被告は、犯行の1週間前頃、「916号室の女性にねらいを定めた」。概要「長い時間かけて性的快楽を与え続け、調教し、性奴隷にしようと思った。自分ならできると思いました」と陳述している。検察官の「916号室は何人暮らしだと思っていましたか?」の問いに、被告は「1人だと思っていました」と答えている。 |
2008.4.18日(金曜日、この日は雨模様だった) |
2008.4.18日午後6時、被告が帰宅。6時20分頃より待ち伏せした。検事の「何時ぐらいに帰ってくると思っていましたか」の問いに、「しっかり調べたわけではないですが、(午後)8時か9時には…」と答えている。検事の「どのような姿勢で待ち伏せをしていたのですか」の問いに、「いわゆるバイク座りのような格好をしていたと思います」と答えている。 |
(916号室のできごと) |
2008.4.18日午前8時21分58秒過ぎ、被害者が帰宅する。被告は、被害者が内側からカギをかける直前に襲っている。ブーツを脱いでいたところへ玄関から押し入った。被害者は驚いてキャー、イヤーと叫んで大声を上げた。被告が被害者の顔を見たのはこのときが最初であった。振り向いた被害者とともみ合いになった。被害者は被告を外に押し出そうとした。被告は、予想以上に抵抗されておとなしくさせようと殴りつけた。右手で拳を握ってこめかみを狙って顔面を殴った。実際には左前の上あたりを全力で殴った。手加減しなかった。被害者は抵抗を止め、うずくまるような姿勢になった。 |
(れんだいこコメント) この時の疑問として、被告は凶器を使う訳でもなく手袋する訳でもなく、素手で被害者の拉致に及んでいることである。しかも、事前の計画性もずさんなもので、被害者と初対面であったと云う。これから展開する猟奇殺人にしては何か変だな、これが第2の疑問である。 |
その後、部屋に押し入り、台所前の廊下に押し倒した。被害者はうずくまるように体を丸めていた。背中の上に馬のりに乗りひざを伸ばさせるように足首を引っ張った。それからブーツを脱がせた。被害者の息が上がっていた。
次に、右手でコートの襟首をつかみ、左手で頭をつかんで洋室へ連れ込んだ。脅すために被害者の部屋にあった包丁を掴んだ。最初は左手で取り、右手に持ち替えた。被害者はつまずいたようにマットの方に倒れ込んだ。この時は、洋室の照明はつけていなかった。部屋のカーテンは閉まっていたが閉め直した。
タオルを見つけた。縛るには使いづらいと思い、包丁で縦に切り裂いた。残りは手で引き裂いた。タオル片で両手首を縛った。被告は、「東城さんのコートを半分ずらし、両腕を後ろ手に縛って自由がきかないようにした」と陳述している。被害者は、屈伸運動をするかのように前にかがみ込んで、後ろ手に両手を縛られた。無抵抗でなすがままだった。目隠しするものを探すと、横に黒いラインが入ったピンクのジャージーズボンが足下にあった。ズボンを1本のタオルのように考えて顔を覆った。被害者の顔がジャージーでグルグル巻きにされた。 |
(918号室に連れ込む過程でのできごと) |
いよいよ被害者を918号室の自室に連れ込むことになる。玄関を出る前に、被害者の首かほっぺたのあたりに包丁をあてて、「これから外に出すからおとなしくしろ」と言い渡した。外に誰かいるか確認したところいなかった。出掛けに、つまずいたのかどうか分からないけれども、前のめりに倒れて床に頭を打ち付けた。引っ張り上げて起こした。この時、被告は玄関に黒いバッグを見つけ、相手の素性を知るために拾う。この時、玄関の壁に指紋が残されており、事件の犯人が被告だと裏付ける決定打となる。
被告は包丁とバッグを手にして、被害者を後ろから押すようにして歩かせた。被害者は抵抗しなかった。被害者は両腕を後ろ手に縛られ、目隠しをされ、頭が床に付くほど前屈姿勢のまま、被告の部屋に連れ込まれた。 |
(れんだいこコメント) 被告は「、頭が床に付くほど前屈姿勢のまま」誘導されたと云う。この意味するところは、監視カメラが作動しており、立って歩くと映るので、監視カメラを避け映らないように誘導されたということが云いたいのではなかろうか。しかし、その為には本人も姿勢を低くする必要がある。不自然なことである。
