でも、今回は様子が変わってきている」と実現の可能性があることも示唆した。また「今はみんな目先のことしか考えていない。10億円損するから1リーグはいやですとか、1リーグにすればもうかるとかではなく、もっと長期的に考えれば、いい知恵が出るはずだ」と球界再編へ意欲を示した。 (06/24 23:32) |
2004.6.21日、ナベツネが、「セが6、パが5球団なら2リーグでやるしかない。10球団になれば1リーグを考える」発言。6.24日、「9月に(1リーグが)できなきゃ、何もできない。システムを変えられないときはどうするか。有志連合で行くしかない。新リーグだよ」。7.2日、「12球団より10、できれば8球団。みんな強くしてメジャーに伍(ご)する強力球団を作る」。7.7日、オーナー会議後「私もそうだが、10球団なら1リーグの方が望ましいという意見の方が多い」。7.13日、1リーグ制について「おれが頼んでいるんじゃない。危ないところを助けようとしているんだ」。7.21日、「2リーグ制維持というファンの声が多い」という世論調査結果に、「何がファンの声だ。君らが勝手に扇動しておいて」。7.26日、1リーグ制移行か、2リーグ制維持かを話し合い、結論が出なかった実行委員会の報告を受け「あんまり馬鹿馬鹿しいから聞く必要がない。意味のないことを延々議論してもしょうがない」。パ・リーグは消滅するのか? 選手ら反発、波乱含み
プロ野球西武の堤義明オーナーの発言が球界を揺るがした。7日、東京都内で行われた12球団オーナー会議(渡辺恒雄議長=巨人オーナー)。堤氏が「パ・リーグで近鉄とオリックスのほか、もう1組の合併の話が進行中」と報告すれば、渡辺氏は「来季からの1リーグ制が望ましい」と歩調を合わせた。近鉄とオリックスの合併案に労組プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)が「1年間の合併延期」を呼びかけてから、わずかに2日。慎重論をけ散らして、プロ野球界が10球団、1リーグ制移行へ大きくかじを切ろうとしている。50年から続いているパ・リーグは消滅の危機に直面した。 会議が始まって約1時間半たったころだという。堤氏が「もうひとつの合併案」を明らかにした。「球団名は言えない」と続けた。他球団からの質問はなかった。さらに堤氏は「5球団では(運営が)立ち行かなくなる。助けて下さい。ぜひ、(1リーグを)お願いしたい」。セ・リーグ側に頭を下げた。そのオーナー会議終了から1時間後、堤氏は、他のオーナーとは別に、都内にある西武系列のホテルで会見した。「近鉄とオリックスの合併が事実上決まり、パ・リーグ5球団でリーグ戦を始めてからどこかのチームが脱落したら、パ・リーグは壊滅的になる。先手を打って4チームとし、セ・リーグに一緒にやってくれとお願いする方が賢明」。いきなりもう1組の合併案をちらつかせたことにオーナー会議の出席者は驚きの色を隠せなかった。「堤さんが別の会見場を設けていると聞いて何か爆弾発言があると思っていたが、本当に衝撃的だった」と、中日・白井文吾オーナーは感想をもらした。果たしてもう1組の合併チームはどこになるのか。セ・リーグのあるオーナーは「西武が軸であることに間違いない」と言い切る。ある球界関係者は、オーナー会議後に得た情報として「西武・ダイエーの合併が濃厚」と語った。ただ、西武とロッテ、ロッテとダイエーの合併を口にする関係者もいる。 今回表面化した近鉄とオリックスの合併案は、1リーグ制推進論者として知られる渡辺氏らがシナリオを描いたとされる。「セ、パ11球団なら2リーグ。もう1組合併して10球団になれば1リーグ」と明言していた。「日本は12球団を10球団に整理し、適正規模にすればみんな黒字になる」。渡辺氏の考える適正規模は最終的には8球団。「まずは10球団」というシナリオ通りに、今回の再編は進んできた。ところが、思わぬ“邪魔者”が現れた。新興企業のライブドアが近鉄買収に名乗りを上げた。「買い取り手がなかったから」という合併論の根本に疑問を突きつける形になった。時を同じくして、選手会の強い反発が起こっていた。近鉄選手会はファンの署名活動に参加する意思を明らかにした。そこに、かねて1リーグ移行を主張していた堤氏が、26年ぶりに“表舞台”に登場してきた。堤氏は93年に渡辺氏の唱えた新リーグ構想に賛同した経緯がある。会議前、堤氏は出くわした渡辺氏に歩み寄った。「いろいろどうも」。2人は握手を交わして、会議場に消えた。そして、「第2の合併」を公表。1リーグ制へ流れを一気に引き戻した形だ。ただ、一度に2組もの合併案が、渡辺氏が描く通り、9月8日のオーナー会議までに順調に進むかどうかは波乱含みだ。 労組プロ野球選手会の古田会長はナゴヤドームで行われた中日戦の試合前に、オーナー会議の内容を知った。