(4月) |
明治30年4月4日 |
東保太郎妻いさ39才、目の願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上に事情いかなる処であろう、と思う一つ事情、堪えられん思う事情尋ねる。いかなるも聞き分け。どういう事聞き分けるなら、名々の理で十分の理は聞いて居る。一寸事情あれば、これは些かの理に持たず、案じる事は要らん、案じてはならん。所々どういう理もある。一つの理は思わんよう。事情は心に一つの理を聞き分け。何処にどうするか。今日身上すっきり。名々事情にても、案じる事は要らんで。 |
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明治30年4月4日 |
夜、増野正兵衞、身上願い。
さあさぁ尋ね掛ける/\。尋ね掛けたら一つ理諭しおこう。大きものに譬え、成らん理譬え、よく聞き分けにゃならん。これまで万事身上でも指図刻限事情でも幾度も諭したる。又一つ成りたる事情もある、成らん事情もある。神は、放っておけ捨てゝおけ、とは言わん。そのまゝ/\。もう何でも彼でも年が明けたら、事情これまで目に見るに見られん、聞かすに聞かされん事情なれど、真実真の事情だに治まればこそ、今日の日という。さあ尋ね指図やない。刻限事情と変わるで。 |
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明治30年4月4日 |
夜、刻限。
さあこれまで尋ね/\、(これまでは)あちらへ隠れ、こちらへ隠れ凌ぎ、あちらへ走り、こちらへ走り(して)、何も知らん者ばかり通りて、ようよぅ(今日の)道(となった)。よう聞き分け。(今は)どれだけ結構と思えど、今の一時(の事情を)聞き分け。ならん者に無理に来いとは言わん。来る者に来なとは言わん。(ということは)これ一つ古き話しに残したる。(この道は)これだけ(の)心だけの道(であり)、(心の理通りに神の守護の)見えた道(である)。(今日の日になった)年限(を)数えてみれば、(自分の心は)向こうにある(の)やら後ろにある(の)やら、空にある(の)やら、今日の日(の理が)分からいでは(どうも)ならん。機嫌に向いたら行くは、機嫌に向かにゃ行かんは(という)。こんな事では今日の日見えるか。今日の道(の理は)立てにゃならん立たさにゃならん。神が出て、こうと人足まわしするようなもの(である)。まあ(人間心の)堅い心(を)抱(いだ)いて取り返やし(できぬ)ならしょう(がある)まい。神が捨てるやない。何ぼ大切ない者でも、名々から捨てゝ掛かればどうもならん。何程繋ぎたい(と思う)かて、真の心から事情の理(が)切れたらどうもならん。事情に(は)限りという理(が)ある。この限り(の理は)一つ理も同じ事(である)。 |
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明治30年4月7日 |
中台庄之助伜16才、身上願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、一時身上いかな事情であろう思う処、まあ一つ余程順序難しい思う処、又思うは余儀なく事情/\なれど、身上という、いかな事であろうという事は、日々になけにゃならん。万事の処十分の処に運ぶ処、身上不足なればこんな事と思う処、よう聞き分け。どんな事こんな事皆な思う。身上不足なれば、こんな事と直きに思う。それではならん。これまで難しい中から段々道であろ。どうなりこうなり日々心これからという理があろ。その心将来と一つ治めにゃならん。よう聞き分け。身上の処一時はぁと思うなれど、万事これから先後々聞き分け。身上不足どうやなあ、こうやなあ、案じてはならん。どんな事情もこんな事情も、成るも順序。為す因縁理聞き分け。こんな事と思う事では、道長く順序理に曇り掛ける。何をしたんやらというようになりてはならん。よう聞き分け。どういう理もこういう理も、何でも彼でも、心案じんならんでは、日々どうしてもこうしても分からん。よう聞き分け。道のため余程の者もある/\。中にはあの人はこうしてくればよかろと言う。どうむならん理に取りては添わん/\。その日行く日もあれば行かん日もある、何がしたんと道の道理あろ。どうなろとこうなろと定まりた理なら、いつ何時でも思わんと定め、よう聞き分けすれば、身上はあ/\と言う日来るものや。これだけ諭し置こう。よう聞き分けてくれ。 |