これにつき、各階の廊下に監視カメラが付いていたのかどうかが明らかにされていないので推測の域を出ない。但し、「防犯設備完備のワンルームマンション」からすれば設置されている可能性もある。この辺りの遣り取りがなされていない。これが第3の疑問である。 |
(918号室のできごと) |
被告の室内は、ベランダ側に寝台部が高くなったベッド、右側に机がある。ベッドの脇の壁には大きなアニメのポスターが飾られていた。机の上にはパソコンがあった。ベッドの下には段ボールとかが入れられる空間になっていた。被告は、連れ込んだ被害者を正座させるような格好で座らせた。抵抗しなかった。包丁を机の上に置いた。
被害者を寝かせるのにベッドの上に持ち上げるのは難しいと考えて、部屋の左側の南東隅にエアマットを敷いた。被害者の手首のところを右手でつかみ立たせ、マットまで歩かせた。ベランダ側に頭を、足を玄関側に向けて仰向けに寝かせた。この間、声を立てなかった。次に、部屋のクローゼットから白いフェイスタオルを持ち出し口に詰めた。左手で被害者の頬をつかみ、右手の人差し指と中指でタオルをつまみタオルの)3分の1か半分くらい詰め込んだ。ベッドの下の段ボールの中に無造作に入っていたビニールひもで手首と足首と両腕を縛った。手首は4重ほど巻き付け、きつく縛った。
コートの上から巻き付け、腕と胸と背中を縛った。足首は両足が揃うようにして、仰向けのまま4重くらいに縛った。縛ってマットに仰向けに寝かせた後、携帯電話を探した。バッグを物色したところ中にあった。白のぬいぐるみのようなものがアクセサリーに付いていた。電源を切ろうとしたが、ボタンがわからず電池をはずした。マイナスドライバーを探して、携帯の裏蓋をこじ開けた。その後バックに戻した。
被害者苦しそうだったので、目隠しが鼻にまでかかっていたのを少し緩めた。その時、気付くと、おでこの左側に大きな傷があった。5センチくらいでたんこぶのようにふくれていた。ジャージーに血が付いていた。被害者は汗をかいていた。傷口は冷やさないといけないと思い、クローゼットからハンカチを探して水に濡らし、おでこにあてて冷やした。「とりあえず、出血をなんとかしないといけない』と思った」と陳述している。
廊下にも血がついているのではと思った。誰かが通ったら不審に思われ通報されると思い、クローゼットからタオルを2枚持って廊下に出た。916号室の扉の前に、数センチの血痕があった。部屋の中にもあるかと思い916号室に入った。部屋の奥まで進み、自分の足跡と血痕を見つけた。部屋の廊下のフローリングを後ずさりするように綺麗に拭いた。
被告が被害者を襲った時は靴下だった。靴下が雨水を吸ったので足跡が付いていた。これを消した。紋を消すためキッチンの扉も拭いた。玄関の三和土(たたき)とフローリングに、お菓子と中のクリーム、(雑誌の)ホットペッパーが転がっていた。お菓子はつぶれた状態で、玄関を汚していた。あやしまれる思い、お菓子などを持ち去った。マンションの廊下に落ちていた血の跡も拭いた。ブーツもきれいに脱いだように位置をそろえた。玄関ドアもきれいにふいた。最後に玄関のドアノブを拭いた。
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(れんだいこコメント) 何で拭いたのか明らかにされていないが、こうした応急の拭きで証拠が消せるものだろうか。警察の科学捜査は為されなかったのだろうか。為されているとしたら発見できなかったのだろうか。この辺りのことが解明されていない。何か変だな、これが第4の疑問である。 |
午後8時頃、被害者に乱暴しようとしたが勃起しなかった。このためアダルトビデオを見たり、性奴隷にすることに失敗した場合の脅迫方法を考えたりしていた。 |
(れんだいこコメント) この時点で「被害者に乱暴しようとしたが勃起しなかった」と云う。犯罪心理学的な考察を要するが、押し入った被害者の部屋で勢い上レイプすることは考えられようが、自分の部屋に連れ帰ってレイプするというシナリオが不自然な気がする。勃起しなかったので、「アダルトビデオを見たり、性奴隷にすることに失敗した場合の脅迫方法を考えたりしていた」というのも、悠長過ぎて有りえそうで有り得ない気がする。何か変だな、これが第5の疑問である。 |