試合後コメントを求められた古田会長は、しばらく黙りこくった後「七夕やというのになあ。悲しいことやなあ。ストライキ権もあるし、何をやるかみんなで話し合っていきたい。こういう(合併)話を選手、ファンの意見なしに進めて欲しくない」と語った。ライブドアの幹部は「素晴らしい出来レース。厳しい状況であることは認識しつつ正論で突き進み、やれることをやっていきます。白旗を上げることはない。しつこいですから」と言った。 セ・リーグ内にも早急な1リーグ制への流れを危惧(きぐ)する声が出ている。広島の松田元オーナーは「経営者サイドでものを見すぎで危険。ことの流れがあまりに拙速で、選手も我々も戸惑っている。もう少し慎重になって欲しいとお願いした」と語った。別の球団幹部は「10球団に減れば、次は8球団。そのとき、うちは残れるのかどうか」。ともに巨人戦の主催試合が減り、1試合1億円とも言われる放映権料など収入が減ることに危機感を覚える。近鉄とオリックスの合併が表面化してからわずか1カ月足らず。誕生70周年を迎えたプロ野球の将来が大きく動こうとしている。 (07/08 08:01)
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選手からは不満噴出 古田「ファンの意見聞きたい」
オーナー会議で新たな合併案の存在が明らかになった7日、セ、パ6試合が行われた各地のグラウンドでは、選手側から現場やファンを無視した議論に不満が噴出した。 労組プロ野球選手会の会長でもある古田(ヤクルト)は、「今はファンの意見を広く聞きたい。ファンが合併を望むのであれば、我々も考えざるをえない。それが球界の発展のためになるなら。(今日は)試合の直前にニュースを見たが、僕らの知らないところで、いろいろと話が出来上がっているんだなあ、と思った」と話した。 ベテランの立浪(中日)も、1リーグ制を含んだ早急な議論には驚いた様子。「ファンも黙っていないだろうし、選手会も何らかの形で抵抗しないといけない」 5季ぶりに大リーグから日本球界に復帰した佐々木(横浜)からも、思案にくれるコメントが飛び出した。 「野球界がいい方向に進むのならいいけど、どうなるのかな。チームが減ると受け皿が少なくなるから。1リーグ? 決まるのが早いですよね。何とかならないんですかね。ファンに見てもらってお金をもらっている。ファンのことも大事にして欲しい」 前日まではオリックスとの合併案だけに揺さぶられていた近鉄の選手会長・礒部は、「オーナー会議の結果を聞いて、すごく残念だ。全然、選手会のいうことを聞いてくれない。選手会としては12球団でやりたい気持ちがある。選手たちは絶対に納得していないと思う。ちゃんと話し合いの場を作って欲しい」と、改めて訴えた。 (07/08 01:16) 選手会、1年の合併延期を要請 「議論必要」と機構側に 労組プロ野球選手会(ヤクルト・古田敦也会長)と日本野球機構の団体交渉に当たる「プロ野球協議・交渉委員会」が5日、東京都内であり、選手会は、近鉄とオリックスの合併について十分に議論されていないとして、1年間の合併延期を要望した。野球協約にある特別委員会の開催も再度、申し入れた。機構側の明確な回答はなかった。 委員会では近鉄、オリックス両球団がこれまでの経緯を説明。ライブドア社の買収申し出を近鉄が断ったことには「企業として信頼性がない」との説明があったという。 選手会側は「勝手に進めてもらっては困る。1年ぐらいは議論する必要がある」(古田会長)と延期を要求。球団命名権の売却を来季に限って認め、延期する間の近鉄球団の経営負担を減らす案を示した。 古田会長は協議後、合併が延期されれば、年俸抑制策についての議論に応じる用意があることも明らかにした。 特別委員会は「選手契約に関係ある事項」を選手を交えて話し合う場と定められており、選手会が6月18日に開催申入書を提出していた。特別委の招集権を持つ実行委員会議長の豊蔵セ・リーグ会長は、再度の要請に「あり得ると思う」と話しただけで、開催の見通しは立っていない。 7日のオーナー会議後、9日には12球団選手会会長と球団側との意見交換の場があり、10日には選手会総会が予定されている。選手会は、機構側の対応を見ながら、今後の方針を固めていく構えだ。(07/05 21:52) |
合併具体案、結論出ず プロ野球12球団代表者会議
