ヒゲ虎時事評論5

Re::国労問題で一言 投稿者:れんだいこ ( 08/26 21:47:20 )

 国労問題で、私のとこにまで影響があったことを書いておきます。もう二十年ほど前になりますがAさんはある機関区の青年部委員長職でいました。ところが、彼が当局より引っこ抜かれました。当時組合運動の沈静化に向けていろんな手練手管が為されていたということだろうと思います。Aさんは、このことをきちんと組合にはかって合意の上で当局入りしたとのことでした。私が出会った頃は新天地でやる気になっておりました。いろいろセミナーも受けていたようでした。その彼の十年後の噂が入ってきました。結局、当局では組合潰しの要員として使い捨ての運命にあったようで、今更組合にも顔向けならず結局辞めていったようです。いろいろ職業を変え事業にも手を出しましたが、その失敗でヤクザ系の下請けのようなことをさせられています。ここまでは分かるのですが、近況は消息不明です。その娘さんも大きくなり、私のことを覚えており、おとうさんはどうしてると聞くと、会っていないとのことです。

 Aさんと私はちょっとしたことから縁が生まれましたが、今思うに、やはり心を売っては良くない、当座はよいが、十年もすればメッキが剥げる。例えうだつが上がらなくても苦しくても仲間を信じて共に頑張ったほうが彼のためには良かったのではないのか。なお、組合活動はその穴埋めにというか楽しくもなくてはダメではなかろうか、世間の物欲出世欲の物差しとは違うところでのお互いの充実を創造していくこと、そういう暮らし方を喜び一生を費やそうとすることの方が彼のためにもよかったのではないのか、と思います。しかし、この種の悲劇は実際にはごまんとあるだろうと思います。

 もう一つの話は、組合会館内の食堂で長年働いていたおばちゃんが苦労したとの話です。昨日の友が罵詈合う地獄図だったと聞かされております。私が部外者として思うに、国鉄の救済は、今日ように税金を湯水の如く銀行に費やしていることを思えば、朝飯前の解決可能な案件であったのではないでしょうか。しかるべき政治家がいれば何とか解決できたのではないでしょうか。何のために分割と組合のいがみあいを創出せねばならなかったのか、サービス向上論ではとても解けない別の思惑があったとしか考えられない。それと、あの当時の財政健全化論で、赤字ローカル線が廃止されていきましたが、本当にそれが国家百年の計から云って為になっているのか私には今も分からない。この辺り中曽根さんにもう一度聞いてみたい気持ちがありますね。

 消費税も然りです。今後料率アップが企図されると思いますが、目先の健全化が却って悪化させるという例になるように思えます。段々消費が冷え込めば何をしてるのやら分からないという理屈です。

 こういうことを、もはやマスコミに頼らず考えて行きたいという気持ちがあります。付言すれば、マスコミは所詮安易な正義に寄りかかりすぎで、そのくせ大事なところでは操作されている面が戦前も今も続く体質で何も変わっちゃいないとか考えています。ここでも最近は云われなくなりましたが、公人.私人の変な話はやはりあれはマスコミ好みの概念で、少しも実用に寄与しない。しかし、それにもろに寄りかかるヤング系正義派の者がいて、今はどうしてるんだろなぁ。


Re:私も一席 投稿者:れんだいこ ( 07/20 02:34:28 )

 今日といっても昨日の話です。私もいい話を聞きました。一週間ほどまえ私の知り合いが団体でアメリカへ行って来ました。私の知り合いは78才です。心配していましたが元気で帰って参りました。興味深かった話は次のことです。その方が電車になると、中年の紳士がどうぞどうぞとわざわざ席を空けてくれたそうです。

 その話を一緒に聞いていた仲間から思わず「まるで日本人みたいではないか」と相づちが為されました。ということは、今やアメリカ人が昔の日本人みたいになって、日本人がアメリカ人になったということか。(この場合のアメリカ人とは権利ばかりを主張する思いやりのない風潮に染まっているとして仮定されたアメリカ人という意味、本当は知らない) この調子で行くと、そのうちアメリカ人が日本食をし始め、日本人が洋食かぶれに一層邁進して糖尿病患者が急増していくことになりそうですね。髪の毛も、アメリカ人が黒髪し始め、日本人が金髪し始めそうというより、もうそうなっているのかヤングのばやいは。まぁどうでもいいこともあるし、よくないこともあるような、何だかしゃくぜんとしませんねぇ。


Re:私のアメリカ(感想) 投稿者:れんだいこ ( 07/21 00:17:09 )

 ひまたさん、ここでまとめてまーさんも、こんにちわです。私も只今ばたばたでゆっくりレスできないのが残念です。私も言っておきたいことは、私も含めてゆっくり物事を考えれない人間になってしまっているような気がしています。もっとも、考えたからといって特別の解決策がある訳でもないようなことを考えるのですから、どれだけ意味があるのかどうかは分からない。でも、やっぱし考えなくてはいけないことも有ると思うしというところかなぁ。その前にお国も個人も経済が忙しくなりつつあるということもあって、余計に落ち着かないのかなぁ。

 先日の水曜日のNHK「その時歴史は動いた」での高杉晋作はあっという間に終わってしまいました。ああいう維新群像見てると、やはり時代に流されるだけではよくないとも思うし、それにしても為になったなぁ。受信料払ってもいいと思いましたよ。とかいいながら簡略にて失礼します。


Re:知れば知るほど憤然とせざるを得ない今日この頃です。 投稿者:れんだいこ ( 08/18 14:31:29 )

 知は力なりとは云われますが、日本共産党のことを良く知ったとしてどれほど生産的なことなのかどうか疑問に思うこともありますが、宮本−不破執行部の下で理不尽に排斥された幾人、幾百人の無念を思うがゆえにも私は告発し続けねばならない。みんながやらないのならその分余計にやらなければならない。それが私の余生の責務と認識しています。

 左派バネがしっかりしないと国運を誤らせると私は考えています。戦前とは、そういう時代であったのではないかと考えています。結局、かの法的最高権限者であった天皇さえ押しのけられつつ、軍部と資本が結託し史上初の海外資源の軍事的略奪路線へと突っ走ってしまった。よしんば、それが当時の風潮であったとしても、日本が「神の国」として尊崇されるべきならば、神様がそんな無法無謀な戦いを望んだりするだろうか。「神の国」論者の神観を聞いてみたい。

 8.15日とは、そういうことを尋ねる日とせねばならないように思う。昭和の日を制定するなら私は賛成だ。そういうことを考える日があっても良いと思うから。憲法記念日もある。新憲法を考える日としたい。建国記念日は今は名前が変わったのかもしれないが、そういう日にはお国のことを考えてみたい。お盆には先祖からの悠久な御霊を考えればよい。その他エトセトラだ。