姉が被害者に「いつものように何かほしいものがないか聞くために」携帯電話している。しかし、繋がらなかった。
午後8時42分58秒、姉がマンションのエレベーター内の防犯カメラ画像が映っている。姉が帰宅する。 |
(れんだいこコメント) 姉は、被害者の帰宅メールを受けてから1時間10分後に帰宅している。これも事実確認であり敢えて疑問を持つ必要はないが、姉はこの間何をしていたのだろうかと云う詮索はしておくべきところされていない。臭いと思えば臭くなるので疑問としておく。これが第6の疑問である。 |
姉は、鍵穴が二つある玄関扉をいつものようにカギで開けようとしたところ開かなかった。「瑠理香が鍵を1つしかかけてないと思いました」。「2つとも鍵を元の位置に戻して、改めて鍵を開けました」。「鍵がもともとかかっていないと思いました」と陳述している。部屋に入って見ると、室内が散らかっていた。 |
(れんだいこコメント) カギの開け閉めの変調はかなり重大なことではなかろうか。姉妹は、当該マンションの契約に当たっても防犯上設備を重視していることが判明している。姉妹の互いの帰宅も確認しあうほど用心深くしている。カギの異変は直ぐに変事を予感させなかったのだろうか。これは単なる疑問であるが、これが第7の疑問である。 |
午後8時46分、姉が被害者に電話をかけるが繋がらなかった。室内を捜したが居なかった。姉は、「何処にいる? 家鍵かけてないよ」のメールを送信する。
午後9時7−8分、白いコートを着た姉がマンションの1階で被害者を探している姿が映し出されている。車の中を覗いたが居なかった。
午後9時13分、姉がマンションのゴミ捨て場で被害者を探す姿が防犯ビデオに映っている。
午後9時15分、自宅に戻ろうとする姉がエレベーターから降りる姿が映っている。
姉が部屋に戻って電灯をつけて確認すると、左側の壁に血が付いていた。他にも、毎週木曜日に発行される女性向けの無料雑誌「L25」に血がついていた。タオルも半分に切れていた。
9時16分、「すごくヤバイ」と思い、姉が110番通報する。警察は、「チャイムが鳴っても警察と分かるまでドアを開けないで」と伝えた。 |
(れんだいこコメント) 姉が帰宅してから警察へ通報するまで34分経過している。気が動転していたと考えれば、これも事実確認であり敢えて疑問を持つ必要はないが、異変にに気づき通報するまでの時間が長過ぎるとも思えるので疑問としておく。これが第8の疑問である。 |
改めてみると、洗濯機のスペースの扉に血が点々とついていた。姉は両親それぞれに電話している。
9時25分、父親に電話。「今から来てくれないか」と言い、父は「大丈夫。今から行くから待ってなさい」と言う。母にも電話すると「大丈夫。今から行くから待っていなさい」と云われる。その後、部屋の中をウロチョロしていた。
午後9時27分頃、通報から10分後、警視庁深川署の捜査員がマンションロビーに到着した様子がモニターに映っている。警察官が現場マンションに駆けつけ、姉は、自宅の包丁やピンクのジャージーがなくなっていたことや、玄関近くにある室内の廊下にピアスの留め具が落ちていたことを証言する。警察が実況見分を開始する。こうして捜査がスタートした。
2008.4.18日、23歳女性会社員・東城さんが帰宅直後失踪する事件が勃発した。
追って、警視庁捜査1課が駆けつけ、マンション内を重点的に捜索し、警察犬を投入して足取りを追っている。 |
午後10時20分頃、警察が被告の住む部屋の玄関のドアをノックする(警察官の来訪1)。この時、パソコンでAV(アダルトビデオ)を見ていた。 |
(れんだいこコメント) 被害者は、監視カメラで帰宅の映像は残されているが、外出の映像はない。こういう場合、被害社宅と最も近い隣室関係者宅にはよほど念入りな聞き込みが為されるのが普通のところ、おざなりの確認でやり過ごしていることになる。信じられない。これが第9の疑問である。これを警察の第1の失態としたい。 |
午後10時40分頃、様子を見るために外に出たところ、916号室前の共用通路に警察官が3人立っているが見えた。被告は、外へ出て、警察官に対し、「916号室で何かあったのですか」と尋ねている。「この部屋の女性がいなくなりましたが、何か知りませんか」と聞かれ、「何も知りません。怖いです。おっかないですね」と返答して、事件と無関係なふりをして918号室内に戻った。
