ホツマツタヱ2、ワのヒマキ(地の巻)19

 

 (最新見直し2011.12.25日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
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 2011.12.25日 れんだいこ拝


【ホツマツタヱ2、ワのヒマキ(地の巻)19の1、乗馬法(のりのり)ヒトヌキマのアヤ】
 のりのり ひとぬきまのあや      乗り法  一貫間の文
 ふたかみの みよのよわひも やすらかに     二神の 御代の熟わひも (進展) 安らかに 
 をうみのたかに ゐまさんと     ヲウミの多賀に 坐さんと 
 みこわかひとに あまてらす     御子ワカヒトに 天照らす 
 ひつきおゆつり ますときに      日月を譲り ます時に
 ひたりのとみは おもいかね みきさくらうち         左の臣は オモイカネ 右サクラウチ
 かなさきは ひおうつします     カナサキは 日を写します
 ゑをやとみ かたはうけもち     大老臣 カタはウケモチ
 をはしりは むまやをさめそ     ヲバシリは 馬屋治めぞ
 きみとみと こころひとつに つかさとれ       君臣と 心一つに 司れ
 ときにをはしり ひたかみの               時にヲバシリ 日高見の 
 みやにもふてて みちこえは  宮に詣でて 道請えば 
 とよけのかみの をしゑには      豊受の神の 教えには 
 のりはちみちお つねとなす   「乗りは地道を 常となす  
 まこにたつなお ひかせおき        馬子に手綱を 引かせ置き  
 むまのみきより ふみのほり       馬の右より 踏み上り  
 しくやすくらの あふみなわ        敷く安鞍の 鐙縄(あぶみなわ)     
 まちにゐきあけ こころみて       マチに居木上げ 試みて
 ももとはるひの ゆるみあひ           腿と腹帯の 緩み合ひ
 こしすえのりて やわやわと        腰据え乗りて 和々(やわやわ)と 
 むまのあしとり いきすあひ          馬の足取り 息す合い   
 あわすかなめの のりのりそ       合わす要の 乗り法ぞ  
 つねにこころお うへきなり         常に心を 得べきなり
 むまはうまれて ものしらす           馬は生れて もの知らず  
 あたはしるとき のりおつそ      熱走る時 乗り落つぞ  
 かねてをしゑは かなふもの      予ねて教えば 叶ふもの
 またいつのりは はせるとき               また厳乗は 馳せる時 
 しとなめくらお しきおひて          下嘗鞍を 敷き置ひて 
 はるひゆるめす ひちよけの 腹帯緩めず 泥除けの   
 たれかわうはと なるゆえは        垂皮浮羽と なる故は 
 はせゆくみちに なかくほの        馳せ行く道に 中窪の   
 こみそにゆきて あふみにて        小溝に行きて 鐙(あぶみ)にて  
 そのたれかわお うちあおつ         その垂皮を 打ち煽つ 
 うちあおたれて かせふくみ          打ち煽たれて 風含み
 はねとなるとき とひこさす         羽となる時 跳び越さす 
 たとひとふとも のるひとの       たとひ跳ぶとも 乗る人の
 ゆくりなけれは あえとはす          ゆくりなければ 敢え跳ばず
 くつはにつける ひきつなお               轡に付ける 率き綱(手綱)を
 ひとぬきのまと なつくなり          一貫の間と 名付くなり 
 ゆえはあめつち わかさるに       故は天地 分かざるに    
 あめのみをやの あほおあめ        天の御祖の 空を天 
 うひおくにたま うつろのり          泥を国玉 ウツロ乗り
 しなとのたつな のりめくり             シナトの手綱 乗り廻り 
 よろものうめる ふたかみも 万物生める 二神も
 のりめくりてそ    乗り廻りてぞ
 くにをさむ うつろくつわや くにたまお     国治む ウツロ(空) ・轡や 国玉を
 ひとぬきのをと こころゑは     一貫きの緒と 心得ば     
 たとひはすれと のりおちす      たとひ馳すれど 乗り落ちず   
