明治20年5月

 更新日/2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3)年.12.27日

 (れんだいこのショートメッセージ)
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 (5月)
 明治20年5月2日(陰暦4月10日)
 梅谷四郎兵衞、家移転願い。
 さあさぁ道のために尽す処は、さあさぁ世界を眺め、先々の処、こういう理は今の処はどうせいとも、こうせいとも言わん。内々の処真実/\/\、又々寄りて、真実/\/\寄りて談示して、今の処はどうせとも言わん。なれども今の理見て、まずまず心安にして運べば、又々心に掛かるところは安くなる。真実/\/\寄りて談示するがよい。
 5月5日(陰暦4月13日)
 平野トラ、身上願い。
 さあさぁ身上一つ心得ん、どういうもので心得ん。身上一つの理、さあさぁかえ一つの理、さあさぁ静かに聞いて一つの理聞こえ。一つの理どういう事も運び、どういう事も運び来てある。どういう事もこういう事も見分け聞き分け、名々一つ事情、名々一つの理を定め。どういう道も通り来てある。又一つ名々定め来てあるところ、何でも理も聞くと、心掛かり/\。この一つの事情、見分け聞き分け、一名一人の理を定め、一名一人の理を定め。世上一つの理、難しい事は言わん。世上一つの理あれば、見れば見る。名々尋ねるところよく聞き分け。名々は一つ、先々長く、世上にはいかなる理もある。名々は一つ。世上にはいろいろの道もある。取り直す/\。名々はどういう道もある。身上ありて一つの理と、名々は一つの道、いついつまでも一つの道や。名々は一つの理で長く/\一つ定める理なら多くの理までやない。まずよう聞き分けて、まずまずの理を治めるなら自由自在と身も治まるという。
 5月6日(陰暦4月14日)
 午前9時、喜多治郎吉、身上につき願い(この時お授け頂戴)。
 さあさぁこれまで長々退屈であったやろ。さあさぁこれより助けのため、水を授けよう。さあさぁしいかり受け取れ、さあ受け取れ。
 押して、水の訳につき願い。
 さあさぁ授けたのは心の理に与えたるのやで。たとえ途中にても、泥水でも、身の悪い者あれば、先に三口飲んで、後飲ましてやれ。
 又押して、水のお授けの理由を尋ね。
 さあさぁこの水というは、人間元初まりの時、三尺まで水中住居、この清水を与える理。又三口飲むは、三日三夜に宿し込みた、この理よって与える。
 5月9日(陰暦4月17日)
 午後9時、刻限御話し。
 さあさぁ一寸刻限話し、さあさぁどういう事(であろう)。どういう道がつくやら分からん。急がし(い)。どんな道がつくやら、ちゃんと分かりてあるで。何時(この道が付く)やら分からんで。多くの人数が要るで。さあ、あっちもこっちも急がしいで。手が足らん。十分の道(という)どんと大きな道を造りゃ、ちゃんと備えをつけておかねばならんで。今度は珍し(い)道やで。さあ楽し(い)。どういう水が出るやら。(水が)流れるとも分からん。何もかも/\秋を合図に(見えて来る)。どんな事も皆々この話(を)しておかねばならんで。
 5月10日(陰暦4月18日)
 増野いと、裏向き通じ悪しきにつき伺い。
 さあさぁ身の内ところ、どうでもこうでも、もう思わく通り、今一時ところ、どうでもこうでも定まる。定まらん処はいずれの心案じる。案じの知らせが掛かる。一つ所いずれの話し、実と思えば案じる事は要らん。先々案じあるから、自由自在一寸身の内の処不足できる。そこで案じ一つも要らん。成り行くよう、誠一つ自由自在。身の内案じあれば、先々案じは何もならんで。
 5月12日(陰暦4月20日)
 増野正兵衞、足だるみ胸痛むにつき居所の伺い。
 さあさぁ何かの処、身の自由自在聞いて、ほんに成る程という処分かる。名々尋ね聞く。ほんに借りものという事分かる。身の障り皆なある。早く/\急く。自由自在、一人もあちらへこちらへ、四方八方へ。今一時に、身の内ほんに身の障り、幾度ためし。これでこそいう事分かる。三日いう事できる。知らねば身の障り、一時に揃え、一つ所に集まる。皆な人数聞かす。こゝに一日二日三日のうち、あちらへこちらへも散らばらぬようしておかねばならん。名々人も定め心も定め。心所に定まらんから。