 そういうことを考えなくさせているのは果たして政府自民党のせいばかりだろうか。かの党の日頃の饒舌がそのような日に限り短文化していることに気づかされている。食傷気味というか気分が悪くなる。こんな精神を続けていたら健康に良くないわな。ある種の精神健康法をかねて、誰か、エエ加減にセンカイと一緒に声をあげましょうや。だらだら長生きしてもしゃぁないし。


Re:やはり挨拶しとこ 投稿者:れんだいこ ( 08/12 19:29:35 )
 隠居中さん、ご紹介有難うね。まずは御礼申し上げます。念願の掲示板を持てたのは確かです。但し、運営方針がまだ決まってないので、ここヒゲ虎版との併用を考えています。挨拶もいるかなぁとか考えている折でしたのでかえって助かりました。ホームページを持つこと、掲示板を持つことはパソコンマニアにとって取あえずの夢です。何とかかんとか持つことが出来ました。

 しかし、恐らく日本人の傾向かと思いますが、議論が苦手、不慣れ、はずかしの心があり、つまり自己表現のつたなさがあり、ここを突破しないとせっかくの掲示板も利用されないことになるような気がしますね。私は日本人には珍しいのか元来議論が好きで、というよりそれしか取り柄がない男ですので、掲示板が繁盛しないと寂しいというかなぜ?という気になります。

 掲示板にもいろいろ特徴があります。例えてみれば、行きつけのスナックのようなものかと考えています。自分がもっとも落ち着ける止まり木のようなスナックが飲兵衛なら誰にでもあるでしょう。定番とかくれ宿的なあるいは接待用のというような。私にとってヒゲ虎版はその種の一つでありまして、今後ともお邪魔する予定です。という訳で今後とも出没させていただきますので宜しくお願いします。

 さて、確かにここのところ投稿が減っています。これはなぜかというと私の投稿に原因があると云う風にしないよう皆さん宜しく頼みますよ。私は独立独歩型なので皆様に関わり無く投稿致します。皆様にもそのようにしていただけたらいいのですが。何てたって投稿は自身の為になる。書く事で自分の思いが整理できるし、勝手に脳が作動し始めます。これは主体的かかわりの副産物と云えるでしょう。私は既に投稿マニア二年越しです。非常に為になっています。願うらくは、そういう自己主張マニアが多くならんことを。大げさに言えば、投稿は戦後民主主義の財産です。戦前では主張内容それだけの理由で逮捕投獄がなされていたのではないでしょうか。そう思えば、自己主張無き生き方は勿体無さ過ぎる。

 戸田さんには後刻メールする予定です。何せ投稿が好きな割には人間関係というか根回しが下手な男でして、挨拶するにも時間が掛かるのです。まずは簡単なご報告まで。以下は追加。とにかく幕末のあの頃のようにみんなでワッセワッセと口角泡を飛ばしあうような良き時代がやってこないかなぁ。恐らくデモがなくなり過ぎて一人一人が孤立させられていることにも問題があるんではないかなぁ。公安が優秀すぎるとどうしてもこんな時代になってしまうのではないかなぁとか考えさせられますね、ウン。

Re:掲示板と人と思考のスピード 投稿者:れんだいこ ( 08/13 07:38:01 )

 名無し@隠居中殿、ご注進有難う。今朝早いレスなのは、休暇に入ったということと徹夜でホームページの整備に取り組んでいたという理由によります。一晩ぐらいではどうにもならないけど、こうして集中できるということが楽しいんだわ。もっとも、パソコン無縁の同年代の人から見たらほとんど病気の姿だろうなぁと苦笑させられます。しかし理屈ではないんだな。大人のおもちゃを見つけたような感じですわ。

 2ちゃんねるというのはよく分かんないけど、小さな字で何やらたくさん項目があり過ぎて、どこを開ければ何が書かれているのかウロついてしまう。これは他意はない私の感想です。インターネット最強とかより速く思考を高めるとか云われてもねぇ、そういう競い合いもあるのかも知れないけど、私の目指すのは腹の足しになったかどうかを基準にしたい、と思う。生活実感の中から汲み出されてきた知識というか智恵こそ大事にしたく、それは知識の多寡とは少し違う。地中に水が沁み込むように摂取して行きたいものがある。そうでないものもある。各人のセンサーは微妙に違っているでしょうから、公式的に有益無益の区別をするのは難しい。究極感性一つが頼りかなとも思う。

>
> 仮想敵を見つけることでしか「闘争」できない片仮名サヨク(ウヨクも可)の 掲示板がすたれて潰されていくのも当然。


 ここのところですが、すたれるのと潰されるの間には距離がある。すたれるのは仕方ない。潰されるには潰す人の意思がある。その人の基準がいわば正しければよいけど、その正しさはどこで誰がどういう風に決め得るのかということを一考せずに行動が先走ると粗暴だわなぁ。私にはそういうタフネスな神経が無いので却ってうらやましいというか同調できないものがある。みんなちょぼちょぼの脳力のままに、生活とある意味での退屈しのぎを賭けて工夫しているというのが実際なのではないかなぁ。だから、からかうのは良いけど、それもその人の退屈しのぎかも知れないから、しかし潰すというのはなぁ、一緒ではないと思う。

 
> 戸田や若竹の敗北は、自ら境界線を引いて、引き蘢ってしまったからだ。 学生運動の敗北と同じことがくり返されただけ。 自ら敵を想定して自閉するナルシズムこそが、片仮名サヨクの病巣だ。
>

 そういう面もあるのかも知れないけど、そういう風に言い切れる強さがうらやましいというか、早分かりのような気がしないでもないなぁ。世の中そんなにスパッと認識できるかほんとに。学生運動の敗北の原因についていろいろ私なりの意見を持っているが、それはやはり仮説であって、一つの観点からの解答を全体にまで押し広げる勇気は無い。だから議論をしたい。不明なところは調べてみたいというのが私のスタンスなんだけどね。

> れんだいこ殿、ひまた殿の掲示板に病魔がやってこないことを願っています。

 これもねぇ、問題はコミュニケーションする気があるのかどうかにあるんであって、それがなければ成り立たない。私が立ち寄って以来のこの掲示板でのやり取りは、私から見ても判別不能な投稿もあるにはあった。仮に潰して一丁あがりぃーなんて吹聴されたら、大和おのことして当然それは情けがつらい。そういう姿が丸見えしていたら誰しも迎撃するだろうよ。私の哲学に拠れば、無気力に誘われるのが最悪のシナリオで、これを気枯れと云います。迎撃するのは健康な証拠です。問題は、コミュニケーションする気がある異論.当てこすりの場合には、万事塞翁が馬と思うことなんだろうなぁ。


底なしの堕落深める不破に万歳ぁぃ! 投稿者:れんだいこ ( 08/28 21:04:00 )

