つつじの花かんざし

 更新日/2018(平成30).11.24日



 「嶋村伸夫フェイスブックの」の「つつじの花かんざし」。
 物忌みとは、神事などのために一定期間、食事・言行などを慎み、沐浴などをして心身を清めることをいいます。昔は全村の女性たちが山にこもり、5月の田植えの行事を行う五月処女(さおとめ)を選定しました。その処女(むすめ)が下山の際に、髪に刺す「つつじの花かんざし」は田の神に奉仕する巫女でもあるという印でした。五月に田を植える女性である五月処女は卯月(4月)8日前後に決められていました。選ばれた処女(おとめ)は一日山籠もりをし、降りる際には「つつじの花かんざし」をする。この山籠もりは地霊を鎮め豊穣を祈願する役目を持っていました。下山後は、厳しい物忌みの生活を強いられ、その「花かんざし」は家の神棚に供えるか、田に立てることもあったそうです。その巫女は「成女戒」がさずけられ、一年間は男性を避けて暮らさなければならない義務がありました。しかし、やがてこの本義が忘れられて、一日山もしくは野で遊ぶという内容に変化し、「山行き」という春の行楽になっています。髪かんざしは、ここに由来しています。




(私論.私見)出雲王朝史5の1、国譲り譚その1考