明治29年10月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

 (れんだいこのショートメッセージ)
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 (10月)
 明治29年10月1日
 仙田善蔵、身上伺い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、身上に一つの事情一時以て尋ねる処、身上不足なる、どういう事であろう、日々思う処、よう聞き分け。身上に不足なりて一つ尋ねたら、こういう一つ指図ありたと、よく伝えてくれにゃならん/\。どうで長く道なら、先長く心持って、楽しんでくれにゃならん。どうで心に堪え難くい理もあろう/\。これ取り直し、よう聞き分け。人間前生生まれ替わり為す話し、皆な聞いて諭すやろ。諭す処名々よく聞き分けて鮮やかなら、身上も鮮やか。これをよく聞き取りて、諭してくれ、諭してくれ。
 明治29年10月4日
 夜、井筒梅治郎、身上障りにつき願い。
 さあさぁさぁ尋ねる処/\、事情/\一度事情、二度事情、三度事情尋ねる処、身上の処/\一度尋ねて一つ指図、二度尋ねて指図、三度尋ねて一つ指図。事情という、よう聞き分け。諭し一つの理、十人寄れば十人理はどうなりと取る。これ第一の理。前々事情内々思う処、日々の処身上不足、どうなろうと思う。心にも掛かる。これまでという長い道筋、いかな道中、どんな中も通り来たなれど、今の処身上一つこれなあと言う。内々も日々の事情を見て、どうなろうと思うなれど、指図一つの理を聞いては、何でもという一つの理は定める中に、身上を見て又どうやろうと思う。取り直せ/\。他に事情世界事情どうやろう。内々も又これではなあと思うから、身の事情成らん。成らんから尋ねる。日々送り、月々送り、年々送り、身上どうであろうと思う。案じるやないで。いかなるも処、心一つよう聞き分け。名々も諭するやろう。因縁という、因縁一つの理は、タンノウより外に受け取る理はない。よう聞き分け。しっかり一つタンノウの理を治めてくれ/\。案ぜる事は要らんで/\/\。未だ/\/\これから/\/\しっかりしっかり/\。
 明治29年10月5日(陰暦8月29日)
 梅谷四郎兵衞、身上事情より定めたる事情願い。
 さあさぁ段々尋ねる処/\、談示事情尋ねる処、一時以て尋ねる処、余儀なく事情/\、身上事情なけねば何ともあろまい。身上事情あればどうとあろう。これまで指図一つ/\で、身の開き。身は互い/\事情、又多くの中、皆身の自由という理がなければ、遠い所に親切便り、遠く道はあろうまい。理がありゃこそ、何処までも遠く、又聞こえる。これまで直か/\話したる。年が経ち年限皆から一つ曇るとは、皆の中よう聞き分け。一人談じ合い、又伝え合い、諭し合い、よう心得。事情/\何か事情/\、ようよぅ聞き分けにゃ分かり難ない。これまで指図心得て、一つが元という/\。この一つの理にあちら曇り、こちら曇り、この一つの残念日々と言う。これ何とも諭されん。日々事情の処に分かり難ない事情日々ある。楽しみだけ見て嘘と言われようまい。世界どういう、又何と聞く。皆々あちらこちら事情/\と解け合わん。解け合わんから、この一つどうも分からん。分からんから身に障り。一時障り付いて、指図から身上安楽になれば、嘘やない。よう聞き分けにゃならんで。あちらほゝこちらほゝ。又あちら見てうはんこちら見てうはん、どうもならん。よう聞き分け。指図一つの理より頼りない程に。あちら眺めてもほゝ、楽しみ知らしてある。なれど、どうもならん。名々で解けようまい。あちらこちらほこり/\、ほこり掃き取りて掃除せにゃならん。掃除というは、一寸計り難ない。国々遠い所、何名愛想出てあるか。互い/\話し合うて、皆んな早々事情ありたら、何時見るとも聞くとも分からん。よう聞き分け。これまでもこれからも皆な同じ道。往還道は通りよい、細い道は通り難くい。なれど、細い道は心に掛けて通るから、怪我はせん。大道はけつまずかにゃならん。けつまずくというは、心に油断するから怪我をする。これ聞き分けてくれ。一人や二人や、又一人や二人や。これ諭しおくによって、聞き分けてくれにゃならん。

