「ヴァンゼー会議メモよ、お前もか」 |
(最新見直し2005.12.26日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
「ホロコースト研究」に乗り出して以来、「ホロコーストの嘘」を確認する作業に忙しくなってしまった。他意無く始めた作業だったので、「アンネの日記のウソ」、「ゲッペルス日記のウソ」、「映画シンドラーのリストのウソ」と続くと、「ホロコースト神話」と位置づけた方がよさそうになる。ここで問う「『ヴァンゼー会議メモ』お前もか」もこれを裏付けることになるだろう。 一体、日本のホロコースト研究家は、日本神話に対しては神話故に拒否するのに、「ホロコースト神話」となると何故これを後生大事にしようとするのだろう。解せないことではある。思うに、史学には、ネィティブ系とシオニズム系のものがあり、シオニズム系の観点に立って論述すれば認められ博士号など取得し易いのだろう。故に、そういう学者は、今になって「ホロコースト神話」を否定するとなると、己の学問的立身過程が否定されることになり、そういう意味からヒステリックな反応をするようになるのではなかろうか。 しかし、それを防ぐ手立ては無かろう。研究者としての第一歩の立脚点をそのように御用化させたことにある訳だから、苦しい自己否定作業を経由せずんば救済されないだろう。現実はそのように向う者は皆無で、何とかして自己弁護に励み居直る者ばかりだから、首尾一貫してはいる。しかしこうなると、学問というものが如何に政治性を帯びているのかということに気づかされることになる。「学問」の学問性が端から否定されていることに卒倒させられるのはれんだいこだけだろうか。 2005.3.22日 れんだいこ拝 |
【「ヴァンゼー会議及びハイドリヒ・メモ」考】 | |||||||||||||
「ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)問題」を論ずる際に、それを指示したとされる「ヴァンゼー会議及びハイドリヒ・メモ問題」がある。これを吟味する。 「ヴァンゼー会議」とは、1942.1.20日、ナチス親衛隊高官で保安警察長官(親衛隊保安本部長)であったラインハルト・ハイドリヒ(彼は同年5月にプラハで暗殺される)が、ベルリンの南西部にあるヴァンゼー街のある屋敷にナチスの高官たちを集合させ、ユダヤ人の組織的虐殺を謀議した会議のことを云う。この会議が実在したのか、はたまたデッチアゲか、仮に存在したとして云われるようなユダヤ絶滅政策が発布されたのか等々を廻って論議が起きている。 その時の「ハイドリヒ・メモ」が残されており、それによると、「ユダヤ人問題の『最終的解決』の権限を親衛隊が全面掌握することを決定した」ことを記している。これにより後、このメモによってユダヤ人虐殺が指針されたとする重要文書となっている。その意味で「ハイドリヒ・メモ」の持つ意味は深い。 なお、「ハイドリヒ・メモ」は、「最終的解決」の対象となるヨーロッパ・ユダヤ人の数を1100万人と見積もっており、この数字の根拠、適切さを廻っても議論を招いている。 |
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山崎氏は、「ヴァンゼー会議のメモ」、「ヴァンゼー会議の数字」、「ヴァンゼー会議の重要性」、「1100万人のユダヤ人」で、「ヴァンゼー会議におけるハイドリヒ・メモ問題」を考察している。 山崎氏は、批判する前の作業として、木村見解を次のように整理している。
山崎氏は、次のように批判している。@・Aには異議を唱えない。が、BAの人口問題につき、当時のヨーロッパ・ユダヤ人の数1100万人説を肯定する。当時そのように言説されていた資料が確認できるとして、@・ハイドリヒが別の場所で1100万人という数を挙げていること(シュテークリヒ「アウシュヴィッツ神話」(Wilhelm Staeglich, Der Auschwitz Mythos)(オンライン版で確認できる)。A・ゲッベルスの1942.3.7日の日記の当該部分「ユダヤ人問題はいまや、全ヨーロッパ規模で解決されなければならない。ヨーロッパにはいまだに、1100万人以上ものユダヤ人がいるのだ(Es gibt in Europa noch ueber 11 Millionen Juden)」、を例証として、1100万人説が存在していたことを指摘し、1100万人の中には、ナチス・ドイツが支配していない地域(イギリス、スペイン、スイス、スウェーデン等)のユダヤ人が含まれており、決してデッチアゲ数字ではないと反論している。 