プロ野球12球団の代表者会議が2日、東京都内で開かれ、近鉄とオリックスの合併に向けた具体案を話し合ったが、結論は出なかった。7日のオーナー会議に向け、5日に再び話し合うことになった。 会議では、パ・リーグの各球団が前日の理事会で了承した(1)新球団の合併の形態(2)本拠をどこに置くか(3)選手の優先確保(プロテクト)枠を何人にするか、について議論が交わされたが、いずれの点でも、セ・リーグ側の理解を得られなかった。 (1)について、新球団への出資比率はオリックス8割、近鉄2割との説明があった。しかし、合併の形態が吸収か新設か、その他の形式かいまだに示されていない。この形式によって、選手の配分方法などに影響が出ることが考えられるため、両球団に早い時期に提示するよう求めた。 (2)については、両球団が要望しているヤフーBB(兵庫)と大阪ドームの両球場を本拠にする「ダブルフランチャイズ方式」に、甲子園(兵庫)を本拠とする阪神が改めて反対した。セ・リーグの他球団も同調した。 (3)については、プロテクト枠を28人にする案が提示されたが、その中に外国人選手や複数年契約を結んでいる選手、新人を含めるかどうかなどで意見が分かれた。野球協約にある選手の救済措置を適用し、一定期間、通常70人の支配下選手を80人まで拡大することでは、意見の一致を見た。 来季を2リーグ制のままで運営するかどうかなどの議論はなかった。 出席者を代表して記者会見した豊蔵セ・リーグ会長(実行委員会議長)は「いずれの問題も合意には時間がかかる。7日に合併を決める、決めないということにはならないと思う」と話した。 (07/02 22:25) |
【ナベツネの「たかが選手発言」】 |
発言について、8日夜に報道陣から質問された巨人の渡辺オーナーは「無礼なことを言うな。分をわきまえないといかん。たかが選手が。立派な選手もいるけど。オーナーと対等に話をする協約上の根拠はひとつもない」と切り捨てた。 7.8日、労組日本プロ野球選手会・古田会長(ヤ)が合併や球団再編について「オーナーたちと話をしたい気持ちはある」との趣旨の発言を受け、報道陣に「無礼なことを言うな。分をわきまえないといかん。たかが選手が」。8.12日、選手会が賛成票98%でスト権を確立したことについて「そういうことは会長に聞いてくれ」。 8.17日、労組日本プロ野球選手会の古田敦也会長(ヤクルト)は17日、機構側との団体交渉にあたる23日の協議交渉委員会に出席することを明らかにした。古田会長は「何か話があるからやるんでしょう。行きます。ただ、特別委員会とは全く別のもの」と語り、特別委開催については引き続き求めていく考えを示した。 特別委員会は、契約に関する事項を選手代表を含めて話し合うよう野球協約で定められている。「開催するかどうか検討中」としている機構側に対し、選手会は、開催を求めて根来コミッショナーへ提訴する可能性を表明してきた。古田会長はこの日、提訴について「23日以降とは限らない。用意はできている」と話した。 労組日本プロ野球選手会の古田敦也会長と連合の笹森会長が、12日に東京都内で会談することが決まった。古田会長は「いろんなアドバイスをしてくれるんじゃないかと思います」と抱負を語った。 笹森会長は、球界再編に絡み、巨人の渡辺オーナーが「たかが選手が」などと発言したことを問題視、選手会を支援すると表明していた。選手会側も「ありがたい話」ととらえ、両者で会談の日程を調整していた。 (08/11 23:10) 全労連の熊谷金道議長は28日、東京都内での定期大会あいさつで、巨人の渡辺オーナーが、話し合いを求めた労組日本プロ野球選手会の古田会長(ヤ)に対し、「無礼なことを言うな。たかが選手が」などと述べたことについて、「『たかが労働者が』にもつながる極めて危険で人間蔑視(べっし)の発言だ」と批判した。 全労連は同日、選手会の全面支持を表明。ファンや選手に開かれた場での議論を求め、8月下旬まで緊急署名活動を行い、渡辺オーナーの発言撤回の要求と読売新聞への抗議運動に取り組むと発表した。すでに選手会と意見交換しており、支援要請を受けたという。 プロ野球の合併問題では、すでに連合(笹森清会長)が選手会の全面支援を表明している。 ◇ 全労連が読売新聞への抗議運動を提案したことについて、読売新聞グループ本社の内山斉社長は28日、東京ドームでの試合を観戦後、「次元の違う話。野球界のことを考えていない。新聞戦争をやってるわけじゃないんだから」と不快感を示した。 (07/28 20:14) |
【スト権を確立したプロ野球選手会】 |
【渡辺オーナー辞任」】 |
再編問題を協議する12球団代表者会議は、お盆明けの16日から再び始まる。30日の実行委員会で各球団の意見はまとまるのか。渡辺氏が議長を務めるはずだった9月8日のオーナー会議の舵(かじ)を誰が取るのか。先行きは極めて不透明だ。 |
【ナベツネの野球からの足洗い、無関係論】 |
2004.8.17日、巨人の前オーナー・ナベツネは、報道陣との遣り取りで、「オレはオーナーじゃないんだ。読売新聞の主筆だ。きょうは野球の話なんかしていないし、情報もないし、知らんよ」と語った。今後の球界とのかかわりについての質問が飛ぶと、「だれがそんなこと言うか。さっきから(野球の話はしないと)言っているじゃないか」と声を荒らげた、とある。 |
(私論.私見)