 今日のジャーナル赤旗(と呼ぼうと思うもはや機関紙足りえていないから)に「日本共産党の不破哲三委員長は二十七日放映のテレビ朝日系番組『サンデープロジェクト』に出演し、自由党の小沢一郎党首と対談しました。司会は田原総一朗氏」なるものが掲載されている。以下コメントつける。。総括文もしてみたいが、もはやそれにも値しないということと、逐条レスのほうが分かりやすいと思うので、順次見ていくことにする。

 冒頭で、司会者田原氏が、先の選挙の言訳論理をさせている。結構面白いのだろう。既に論評しているので略す。次に、「自民党政治のここが問題」に移り、小沢と自民党政治の批判合戦をしている。小沢らが主導した細川政権樹立時に、この時不破委員長党中央が口を極めて新大国主義者として小沢をなじり、ひいては細川政権の打倒にハッスルした党としての責任総括をせぬまま、こうして水に流した過去として相まみえていることの不自然さがこの二人にはないらしい。あの時自民党はあわや死に態にされる危機にあった。結果的にそれを助け起すことになったが、その時自民党と共産党が細川政権打倒に阿吽の呼吸を見せた史実を私は忘れてはいないぞ。

 それはまぁいい、このたびの対談を見てみよう。「外交はアメリカ任せ、内政は財界・大企業任せ――政治も行政も同じ弱点がある」でお二人は合意しあっている。しかし、小沢よ、日本共産党の云う「アメリカ任せ」が単にアメリカに対して主体性を持たないというレベルで云っているのではなく、「アメリカの目下の同盟者、従属国」として日本は未だ国家主権的自立をしていないという認識の下で、不破が「アメリカ任せ」と云っていることをご存知か。同意すればよいという単純なもんではないんだよ。このアナクロに正面から立ち向かえず、言葉のあやでどんどんなし崩し解釈で対応している不破の饒舌をご存知ないのなら今からでも勉強せよ。政治の世界で、裏切られた、騙されたが通らないのは百も承知のこととは思うが。

 次に、コソボの問題、湾岸戦争時の政府の対応を二人で批判しあっている。不破が面白いこと云っているからからそのまま掲載する。

不破 あのとき、(首相は)海部さんでした。湾岸戦争の対策本部を官邸につくって、情報を集中するっていったんです    。終わってから、情報が集まったかって聞いたら、「どこの国からも情報が来ない」っていうんですよ。
小沢 それは本当なんですよ。絶対に最高の決定は教えない。
不破 だから、世界政治で存在感がないんですよ。
   
 不破に聞きたい。「世界政治で存在感」があるようにするとは、一体どういうことを念頭において云ってるのか。はっきりさせてみてくれ。この後ではっきりさせるけどね。

 ここで田原氏が、湾岸戦争の問題について改めて提起。小沢氏に「どうしてアメリカは日本にちゃんと教えてくれないんですか」と質問しました。

小沢 ひとつは、日本にいうと全部漏れちゃうということでしょうね。情報管理のシステムがないですから。もうひとつは    、日本と相談しても、意見がないですから、相談したってしょうがないですよ。
田原 相談する意味がない。そんなにばかにされているわけ。
不破 そう思いますよ。村山さんの時代だけど、ヨーロッパでこういう評判があったんですよ。サミットにくる日本の首相    の印象はなにか。「三つのS」だと。ひとつは「サイレント」、黙っている。それから「スマイル」、意味なしに笑って    いる。最後は「スリーピング」、居眠り。

 不破に聞きたい。「三つのS」がいけないのは良くわかったが、サミットで主体性を発揮すべきだという論調は、マジで云っているのかよ。既に閣僚気分で物言うのも良いが、そういう意識の土俵がすっかり政権与党気分であるのはよく分かったが、どうぞ一族郎党引き連れて党を出るなり、全部まとめて党名変更してからそういう心配してくれないか。

田原 湾岸戦争のとき「なにも情報がこなかった」といったといいますね。なにをやっていたんですか。
不破 始まったときに(海部首相に)会ったら、情報を集中して対策をたてるために、首相官邸に危機対策本部をつく    って、そこにあらゆる情報を集中するといっていたんですよ。終わってから会って、どうだったといったら、「世界    のどの国も情報をくれない」というんですよ。どうやって集めたと聞いたら、「テレビ見てた」っていうんですよ。そ    れだったら、われわれが家庭で見ているのと変わらないわけ。世界中の主要国が地球上を走り回ってどうやる    か やっているときでしょ。そのときに日本はまったく外に置かれた。情報もくれない。これは、本当にお金だけ     出させられて、ちょっと恐るべき状態だと思いましたね。

 不破に云いたい。「ょっと恐るべき状態だと思いましたね」はそのままあなたにお返しするよ。えらい熱心に海部と物言いあっているのは分かるが、云えば云うほどあなたと政権与党の関係は仲良しクラブだわねぇということが分かる。国労問題にはダンマリするけど、一体あなたはどこの党の誰なんだよ。だからして、「田原 なんか、お二人の意見、合いますね。」だと茶化される。おらはもうどうでもよくなったわ。ポカンだな。
 
 次に防衛と自衛隊の問題に話が移っている。不破の饒舌はとどまるところを知らない。憲法第九条を持ち出して平和外交を称揚したと思ったら、その舌先が乾かないうちに、‐‐‐と展開するが、その前にロシアとの領土問題が論ぜられている。「不破 たとえば、今度(ロシア大統領の)プーチンさんが来ますよね。日ロ交渉は領土問題が中心なんだけど、たとえば領土の問題で、日本はどういう大義名分でロシアに領土要求をするのかということを、世界に訴えたことも、ロシアの世論に訴えたこともないんですよ」。只今の日ロ交渉は緊急の経済課題として取り組むべきであると私は思っているが、「北方領土返せ」が優先するらしい。「小沢 だけど、ロシアはなかなか返しませんよ、筋道をちゃんと立てないと」は含蓄のある言葉であるが、「不破 筋道をちゃんと立たせないと(いけない)。その結果、ロシアの世論がこうだとか、国際世論がどうだとかいうのなら、これはまだ話がすすむんですよ。(実際には)中身の話はなんにもすすんでいないんですよ。(日本政府は)大統領と仲良くしさえすればいいという方向だからね。(田原氏「どうして国会でこういう論理的な話し合いができないのでしょうか」)それは政府が論理的答弁をしないからですよ」は薄っぺらが過ぎる。「論理的答弁」をすれば解決するなどと云う論理こそ又もやポカンだわな。立場を替えれば、どちらも正義を言い合っているというのを矛盾としてマルクスは教えているんではないのかよ。一方の正義が理解され、事が解決していく世の中なら、これほど簡明な世の中はないわな。世に争いの種は尽きると思うよ。

