【ネオコンの「対イラク戦争論理」】

【ネオコンの「対イラク戦争論理」】
 イラク戦争に当たって、ネオコンの戦略は次のように立てられた。眼目を米国―イスラエルの国家的基盤の強化に置き、その為の邪魔者=フセイン体制をどうあっても強権的に排除して行くこととする。ネオコンはイラク戦争に決定的に勝利することがイスラエルとパレスチナの和平をもたらす、と主張してきた。こうして生み出された戦略を「ネオコン・ドクトリン」と云う。「ネオコン・ドクトリン」は概略次のように理論化された。
「ならず者国家」規定 イラクは「ならず者国家」である。その根拠として、@・フセインの独裁体制、A・大量破壊兵器の保有、B・テロリスト集団の支援、C・イスラム原理主義の温床等が挙げられる。
「ならず者国家」の打倒 「ならず者国家」は打倒されるべきである。米国は単独ででもこれを行うべきである。国連頼みの外交は二の次とする。
先制攻撃戦略 「ならず者国家」打倒戦争は、先制攻撃戦略が採用されるべきである。
「民主主義」の輸出 戦後統治として、「民主主義」が輸出されねばならない。戦後日本の再建手法が応用されるべきである。
中東平定、和平 「民主主義」を中東にドミノのように波及させ、中東一帯を民主主義にすることが世界の安定のために必要とされている。シリア、イラン、エジプト、サウジアラビア……対象には事欠かない。




(私論.私見)