逮捕される不安が募り、20分後、犯行の発覚を恐れ東城さん殺害を決意する。 |
(れんだいこコメント) この時点で既に警察官3名が配置されていることになる。この監視下で、以下のような犯行が進捗することになるが信じられない。これが第10の疑問である。 |
午後11時頃、被告は、916号室から持ってきた文化包丁を左手に持って、洋室のエアマットにあおむけに寝かせていた被害者に近づき、右手で被害者の口を強く押さえて頭部を固定した上で、左手に握った包丁を被害者の首に突き刺し、包丁に自分の体重をかけて一気に8〜9cmの深さまで突き刺す。被害者がうめき声を上げ、身体をのけぞらせるように腰を大きく上げたため、包丁を首に突き刺したまま左手を放して被害者の腰付近を押さえた。口をふさぎ、腕や腹を体で押さえつけていたとも云う。被害者は、「ぐうっ」という低い声うめき声を上げただけで、大きな声を出したり暴れなかったと云う。 |
(れんだいこコメント) 一気に刺された被害者が低いうめき声を上げただけで大声も出さず暴れもしなかったと云う。れんだいこは信じられない。咄嗟の一気突きは反動を呼び起こすのではなかろうか。こういう場合、口をふさいでもムダなのではなかろうか。これが第11の疑問である。 |
被告は、首に包丁を突き立てたまま被害者が死ぬのを待った。しかし、5分ほど経過しても死ななかったため大量に出血させて早く殺そうと考え、首に刺さっていた包丁を素早く抜いた。すると、勢い良く血が出て、被害者は失血死した。 |
(れんだいこコメント) ここで、被害者の失血死が伝えられている。とすると、被告は、その大量の血の後始末をどのように処理したのだろうか。エアマットを始めあちこち血糊を付けたと思われるが、この後の警察官の立会いでも気付かれぬほど完璧に処理している事になるがオカシイ。これが第12の疑問である。 |
血が「7、8ミリから1センチくらいの幅」で流れ、クローゼットからバスタオルを2枚持ってきて血を吸わせた。バスタオルはすぐに血で染まり、浴室でそのバスタオルを洗い流した。血の跡はきれいに消えたという。 |
(れんだいこコメント) 頚動脈を突いた時の血の流れ、飛び出し方に全くリアリティがない。エアマットに「7、8ミリから1センチくらいの幅」で流れたというのもウソっぽいのではなかろうか。血を吸収したバスタオルは洗うと血の跡までキレイになったと云う。非常にウソっぽい話ではなかろうか。それにしても、この話し通りなら、血を受けたエアマットと血を吸わせたバスタオルは有力な物証となる。被告の陳述によれば、これ処分したのは遺体の全ての解体及び処分が終わったゴールデンウィーク後のことと云う。この間、警察は数次にわたって被告の室内に立ち入り捜査している。この間、ずっとバスタオルがあったというのに何らの確認をしていない。「洗い流して血の跡を消した」と云うが、消せるものではなかろうに。解せないことである。これが第13の疑問である。これを警察の第2の失態としたい。 |
午後11時頃、被害者が殺害された頃、心配した父親が被害者の部屋に駆けつけている。1階の管理人室で防犯カメラの映像を警察官と見ている。そこには居住する9階に上がる瑠理香さんの映像が鮮明に写っていた。
午後11時5分、実況見分が行われる。その後、姉は、警察で朝まで事情聴取を受ける。姉は、この日で会社を辞める。 |
その後、被害者の遺体を浴室に運ぶ。被告の力では運べずマットごと動かして運んだと云う。「浴室が狭く、足がはみ出しました」、「足が入りませんでした。ひざは曲げたと思います」と陳述している。 |
(れんだいこコメント) 浴室の大きさが気に掛かるが明らかにされていない。仰向け状態の被害者を浴室に収納するのはかなり無理があろう。足が入らなかったのでひざを曲げたというが、頭を浴室まで持っていくのはかなりの重量ではなかろうか。浴室まで運べなかった被告にできたのだろうか。これが第14の疑問である。 |
衣服をはぎ取る。取っ手が大きめの裁縫用の大きなハサミで、服を着たまま切ったという。黒のコート、水色のブラジャー、黒いタイトスカート、赤色の毛糸のパンツだったという。ストッキングについて聞かれると、「黒だったと思います」と陳述している。 |