 続いて、北朝鮮問題、中国と台湾問題が論ぜられ、内政不干渉と国際責務の関係として意見が交換されて行っっているが、ここでも不破は薄白な見解を開陳している。「田原 もし仮に(軍事行使を)やったらどうする」に対して、「不破 賛成、反対はいいます。しかし内政問題としてあつかって、それにたいする外部からの軍事介入には反対です」だと。誰も賛成か反対かなどは聞いていない。どう対処するのか、傍観できるのかと聞いているのよ。この点、小沢氏は「国内問題であるか、武力を使った侵略であるかは国際社会の世論で決めるべきだ」、「(国連安保理が)その武力行使が不当だと結論をだせば、日本は武力行使に参加する」と述べ、国連の指示に従うべきだとやや具体化している。道中不破は具体的に述べるといいながら少しも具体的なことを云わないいつもの癖を丸出ししている。

 次に、アメリカの世界の憲兵的な動きと国連対応の関係が論ぜられている。「最大の問題はアメリカが国連無視で行動すること」との認識で一致しているが、これは当たり前の認識であろう。ここでも不破は、要領を得たことを云わないので、「小沢 可能性のあるなしじゃないんですよ。田原 国連決議でやったら日本は参加するのか」と問い詰められる。これの答えが、「不破 一つは、国内問題にたいして介入するということは、原則的に間違いですから、われわれは賛成しない。もう一つは、そういうことにならないようにする」だと。どうして不破はこうも道理だとか、賛成.反対だとか、間違いだとか道徳論を持ってくるのだろうね。もう一度ポカン。

 たまりかねて、「田原 それは当然だが、国連の安保理でやりましょうとなったときに、日本は参加するのか」と念を押して聞くと、「不破 それは起きるわけがありませんよ。コソボみたいに、安保理常任理事国の関係のないところでも、ああいうアメリカの不法は通らないんですよ。われわれはそういう点で、内政問題だという立場を貫く」だと。「起きるわけがない」ことが起こるからみんな苦労しているのとちゃうかなぁ。もう一丁ポカン。

暫く不破発言を聞いてみよう。
不破 湾岸は、イラク非難はわれわれは賛成しました。しかし武力行使を急ぎすぎたという批判をしました。
不破 日本は国連の軍事活動に参加しない、というのがわれわれの立場です。
不破 日本は国際紛争を軍事的なやり方で解決するということを否定する憲法をもっているわけですから。
不破 「国権の発動たる戦争」と「武力による威嚇または武力の行使」というのは二つの主語なんです。これは「国際     紛争を解決する手段としては放棄する」なんです。
不破 国連がやろうが何しようが、日本の憲法では「武力による威嚇または武力の行使」ということは排除されていま    す。
不破 われわれも自衛の権利は認めています。
不破 この憲法のもとではわれわれは自衛隊は認めない。
不破 そのときは自衛の行動をとります。
不破 必要なありとあらゆる手段を使います。
不破 といっても、そのときに、われわれは一遍に自衛隊を解散するつもりはありませんから。そういう状態のないこと    を見極めながらすすみますから。いまの世界は戦国時代みたいな“切り取り勝手”な時代ではないんですよ。

 以上から、一体不破が何を云おうとしているのか分かりますかねぇ。「言語明瞭、意味不明」を通り越して、「饒舌、つじつま合わず」というしかない。

 話題は憲法に移り、不破氏が田原氏との間で引き続き次のようにのべている。ここでも面白いことを不破は云う。「日本が憲法第九条をもっているというのは、世界で特殊な国なんですよ。不戦条約とかいろいろあるが、国際紛争を解決する手段として武力を放棄するということを明言した憲法というのはないんですね。その日本がいまの世界情勢のなかで何をやるべきかという問題なんです。私は、憲法をそっちのけにして、一般論だけで、攻めてきたらどうするかという議論だけで物事はかたづかない、そこが大事だと思うんですね」といっている舌の先から、「われわれは国民の合意をもとに、それ(戦力をもたない状態)に近づく努力をする義務がある」とトーンダウンさせ、「われわれの精神としては、憲法をもった国である以上、その憲法の条項に近づいていく義務があると思っています」と現下自衛隊黙認へと至る。

 その後で云うことが、「不破 占領下というのはポツダム宣言を受諾して、国際的世論のもとにおかれたということです。アメリカの問題でいうと、そのとき日本の政府のなかには第九条(という考え)というのはなかったでしょう。われわれの党はあのときに自衛の保障がないというので賛成しませんでした」だと。史実では有るが、野坂が憲法9条の理想的過ぎるのを攻撃して、自衛権を認めよと時の総理吉田に迫った。それを不破は得意げに自慢していることになる。その後アメリカの政策転換でアメリカから憲法第九条修正論というのが持ち上がったが、そりよりも早く、共産党は、「最初のときから憲法九条に反対したのは我々なんだ」といっていることにんなる。「われわれは反対したが、自衛力をもてという修正案は出しませんでした。放棄するのは侵略戦争だ、自衛戦争は放棄しないという意味で、侵略戦争を放棄しろという修正案を出しました」と又もや言い直してはいるが。こうなると皆の衆、一体不破はどういうかぼちゃなんだ、聞いてみてよ。

 「田原 自衛力はもつんですね」の答えが、「将来目標――自衛の権利は行使するが、常備軍はもたない、自衛の権利は行使する、いざというときにしかもたない」だと。小沢氏が「憲法九条があるから軍隊をもてないというなら、憲法を変えればよい」と発言したのにたいし、不破氏は次のようにのべた。「いまの憲法を変える必然性はないと思っている。日本の憲法学者が九条を議論してきて、いざというときに自衛権を行使する権利は憲法上保障されているが、常備軍を普段からもつのは憲法違反だというのは、かなり一致した見解があるんですよ」、「憲法のもとで、いかに自衛と憲法と整合的にやるかということに知恵をくだくわけです」。締めくくりは、「私は、国会に出て、佐藤さんから十七代の首相とおつきあいしてますけど、国際社会でメッセージをもった人はほとんどいないですね」、「(論争相手としては)七〇年代は、佐藤、田中、三木、福田、大平、それぞれなりにみんなおもしろかったですね」だと。「おもしろかった」で済ませらける気楽な稼業だということは分かったが、専従の人が可哀想でねぇ、私は。

 ここでコメントつけたいが、恐らく長くなっている筈だからはしょります。結論は、共産党の委員長がこんな人物でいいんかいなぁ。やっぱ民社党だな本質が。新民社党でも作ればいいんだ、今は確かこの党名不在なんだし。  


Re:底なしの堕落深める不破に万歳ぁぃ!その2 投稿者:れんだいこ ( 09/04 15:03:43 )
 2000年 9月2日 (土)「しんぶん赤旗」に「プーチンロシア大統領あす来日」記事が出ている。一見して、よそ事のことのように淡々と書かれている事が分かる。日本共産党は、いつからこんな党になってしまったのだろう。以下、少々分析するが、対ソ問題については左翼の素性ではない態度が言葉の端々に見えている。

 最初に見出しについてケチをつける。「揺らぐ政権基盤 対日外交でも国益優先」とあるが、「国益優先」がいけないことのような書き方のように思われるが、この党は、ならばどういう「益」なら良いのだろうね。尋ねて見たい。

