戦後災害史

 (最新見直し2011.05.12日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、戦後災害救援史を確認しておくことにする。本サイトの編集意味は、自然災害の多い我が国の救援史を確認したい為である。これだけ毎年のように災害に見舞われながら復興を遂げてきた。その行政能力を改めて確認したい。他方、2011.3.11日の三陸巨大震災の場合、自衛隊10万人態勢で臨みながらはかばかしい成果を挙げていない。これは何をほ意味するのだろうか。こういうところを疑惑したい。

 2011.05.12日 れんだいこ拝 


 1945.1.13日、三河地震。死者2306名、住宅全壊7221戸、半壊16555戸。
 9.17〜18日、枕崎台風。西日本各地で死者3756人、全半壊9万棟床上浸水27万戸。
 1946.10.10〜13日、阿久根台風。西日本で死者451人。
 12.21日、南海地震。近畿、四国で津波の被害も併せ死者1333名、全壊11591戸、半壊23487戸。
 1947.8.14日、浅間山噴火。山火事で登山者11人焼死。
 9.14―15日、カスリーン台風。一面の湖になった埼玉県八代村付近。利根川上流の秩父山岳地帯で最高雨量600ミリの豪雨を記録した。利根川を始めとする関東一帯の河川で増水、堤防が決壊し、関東・東北で死者1938人、床上浸水38万棟。決壊から6日目の21日には昭和天皇かお忍びで被害の大きかった北埼玉郡を視察した。
 11.4日、留萌西方沖地震。M6.7。
 1948.6.28日、福井地震。M7.1。福井市を中心に死者3768名、死者数は関東大震災以来最大。全半壊5万棟。
 9.15−17日、アイオン台風。北関東、東北に上陸して死者838人。
 1949.6.17−22日、デラ台風。鹿児島で死者468人。
 6.21日、瀬戸内海連絡船青葉丸が沈没。死者137人。
 12.26日、今市地震。M6.4。死者10人、全半壊400(棟。
 1950.6.8日、碓氷トンネル崩壊。信越線トンネル入り口付近で土砂崩れ復旧作業中に再度崩壊で死者50人。
 9.3−4日、ジェーン台風。関西を中心に死者508人床上浸水17万棟。
 1951.10.13−15日、ルース台風。本州各地で死者943人、全半壊7万棟。
 1952.3.4日、十勝沖地震。M8.2。と北海道南部・奥羽・三陸に強い揺れ日高、十勝、釧路で大きな被害。死者33人、全半壊2000棟。
 11.5日、カムチャツカ半島沖地震。M8.2。
 1953.4.27日、阿蘇山噴火。死者6人。
 6.25−29日、北九州で豪雨。死者1013人、床上浸水45万棟。
 7.16−25日、和歌山県で豪雨。死者1124人。18日、伊都郡で山津波。死者111人。
 8.14−15日、東近畿に豪雨。死者429人。京都に大きな被害。
 9.24−26日、台風13号。近畿、東海地方を中心に全国で大きな被害。死者478人、全半壊3万棟、床上浸水50万棟。
 11.26日、房総沖地震
 1954.5.8−12日、風害。近畿、北日本で死者731人。
 5.10日、北海道で暴風雨で漁船主300隻に被害。
 9.25−27日、洞爺九台風(台風15号)。全国で死者1791名、全半壊3万棟。9.26日、国鉄青函連絡船洞爺丸が転覆。海難事故では戦後最大の死者1153人。海難事故では戦後最大数の死者をだした。同日、北海道岩内町では台風にあおられた大火で死者33人、被災3000戸。→61年4月、洞爺丸船長ら国鉄側の過失確定。
 1956.3.6日、網走沖地震
 1957.7.25−26日、九州西部で豪雨。長崎県諌早を中心に熊本、佐賀などで死者992人。
 1958.6.24日、阿蘇山噴火。観光施設破壊で死者12人
 9.26−28日、狩野川台風。中伊豆を中心に、近畿以東で死者1267人、床上浸水52万棟。
 1959.宮古島台風。

