小池書記局長の汚染魚汚染水発言考

 更新日/2020(平成31→5.1栄和改元/栄和2).9.10日

【小池書記局長の汚染魚汚染水発言考】
 2023.9.13日、「『汚染魚』と『汚染水』は全く違うんです 共産・小池氏が反論
 共産党の小池晃書記局長は13日の記者会見で、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に絡み、「汚染魚」との表現を問題視しつつ、「汚染水」との表現は使い続けるという党の方針への疑問について、「『汚染魚』と『汚染水』は全く違う」と反論した。小池氏は会見で「汚染魚は科学的根拠がない。魚が汚染されているという科学的なデータはない。科学的根拠のないことを言うべきではない」と述べた。一方、「汚染水あるいはアルプス処理水という言い方をしているのには根拠がある。今、出されているアルプス処理水は解け落ちたデブリ(溶融核燃料)に接した水だから、トリチウム以外にもさまざまな核種が含まれている」と語った。

 共産は11日、X(旧ツイッター)で「汚染魚」と発信した次期衆院選の立候補予定者の擁立を取り消したと発表した。これに関して国民民主党の
玉木雄一郎代表が12日の会見で、「汚染魚がダメなら汚染水もダメなのではないか。なぜ汚染水がOKで汚染魚がダメなのかよく分からない。それであれば、汚染水という人は全員公認を外すべきではないか」と違和感を表明していた。
 2023.9.11日、産経新聞「「汚染魚は党見解に反する」も「汚染水は科学的」 共産・小池書記局長会見の主なやり取り」。
 共産党は11日、X(旧ツイッター)で福島県産の水産物を「汚染魚」と発信した村井明美氏について、次期衆院選での擁立を取り下げると発表した。小池晃書記局長の記者会見の主なやりとりは次の通り。

 小池氏「今日、広島6区の小選挙区候補であった村井明美さんの立候補取り下げを行いました。村井氏はXにおいて『汚染魚』と発信しました。まるで日本近海の魚が放射性物質で汚染されているかのような発信をした。これはもうわが党の認識と見解とは全く反する中身でした。この発信が行われた直後、書記局として、削除して謝罪するように本人に指示をいたしました。本人は削除しております。その後、村井氏から候補を辞退したいという申し出がありました。ということで、本日の常任幹部会でそのことを承認したという結果です。本人はもちろんですが、公認したのは中央本部の責任であります。私からも関係者の皆さんに謝罪をしたいと思います」 。

 --党の見解と違うというのはどこか

  小池氏「汚染魚という、要するに日本近海にいる魚は、もう汚染されているっていうようなね、われわれはそんなことを一言も言ったことがありませんから、これは党の認識とも見解とも全く反するということです」。

  --(共産が用いる)「汚染水」という言葉を使うのをやめたらどうか

 小池氏「汚染水、あるいはアルプス処理水という言い方を私たちはしています。汚染水という言葉を使ってはいけないかのような議論にわれわれはくみするものではありません。汚染水って言い方自体もきちんと科学的だと思いますよ。だって単なるトリチウムだけが入っている、通常の運転に伴う原発のトリチウム水とは違うわけですから。原発事故に伴うさまざまな核種が含まれている。そういう水を放出したってことは歴史上ないわけですから、それについてやはり汚染水という呼び方をするということ自体は科学的な根拠があるというふうに思っていますし、何か言い方を変えれば危険性が除去されるようなことは、ちょっとそれは違うんじゃないかな。ちなみに海外マスコミの報道などを見ても必ずしも処理水って言い方で統一されているわけじゃなくて、いろんな言い方をしているということは聞いております」。

 --(中国メディアは)汚染キャンペーンをはっている

 「中国が主張していることを是とするわけではありません。中国が言っていることが正しいというつもりはありません。ただ、われわれはやっぱり今回放出しているものは、かつて例のなかったものであるということはきちっという必要があると。それはきちんと伝えると。同時にこれから20年になるか30年になるか50年になるかわかりませんが、ずっと放出し続けたときに、今、政府が言っていることが常に保たれていくのかどうかということも保証はないわけですよね。IAEA(国際原子力機関)はその点、検討していないですよ」。

  ■関係者に謝罪したい 共産党・小池晃書記局長

 まるで放射性物質で汚染されているかのような発信だ。わが党の見解に反する。公認したのは中央本部の責任だ。私からも関係者に謝罪をしたい。「汚染水」という言葉を使ってはいけないかのような議論にくみするものではない。「汚染水」という呼び方をするということ自体は科学的な根拠がある。
  (11日の記者会見、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に絡み「汚染魚」と発信した衆院選立候補予定者の擁立取り消しに関し)






(私論.私見)