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明治30年4月10日 |
木戸上庄右衞門、身上願い。
さあさぁ尋ねる/\。尋ねる身上尋ねる事情、身上事情心得んという処尋ねる。どうしてもならん、こうしてもならん、尋ねる。一つ尋ねば一つ事情諭しおこう。どうも誰から中見れば、どういう事こういう事という事情なれど、身上これ一寸大層なれど、もう一時なあと言うは、言うまで。又それ/\運ぶ処事情、真実運ぶ処印しない。一つ尋ねる。いかな事も諭してくれ。一代と思てはならん。一代やない。これだけの事情運ぶ事情は、生涯末代の理に治めて事情、身上事情あれば、他にそれそれ心だけ尽すだけ治めてくれ。まあ一時どうとはない。なれど大層。まあ事情は、心得事情に諭しおこう。よく聞き分けて。 |
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明治30年4月13日 |
北村茂兵衞娘もよ、身上腫れての願い。
さあさぁ尋ねる/\。さあ尋ねる処/\、事情は余儀なく事情、身上事情あれば日々一つ心に堪えられん。なれど、よく事情聞き分け。内々それぞれ互い何たる事、更々更々に思わぬよう/\。一人又一人又候なあと、些かも思うなよ/\。長い日柄どういう日もある/\。又子供後々心得んなあと思わず、思案して取り替え/\、又心確かに持って/\、道ありてこそ、道がありゃこそと、タンノウ一時尋ねる事情は、余程大層余程事情。心鎮めて、何故やろと更に持たず、道あれゃこそうという理を、治めてくれ。 |
押して願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、それ二つ一つ理という。どうも堪いられん堪いられん理であろう。余儀無く事情尋ねる。尋ね返やす。鮮やか諭するによりて、よう聞き分け。幾人何人中、これまで一つ事情日々の処、又候/\日々堪いられん一つの理という。いかな事/\思い/\、これはどうした理である。皆んな一寸の理から狂う。この道というは、たゞ言葉一つの理で分かる。心の理で救かる。又心の理で捨てる。成る因縁成らん因縁、事情諭す。名々成る程治まり難ない。なれど、世上見て治め。道ありゃこそ頼り/\、心一つ理が頼り。治まる。これ一つ安心の理治めよ。 |
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明治30年4月24日 |
木村留吉、身上願い(城島分教会員函館出張所詰)。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ身上大変、遠く一寸互いそれぞれ事情合い難くい処身上事情あれば沙汰がある。身上一寸暫く。万事心得一つの理を諭する。どういう処遠くの心がある、道一つ頼り、道一つのそれ/\心の理の運び方、身上に障り早く誰一つの理、一寸事情諭す事が出来難ない。一寸事情早く、又一つ身上不足なるとは更々思うな。これだけの事なら運ぶ、遠くなる所いかなる心も治めて。急ぐ。早く/\。 |
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明治30年4月14日 |
佐賀関に布教所の担任鴻田利吉の処、桝井安松に変更、又232番地へ移転の願い。
さあさぁ尋ぬる事情/\、さあさぁ前々事情を以て一寸一つどうである。又一つ一時以てこうという尋ねる処、心おきのう許しおこう。又一つ第一に理を諭しおこう。遠く所に、所々に一つ事情一つという。さあさぁ皆々綺麗に/\又先々多分/\の一つの理ある。又一つ先々皆々事情は一つ一つの心を以て、皆な一つ共に/\運ぶ事情の心なら、これを綺麗/\なと言う。第一の事情又何処から見ても、ほんに成る程という心を以て運ぶなら、尋ねる処は許しおこう。 |
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明治30年4月18日 |