 又別の日伺い。
 さあさぁ身の障りの処、身の障り、何も思うでない。よう思案。どうこう思うじゃない。どんと心を落し着け。道は道、家内の処思案、どっと落し着け。怪しう思わず、思う心鎮め。又、急き込み心急ぐ。じっと定め。家なる処結構。いかなるも家々処定め治まらん。別々。先々一寸も思案要らん。急ぐ/\。同じ事くどくど言うておく。何も隔ても、考えて諦め。又、さあさぁ何かの処一寸一度決まり、段々取り決まり、十分道早くにし治まる。一つなる急ぐ安心、一つには内々なる処にて、日々一応何でも所あり、身の内心澄まんから、片づける処ちゃんと心に掛かる、身上掛かる。左程一寸所はちゃんと心残りないよう片づけにゃならん。やれやれ日々おく。立ち難くゝて心に掛かってはどうもならん。一つ/\急ぐ処から運びをつけねばならん。心に掛かるから身に掛かる。寝て目が醒めれば心に掛かる。心に掛かるのが神の邪魔になる。すっきり心に掛からんようにしたら安心であろう。
 5月13日(陰暦4月21日)
 増野正兵衞、耳鳴るにつき伺い。
 さあさぁ何かのところ聞き分けてくれ。一人限り、余の儀外の儀でない。名々処、よう指図のついでに尋ねに出る。ついでゝは心胆指図できぬ。さあ取次一人引いて又一人、名々一人限り話し聞く。それぞれ名々一人限り、又国々講へ一人、取次一人と二人、十分話し、静か/\伺い尋ね、何遍尋ね。ちゃんと話し一人済んで了う。又一人、これをそれぞれ話して取り決め。名々身上の処、どうでもこうでも判然ならんという処、内々それぞれ談示、安心一寸残りの処身上尽する。忘れた同じ事、余程これで身上少し、これを忘れんため、間違い一度十分ザンゲ。速やかなる身の内、一寸なる処、人間前生の事分からん。なれど心尽するはこりこりなる処、その理成る成らん十分尽し、身の処これだけ前生因縁なれど聞くに聞かれん。心タンノウせ。
 5月14日(陰暦4月22日)
 午前9時、真之亮立合いにて、増野正兵衞身上障り伺い。
 悪しき祓ひ助けたまへ天理王命、三遍又三遍又三遍、三三三の理を渡そ。しっかり受け取れ/\。
 5月16日(陰暦4月24日)
 梅谷四郎兵衞、お授け頂く。
 天の月日様より、長々の間、ようこそ勤めて、この屋敷へ来た。あちらへも一寸、こちらへもと心を尽し、又は大層/\な処を凌ぎて来た。まこと難しい処もあり、越し難くい処も、ようこそ随いて来た。さあさぁ小人の処、身の内障りは、長い処を、このぢばへ来た。なれども神が四五日と言うて、足止めたのは、今が初めやろうがな/\。さあさぁ楽しみを渡す。さあさぁしいかりと受け、さあさぁしいかりと受け/\、さあさぁしいかり受け。(と言うて、頭より身体へ、あああとなかなか強くに息を三度受け、)さあしいかりと呑み込めと。

 又次に、檪本の梶本父上は、この度はなかなかの難しき障りにて、又松治郎小人2才の方も、なかなかの難しき障りにて、又松治郎御家内の父52才の御方も、昨日真性コレラにて、15日夜の12時に伺いに参りしところ、又その帰りにて梶本松治郎は大の腹痛なり。〆四人の御方の御障りにて四郎兵衞も俄にそれを見て、腹が少しく痛むにつき願い。
 神が足を止めたのは、これを見ようとて、足を止めたのである。神というものは、この事が見えてある。これを見せておいた。おいたなら、忘れようと思うても、忘れる事がでけまいがな。さあさぁしいかりとお受けをせよと(有難くも/\、口で申すような、結構な事ではない/\/\、まことに/\有難き事なり)。
 5月16日(陰暦4月24日)
 増野正兵衞、身上障り伺い。
 さあさぁまゝ段々一つ道分かる。幾重道分かる。今一時という。互い/\、まあ一時の処これで十分、これで居れば十分。心に掛かるは、名々身に掛かる。この道通ればこれでこそと聞き、道の中付いて付かん道がある。こうすれば、定め心暫くはじっとして心に掛けぬよう。
 5月17日(陰暦4月25日)
 松尾芳松、身上願い。