 むまくるはせぬ わかこころ      馬狂わせぬ 我が心  
 ひとつらぬきの たつなひく          一貫きの 手綱率く
 あるしのままと なるものそ        主の随と なるものぞ
 うはのあおりお うつとても               浮羽の煽りを 打つとても 
 つなつよけれは むまとはす       綱強ければ 馬跳ばず
 つなゆるけれは まえあしお おりてたおるそ       綱緩ければ 前足を 折りて倒るぞ
 いつとゆる かけこゑめをの あいたあり     厳と緩 駆け・越え陰陽の 間あり      
 このほとらいの まおしれは     この程合の 間を知れば
 ちみちいつあれ のりのりお         地道・厳・荒 乗り法を  
 またくゑるそと さつけます              全く得るぞ」と 授けます
 ここにをはしり みちおゑて                ここにヲバシリ 道を得て 
 ひひにももたひ のりなるる       日々に百度 乗り慣るる 
 ちよろととのひ ねりなれて           千万調ひ 練り熟れて 
 ややゑるちみち つつのわさ     やや得る地道 十九の技
 としおかさねて ねりなれて          年を重ねて 練り熟れて 
 あれのりみそこ はなわさも     荒乗り三十九 放技も 
 またなれしみて いつのりの           また熟れ聳みて 厳乗りの
 ゐそこさつめの たゑわさの             五十九 サツメの 妙技の  
 のりのりさたむ みことのり     乗り法定む 詔
 のりをしえとと なるよりこ            乗り教え人と なる寄り子 
 いふきとぬしや そさのをと  イフキド主や ソサノヲと 
 すへやそゐよろ みちそやの      総べ八十五万 三千十八の 
 かみにつたふる のりわさも      守に伝ふる 乗技も   
 みつれはかくる よこしまの        満つれば欠くる 横しまの
 はやるますひと むらかるる          逸るマスヒト 群がるる  
 なんますこちの さまたけも        七十万九千の 妨げも
 やふるをしてお たまわれは            破るヲシテを 賜われば
 ほとよくはらふ むつのかみ         程良く掃ふ 六つの守
 たけもののへら あれいつの 猛モノノベら 荒れ厳の
 のりゆみわさに よこしまお      乗弓技に 横しまを 
 のそけはすへて よそやます    除けば総て 四十八十万 
 ををんたからも みなすてに      大御宝も 皆な既に 
 ゐおやすくぬる のりゆみの     気を安く潤る 乗弓の 
 いさおしたつる もののへお     功立つる 物部を 
 めくみたまひて をはしりに         恵み給ひて ヲバシリに 
 いつのなたまふ 逸の名賜ふ
 このかみは とよけのまこの みかさひこ       この神は 豊受の孫の 三笠彦 
 そのこひさひこ かしまかみ           その子ヒサ彦 鹿島神
 いかつちひしく いさおしお       雷拉(ひし)ぐ 功を      
 たけみかつちと なつくこれかな        タケミカツチと 名付くこれかな

【ホツマツタヱ2、ワのヒマキ(地の巻)19の2、乗の文 連栲の文】
 のりのふみ てるたえのあや      乗の文 連栲(てるたえ)の文
 ふそゐすす ももみそゑたの     二十五鈴 百三十枝の
 としさなと はるのはつひに     年サナト 春の初日 (一月一日)に
 よのひつき みこおしひとに ゆつりまし      世の日月 御子オシヒトに 譲りまし
 あめよりいせに おりいます                天より伊勢に 下り居ます  
 ときにつきすみ おおくまと               時にツキスミ オオクマト 
 ひつめあおこま たてまつる          秀つ馬青駒 奉る  
 かみおもしろく おほすれは くまとにたまふ              神おもしろく 思すれば クマトに賜ふ  
 みあえには ぬゑあしもちか かさくさも      御饗には ヌヱアシモチが 瘡腐(かさくさ)も
 こけうはこへら いたひらこ           コゲウ・ハコベラ イタヒラコ
 すすなすすしろ すせりなつ            スズナ・スズシロ スセリ・ナヅ
 このななくさに のそくなり    この七種に 除くなり  