次に、ロシアのプーチン大統領が九月三日から三日間の日程で、日本を初めて公式訪問すること、三回目となるこのたびの首脳会談では、領土問題と平和条約締結、経済・科学技術協力などが焦点になること、北方領土問題が暗礁に乗り上げ事実上先送りされること等を伝えている。

 このことに対する不破執行部党中央の態度は、好意的でない様子文で、ロシアの態度を「消極的な考えを示唆」しているとか、「日本との領土問題の背景がほとんど国民に知らされていない」等々あてこすりしている。「ロシアにとっては、日ロ領土問題だけでなく、フィンランド、エストニアなどとの間でも第二次世界大戦に起因する領土問題がくすぶっています。プーチン大統領は六月 、フィンランド大統領との会談で、わざわざ、領土問題に関する議論は『きわめて危険だ』と日本をも念頭に置いて水を差しました。日本への領土返還の進展は、そのまま国内や外交上の不安定要因になるだけに、ロシア側は警戒しています」とあることからすると、ロシアが北方領土問題に頭を痛めていることを知りつつ現下党中央の態度が取られていることを示唆している。ということは 、宮本−不破系はかなり確信犯的に今日の態度をとろうとしている事が知れる。

 次に、「経済・エネルギー開発支援とりつけ」の見出しをつけて、何を言おうとしてるのかと見ると、前の方で「八月連続して起きたモスクワ中心部の地下街での爆発テロ事件、原子力潜水艦クルスクの沈没事故、オスタンキノ・テレビ塔の火災などに有効な対処ができず、高い支持率を誇ってきたプーチン大統領の政権基盤も揺らいできました。それだけに、対日関係でも『強いロシア』の立場でのぞむ方針と伝えられています」、後のほうで「日本海に面したウラジオストクに本拠を置く太平洋艦隊の退役原子力潜水艦の解体、解体した核兵器から生じる余剰プルトニウムの処分、高速増殖炉や核燃料サイクルなどの分野での協力もうたわれるといいます。また、太平洋艦隊の液体放射性廃棄物を処理するために必要な施設の建設計画でも、日本の協力を得たい考えです」と書き連ね、私には右翼顔負けの反ソ宣伝記事の気にさせられる。

 そのアンコ部分に「ロシアの対日外交の眼目には、シベリア・極東地域の経済・エネルギー開発への日本の支援とりつけがあります。今回、両首脳は『日ロ貿易経済分野の協力プログラム』に署名する予定です」とある。

 一体全体、日本共産党は、このたびのプーチン来日をどのように評価し、あるいは批判しようとしているのであろうか。私には、「消極的な態度」しか伝わらない。これは国語の読解力であるから、私の読み取り方が正しいのかどうかまでは分からない。私はそう読解したということでしかない。それにしても思うことは、この党は、なぜこうもどっちつかずの見解ならざる見解模様の記事を好むのだろう。日本共産党という党名の指導者がこんな煮え切らない態度を得意とする背景は何なんだろう。間違ってもいい、きちんと態度を出して、もし間違っていたことが判明したらきちんとお詫びすれば良い。却って好感を増すだろうに。やっていることはその反対のことばかりだ。

 ついでに触れておくが、宮本−不破系の北方領土問題の態度は、右翼顔負けの「帰せ論」である。今度読み直してみようと思うが、おいおい違うンでないのとアイヌ人が言いたくなるような見解であったと記憶している。このたびの静かな見守りもそうしたことに関係しているのだとは思う。が、それにしても歓迎なり批判なりなんかせんといかんわなぁ、あたしも含めて。

Re:日ロ共同記者会見の感想 投稿者:れんだいこ ( 09/05 11:45:37 )
 たまたま今日ロ両首相の共同記者会見の模様を見聞きしました。全体の流れを掴んでいませんが、印象を投稿しておきます。結論は、恐らく失敗だった模様です。プーチン首相は心なしか浮かぬ顔していたように受止めました。なぜ、浮かぬ顔であったかというと、一縷の望みを託して大胆な経済交易の拡大を求めてやってきたのに、森首相以下官僚の対応が領土問題一色に染めあげたことにあったと思われます。プーチンよ、嘆く無かれ。日本の支配層の政治能力は昔からこんなもんだ、民間が活力を生み出し生み出し、押さえられても生み出してきたのが我らが国の特質だ。そのことに気づいてがっかりしないで欲しいと思う。

 とはいえ、地下水脈では経済交易の諸合意が進められたのだろうか。そこまでは私には分からない。財界のお偉方の能力が問われていることになる。しかし、上部構造がゴーサインださないと勢いがつかないわな。これから何が変わって、新たな動きとして何が生まれるのか見守りたいが、何も生まれなかったとしたら、今回のプーチン来日は失敗したことになる。

 日米も大事、日中も大事、日ソも日韓も日朝も大事、その他諸々の関係諸国とも友好.通商が大事という訳にはいかないのかなぁ。憲法にそう書いてあるのでとの錦の御旗でごり押しする訳には行かないのかなぁ。今度の日ロ交渉は勿体無さ過ぎる機会の日干しであったと後世言われないようにしてくれたとは思うけど、森さんの頭の中が化石化していたらどうもこうもならんわな

Re:情況を語らない、語れない変調さについて 投稿者:れんだいこ ( 09/06 10:34:53 )
 プーチンは離日した。彼の胸中を知るよしもないが、さほどの成果をあげたようには思えない。交渉ごとは、ゲームの場合もそうだが、互いの技量が伯仲してないと盛り上がらない。違いすぎると噛み合わない。

 今回私は気づいた。森首相の能力は目下我々国民のそれの象徴であり、彼だけが責めれるには及ばない。彼が責められるとしたら、石原都知事のパフォーマンスをわざわざこの時にさせてみたことであろう。ここらあたりに森の政治的ポジションがあるのだろう。それ以外は森の責任ではないな。国民気分の最大公約数を代表して交渉したものと思われるから。

 今回私は気づいた。今や、個人のみならず政党さえ情況に指針させなくなった、られなくなったということに。少なくとも、私が蠢動していた七十年前半あたりまでは、各党が個人が政治課題に対して態度表明していた。与党から野党までらしき見解をずらっと並べていた。左翼各派も又微妙に違えた見解を明確にさせていた。それは公党の責務であった。

 今や、そういう意味での政治活動は死んだ。それで良いとは思わない。個人ならともかくも政党、各派の場合には、情況を語れなくなったら解党すれば良いとも思う。そのくせみんな忙しい忙しいと云っている。一体何をしてくれてるんだろうな。私は、変なことは変とするこだわりを持つ。これがなければ味噌も糞もが一緒になってしまうから。