BBの「ハイドリヒ・メモは偽造捏造文書である」説につき、「ハイドリヒ・メモ本物文書説」を述べ次のように補足している。「ヴァンゼー会議のメモのような重要な文書について、それを虚偽だとしている情報を自分でふりまくためには、当該の文書にあたってみるのが当然だ」として、ヴァンゼー会議の議事についてのメモのドイツ語でオンライン化されたもの、その写真版を紹介している。 Cのヴァンゼー会議の存在否定説につき、木村氏の見解は、ドイツの現代史研究家・イェケルの「ヒトラーの支配」の記述「この国家では、重要な決定が『官僚たちの』会合で下されたことなどなかった。最高の次元において、ヒトラーが単独で決定し、それを言い渡したのである」(Eberhard Jaeckel, Hitlers Herrschaft, Deutsche Verlags-Anstalt, 1986, p.105.)に基づいていると思われるとして、その解釈に次のように疑義を唱えている。
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![]() これもその通り。これによれば、「重要な文書について、それを虚偽だとしている情報を自分でふりまくためには、当該の文書にあたってみるのが当然だ」とする同じ論理で、「シオンの議定書」にも「当該の文書にあたってみるべし」であろう。これに対して山崎氏の見解を聞いてみたいところである。その上で、偽書かどうか精査されねばならないであろう。ところで、「シオンの議定書」偽書派は、如何なる論法でこれを偽書としているのだろう。ここでは立場が代わっているのでその論法に興味が持たれる。 2005.2.19日 れんだいこ拝 |
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![]() 木村氏が「すべてのホロコースト史家たちが『認めなくなっている』かのような発言」をしているのかどうか分からないが、ヴァンゼー会議の存在否定説を覆すのに、ホロコースト史実派にして「ヴァンゼー会議議事録をユダヤ人絶滅計画の証拠文書の様に見なす事は間違いである」と弱弱しく疑問を投げかけているような立場のイェケル(Jaeckel)批判しただけでは何も解決しない。プレサック(Press−ac)も同じ系譜とのこと。 ちなみに、西岡昌紀氏は、「阿修羅ホロコースト1」の2005.3.21日付投稿「仮に本物だとしても、 「ヴァンゼー会議議事録」に「ユダヤ人絶滅が決定された」と言う文言は有りません」で次のように述べている。
2005.2.19日 れんだいこ拝 |
【木村愛二氏の「ヴァンゼー会議録は国際検察局のケンプナーが作成の偽造文書論」考】 | ||
木村愛二氏は、著書「アウシュヴィッツの争点」の「(その58)ヴァンゼー会談主催者をヒトラーにしてしまうおそまつ」で次のように述べている。中々の名文であるゆえ全文転載する。但し、読みやすくするため、れんだいこが任意に句読点、段落替えした。
木村氏は引き続き、「『会議録』は国際検察局のケンプナーが作成の『偽造文書』という説」という章を設け、で次のように述べている。
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【山崎氏の「木村愛二氏のヴァンゼー会議録偽造説」批判】 | |||
上記木村氏の「ヴァンゼー会議録偽造文書論」に対して、山崎氏が著作人と思われる「『アウシュヴィッツの争点』が振りまく虚偽」の「ヴァンゼー会議のメモ」で次のような批判が為されている。
続いて、「ヴァンゼー会議の数字」で次のように述べている。
続いて、「ヴァンゼー会議の重要性」で次のように述べている。
