(5月) |
明治37年5月9日 |
山中栄蔵47才、木下おきく37才結婚願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、縁談事情一つ一条一つ理尋ねる。いかなる事情と思う、一つ尋ねる。尋ねるから一寸指図に及ぶ。前々余儀なく事情これ一つ事情因縁。さあ事情又一時改め、こうと一つ理尋ねる。よう聞き分け。人情と言うて運ぶであろう。速やかと言えば楽しみの理なれども、何よの事も一つ理尋ねる理、諭しおかにゃならん。何よの処、取り運んでよいと思えど、一つ理一つ心よう聞き分け。因縁という理一つ理、指図しておこう。 |
押して、結構に御言葉を頂き、尚双方とも運びをつけまして。
さあさぁ縁談事情一つ理、段々事情諭してある。さあさぁ因縁という理一つ心なくばならんで。一寸にはよいと思う。よいが、又理どうこう理、皆々篤と談じ合うてやってくれるがよい。 |
|
明治37年5月13日 |
本席、宅の南の東方へ親神様を祀る所一間半建て出し願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、尋ねる事情はさあさぁもうどうせいこうせいと言うや、言うようにさすがよい。話するようには、どうなりともするがよい。指図である。心おきのうさすがよい。さあさぁ許そ/\、さあ許しおこう。 |
|
明治37年5月16日 |
桝井政治郎妻スヱ39才、安産後の身上障りにつき願い。
さあさぁさぁ、さあ尋ねる事情/\、さあ身上事情尋ねる。身上の理尋ねる。いかなる事情も諭するによって、よく聞き分けにゃならん。さあさぁよう聞き分け。第一一つ許しという、許しという。心の理皆々あろう。この一つ理からよう聞き分けにゃならん。どういうものでこういう事になった。さあさぁよう聞き分け。第一許しという、世界にまで及ぼしたる。身上の処、安産楽々の後こうなる。後考えも付こうまい。さあさぁよう聞き分けにゃならん。安産からこうなると更に持つな。これは世界では大層の理である。安産から後一つの理である。さあさぁ何でこうなる。よう聞き分け。この理後々身上成ると成らんの理、事情因縁の理諭しおくによって、よう聞き分け。難儀さそう不自由さそうという親はない。兄弟はない。この理から諭すから、よう聞き分け。まあ一時の処、一時どうとはない。因縁親々、それ兄弟、それ皆々の心もなくばならん。この因縁諭してくれ。これだけの順序の理諭するによって、よく聞き分けにゃならん。ほんにそうやなあと言えば、身上の処一時どうとは案じる事要らん。親々日々と言えば心だけの事。家、しっかりと、これを定めてくれ。 |
押して、桝井の次男安太郎の事でも御知らせ下されますか。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁ前々心一つ事情、どちらからこうこちらからどう、善い理と言うて成る程と一つ順序の理治めたもの。事情によって、善きも悪しきも、親子でも兄弟でも、心の理は別派。たゞ心まで。日々日過ぐる。第一これよう聞き分けにゃ分からせん。親の心に取れば可愛もの。ならんという人の心、親の因縁と言う。これ一つよう聞き分けにゃ分からん。年限経ったその後は、どうこうと言う。日々の事情、同じ兄弟同じ中にも、良く暮らして居るもあれば、どうこうとも言う。人心というは、名々のもの、身上借りものの中に、心に間違い、又々自分からの心はどうもならん。長らえての道筋、生まれ子同様、一つ心から一つ事情。成らん堪忍するが堪忍、という事もあるやろう。 |
|