田中角栄ありせばのTPP対応考

 (最新見直し2011.01.22日)

 (れんだいこのショートメッセージ)


Re::れんだいこのカンテラ時評893 れんだいこ 2011/01/23
 【田中角栄の頭脳3 田中角栄ありせばのTPP対応考】

 田中角栄の頭脳3として、「田中角栄ありせばのTPP対応考」を推理してみたい。ロッキード事件時の日共のイカガワシイ対応を再確認しようとして、れんだいこサイトを渉猟していたら、その昔に取り込みそのままにしていた貴重情報質問主意書情報に出くわした。

 これは、当時の田中首相が、日共の参議院議員上田耕一郎の質問に答えた答弁書のようである。非常に真摯且つ丁寧に回答しているサマが窺える模範的文書になっていると看做すのはれんだいこだけだろうか。質問に合わせて総花的な回答になっているが、そのうちの環太平洋連携協定(TPP)に関連しそうな下りを抜き書きし、角栄の卓見ぶりを確認してみることにする。食糧問題について次のように述べている。

 「食料は国民生活の基礎をなすものであり、その安定的確保を図っていくことは極めて重要なことと考えており、従来から生産、構造、価格政策等各般の施策を拡充実施してきているところである。農産物の価格政策については、農産物ごとの商品特性や生産、流通事情等に即して展開を図つてきているところであるが、今後ともその運営に当たっては、農産物ごとにそれぞれ定められた方式により賃金、物価、その他経済事情等を十分勘案し、適正な価格水準の形成に努め、農業生産者が安心して生産に専心出来るよう努力していきたい。

 最近における牛肉価格の低落に対処して、(イ)肉の調整保管事業に対する助成、(ロ)後継素牛の導入に対する低利融資等の緊急対策を実施している。また、卵価の低落に対しても、(イ)全国液卵公社の機能の拡充、(ロ)卵価安定基金に対する助成等各種の緊急施策を講じているところである。

 また、商社等の進出については、契約飼養あるいは直営等進出の方法によっても異なるが、生産の合理化、系統農家側の生産物の販路及び価格の安定等の利点のあることも否定しがたいが、農家側には一般的に経済的な力関係において商社等に劣っている面があるので、農家が対等の関係において商社等と取引できるよう、農業協同組合等生産者組織を通じて、農家の地位の強化、育成を図る必要があると考えている。

 国民生活の基礎的物資である食料については、その安定的供給を確保することが極めて重要であるので、今後とも、国内生産が可能なものについては、生産性を向上させつつ、極力国内で賄うとともに、国土資源の制約等から輸入に依存せざるを得ない食糧については、国内生産にも配慮しつつ安定的輸入の確保を図ってまいる所存である」。

 これが、角栄の識見である。要点を確認すると、1・食料は国民生活の基礎をなすものであり、その安定的確保を図っていく。2・、農業生産者が安心して生産に専心出来るよう努力していく。3・農家の地位の強化、育成を図る必要があると考え施策を講ずる。4・国内生産と輸入とのバランスを顧慮する、と云うことになる。

 してみれば、現在、菅派が推し進めようとしている食糧の完全自由競争化、民営化、その為の規制緩和とは無縁の見地から、国内の自給体制を堅持しつつの一定の輸入化政策の促進を指針させていることが分かる。

 これがまともな政策であろう。政権担当者は国家の命運を担っているのであり、その責任に於いて舵取りをせねばならないことを重々自覚し、高等な政策に苦慮していることが分かる。有能な政治家が政権を担えばこういうことになる。逆は逆で、「後は野となれ山となれ」の、政権安泰一途で先のことや結果のことについては知ったことではないとする態度とは対極的である。

 角栄にせよ、小沢にせよ、金権批判一辺倒で政治訴追している裏で、安普請の正義派が如何に無責任無能な国際金融資本奴隷になり下がって御用聞きしているのか、ここを見なければなるまい。菅派のやっていることは無茶苦茶であり、日本を奈落の底に落そうとしてわざわざ意図的故意の逆噴射政治に傾注している。信じられないが、こう読み取らないと理解できない。

 れんだいこ的には菅派一辺倒の政権は既にうんざりであり、暴動でも何でもよい打倒することこそが先決ではなかろうか。菅は既に棺桶の中に入っており、誰が蓋を閉めるのかの問題に入っている。三番手政権が反菅派でなければ意味がないことは云うまでもない。そろそろ子供のおふざけ政治は強制終了させたい。日本人民大衆の能力がかかっていると思う。

 さぁてどう処理するかだ。思うに、民主党再生委員会を早急に立ち上げよ、除名結構と云う同志が立ち上がれ。既に人事でも完全に干されたのだから何をためけらうことがあろう。闘うときには闘わなければならない。

 2011.1.23日 れんだいこ拝




(私論.私見)