 
9.26−27日、伊勢湾台風(台風15号)。紀伊半島から新潟へ通過。中部地方の濃尾平野を中心に全国で、台風被害では明治以降最大の死者5098名、全半壊15万棟、床上浸水36万棟。3千人以上の犠牲者を出した台風として室戸台風、枕崎台風とあわせて昭和の三大台風のひとつに挙げられている。災害対策について定めた災害対策基本法はこの伊勢湾台風を教訓として成立した。
 1960.5.24日、チリ地震津波。北海道南岸、三陸を中心に太平洋岸で大きな津波。死者142人、全半壊4000棟。
 7.7日、佐賀県藤津郡で、7月7日の西日本を中心とする集中豪雨の影響で翌8日に山津波。死者42人。
 12.27−翌年1.2日、北陸豪雪。富山県を中心に記録的大雪。日本海側で死者39人。全半壊630棟。29日から信越線、北陸線がマヒ。12.31日、約5万人が車中で年を越した。
 1961.6.24−7.10日、36.6豪雨。本州各地で集中豪雨。近畿を中心とする関東以西で死者357人、床上浸水41万棟。
 9.15―17日、第2室戸台風。九州・四国の⊥部・石川・岐阜を中心に全国で死者202人、全半壊6万棟、床上浸水38万棟。
 1962.6.29―30日、十勝岳が噴火。硫黄鉱山、山林排他に被害。死者5人。
 1963.1月、38.1豪雪。北陸を中心に全国で死者100人。全半壊6000戸(1月17人27日)。21日には北陸線で列車事故。
 1.22日、愛知大山岳部の13人が薬師岳で遭難。
 5.22日、群馬・埼玉で竜巻。死者9人、全半壊300棟。
 1964.6.16日、新潟地震。M7.5。新潟、秋田、山形を中心に死者28人、全半壊9000棟。日本海側で津波。昭和石油の原油タンクが爆発、炎上。
 1965.6.26日、川崎市の新興住宅地の高津区で土砂崩れ。石炭灰の盛土が大雨により崩壊、死者24名。
 1966.第2宮古島台風。
 
9.24日、台風24.26号が東日本に風水害をもたらし、死者不明318人。9.25日、山梨県南都留郡で台風26号の影響による山津波。死者62人。
 1967.7.8−10日、42.7豪雨。全国的豪雨で西日本を中心に死者371人、床上浸水30万棟。
 1968.第3宮古島台風。
 
5.16日、十勝沖地震。M7.9。北海道、東北に津波。死者52人、全半壊1000棟。
 1969.6.24日、関東・西日本に豪雨。崖崩れなどで死者不明89人。
 12.7日、豊橋市で竜巻発生し、1人死亡。
 1970.8.20日、台風10号。中国・四国・近畿で死傷者583人。
 1972.7.3−13日、47.7豪雨。西日本を中心に全国で死者442人、床上浸水19万棟。5日、土讃線繁藤駅裏で土砂崩れ。停車中の列車や民家が流され死者61人。
 1973.6.17日、根室半島沖地震。M7.4。
 1974.4.26日、山形県最上部で山津波。死者17人。
 5.9日、伊豆半島沖地震が発生。M6.9。死傷者132人。
 9.1日、東京都狛江市の多摩川で台風の風雨により堤防が決壊。 
 1975.8.5日、九州から東北まで豪雨。青森では砂防ダムが決壊し22人死亡。
 1976.9.8−14日、台風17号。西日本各地で記録的豪雨。全国で死者169人、床上浸水44万棟。12日には小豆島で山津波、長良川の堤防決壊で安八町水没。
 12月―77.2月、北日本豪雪。死者84人。12月22日には青森・秋田・岩手で大停電。
 1977.沖永良部台風。
 