 押して願い。
 さあさぁこうして一つ指図、あれこれ一寸聞いた限りは、忘れんようせにゃならん。何も忘れはせん。なれど、あちら欠けるこちら欠ける、日々どうもならん。あちらこちらというは、大層でならんやろう。なれど、こちらへと言うて、一寸暫く心持って、早く/\、互い心運び合うてくれ/\。
 明治29年10月9日
 前田喜四郎46才、身上願い(五条支教会長)。
 さあさぁ事情以て尋ねる処、身上どうも長らえて不足なる。どういう事であろう思う処、前々諭してある一つの理と言う。将来諭しある一つの理という。又指図変わりてあろか尋ねる。一度の指図は将来の指図。一度の印なければ、どういう事という理で、これは利益がなあ印しがなあ、見にゃならん。又一つ長らえてどう言うてもならん。一時諭してある。諭してある処、頼りないものや/\必ず思わず、タンノウさしてくれ。何をしたんぞいなあと思わず、道に一つこれは一寸も思わんよう。人間という、一代と思うからどうもならん。よう聞き分けてタンノウ。タンノウは中々でけやせん。なれど前々聞き分けてタンノウ。身上不足ありてタンノウでけやせん。なれどタンノウは因縁の諭し、前々の一つの理これサンゲえと言う。長々切なみありてタンノウでけやせん。なれど、よう聞き分けばタンノウでける。皆な互い/\聞き合わせ問い合わせ。あちらこちらこの理聞き分け。因縁為す因縁日々理ありゃこそ尋ねる。あちらもこちらも尋ねるは道の理である。又因縁為す因縁聞き分け。成る成らんの理聞き分け。そのタンノウは前生因縁のサンゲえと言う。続いて聞かそ。皆んな続いて一つの話しになろ。因縁という、因縁のタンノウというは、成ろうと言うて成らるものやない。成ろまいと言うて成りて来る。この理聞き分けば出ける。一代と思うから頼りない。頼りないとは必ず持たず、道ならこそ道がありゃこそ。遠く所あちら変わりこちら変わり尋ね、段々運んでくれる。これ道の理かとタンノウ。又世界事情明らか道通りて、よく話してくれるよう/\。
 明治29年10月9日
 安井藤市37才、並川馬太郎妹はる25才縁談事情願い(蒲生支教会長)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、縁談尋ねる事情理を尋ねる処、さあさぁ一日の日を以て尋ねる処、指図よく聞き分けにゃ分かり難ない。縁談一つ理という。事情によってどんな事情もある。縁談というは、どういう指図なら、人と/\一つ嬉しいという心と心の理、これさい治まるなら、何時なりと運ぶがよい。さあさぁ心おきのう運ぶがよい。
 明治29年10月10日
 越智久八29才、身上願い(愛豫支教会長)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁいかな事情も尋ねる。身上事情ありて一つ尋ねにゃ分かろまい。尋ねるから一つ又指図と言う。身上不足なる。どういう事であろ思うから尋ねる。どんな話も聞く。いかな話も聞くなれど治まらん。どうも分かり難ないから尋ねる。尋ねるからよう聞き分け。幾名何名変わらん事情、指図は変わらん。変わる指図でけん。身上事情変わりた事情である、違った事情である。事情はどういう事もこういう事も、皆な指図してある。又変わりた事と思うから尋ねる。又言葉という、言葉事情尋ねる。よう聞き分け。身上不足なりて、なか/\一つどういう事と、一時捨てにゃならん。これ聞き分け。事情は名々事情ある。為す因縁と言うたる。よう聞き分け。因縁の為す事情は、取りよ聞きよで大変違う。因縁ならと言うて了えばどうむならん。一度と思うから頼りないもの。身上不足なりてタンノウはでけやせんなれど、皆な同じ人間、借りもの・貸しもの中、どんな理どんな事情も見る。又聞くやろ。これからタンノウ。タンノウは因縁のサンゲえである/\。これよく伝えてくれ/\。事情は、皆々それぞれ心得事情に、一つ諭しおこう。
 明治29年10月10日
 夜12時30分、刻限。
 いつも旨い事思うて居たら、違うで/\。話し聞いて楽しんで居たのは今までや/\。来る者はよし、来る者だけは寄りてくれ。来ん者に来いとは言わん。来る者は皆な寄りてくれ。内の者は筆取りするのやないで。筆取りする者皆な呼んで来い/\。さあさぁまあやれやれ長い間、やれやれ長い間十分待った/\。どうもこれまでと一つ事情ありて刻限の話しと言うた処が、刻限話しに錆はなし、神がするようなこの話し、区域喰い違いある。よう聞き分け。