 さくらはなれは またのもち        桜場成れば またの十五日(二月十五日)   
 こかねひつめの くろこまお     黄金蹄の 黒駒を
 たかきかひけは たてまつる     タカギが引けば 奉る   
 みつほまなゐに のりみゆき         御壺マナヰに 乗り御幸
 しはしはまつり きこしめす      しばしば政り 聞し召す
 これそらくもり あらさりき          これ反(そ)ら曲(くも)り あらざりき
 としへてのちに ににきねの               年経て後に ニニキネの  
 みゆきほつまの にはりなる       御幸ホツマの ニハリ成る  
 のりのりめせは をはしりか        乗り法召せば ヲバシリが
 わさおうけたる たかひこね        技を受けたる タカヒコネ 
 ちみちはやすく あれいつの        地道は易く 荒れ厳の  
 わさはゑかたき ももちたひ        技は得難き 百千度
 ととのへねりて これおうる         調へ練りて これを得る   
 まつしるむまの うまれつき あらましとかん       先ず知る馬の 生れ付き あらまし説かん 
 ひたかみは ししたくましく ゆるやかて      日高見は 肉逞ましく 緩やかで 
 ややひととせに のりなるる      やや一年に 乗り熟るる」 (こなれる)
 ちみちののちは あれのりや         地道の後は 荒れ乗りや   
 つくしのむまは すこやかに       筑紫の馬は 健やかに 
 ゆるくなるるも としなかは         緩く熟るるも 年半ば 
 はせいつかけも なかなれや         馳せ厳駆けも 長熟れや 
 またこしくには たくましく        また越国は 逞ましく 
 ししなかなれに いそくゆえ         肉長熟れに(こなれ難いのに) 急ぐ故  
 みよつきなれて いつかけも         三四月熟れて 厳駆けも 
 なれといそくは あやしあり          なれど急ぐは(こなれずして急ぐは) 怪しあり
 みなみのむまは  ちいさくて     南の馬は 小さくて  
 としなれはやく ねかうすく いさおしならす         達し熟れ早く 根が薄く 功成らず  
 しかしまた つよきよはきも たねにより     しかしまた 強き弱きも 種により 
 けいろにわかつ よしあしも      毛色に分つ 善し悪しも
 そたちによりて しなかわる  育ちによりて 品替わる 
 よくのりなれて これおしる    良く乗り熟れて これを知る
 むまもちゆるは いなむしか               馬用ゆるは 厭虫か
 ひみつのなせる わさはひも            火水の為せる 禍も
 はやのりなして のそくなり   早乗り為して 除くなり  
 もしのりおかす ものあれは      もし法犯す 者あれば
 てにはつるきお もつゆえに          手には剣を 持つ故に
 くつはのつなは あかるたえ          轡の綱(手綱)は あかる栲(たえ) 
 きぬはもちひす ちちみぬの           絹は用ひず 縮み布 
 ちちめるゆふて やたふたつ         縮める木綿で 八尺二つ
 そのみつつきお はにゆひて           そのミツヅキ(馬続き) 'ハに結ひて
 てつきおこしに はさみおふ      手継を腰に 挟み帯ぶ
 このふたすちお みきひたり          この二筋を 右左   
 こしのひねりに つなおひく          腰の捻りに 綱を率く
 むまのこころに こたえてそ         馬の心に 応えてぞ 
 たえなるわさお なすたとえ   「妙なる技を なす例え
 あめつちつなく なかくしの            天地つなぐ 中串の  
 いきにつきひの なかみちか          息に月日の 長短か 
 はるあきとなす みをやかみ 春秋となす 御祖神 
 かくこしつかふ あかるたえ        かく腰使ふ あかる栲(たえ)
 わさおおもはは くらしきて        技を重はば 鞍敷きて
 ゆきつもとりつ むそあゆみ   行きつ戻りつ 六十歩み  
 あしとりおみて のちにのる          足取りを見て 後に乗る
 ちみちのあふみ かなつくり         地道の鐙 金製り
 かけはをさしの つりなわも ゐつきみしかく          駆けは尾差の 連縄も 五寸短かく  