 さあさぁ遠く所事を以て尋ね出る。さあさぁ事を以て尋ね出る処これ諭する。悟りようがある。諭しの処、身の内処々にて、分からん処ができる。さあいかなる。遠く段々聞くとも遠く聞く。分かり難ない。尽せども/\分からん。随分分からんではない。諭するところ時談言葉でも、身の内話し、借りものあって一条と心が分からいでは同じことやで。身の内痛む、悩むところ、身の内不足日々思う事一つ、これだけ、これだけすれば、こうなる。身の内改むる事でき難ない。聞きよう諭しようで分からんでない。早く心がある。痛み所が心に分からん。よう話しするのでない。何も難し話しやないで。心があって悩む。借りもの事情よう聞け。どうしてくれこうしてくれとは言わん。得心身の内二つある。一つ二つ分かり難ないから頂く事できぬ。心で/\話し聞き、成る程の一事改正の心を供えて、身の内自由自在のものである。
 5月20日(陰暦4月28日)頃
 増野正兵衞、伺い。
 名々身の内障り、内々思案、無理なる思案。段々先々誠一つ事情、身のどうでも付けるなら内々へ。神の道一つ、世上の話し、誠一つ身の一つ。一日十年、生涯同じ事、深き思案、別建てもなるよう先々。
 5月25日(陰暦)
 刻限夜10時廿分(正冊に記載なし)、東京ニ於テ普通教会御免被下ルヤ御伺い。
 さあさぁどふゆう事、ちいさい/\/\。さあさぁ手をかへし、なかなか御ちそふニしなおかけるなら、かげのそなへ、ぜんなんまゝのまゝでハ味がない。味がない者ハいかんものよ。猶心配の事であろう。まことお神にそなへるなら、加減さして、味わいを見て、宝をそなへてくれ。
 5月26日(陰暦)
 午後4時40分(正冊に記載なし)
 ちよとはなし。ひとかたならん事にも真実尋ねバ、真実を持ちてしらしておく。天理の命と称する***ゆうハ、元ない人間ない世界をこしらへた神である。さあ神の社ニ成る事ハ、小さい百姓より百姓の家へきたものである。さあさぁ学問した偉い者というでハなし。たゞ何にも知らぬおなご壹人やで。皆な一めいでより、あちらにもこちらにも、たいぶんに広まりきたる事やで。いづれ皆々この道に及ぶ事であるそや。この次第をしっかり聞き届けて、まことお定メて文(ふみ)をとる事ならバ、どんな細い道があろふとも、どんな難渋な処とてもきっと通れる事である。
 5月28日(陰暦)
 午後8時刻限(正冊に記載なし)
 さあさぁいかなる一ツの事情、掃除一条、すつきり掃除してしもうで。皆な片づけたか。どふでも皆な掃除してしまうから、すまからすまゝで掃除一ツの道ハあらため、掃除の道具も入れ、又片づける道具も入れ、納メる道具も入れ、拭き掃除する道具も入れ、いつも掃除や、どちらもこちらも掃除や。すみへまでも掃除や。どふゆう処、心の掃除や。さあさぁさぁとの道をあらため、なかいでない。今まで聞ているであろふ、分からん一寸拭きとる。分からん是から心次第や。今迄の道いかなる聞わけ。またまた里一ツすぐみへる。とちらへくるやら、誠一ツ、理を聞き訳ねバならん。安心の道もある。さあさぁ又見へてくるで。さあさぁ先へうつしてある。よぅ聞きわけ。真実誠ハ道の道。しっかり定メ心を納メ、しっかり納めしつかり納め、これ一ツの心定めの道。定メの心、いつまでもしっかりと踏ん張れ。誠定める一ツの理、道の道通す、しっかりと定めが第一やで/\。
 5月
 宇野こん、縁談願い。
 さあさぁ縁談のところ内々のところ、先のところ縁談のところ、ちゃんと一度に定まりたものである。誠が天の理。誠一つが定めば、生涯ちゃんと今までも定まりてあるものやで。誠一つと言えば、難し処であるから、一つ定めたところ違うてならん。事、暫くの処、じいと治めて居るがよかろ。今の処断わりを、どうもならん/\と言うて、じいと治めて居るがよかろ。内々の処じいくり/\。早い縁は早いにならず、遅い縁は遅いにならんで。又尋ね来るなら言て聞かそ。
 陰暦5月、梅谷たね、歯痛の願い。
 今日はまあ何でこのように忙しいやろうと思う日もあり、又、今日は何で(こんなに暇)やろうという日もある。又聞き難(に)くい事を聞かねばならん事もあり、又、不自由な日もあり、又、有難い(と思う)日もあり、どのような道も皆々五十年の間の(ひながたの)道を手本にしてくれねばならんで。今の難儀は末の楽しみやで。その心で、心を定めてくれねばならん。




(私論.私見)