 それにしても、めったにないチャンスをむざむざ傍観して、見せ付けたのが都下初の軍事演習だったとは。トホホだな。私が女性なら、もぅイヤンといいたいな。

Re:正調左翼の復権と活性化を! 投稿者:れんだいこ ( 09/07 11:38:42 )

 それにしても、プーチンの来日を石原が軍事演習で迎え、我が日本共産党は領土返せ先決論で紙面を埋めた。プーチンは離日したが、新聞の一面トップを飾ることは無かった。どの党も、多多有る掲示板も、この一連の過程にコメントできなかった。自由党が論評していたが、政府与党のそれよりも後退的な見解発表しか為し得ていなかった。これが確認できたことだな。

 もうこうなると、私も腹を決める。誰も頼ってはいけない、あてにしてはいけない。食い扶持稼ぎに自助努力しよ。それからまた人様とのブリッジ共闘考えよう。それっきゃないなぁ。

 ところで、最近の地方選挙での様子が知りたい。共産党の伸びはどうなっているんだろう。ジャーナル赤旗にはあまり出てこない。前回選挙、最新選挙の得票と比べてみてどうなっているんだろう。都合の悪いことは伏せる体質があるから余計気になる。どこかでオープンにしないと、対応しようが無い。党大会も近いはずなのに、何を議論するんでしょうね。このご時世でシャンシャンできたとしたらもはや上も下も共同責任だわな。事前に内容確認してやらせぐらいは仕掛けするかも知れんな。気が抜けてきたからもうやめとこ。


Re:ここは物議のあることは承知でレスします 投稿者:れんだいこ ( 09/07 16:20:30 )

>  北方領土の解決なしには、現日本政府は動ごかないんじゃないでしょうか。裏で右翼が頑張ってますからねえ。

 たけしさん、こんにちわぁ。レスしときます。多少物議をかもす論点入れておきます。私思うのに、日清−日ロ−第一次−第二次戦争の過程で日本は戦勝国になり続け、そのたびに権益なり領土なり取り込みました。その間に軍縮会議のようなものがあったとして、その「話し合い」で、我が日本国はあれは元々朝鮮のもの、中国のもの、台湾のもの等々と理解し、権益なり領土なり手放したでしょうか。現下「領土問題」は、この観点から問われねばならないと考えています。

 沖縄は帰ってきたが、そうせざるを得ない国内の大衆運動の盛り上がりがあり、アメリカサイドの判断として、名目上の施政権返還をした方が得策という結論になり、世にも珍しい事が起こった。しかし、この場合は友好陣営内のことであり、日本がアメリカに刃向かう危険性が露ほども無いという前提で為されたことです。ロシアとの場合は、そのことごとくで逆目になっています。それだけ「北方領土返還」問題は難しいと思っています。たまたま目下ロシアはへたっており、何とかして日本との経済交流をしたいと願っているから辞を低くしているが、隆々とした国家的勢いを回復すれば、歯牙にもかけない話だと思いますよ。

 結論は、お互いのメリットがあれば、取り組むべきではないかと言うことになります。「領土問題」は懸案事項として確認さえ出来れば、交易深めるべきだと思いますね。たいした取引はないだろうという見込みは違うと思いますよ。腰を引かして交渉すればそんなとこだろうけど、腰を入れたらいくらでも生まれてくるのではないでしょうか。日中国交回復が中国市場をこじあけました。それにまさるとも劣らない規模になると私は思いますがね。

 但し、文明史的にそれが得策かどうかは判断が分かれると思います。アメリカも警戒の目を注ぎます。中国も同じくだと思います。ヨーロッパ諸国もバスに乗り遅れるなとか判断が迫られますね。いずれにせよ、そういうところを論議しない、返せ優先論一辺倒では政治にならんではないかというのが、私の考えです。

 長くなっている筈だからとりまえずここまでにしときます。書き忘れたことだけど、沖縄は返還されたけど、軍事基地はそのまま残っていますよね。つまり、表面的な返還であって、「北方領土」の返還の場合は大きく様相を異にします。それだけ難しいテーマであると私は認識しています。又、共産党のことに触れるけど、四島ではない千島全島の返還を要求するといって胸を張るなぞ私には漫画に思えますね。元々あの地にはアイヌかコロボックルか良くわかんないけどいた筈であり、彼らは国家的囲いをせずに悠久の歴史を経ていた。それが近代になってロシア側と幕府側の争奪戦となり何度も協定を結んだ。どの協定が正式だなどと言い張るのも眉唾で、今となっては仕方ないことかも知れませんが、どういう統治にすればお互いが良いのか智恵を出し合うことが肝心なのではないでしょうか。とてもではないが、宮本式千島全島返還論には付き合いきれません。


Re:又もや物申す 投稿者:れんだいこ ( 09/09 13:53:13 )

 又も論評しときます。なぜかというと、こんな自称左翼派の頭目にだまされるようでは、我々の運動は覚束ないから。「CS放送 朝日ニュースター不破委員長、大いに語る 2000年 9月8日 (金)しんぶん赤旗」 をコメントする。「日ロ首脳会談」と「参院選挙制度の改悪案などについて」 を主として論評しているが、それをさらに論評しなおす。これに続く論評があってもよいな。

 日ロ首脳会談をどうみるかについて質問受けた不破は、概要次のように述べている。橋本元首相時代のクラスノヤルスク合意そのものが「後ろ向き合意」であったと批判している。確か、橋本元首相は、かっての御大田中角栄が日中交易に道を開いたのを受けて、自身は日ソ交易に取り組むことを政治生命としようとしていた。その前に懸案事項の北方領土問題を先の合意でクリヤーし交易への実質打ち合わせに入ろうとしていた。不破は、そうした橋本元首相の処理の仕方を論難しているということになる。

 どこがいけなかったのかというと、「領土返還要求を四島に限ること自体が、実際われわれがみると後ろ向きなんですよね」と云う。将来の懸案事項として暫定的な合意に済ませ、早く交易に向かおうとしていた日ソ両首脳の対応を原則を重視して批判していることになる。ここで確認すべきは、北方領土問題に関して不破は極めて原則的立場を固執しているということである。近年あらゆる方面で原則を持ちださなくなったと思ったら、こういうところでは極原則的であることをもう一度確認しとこ。

 次のように過激に批判している。「橋本内閣からいままでの経過をみてみると、相手は何の変化もないのに日本がどんどん譲って、それで“仮に合意しても施政権は当面いいですよ”というところまで後退したという事実だけが残ったのです。これはやはり大問題ですね」。「領土の問題というのは、世界の外交のなかでも一番むずかしい問題なんです」と云いながら、何を云うのかと耳を傾けると、「日本が要求するのなら、世界に通用する大義名分がいるのです。これが定かでない。そして、その大義名分をもって、ちゃんと中身で交渉をし、ロシアの世論にも訴え、世界の世論にも訴えるという、堂々たる外交がいるんですね。日本の政治には、この二つがないのです」と云う。何の事はない、大義名分と世論が大事と云っているに過ぎない。