(れんだいこコメント) パンストの色を聞かれて、「黒だったと思います」と述べている。こういう場合、「思います」と云うだろうか。これが第15の疑問である。 |
午後11時50分頃、包丁2本とのこぎりを使って遺体の解体を始める。2本組の包丁を買っており、切れ味の良いと思った小さいほうの包丁で、右足、左足、左右の腕を切り落とした。頭部を切るのに30分要したと云う。右足を切り離すまでに30分から40分要したと云う。浴槽の中に足2本、腕2本を入れたという。 |
(れんだいこコメント) 包丁2本とのこぎりを使って頭、右足、左足、左右の腕を切り落としたと云うが、可能だろうか。ここで使われているのは普通の台所用品としての文化包丁である。ノコギリはどこから持ってきたのか解明されていない。こんなもので切断できるのだろうか。
これにつき、2009.1.14日の第2回公判で、検察官が大きいほうの包丁と小さいほうの包丁とノコギリを開陳している。残念ながら刃こぼれの様子が伝えられていない。相当酷く曲がって、刃こぼれしているはずであるが、情報開示されていない。凶器は最大の物証であり、入念にチェックされる必要があるのに、本事件では軽視されている。これが第16の疑問である。 |
(れんだいこコメント) この解体作業中、電灯を灯していたのか消灯していたのかにつき、検事は問うていない。深夜に及ぶ解体作業を電気をつけずに暗闇の中で遂行したとは考えられない。となると、被害者宅では現場検証の最中であり、通路には大勢の警察官が居ることになる。被告の深更に及ぶ明かりが詮索されて然るべきところ問題にされていない。解せないことである。これが第17の疑問である。これを警察の第3の失態としたい。 |
4.19日(土曜日) |
午前2時頃、母が駆けつけて来る。
午前2時頃、被告人が解体作業の最中、警察官が訪ねて来る(警察官の来訪2)。被告は足についた血液をシャワーで洗い流し、入浴中だったように装った。「お風呂に入っていましたか。女性がいなくなったが、叫び声などを聞きませんでしたか」と聞かれ、「何も聞こえなかったです。眠いので寝ていいですか」などと返答している。警察官が帰った後、玄関前の共用通路を見ると、たくさんの警察官が現場検証していた。 |
(れんだいこコメント)、警察官はこの時、ドア越しに話したのか部屋に入ったのか分からないが、生臭い臭いを感知しなかったのだろうか。これが第18の疑問である。これを警察の第4の失態としたい。 |
死体から切り落とした足と腕を冷蔵庫の中に、頭をクローゼットの中にあった段ボールの中に、胴体、腕,脚をベッドの下にあった段ボールの中にそれぞれ隠した。
正午頃、警察官が訪ねて来る(警察官の来訪3、中立ち入り1)。「寝ていましたか?」と尋ねられ、進んで部屋に入れて調べてもらった。この時、警察官は、解体した遺体を入れている冷蔵庫やクローゼット、ベッドの下の段ボールは調べぬまま浴室を見たと云う。写真を見せられ、被害者が姉と同居していたことに気づいたという。警察官は20分ほど居たと陳述している。
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(れんだいこコメント) この時、警察官は任意の家宅捜査で室内に建ち入りしている。もし解体作業中なら発見されないほうがオカシイ。この時の警察官に証言させねば片手落ちだろうに法廷に出廷していない。解せないことである。これが第19の疑問である。これを警察の第5の失態としたい。 |
午後3時か4時頃、靴を買うために外出する。玄関へ出ると刑事やマスコミ報道関係者が一杯居た。「取材に応じないと不自然かと思い、インタビューに答えました」と陳述している。「『刑事に写真を見せられた』とか『(東城さんは)ホステス風に見えた』とかです。『事件の事は何も知らない』と適当な事を言いました」と陳述している。豊洲のホームセンターの2階の靴屋で靴を買った。
午後4時過ぎ、被告が、近所のホームセンターで「ゴミ袋50枚と配管パイプ洗浄剤」を購入している。。配管パイプ洗浄剤は、「新築マンションなので配管を清潔にしておきたい。髪の毛を溶かす・・・」と店員に言ってから購入したという。
帰宅する途中、9階で立会人という緑の腕章をつけていた被害者の姉と会う。