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山崎氏の木村見解批判を検証する。果して、山崎氏は、論争として正面から議論に挑んでいるだろうか。「ヴァンゼー会議のメモ」の一文は、「木村愛二氏のヴァンゼー会議録偽造説」の揚げ足取り的批判でしかないように思われる。 木村氏は、「ヴァンゼー会議録としてのハイドリヒ・メモ」が当時のナチス・ドイツの公式文書の体裁を採っていない故に偽造ないし捏造の可能性を指摘している。もし、これを誤りとして批判するのなら、「ハイドリヒ・メモ」の公式文書ぶりを強調するのでなければならない。ならば、1・担当官庁名いりの用箋を用いる。2・とじこみ用の連続番号を記入する。3・末尾に作成担当者、または会議の参加者が肉筆でサインするという三要件を踏まえない公式文書の存在を論うべきだろう。 山崎氏は、木村氏の所説の中の「連続番号がないかわりに、一ページ目に“D・・・29・Rs”という記号が記入されている」を槍玉に上げ、「D・III・29・Rs」と記されていると看做すのは正確ではないと云う。正確には、「『D. g. Rs.』という記述を含んだスタンプが押されたあと、『III 29・』という数字が手書きで空白のところに挿入されているのであって、『D・III・29・Rs』と記されているのではない」という。 何のことは無い、本筋から離れたところの重箱の隅を突くような話ではないか。問われているのは、「ハイドリヒ・メモの公式文書能力」である。それを否定する者の見解を否定するのなら、「ハイドリヒ・メモの公式文書能力」を証するべきではないのか。その上で、「D・III・29・Rs問題」を云うのなら分かるが、何とも肩透かしなことである。 「ヴァンゼー会議の数字」の一文も似たり寄ったりである。木村氏は、「西欧における当時のユダヤ人実数100万人説を否定し、約650万にだったと考えられる」と述べている。山崎氏は、僅かにハイドリヒの「ヴァンゼー会議の直後、1942年2月4日の秘密演説」での発言をダシしながら「1100万人がハイドリヒたちの認識していたヨーロッパ・ユダヤ人の数であったことには、疑問の余地がまるでありません」と言い返しているだけである。 これについては、「ホロコーストは戦後のユダヤ特権を享受するための捏造神話」、「アドルフ・ヒットラーはイスラエル建国の父」その他は次のように記している。
つまり、概要「戦後のユダヤ人人口数からして、もし600万人が虐殺されていたなら辻褄が合わない」なる見解が出されているところである。もう少し、反論するならそれに耐え得るものを対置せねばなるまい。よって、「もしケンプナーが生きていたら、この点だけでも木村さんを名誉毀損で訴えることができますし、確実に勝訴するでしょう」などは余計な話であろう。 「ヴァンゼー会議の重要性」の一文もさっぱり要領を得ない。「ホロコースト論争」を廻ってのドイツの現代史研究家イェケルの言説に対して、木村氏が、概要「ホロコースト史実派の史家たちでさえ、ヴァンゼー・メモをユダヤ人虐殺計画の決定文書だとは認めなくなっている」と紹介しているのに対して、これを否定し、「彼はヒトラーの決定権を最大限にみつもる立場におり、そこからヴァンゼー会議の重要性を相対的に低く見ているだけです」との解釈を示している。 |
【「ソフィア先生の逆転裁判2」】 | ||||||||||
「ヴァンゼー会議問題」に対して、「ソフィア先生の逆転裁判2」が、「ユダヤの嘘を暴いてドイツの無罪を勝ち取れ」の副題を付けて上記の木村氏見解と「『アウシュヴィッツの争点』が振りまく虚偽」氏の見解を俎上に乗せて多角的に研究している。これは膨大なので、れんだいこが意訳要約紹介する。 「Subject:23、ラインハルト作戦を決定したヴァンゼー会議」と題して、これを裁判形式で再現解明せんとしている。重複しているところを割愛し、参考になるところを取り入れる。
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【「歴史資料の史料考」】 | |
小林よしのり著「戦争論2」のP314を参照する。
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【逆証「ドイツ人ホロコーストを煽る諸論」考】 | ||
1942年、これこそ本物の意味での“ジェノサイド”を煽る本、アメリカのユダヤ人、テオドール・カウフマン著「ドイツ人は消滅すべきだ」が発表された。その主要な主張はこうだ。
ヒトラーは、すべてのラディオ放送局で、この本の抜粋を読み上げさせている。テオドール・カウフマン著「ドイツ人は消滅すべきだ」は逆に、反ユダヤ主義を養う上で格好の拾い物となった。 もう一つの同じ扱いを受けた本がある。1944年、ソ連の作家、イリア・エレンブルグの著書「赤軍への訴え」が刊行されている。次のように記している。
これって何なんだろう。 |
(私論.私見)