 
長い間長い道筋長い日ならどういう日もあろ。これまで長い間(に)どういう話しもしてある。(これまでの)年限(を)数えてみよ/\。年限の事情(の中へ)入り込む(で諭した処)も入り込む(で守護した処)も(思案して)、(その)道理(の)諭し(を考えて)みよ。これまで長い間、年限は(道始めて)早く(も)六十年(に)なる。それ(であるのに今日の姿)はどうもならん。種という、種を蒔いても年によりて生えるもの(も)あれば、又生えんものもある。この理(を)聞き分けて、段々話し伝えてくれ/\、何も言うまで(もないことである)。今の道と半年後の話しと(聞き比べると)、事情(について)一寸心に案じもあろう。道は結構な中に(も)案じ(が)あろ。蒔き流し蒔き流し(では)、あちらにしょんぼり、こちらにしょんぼり(としている)。蒔き流し(で)はどうもならん。蒔いたもの(は)修理する(よう)。あちら(で)一人育て、こちら(で)一人育て(て行けば)、何処へ種(を)蒔いたやらという処から生えて来る。眺めて見れば、その道筋(は)一粒万倍という。百石蒔いて百石取る(だけの)話しでは分からん。(この道は)たゞ一つの理から出けて来た(道である)。この話しは深い心の話し(である)。前々一寸説いた処が、筆を取る者は中々容易(なこと)やない。一寸(筆を)取り掛けたら十分取りてくれ。

 さあさぁ今に百石蒔いて、(直ぐに)一粒万倍(に)取る事ばかり思うてるから、どうもならん。聞き分けてくれ/\。言うたばかりで(実行しなくて)はならん。上ぼり切りたら下だらんならん。よう聞き分け。雨降る中も段々凌ぎ、(修理して神一条の道を選ぶので)百石蒔いて一粒万倍という楽しみ(の道がある)。


 
席や席やあら/\分かり結構と思えば結構になる。ちょい/\の話し難くかった。この結構一粒万倍分からん。煩い/\なあと思ては、どうもならん。楽しんだ理はいつまでも/\。孫子の代まで楽しんでくれるよう。話しから理を諭す。道はどういう処から出て来たる。分からん。聞き分ける者だけ聞き分けてくれ。聞き分けん、出けん者はどうとも言わん。これまで説いたで。一度や二度や三度やあろまい。こゝへどうしましたと伝えてくれ。聞くに聞かせん、見せるに見せられん、口に言うに言われん。曇り/\濁り/\溜まるから、多いの中から他の心にちょい/\皆なある。よう聞き分け。同じ一腹一種、我が身になる与ゑ、兄弟という親族という、皆な結んでくれ/\。雨風や/\。あちらこちら津波や、地震やと言うても、遠い所は怖わいようで、聞いて真の心になくばついつい忘れて了う。よう聞き分ける者だけ聞き分けてくれ。聞き分けでけん者はどうもならん。嘘と言えば嘘になる。疑えば疑わにゃならん。疑うから、世界に疑うような事でけて来る。