夕方、警察官が訪ねて来た(警察官の来訪4、中立ち入り2)。この時も事件に無関係を装った。警察官は部屋に上がって事情を聞いている。この時のことと思われるが、警察官がベッドの下のダンボール箱をチェックしようとし始めると、被告人が自ら箱を引き寄せて「これ見ますか」
と尋ねている。被告人が開けて見せると、中にはCDやゲーム機が入っていた。「こちらも見ますか」と開けて見せようとすると、警察官は興味を失くしたように「いや、見なくていいよ」と断わったという。その癖、浴室や天井裏まで調べている。 |
(れんだいこコメント) この話はテレビ放映されて話題になったくだりである。解説者(恐らく、みのもんただったと思う)は、被告人の「人間心理を突いたトリック」に驚嘆して見せていた。れんだいこは、たまたまテレビでこの遣り取りを見て、この事件を究明しようと思い立った。
解説者は被告人の狡知に驚いて見せたが、れんだいこは即座にあり得ないと思った。この話が真相なら、この時家宅捜査した警察官は辞職せねばなるまい。被告人が如何に上手に振舞おうが、徹底捜査するのが基本である。なのに被告人の口車に乗って騙されたことになる。つまり有り得ないことが有り得たかのように報道されていることになる。臭い話だと思うべきである。第一、この時には、部屋に臭気が立ち込めている筈である。この話が本当なら事件に気づかない筈がなかろう。これが第20の疑問である。これを警察の第5の失態としたい。これが警察失態のハイライトである。この時の警察官は弁明せねばなるまい。 |
この頃、被告は外出し、その際マンションの周囲に陣取っていたマスコミ関係者のインタビューに応じ、笑みを浮かべて対応している。 |
午後9時頃、腕、足から包丁を使って肉をはぎとり、まな板で切り刻んで水洗トイレから下水管に流した。後の骨はノコギリで細かく切り、冷蔵庫に隠した。
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(れんだいこコメント) まな板で切り刻んだと云うことは、外に音が漏れる筈である。これもキャッチされていない。肉片を水洗トイレから下水管に流したと云うが、本当に流れるだろうか。詰まらないのだろうか。そういう実験もされていない。オカシナことである。これが第21の疑問である。音をキャッチできなかったことにつき、これを警察の第6の失態としたい。 |
夜、事件の報道を初めて見たと云う。
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(れんだいこコメント) 被告は、2009.1.14日、第2回公判でかく述べている。れんだいこは、このウソ陳述こそが本事件の性格を規定しているとみなす。被告の陳述は請負陳述であり、事件の真相を何ら語っていない。かく了解すべきではなかろうか。これが第22の疑問である。 |
4.20日(日曜日) |
午後4時頃、起床する。
夕方、警察官が訪ねてきている(警察官の来訪5、中立ち入り3)。「まだまだ分からんことだらけ」 は次のように記している。
「マンション9階の住民は、『行方不明後、1週間もしない間に警察が部屋の隅々(洗濯機やトイレの貯水のタンクまで)を調べた。トイレや風呂の排水が詰まり加減ではないかなども聞かれた』と言っている。つまり、警察は内部犯行・遺体解体・細分化して下水に流したことも意識に入れて捜査していた。そうなればかれはやはり最有力マークの対象だ。その彼が、ご遺体のかなりの部分を持ち出せたとはどうしても考えにくい。ちなみに彼の部屋は20日の午後に、隈なく調べられている」。 |
(れんだいこコメント) この時も警察官は犯行をキャッチしていない。よほどドジで間抜けということになる。果たしてこういうことが有り得るのだろうか。証言させねばならない。これが第23の疑問である。これを警察の第7の失態としたい。 |
晩方、被告は、マンションのエレベーターで被害者の父親と会い、「大変なことになりましたね。どちらの部屋の方ですか」などと話しかけ、無関係を装った。被害者の父親は「当事者の父親です」と述べたのに対し、「916号室の隣の隣に住む918号室に住んでいます。変な物音は聞いていません。役に立てずにすみません」と答えた。父親は、「そういうマンションだと思って契約したので気にしないで下さい。何かあったら頼みます」と依頼している。 |