桝井伊三郎、永尾楢次郎両人東京及び仙台地方へ出張の願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、前々の事情は、途中まで一度の処立ち戻らんならん。余儀なく事情。どういう事、何かの事、何かの事情、心の事情は精神辺所の所にて身に障れば、煩いの上の煩い。一時以て尋ねる処、一度と言えば一度は出て、成るよ行くよう心だけの治め。辺所たる所にて身の障り、どうでもこうでも、身上から余儀なく事情という。事情は外に何にもない。どうしてこうという、事情の理はない。たった一つ一寸の慎み、一つの理、誠の理、これだけ事情身上からよう思やんせにゃならん。安心の心を求め、名々の心、一つこれ一つ何でも彼でも、もう忘れたかいなあ、というように治めてくれ。常々の理は十分尋ね、事情の指図より時を以て、これだけ諭しおこう。名々心に慎むという理を治めてくれ。年の取れたる席という。ほんに頼りにして居る。頼りにして居る中に、これはという事情ありてはならん。この理さえ治めてくれば、外々事情はない。十分という。さあさぁ立ち越す処、尋ねる事情は心おきのう/\。さあさぁ許しおこう/\。 |
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明治30年4月20日 |
城法支教会長山本藤四郎、家族支教会へ引き移りの願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、さあ一時以て尋ねる処、事情は皆々それぞれ皆なそれぞれ心という理集まる処、一時以てこうという処、さあさぁ許しおこう/\。 |
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明治30年4月22日 |
大裏西側中央に井戸一箇所願い。
さあさぁ屋敷中の事なら、それぞれ勝手よいよう、どうこうと決まった事は未だ指図はでけ難ない。皆な仮家の事なら、何時取っても差し支えないというよう。仮家なら何処がよかろ、此処がよかろこれ委せ置くによって、そこで一寸話しておく。 |
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明治30年4月22日 |
増野正兵衞、身体中芯骨痛み咳出で、又道興目の障り願い。
さあさぁ身上に一寸/\障りという。何も案じる事要らん。なれど、前々より諭す理皆同じ事、事情同じ理ある。万事理集めて掛かりあれば、こうというどうという、どういう事する、こういう事する。役々理治めて居る。成る成らん理、聞き分けにゃならん。よし/\、聞いて了う。聞いたら取り計らうよう。よう聞き分け。取り扱いが扱い人、一つ道/\という。一時道又一つ尋ねば、誰彼尋ねば、それからそれ取り次ぎして、事情一つも放っておかん。事情ある又々事情、段々の事情もある。これだけ諭しおこう。万事聞き分け。身上案じる事要らん。案じる事要らんが、掛かり/\話し、どういう事話しするやら知れん/\。よし/\という理心に治めよう、又々というは、何の事やら分からん。そこで一寸話しておく。 |
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明治30年4月22日 |
河久保豫章、身上。三島村にて借宅住居するにより清水与之助、梅谷四郎兵衞の両名世話するにつき願い。
さあさぁ段々事情以て尋ねる処、この道一つというは、何も分からん事情/\なれど、どんな者でもこんな者でも、皆んな一つ/\心という理以て、どうでもこうでも真実理、強ってどうでもこうでも、それぞれ互い/\理結んでやるがよい。よう聞き分け。俺がと言う者がどうもならん。神の方から捨てんなれど、理としてすたる。どんな者でも道というは、皆な兄弟と諭したる。そこで真実供えて、こうという処なら、まあ一つ取り計らうがよかろう。 |
押して、同人には孫大太郎なる付き添い御許し願い。
さあさぁ尋ねる事情/\、人は幾人何人なけりゃならんとは言わん。皆んな心という理治まるやろう。治まれば互い/\の理である。これまで言うたる。深い学問は要らんと言うたる。道というは艱難苦労して、それぞれ理積んだる理はたゞ一つの理に治まりたる。そこで、学問有る者もなき者も皆な同じ事、皆んなをやが育てゝ居る。門掃く者も、拭き掃除する者も同じ事、又一つ、空働くも一つ、理は一つ。育てるは上、上を崇め敬まうは下、これ分かれば何もなきものである。これだけよう聞いておけ。 |
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