 ちみちには はるひゆるくて     地道には 腹帯緩くて
 ゐつゆひの とふるほとよし     五指の 通る程好し
 いつかけは はるひゆるめす ちとしめて      厳駆けは 腹帯緩めず ちと締めて 
 しとなめきつな むなかひも      下嘗・きつな 胸懸も 
 しほてにそえて くつはつな 四方手に添えて 轡綱
 ひとたけむたの なかほとお      一丈六尺の 中ほどを 
 きつなにそえて くつはみの      きつなに添えて 轡の 
 わにゆふはしお まてにもつ     輪に結ふ 端を 両手に持つ 
 あたはしりなき ひとぬきま      熱走りなき 一貫間 
 またてるたえは たけむたの         また連栲は 丈六尺の 
 そのみつつきお まてのわに          そのミツヅキを 左右の輪に 
 ゆひてなかもつ あかたえと 結ひて中持つ 別栲と 
 ぬきまおかぬる てるたゑや       貫間を兼ぬる 連栲や
 むまのさためは めはなより                 馬の定めは 目鼻より
 おほねえやたの つつたちは         尾骨へ八尺の 連立は
 ゐたゐきのりお はつきもち          五尺五寸延を 八月十五日
 さつきゐつかの ことほきの         五月五日の 言祝の  
 のりにかけたは あやしあり        典に掛けたは 怪しあり
 たとえふとくと やつゐゐの       例え二と九と 八つ五五の
 わりあひかかゑ たまふへし            割合考え 給ふべし
 ここにみまこの ちみちより                    ここに御孫の 地道より
 のりなれねりて あれのりも      乗り熟れ練りて 荒れ乗りも 
 ひつみつきへて つひにゑて          日積み月経て 遂に得て
 またいつのりお としかさね          また厳乗を 年重ね
 わさゑたまへは みことのり             技得給えば 詔
 ゐつのをしてお たまひけり    逸のヲシテを 賜ひけり
 たかひこねには ふたあれの            タカヒコネには 二現の  
 をしてたまえは こもまこも むまのきみなり      ヲシテ賜えば 子も孫も 馬の君なり 
 くすりには ひとみこまひさ     薬には 人身駒ひさ
 うはなくす つちひとゑはは まめはこそ    卯花葛  ツチ一重葉は 豆ハゴぞ      
 いつをはしりと たかこひね     逸ヲバシリと タカコヒネ   
 ふたあれかみと きさらしゑ        二現守と 二月シヱ
 まつるのりゆみ ならふころかな         祀る乗り弓 習ふ頃かな

 「二神の 治の熟わひも (進展)」、「安らかに ヲウミの多賀に 坐さんと」、「御子ワカヒトに 天照」、「日月を譲り ます時に」、「左の臣は オモイカネ 右サクラウチ」、 「カナサキは 日を写します」、「大老臣 カタはウケモチ 」、「ヲバシリは 馬屋治めぞ」、「君臣と 心一つに 司れ」。
 「時にヲバシリ 日高見の」、「宮に詣でて 道請えば」、「豊受の神の 教えには」、「乗は地道を 常となす」、「馬子に手綱を 引かせ置き」、 「馬の右より 踏み上り」、「敷く安鞍の 鐙縄(あぶみなわ)」、「マチに居木上げ 試みて」、「腿と腹帯の 緩み合ひ」、「腰据え乗りて 和々と」、 「馬の足取り 息す合い」、「合わす要の 乗り法ぞ」、「常に心を 得べきなり」。
 「馬は生れて もの知らず」、「熱走る時 乗り落つぞ」、「予ねて教えば 叶ふもの」、「また厳乗は 馳せる時」、「下嘗鞍を 敷き置ひて 腹帯緩めず」、 「泥除けの 垂皮浮羽と なる故は」、「馳せ行く道に 中窪の」、「小溝に行きて 鐙(あぶみ)にて」、「その垂皮を 打ち煽つ」、「打ち煽たれて 風含み」、「羽となる時 跳び越さす」、「たとひ跳ぶとも 乗る人の」、「ゆくりなければ 敢え跳ばず 」、「轡に付ける 率き綱(=手綱)を」、「一貫の間と 名付くなり」。
 「故は天地 分かざるに」、「アメノミヲヤの 空を天」、「泥を国玉 ウツロ乗り 」、「シナトの手綱 乗り廻り 万物生める」、「二神も 乗り廻りてぞ」、 「国治む ウツロ(空) ・轡や」、「国玉を 一貫きの緒と 心得ば」、「たとひ馳すれど 乗り落ちず」、「馬狂わせぬ 我が心」、「一貫きの 手綱率く」、「主の随と なるものぞ」、「浮羽の煽りを 打つとても」、「綱強ければ 馬跳ばず」、「綱緩ければ 前足を 折りて倒るぞ」、「厳と緩 駆け・越え陰陽の 間あり」、「この程合の 間を知れば」、「地道・厳・荒 乗り法を」、「全く得るぞ」と 授けます」。