 鳩山の時の交渉に触れた後次のように言ってもいる。たとえば田中角栄内閣の時代には、ソ連側は「領土問題は存在しない」といっていて、存在するかしないかの議論でした。私たちも当時、ソ連共産党と交渉して、論をつめて、領土問題は存在するということを証明して、相手にぎゃふんといわせました。その後、(領土問題が)存在することを相手側が認めるようになってからは、いつまでに解決しようかとかいう話だけで、日本はどういう大義名分をもってロシアに要求し、ロシアが国際的な道理をここで踏みはずしているんだというきちんとした議論を何もしていないですね。

 日ソ間には領土問題が存在することを確認させた田中首相の外交能力は評価されているというのが通説と思うが、それには触れず、当時不破はソ連共産党との交渉を独自にしていて「ギャフン」と言わせたのが自慢だと言う。ならば、具体的に交渉秘術を公開すればよいのにとも思う。しかし、この言い方が不破らしいわな、ぎゃふんだと。

 不破は云う。交渉ポイントは二つあると。一つは、ロシアと日本との国境問題というと、これは歴史的な話をすれば、おたがいに近代国家として世界に登場したときに、平和的な話し合いで決めた領土というのが最終の境界線なんです。これは、政府は一八五五年(安政元年)の下田条約をいうんですが、あのときはまだ樺太が両方の共通の領土とされたわけだから、最終は、一八七五年(明治八年)のペテルブルクでの交渉の合意なんです。樺太・千島交換条約。だからまず議論の出発点、(日本の)大義名分の第一の出発点は、日本とロシアの間の歴史的境界は、千島列島全体(が日本に属するということ)で引かれていること、これが近代国家として双方が交渉し合った最終点だということをしっかり踏まえる必要があります。

 もう一つは、それが今みたいになっているのは、第二次世界大戦の戦後処理の間違いだということをはっきりいわないといけない。第二次世界大戦というのは、連合国は民主主義の旗を掲げ、領土は拡大しません、日本が暴力でとったものはとりあげるけれども、勝ったからといって領土のわけどりはしませんと天下に宣言した戦争です。そのときスターリンがアメリカとの協定(ヤルタ協定)で日本の領土(千島列島)をとる約束をした。アメリカは沖縄を講和条約で押さえた。この二つが戦後処理の大間違いなんです。

 何と、近代になってロシアと幕府−明治政府間で平和的に取り決めた条約が有効であるという国家主義者であることを公言し、これが正式の境界線であるのに、ポツダム宣言以下の終戦処理の仕方が「間違っている」などと道徳論で批判している。スターリンの間違いなんですよ。これを直すんだという大義名分と、その気構えで、ロシアとも交渉する。ロシアの世論にも訴える。それから世界の世論にも訴える。国際連合の場で、われわれの主張は、こうなんだと堂々とやっていいんですよ。これが大事と云う。

 ちなみに、鳩山がソ連に交渉に出向いたとき次のような交渉記録が伝えられている。鳩山全権団は、モスクワ空港でブルガーリン首相らにより出迎えられた。この時のフルシチョフの宴会発言が鳩山によって次のように明かされている。「日露戦争では我々が日本に負けた。しかし、あの時は革命前の腐りきった軍隊だから負けるのが当たり前だった。ところが今度はどうだ。ノモンハンでも張鼓峰でも、君達の兵隊は、そこに座っているジューコフの軍隊に全滅にされたではないか」。つまり、戦争に勝ったのだから、千島を取るのは当たり前だという強い認識であった。これが現実政治の論理である。先の投稿で述べたが、戦前の我が日本国家でも、戦勝国でおる間に話し合いで分捕った領土の返還なぞに応じただろうか。交渉というのは、こういう本音を言わさずに、それを踏まえて丁丁発止せねばならぬから難しい。果たして、不破式饒舌で本当に解決し得るだろうか。

 不破は更に云う。そのときに、さっきいった、日本とロシアのあいだの歴史的な境界の到達点はここなんだという問題と、第二次大戦の戦後処理(の間違い)を、アメリカとのあいだでは沖縄の問題を解決した、ロシア、ソ連とのあいだでは千島列島の問題を解決するという覚悟で臨むことが必要だと思います。道理がつうじるかつうじないかの前に、日本が道理ある主張をロシアと世界に宣言することが大事なんですよ。その道理なしにただ日本が「ほしい」、「返してほしい」といってるだけだったら、これは外交にならない。しかし、この外交の難しさは知っているようである。「」日本とアメリカが結んでいる条約では千島放棄になっているでしょう、と自ら指摘している。

 不破式秘策はこうだと聞かせてくれる。「そういうときに、ほんとうに日本という国の外交的な道理と力が発揮されなければいけないんだけれども、(日本は)世界に通用する道理を踏まえて、世界に物申すとか、外国と交渉するとかいうことを一番やってこなかった国でしょう」、「道理ある世論で追いつめるとか、道理ある交渉で追いつめるという感覚が、その国の政府になかったという恥ずかしいことをこの一年間で示したんですね」、「私は新しい二十一世紀を展望したとき、国際的に通用する道理を踏まえた自主・自立の外交ということが、ほんとうに日本が新しい世紀に生きていく上で、いわばそれこそ存立にかかわる大問題だと思っています」。

 なるほど、道理と自主で解決したいらしい。東大出て、一時組合に居て、それからというもの党幹部のイスに40年間も温まると、いうことも他の人とは違う。この世は道理が大事、最後には道理が通るという信念が増すらしい。こういうのをお坊ちゃん論理というのと違うのかな。

 次が面白い。さすがにキャスター早野も気が付いたらしい。「へっぴり腰はダメだと、こういうわけですね。ある種、お話をうかがっていると、自民党の右派なんかもですね、そういう気構え、意見が出てきますけれども、多少共通しますか、そのあたりは」とからかっている。ここで不破がグググッと詰まったかどうか分からないが、「(共通)しないですね。やはり、右派は戦前の日本を『ありしよき時代』だと思って、それに近づきたいという立場です。これは世界は受け入れないですよ。つまり、戦前の日本では“無理が通れば道理が引っ込む”が合言葉で(早野「それが戦争を起こした」)、軍事で全部やってのけ、あとから勝手な道理をつけるということでした。それはもう通用しない世界にだんだんなりつつありますから(早野「なるほど」)。二十一世紀は二十世紀以上にそれが通用しない時代になる」。よく似ているけど違うと云いたいらしい。こういうのって困るんだよね。結論は一緒だが、道理の有るなしが違うから違うという理屈をマジに唱える者にはお手上げだな。

 さて、最後にもう一度お聞きしましょう。日本が、世界に通用する道理――民主主義と平和の裏付けがなきゃいけないんですが――、世界に通用する道理をどれだけちゃんと持つか、相手がアメリカでも、道理のないことをやるときに、それにたいしてはどんなしがらみがあっても、きちんとものをいう。なるほどなるほど恐れ入りやの鬼子母神ですたい。