8.7日、有珠山で32年ぶりの大噴火。洞爺湖温泉街、住民全員避難で1カ月間閉鎖。降灰で農作物などに大きな被害。78年10月24日には泥流で死者4人。
 1978.6.12、宮城県沖地震。M7.5。仙台市を中心に死者28名、全半場7000棟。
 1979.9.6日、阿蘇山爆発。観光客3名死亡。
 10.19日、台風20号が列島縦断。福岡県以外の全国で被害が発生。死者111人。
 1980.8.14日、富士山登山道で大落石。死者12人。
 12月―81.3月、56豪雪。北陸、東北で死者103人。
 1982.7.11−31日、西日本で豪雨。関東以西、長崎の諫早地方に梅雨前線停滞し、豪雨。死者345人、床上浸水5万棟。13日には長崎県で1時間187ミリの最多降雨量を記録。
 8.1−3日、台風10号、中部地方を横断。関東、近畿で死者95人、床上浸水12万棟。2日には東海道線の富士川鉄橋が流失。
 1983.5.26日、日本海中部地震。秋田沖でM7.7。日本海での最大クラスの地震。日本海沿岸で津波。秋田青森、能代港護岸工事の作業員ら死者104人、全半壊3000棟。
 9.24−30日、台風10号。関東以西で死者44人、床上浸水6万棟。
 10.3日、三宅島雄山が大噴火。溶岩流で4000人逃避、394戸焼失。
 1984.9.14日、長野県西部地震。M6.8。御嶽山の山崩れによる土石流で29人死亡。
 1985.7.26日、長野市で大規模地滑り。老人ホーム5棟と住宅70戸全壊で死者26人。
 1986.7.10日、鹿児島市中心部で集中豪雨、シラス大地で崖崩れ。死者18人。
 11.21日、伊豆大島三原山で大噴火。209年ぶりの規模。観光客と全島民1万人が島外へ避難。→12月22日に全島民が帰島。
 1987.8.28−9.1日、台風12号。全国で死者8人、全半壊4万棟。
 1988.7.26−8.31日、伊豆半島群発地震。震度1〜3の地震が頻発、震度4も数回。
 1990.11.17日、雲仙普賢岳が198年ぶりに噴火。まもなく活動は低下したが、1991.2.12日再び噴火が始まり、5月15日には水無川で最初の土石流が発生した。5.20日、溶岩ドームが出現し、5月26日、6月3日には火砕流により死傷者、行方不明者が発生した。6月7日には島原市の一部、8日には深江町の一部で警戒区域が設定され、以降順次拡大された。
 1993.7.12日、北海道南西沖地震。死者202名、不明28名、
 1994.10.4日、北海道東方沖地震
 12.28日、三陸沖地震。死者3名、全半壊501戸。

 1995.1.17日、阪神大震災。M7.3.。死者3434名 行方不明者33名、負傷者43,792名。避難人数(ピーク時)316,678名。住家被害は 全壊104,906棟、半壊144,274棟、全半壊合計249,180棟(約46万世帯)、一部損壊390,506棟。被害総額 約10兆円規模。神戸市の長田区においては木造住宅が密集していた地域を中心に火災の被害が甚大で、地震直後に発生した火災に伴う「火災旋風」が確認されている。これにより、近隣の建物に次々と延焼して須磨区東部から兵庫区にかけても6,000棟を越す建物が焼失した。

 2000.3.31日、有珠山噴火。1万2000mも達した噴煙は北海道のほぼ半分の地域に灰を降らせた。突然の大電火が起きた時、洞爺湖温泉街には「昭和新山火祭り」に訪れた8千名の観光客が滞在中、逃げ惑う人々で町はパニック状態に陥った。この後続いた火山活動で「中有珠新山」ができるなど有珠の山容は大きく変化した。
 2004.10.23日、新潟県中越地震。M6.8。震源の深さが地下20kmと非常に浅いため、大きな有感地震が続いた。
 2005.4.25日、R福知山線脱線事故。西日本旅客鉄道(JR西日本)の福知山線(JR宝塚線)塚口駅 - 尼崎駅間で発生した列車脱線事故。運転士と乗客を合わせて107名が死亡した。 ...
 2007.7.16日、新潟県中越地方沖地震。M6.8.。東京電力柏崎刈羽原子力発電所3号機変圧器から火災が発生した。消防隊の到着が遅れたために出火より2時間近く経ってようやく鎮火した。その後の調査で、少量の放射性物質の漏れが確認された。漏れた量は自然に存在する放射性物質に比較しても少量で、環境に影響はないレベルであった。しかし周辺施設の耐震基準、震災時の火災発生に対する対応などにおいて改善が必要であることが認識された。

 2011.1.26日、新燃(しんもえだけ、1421m)噴火。鹿児島、宮崎県境にまたがる新燃岳で噴火が発生した。以降、噴火が続いている。

 2011.3.11日、三陸巨大震災。地震と津波と原発事故のトリプル災害が岩手、宮城、福島3県を襲った。2011.5.12日現在なお災禍中。





(私論.私見)