 「ここにヲバシリ 道を得て」、「日々に百度 乗り慣るる」、「千万調ひ 練り熟れて」、「やや得る地道 十九の技」、「年を重ねて 練り熟れて」、 「荒乗り三十九 放技も」、「また熟れ聳みて 厳乗りの」、「五十九 サツメの 妙技の」、「乗り法定む 詔」。
 「乗り教え人 と なる寄子 イフキド主や」、「ソサノヲと 総べ八十五万」、「三千十八の 守に伝ふる 乗技も」、「満つれば欠くる 横しまの」、「逸るマスヒト 群がるる」、 「七十万九千の 妨げも」、「破るヲシテを 賜われば」、「程良く掃ふ 六つの守 猛モノノベら」、「」、「荒れ厳の 乗弓技に」、 「横しまを 除けば総て 四十八十万」、「大御宝も 皆既に 」、「気を安く潤る 乗弓の 」、「功立つる 物部を」、「恵み給ひて ヲバシリに 逸の名賜ふ」、 「この神は 豊受の孫の ミカサヒコ  」、「その子ヒサヒコ 鹿島神」、「雷拉ぐ 功を」、「タケミカツチと 名付くこれかな」。

 乗の文 連栲(てるたえ)の文
 「二十五鈴 百三十枝の」、「年サナト 春の初日 (一月一日)に」、「世の日月 御子オシヒトに 譲りまし」、「天より伊勢に 下り居ます 」、「時にツキスミ オオクマト」、「秀つ馬青駒 奉る」、「神おもしろく 思すれば クマトに賜ふ」、「御饗には ヌヱアシモチが 瘡腐(かさくさ)も」、「コゲウ・ハコベラ イタヒラコ」、「スズナ・スズシロ スセリ・ナヅ」、「この七種に 除くなり」。
 「桜場成れば またの十五日(二月十五日)」、「黄金蹄の 黒駒を」、「タカギが引けば 奉る」、「御壺マナヰに 乗り御幸」、「しばしば政り 聞し召す」、「これ反(そ)ら曲(くも)り あらざりき」、「年経て後に ニニキネの」、「御幸ホツマの ニハリ成る」。
 「乗り法召せば ヲバシリが」、「技を受けたる タカヒコネ」、「地道は易く 荒れ厳の」、「技は得難き 百千度」、「調へ練りて これを得る」、「先ず知る馬の 生れ付き あらまし説かん」。
 「日高見は 肉逞ましく」、「緩やかで やや一年に 乗り熟るる」 (こなれる)」、「地道の後は 荒ら乗りや」、「ツクシの馬は 健やかに」、「緩く熟るるも 年半ば」、「馳せ厳駆けも 長熟れや」、「また越国は 逞ましく」、「肉長熟れに(こなれ難いのに) 急ぐ故」、「三四月熟れて 厳駆けも」、「熟れど急ぐは(こなれずして急ぐは) 怪しあり」、「南の馬は 小さくて」、「達し熟れ早く 根が薄く 功成らず」。
 「しかしまた 強き弱きも」、「種により 毛色に分つ」、「善し悪しも 育ちによりて 品替わる」、「良く乗り熟れて これを知る」、「馬用ゆるは 厭虫か」、「火水の為せる 禍も」、「早乗り為して 除くなり」。
 「もし法犯す 者あれば」、「手には剣を 持つ故に」、「轡の綱(手綱)は 別る栲」、「絹は用ひず 縮み布」、「縮める木綿で 八尺二つ」、「そのミツヅキ(馬続き) 'ハに結ひて」、「手継を腰に 挟み帯ぶ」、「この二筋を 右左」、「腰の捻りに 綱を率く」、「馬の心に 応えてぞ」、「妙なる技を なす例え」、「天地つなぐ 中串の」、「息に月日の 長短か 春秋となす」、「ミヲヤ神 かく腰使ふ 別る栲」、 「技を重はば 鞍敷きて」、「行きつ戻りつ 六十歩み」、「足取りを見て 後に乗る」。
 「地道の鐙 金製り」、「駆けは尾差の 連縄も 五寸短かく」、「地道には 腹帯緩くて」、「五指の 通る程好し」、「厳駆けは 腹帯緩めず」、「ちと締めて 下嘗・きつな」、「胸懸も 四方手に添えて」、「轡綱 一丈六尺の」、「中ほどを きつなに添えて」、「轡の 輪に結ふ端を」、「両手に持つ 熱走り無き 一貫間」、「また連栲は 丈六尺の」、「そのミツヅキを 左右の輪に 結ひて中持つ」、「別栲と 貫間を兼ぬる 連栲や」。
 「馬の定めは 目鼻より」、「尾骨へ八尺の 連立は」、「五尺五寸延を 八月十五日」、「五月五日の 言祝の」、「典に掛けたは 怪しあり」、「例え二と九と 八つ五五の」、「割合考え 給ふべし」、「ここに御孫の 地道より」、「乗り熟れ練りて 荒れ乗りも」、「日積み月経て 遂に得て」、「また厳乗を 年重ね」、「技得給えば 詔」、「逸のヲシテを 賜ひけり」、「タカヒコネには 二現の」、「ヲシテ賜えば 子も孫も 馬の君なり」。
 「薬には 人身駒ひさ」、「卯花葛  ツチ一重葉は 豆ハゴぞ」、「逸ヲバシリと タカコヒネ」、「二現守と 二月シヱ」、「祀る乗り弓 習ふ頃かな」。




(私論.私見)