(れんだいこコメント) 父親は、父親ならではの嗅覚で被告人の臭いを嗅がなかったのだろうか。こういう場合、肉親は人一倍感覚が研ぎ澄まされるものであろう。その父親が事件の臭いを嗅がなかったとすれば、被告人が室内での密室殺人をしていなかったからではなかろうか。これが第24の疑問である。 |
その後部屋に帰り、午後8時頃、遺体の胴体部の解体に取りかかる。死体の胴体を解体し、腹や胸から肉をはぎ取り、臓器を取り出し、これをまな板の上で切り刻んだ上、水洗トイレから下水道管に流した。解体後に残った骨は冷蔵庫に隠した。 |
4.21日(月曜日) |
午前7時頃、胴体部の解体作業が終る。「出勤までの間、服や小物を切り刻んで、トイレに流しました」と陳述している。
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犯行3日後、普段通り出勤する。「仕事を休むと怪しまれるので、出勤することにしました」と陳述している。緑色の手提げカバンを持って出かけた。「この日は空のバッグを持って、出勤し、警察官がどのようにチェックしているのかを確かめることにしました」と陳述している。 |
(れんだいこコメント) 普段通り出勤なするとあるが、独特の臭いが゜付着していなかったのであろうか。マンションの出入り口には報道陣が詰め掛けている。タクシー運転手、職場の同僚も含めなぜ気づかなかったのだろう。これが第25の疑問である。これを警察の第8の失態としたい。 |
午後5時半、退社する。仕事を終えた被告は帰宅途中の豊洲駅近くで大型雑貨店に寄り包丁と雑貨店で、肉をミンチにする機械を購入する。「しかし、マンション前にはマスコミが張り付いていて、もしミンチにする機械の箱を見られると、きっと怪しまれると考え、そのままごみ箱に(ミンチにする機械を)箱ごと捨てました」と陳述している。
午後9時頃、頭部の解体作業を始めた。頭部の解体は約4時間かかり、午前1時くらいに終わった。。その後、(東城瑠理香さんの)服を切る作業などをして午前3時くらいに作業を終え、仮眠を取った。 |
4.21日までに頭部と両手両足、臓器を取り出していた。死体の頭から髪の毛を切り、頭皮を耳や鼻、唇ごとはぎとり、眼球をえぐり出し、それらを切り刻んで水洗トイレに流した。さらに頭蓋骨(ずがいこつ)をノコギリで切って、脳を取り出し、下水道に流した。頭蓋骨は数個に切って、冷蔵庫に隠した。 |
(れんだいこコメント) 死体の各部位を切り刻んで流し得たたと云うのもオカシイが、髪の毛まで流していると陳述している。それは有り得ない、詰まりの大いなる原因になる。このことに気づかない検事の頭脳がオカシ過ぎる。これが第26の疑問である。 |
4.22日(火曜日) |
犯行から4日後、この日から3回にわたり、出勤する前に腕の骨と足の骨、被害者の服と刺した包丁を手提げかばんに入れて持ち出した。マンションの1階に警察官が立っていたが、荷物はチェックされなかった。
この時、警察官に話しかけ、事件はどうなっているのか、犯人は(マンションの)中にいるのかを聞いている。最寄りの汐見駅前近くのマンションのごみ置き場で、骨は燃えるごみ置き場に、包丁を燃えないごみ置き場に捨てた。 |
(れんだいこコメント) 「最寄り駅近くのマンションのごみ置き場に捨てる」とあるが、確か被告人はマークされていたはずである。よくも3回にわたって首尾よく捨て得たということがミステリーであろう。捨てられた内容物について警察の発表が無い。要注意人物の一挙手一動作がマークされている筈なのに解せないことである。これが第27の疑問である。これを警察の第9の失態としたい。 |
夕方、帰宅。冷蔵庫に入れていた肩胛骨や骨盤、肋骨(ろっこつ)をのこぎりで切りさらに細かく切り分けた。警察の捜査を意識しながら、骨をまだ警察官に見られていなかった冷蔵庫の中から、すでに一度みられている天井裏に隠し替えた。 |
22日夜から23日未明にかけて、 |
4.23日(水曜日) |