 さあさぁ月が更わり年が更わり、事情段々多くなる。これも分かり難ない。よう聞き分け。根出しの悪い方へは枝が枯れる/\。根出しのよい方へは枝が栄える。こら何でもない話しと思えば、何でもない。これ聞き分けば古い話し。これだけ諭せば分かるやろ。今夜はこれだけ話して置く。又名々聞いて居る話しの段取こうなったと、席に知らしてくれるがよい。これだけ知らしおこう。
 明治29年10月16日
 島村菊太郎家内銀代、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあ事情を以て事情を尋ねる。どういう事であろ。まあ十分の事情/\、どういう事こういう事皆な通り来たる。身上の事情ありて尋ねた。こういう諭あった。又これまで指図もあろ。どういう間違いであろと、指図頼りならよう聞き分け。いついつまで事情長らえて事情なら楽しみ事情、一時こうなればどうと案じる処あろう。よう聞き分け。これまで長々の道筋道すがら、どういう日もありた。これではなあ、一日事情以て事情という。これから年限長い間、あちらこちらあれこれ事情治まりたであろ。又身上身の悩むと思うは違うでなあ/\。よう聞き分け。皆な内々それぞれ親々一つ事情、よう聞き分け/\。成らんやあろうまい/\。どうで所に一つ身上に一つ所/\、名を一つというは、中々事情でない。どうでまあ、あちら治まればこちらなあ、中々よくよく心、何でもと言うた日から今日の日。この年限楽しみ、これから未だ/\、又内々改めて、これああと更々持たず、国々一つ早く治めてくれるようと。
 明治29年10月25日
 城音次郎の藪地91坪本部にて買い入れの願い。
 さあさぁ事情以て事情尋ねる。これまで話し伝え、いずれ/\及ばさにゃならん。時旬に及ばさにゃならん。先とも今とも言わん。今と言えば今先と言えば先、これでは分からん。心を運び、世上又うっとしい。先はあゝなあ、中々心一つ難しい。今までは委せおき、よかったなあ、治まって世界一つ渡らにゃならん。又事情程事情、あちらこちらで一つ真実尋ね/\の事情、これまで事情印打ってある。一時心もある。長い心もあろ。年々という仕切ってこう、楽々という、ずつない尋ぬる指図。指図の理に違わん。事情に違わにゃならん。又ぢば/\一つ事情、年々の道見て諭さにゃなろうまい。楽の道がある。一時坂道を登る。一服しょうかいな、ろくぢの道、何程遅れても追っ付く。この道一つ諭したら、先一時。今に急くともどうせえとも言わん。楽々の道、これ一つ諭したら分かるであろう。
 明治29年10月25日
 山田伊八郎及び長男長女、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情、内々事情にて重ね/\段々事情、こうなる事でこうなるこうなると思う。一寸道理で事情以て事情尋ねる。身の内あちらもこちらもこれではどうもならん。日々事情あろ。一時何でどうなろ、こら要らん。日々の処、一つの道一つの理、それぞれ理残そ、一つの理を残そ。身上不足なってどうなろう。この道言葉一つの理である。難しい事諭してない。一時の処どうなろうこうなろう、これまで事情、心の一つ事情治まりあろ。これも聞き分け。代々の理を聞き分け。内の処運ぶ、十分受け取りてある。身上どういうものである。これまで年々の理、あちらこちらも事情が障る。年々になあ、よく聞き取れ。所々見るであろう聞くであろう。この理聞き分け。タンノウ、タンノウできまい。さしてくれ。大難小難、一つ伝えできる。理の為すサンゲ。内々一つの理を早く伝えてくれ/\。
 明治29年10月18日
 畑中国楠妻くま34才、身上願い(有田支教会長妻)。
 さあさぁ尋ねる事情/\、事情は余儀なく事情、どんな話しどんな理、どんな理も伝えども、どうも身上鮮やかならん。一つ理がないと言う。尋ねるから、余儀なく事情であろう。どうでもならん。ならんというは、よう聞き分けにゃならん。一時尋ねる事情に、一つ諭しというは、一時の処事情大層/\。大層は大層だけ、鮮やか見て一つ事情、どうも一つ大層。万事諭してくれ。こうして長い道筋、頼りない事と更に持たず、又内々どうと、又世界なあと思わず/\して事情は第一。後々第一。一つ尋ねに行た。どうも一つなあと沸く。又日々諭す事情有る。因縁という、因縁諭す処、何でなる、これだけしたのになあと、内々思わず、よう聞き分けて諭してくれ。これだけ諭しおこう。
 明治29年10月19日
 葛原常松36才、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、さあさぁ事情、さあさぁ尋ねる事情、遠く所どういう、とんと一時どうも鮮やか分かろまい。又聞かす事出けようまい。遠く所尋ねる処、一寸の指図しておこう。身上の処大変事情になりたるで、大変事情になりたるで。皆心一つ理が難しい。これまでととんと心が一時難しい。そこで身上難しい。どういう事難しいなら、こちら事情やあちら事情や。よう聞き分け。こんな事情かいなあ、あんな事情かいなあと案じもあろ。心に緩む心ではどうもならん。難しい、心にあると言う。又心なくば通る事出けん。身上一日二日では鮮やか出けず鮮やかならん。そこで一寸諭しおこう。愛想尽かさずよう/\。愛想尽かしては、これまでの働き何もならん。人間というは先々分からん。一時難しい中どうなりこうなり心に治めて通れば、ついつい道があるのや。一時にどうと心に持つから、一時難しい。そんなら身上不足はどういう事と言う。よう聞き分け。さあさぁ思わず/\付いたる道やない。一日以て事情という、一時難しいかったであろ/\。一つ諭しおこう。事情十分取り調べて、よう聞き分け。有るも無いも身上が第一。この事情難しい。多くの中理に合い、道理がなくばどうむならん。よう聞き分け。一時の理は生涯末代の理と持って通れば、又集まる事あろ。これ諭しおけば集まるやろ。さあさぁ何時事情に。何時一つ身上こうという処が、一寸知らしておこう。よう聞き分けてくれるよう。
 明治29年10月25日
 上田与三郎母ノブ71才、身上願い。
 さあさぁ尋ねる事情/\、身上の事情ありて尋ねる事情一つ、一寸指図事情に及ぶ。一時身上どういう事、内々人々一つ事情、思う事もあろ。よく聞き取れ。諭、これまでやれ/\皆な内々一つ事情運ぶ。一つ楽しみ一つ治めてくれ。事情は大層であろ。楽しみよく聞かせ。尽した理は一代とは思わず、末代の理である程に/\。これを心に治めてくれ。




(私論.私見)