Re:党大会に向けて物申す 投稿者:れんだいこ ( 09/11 13:11:45 )
 ところで、確かまもなく党大会が行われる筈であるが、大会前に議案の討論なぞ行われているのでしょうか。インターネットに載せることではないとして、実際には内部でやられているのでしょうか。この種の議論をしないのが当たり前かというとそうではない。現下党中央が口を極めて悪く言う徳田系執行部の時代には結構議論が為されています。執行部見解に楯突いても、即査問、除名、冷や飯化はさせられていませんね。そのお陰で宮本一派も何とか生息できていました。レッドパージで党中央が地下に潜る前頃に九州に飛ばされていますが、所信の表明は保障されていました。ましてや、除名後の追撃なぞはしておりません。

 いつからこんな党になってしまったんだろう。なぜ誰もこうした当たり前のところで疑問をぶつけないのだろう。現下党中央の指導路線はダッチロールしております。もはや面白いからそのまま見やっているのだろうと思いますが、自業自得とはいえかなりきつい復讐かも知れんな。こうなったらどこまでも付いていったほうが楽だし、腹いせできることになるのかな。

 組織というのは、結局指導者の感性に染まるという法則がある。これだけ長い宮本系党中央が続くと、その性格を引き継いだ者ばかりが上層部に跋扈することになる。いろんなことが起こるわな。例のリンチ事件で思うことは、宮本の弁明は、如何に饒舌したら黒いものを白く見えるようにできるのかの見本だわな。詭弁、居直り、饒舌、すり替え、歪曲、恫喝、哀願等々凡そ醜悪話法の見本市になっている。まもなく21世紀だから、こういうのをきちんと掃き清めておくのが区切りとしてよいなとも思う。だらだらだらはダラ幹づくりの温床になる。当人はぬくくて居心地がよいのだろうが、世の中それほど甘いもんではないわな。どこかでつじつま合わされる。

 この窮状を救うのは、我々の草の根意識の培養と市民派議員の活躍と民衆利益擁護の新党の登場とこれらのネットワークづくりかなぁ。最後は海外子女によってバランス見識入れてもらうのが良いのかな。

Re:今度は疑問を一つ 投稿者:れんだいこ ( 09/13 00:07:34 )

 2000年 9月 12日 (火)「しんぶん赤旗」にNHK日曜討論での筆坂政策委員長の発言要旨が載っている。疑問を一つ書いておく。

 山本前議員の逮捕をめぐって議論が為されたようであるが、「我が党ではあり得ない」と胸を張る筆坂氏の論調に本当に問題がないだろうか。架空の政策秘書を仕立て上げ給与をだましとるやり方は珍奇であってこれを擁護する気持ちはさらさらないが、日本共産党の国会議員の公設秘書は党本部勤務員として採用し、私設秘書を含め政策スタッフにしていると説明。一人ひとりの実際の給与は、本人の了解のもと、本部勤務員の基準で支給されており、秘書給与と実際の給与との差額は「本人の意思で党に寄付し、これを国会(会派)会計に戻す。そこから秘書としての国会活動の行動費など、政策・立法調査活動のために使っている」とのべたと言う。こうしたやり方こそ、架空秘書のでっち上げという山本前議員のようなやり方を根絶する基本方向だと指摘したと言う。

 私はこのやり方もそれほど良いとは思わない。仮に自主的であったとしても、生活費と活動費の根幹を党に握られるこのシステムは、実際には党中央.金庫番に拝跪させられてしまうことにもなる。実に、お金の集め方と分け方は永遠的に難しいのではかろうか。仕事に応じた分配というのもある。履歴能力に応じたそれもある。実績に応じたそれもある。いずれにせよ、政党であるから全体の運動に対して団結がなければならないが、個々の見解は異なることもある。そうした際に、金庫を党に握られていると自主性が欠けることにもなりやすい。異論が査問に、あるいは冷や飯に結びつくこともなしとはしない。

 我が党はこうやっているというのまではよかろう。胸を張るほどのものではないということが言いたいわけだ。ところで、自民党はかって派閥のボスが集金能力を請負い、それが昂じて金権政治を作り出してきた。それを良いとも思わないが、自前調達型であった田中角栄氏は、その理由として、財界から貰うとヒモ付きになるから自前調達するのだと言っていた。その典型として土地転がし手法が暴かれた。私は、思う。いずれにしても完璧な手法はない。議員活動の経費も馬鹿にならない。亀井ならずとも、クリーンことばかり言っているからこうした珍奇な金つくりをせざるをえないことになる、といってみたくもなる。疑問に思うのは、クリーンなことを言いつづけている政党はその替わりかどうか支持者からのカンパをお願いする。カンパが毎度毎度と昂じるとこれも何だか変なことになる。下手をすると消費税の値上げ分以上の支出にもなるのではなかろうか。

 つまり、私が言いたいことは、お金の問題は難しいということである。かく問題を設定して、ではどうするのが良いのかについて、議論するのが日曜討論ではないのか。おざなりの話ばかりするから、自慢であるが久しく聞いたことがない。


Re:ジャーナル赤旗の批評力について 投稿者:れんだいこ ( 09/14 11:36:14 )

 2000年9月13日 (水)「しんぶん赤旗」に、「日立の73人勝利の笑顔30年来のたたかい 9争議和解 賃金・男女差別など 解決金6億3000万円」なる記事がでている。内容に目をやると単なる報道でしかないことが分かる。何やら解決金をたくさん頂いたので勝利したというふうにさえ受け取れる。私が問題にしたいのは、赤旗にはもはやジャーナル力さえないのかということである。

 国鉄労組の騒動があったのはついこの前であり、今後の闘争方向に付き次回の大会に組合員の投票で意思を確認するとかで目下悶着中であるのは衆知のところだ。全体的に低迷しているとはいえ、全国集計すればかような争議はまだまだある。そういう関連の中で、このたびの「勝利」をどう位置付けていくのかとかこそが政党の機関紙の任務であろう。ところがだ、記事は批評力さえない単なる報道、それも見ようによっては多額の解決和解金を勝ち取ったとかお金の問題に集約させている。

 私一人が論を述べても仕方ない。みんながどう思うのか、各自の言葉で語る能力を身に付けねば、きたる時代の渦に呑み込まれてしまいますよ。私は今後そんなときが来る気がしています。今までののほほん平和の方が「史上稀な良き時代であった」ことが確認される時期がきそうだと覚悟しています。貧富の格差ももはや止まらない、戦後形成された中間層はふるい落とされる予感がしています。小賢しく生きようとしたって無理ですね。己を鍛え、周りを鍛え、スクラムしていく能力を獲得せねばならない時期に入っていると思います。テレビを見るような気持ちで掲示板を見てはいけません。おそるおそるでもどんどん語りましょう。





(私論.私見)