事件6日目。出勤。緑の手提げカバンを持たず。勤め先を早退。「23日はまったく仕事になりませんでした。このままでは職場の同僚に怪しまれると思い、思い切って早退するほうが怪しまれないと考えました」と陳述している。
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4.24日(木曜日) |
いつものように出勤。緑のカバンに骨をや社員証とかの遺品入れて持ち出し、同じように近くのマンションのゴミ捨て場に捨てた。この日、マンションの管理会社にカメラが少ないとのクレーム電話をかけている。
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(れんだいこコメント) この時も、カバンの中に骨や遺品を入れて持ち歩いているのに、咎められていない。これが第28の疑問である。これを警察の第10の失態としたい。 |
4.25日(金曜日) |
出勤時、。遺体を緑色の手提げカバンで持ち出した。まだ骨が2つくらい残っていた。 |
(れんだいこコメント) この時も、カバンの中に骨や遺品を入れて持ち歩いているのに、咎められていない。これが第29の疑問である。これを警察の第11の失態としたい。 |
夕方頃、天井裏に隠していた骨が腐敗するようになり、犯行から1週間後の25日から27日にかけて骨を少しずつ鍋に入れて茹でた。ゆでると、すごいにおいがした。 |
(れんだいこコメント) 検事は、この時、換気扇を回したのかどうか確認していない。回せば周囲に臭いが伝わるし、回さなければ室内に立ち篭る。どちらにしても有り得ないことになろう。これが第30の疑問である。これを警察の第10の失態としたい。 |
煮込んで細かくなった骨や肉片、歯などを水洗トイレから流す。流しきれないものを近くのマンションのごみ捨て場に捨てることを繰り返した。 |
(れんだいこコメント) 被告人の供述通りとすると、既に遺体をかなり流しているはずであるが詰まりを起していない。マンションのごみ捨て場に捨てることを繰り返しているが誰にも咎められていない。こういうことがあり得るのだろうか。これが第31の疑問である。これを警察の第13の失態としたい。 |
携帯電話を除き、衣服や所持品を切り刻んでトイレから流した。携帯電話は被害者の顔写真と氏名が書かれた紙を貼り付けて隠し持っていた。再び電源を入れれば被害者が生きていると装うことができると考えたからであった。 |
4.27日(日曜日) |
夕方、骨を煮る作業が終わる。
午後7時か8時、「インターネットで調べて、『お姉チャンバラ』という映画がやっていたので、気を紛らわすために(午後)7時か8時くらいから出かけました」と陳述している。 |
4.29日(火曜日) |
4.29日、鎖骨2本をズボンの前の右側のポケットに入れて、自宅最寄り駅のJR京葉線潮見駅への途中のコンビニのゴミ箱に捨てた。 |
5.1日(木曜日) |
5.1日、残っていた骨をポリ袋に入れ、出勤途中に駅前のマンションのゴミ捨て場に捨てた。最終的に5月1日までにはすべての死体、服や携帯電話を含む被害者の持ち物を捨て去った。 |
(れんだいこコメント) かくて神隠しを完遂した。衆人環視の中で、こういうことが有り得るのだろうか。これが第32の疑問である。これを警察の第14の失態としたい。 |
5.3日(土曜日) |
部屋の掃除をした。廊下の途中から先の床が血で汚れていたので洗った。浴室や配水管は洗剤で(洗った)。配水管に骨片や肉片などが残らないよう証拠隠滅作業の総仕上げを行った。洗剤は、5.1−2日にかけて勤め帰りに門前仲町で買った。
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ゴールデンウィーク後、普段通り出勤し始めている。「血を吸わせたバスタオルなどは、ゴールデンウィーク後、自宅マンションのゴミ置き場にゴミとして処分しました」と陳述している。 |
(れんだいこコメント) この陳述通りならば、この時まで血を吸わせたバスタオルが室内に有ったことになる。数次の室内捜査している警察官が、これを見咎めなかったことになる。オカシナ話ではないか。しかも、よりによって堂々と自宅マンションのゴミ置き場に捨てたという。オカシナ話ではないか。これが第33の疑問である。これを警察の第15の失態としたい。 |